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第12回アーツ前橋運営評議会 報告

最終更新日:2016年7月20日(水)ページID:016780印刷する

審議会 会議録

審議会名

アーツ前橋運営評議会

会議名

第12回アーツ前橋運営評議会

日時

平成28年6月10日(金) 午後1時30分~午後4時40分

場所

前橋市中央公民館31研修室

出席者

【委員】
巣山委員長、小島副委員長、片倉委員、瀬谷委員、大澤委員、長谷川委員、友岡委員
【事務局】
高梨文化スポーツ観光部長(途中退席)、倉林課長、住友館長、田中副館長、新保担当係長、山田主任、堺主任、辻学芸員、吉田学芸員、今井学芸員、

議題 

委員変更等
報告事項
(1)事業の実施結果及び進捗状況
 ・田中青坪 永遠のモダンボーイ【3/19~ 5/17】
 ・Art Meets 03 石塚まこ/吉田(康)夏奈【3/19~ 5/31】
 ・新収蔵作品展2016【6/9~ 7/12】
 ・コレクション+【7/22~ 9/25】
 ・表現の森 協働としてのアート【7/22~ 9/25】
 ・群馬大学との連携事業
 ・前橋まちなか文化祭 【10/28~ 10/30】
 ・関連記事
(2)平成27年度決算見込み 
(3)平成28年度助成金
(4)前回までの指摘事項
(5)その他
 一筆箋 表彰
協議事項
 質的評価の在り方
そ の 他

委員変更等

・新たに友岡邦之委員が委嘱となった。任期は平成29年3月31日まで
・新たに水沢勉委員に委嘱をお願いする。次回から出席予定。
・井出委員はご本人から辞任の申し出を受け解嘱となった。

主な意見等

・ギャラリー1が無料であることをもっとわかりやすく案内した方が良い。田中青坪展を見にきたお客さんにも、Art Meets 03のリーフレットを受付で配布してもよ   かったのではないか。
・一般的に、主催者になると責任を伴う。今後も館外プロジェクトを行っていくと思うが、主催に団体の名を連ねるときは、内部で慎重に協議して欲しい。
・興味のある人でも、自分がそこに行ったら何を得られるのか展示のイメージがつかないと来館に結びつかない。
・全く異なる分野で活動している方たちにも周知してもらうには、広報メールの「定型文」を予め作成し、それを関係団体から、そのまま転送してもらうことが有効である。メールだけではなく、フェイスブック用やツイッター用など分けて作ってもよい。
・かかった費用のみならず、収益からも分析を重ねて、展示毎に収益が見込めるものは、入館料についても大胆に変えていっても良いと思う。
・高齢者は人に迷惑をかけてはならない、という思いが強く、ツアーなどの外出を躊躇する。前もって下見しておいてコースを決めておいて、こういう施設があるから大丈夫ということになれば、出てくれると思う。
・評価において、アウトカム(反応)を考えるには、単なる入館者数だけでは評価指標として足りない。小泉明郎展の入館者数は多くはなかったが、インパクトは大きかった。「インフルエンサー」の発信とその評価に注目したい。
・行政評価はあくまでも人数とか収入とか量的なものになるであろうが、美術館が評価される場合は、情緒的な部分に係る評価は大きいと思う。老人に感性を身に着けるのは難しいが、子どもに感性を植え付けて、十年後に芽が出るというのは、美術館にとっては大きな使命になる。そういったものをうまく表現できるような評価システムが出来ればよいと思う。
・数で示した方が理解してくれる人たちと、ストーリーで話した方が理解してくれる人たちとは確実に違う。定量と定性の両方を切り分けて使うこと。 

会議の内容

1 開会

2 委員変更等
【事務局】
 南嶌委員は大学と美術館の現場を知っている方であり、貴重な意見を頂けた。前回の評議会で申し上げたとおり、南嶌委員のお立場になるべく近い人という視点から、高崎経済大学の友岡邦之氏にお願いした。
 ◎「友岡委員」自己紹介
 また、神奈川県立近代美術館館長の水沢勉氏に委員就任の内諾を得ている。次回の評議会から出席を予定している。市役所内の調整は済ませてある。
両委員の任期は、他委員と同じく平成29年3月31日までとする。
県立近代美術館館長の井出委員から、一身上の都合による辞任願いの書面が到着した。本人の意思を尊重したい。

3 報告事項
(1)事業の実施結果及び進捗状況[資料1]

  資料に基づき、事務局から説明を行った。主な質疑・意見等は次のとおり。
【委員】
 アンケート結果を見ると、田中青坪展では、「満足」が約80%となっているが、満足度は今までの他の展覧会と比べて高いほうか。平均的には満足度はどのくらいか。
【事務局】
 高くなっている。詳しい数字はないが平均値は約70%である
【委員】
 アーカイブや交流スペースなどの無料コーナーと、無料展覧会の入場者数はどのようにカウントしているのか
【事務局】
 それぞれカウントしている。展覧会はご覧にならなくても、カフェやショップ、アーカイブの人数は別にとっている。もとより展覧会の人数もカウントしている。
 主催者としては、地下の展覧会を見に来てくれた人が1階を見てくれるようにとか意図しているが、素通りしてしまう場合もあるし、どんな工夫があるのかご意見を伺いたいとも思う
【委員】
 駐車場だけの利用者を含めているという風評を耳にしたことがあるがどうなのか。
【事務局】
 エレベーターの前、階段のみ通過する人数はカウントしていない。
【委員】
 青坪展を目的にギャラリーにいらした方に、AM03展の案内はしたのか。高齢者が多かったようであるが。
 また、1階を順路に組み入れるなどの工夫はできるのか。1Fは常に無料ゾーンなのか。
【事務局】
 受付け監視員に対するマニュアル化はしていない。人的な対応は促しているが、もう少しできたのでは、という感もある。青坪展は高齢者が多く、足が悪いと聞くとすぐにエレベーターを案内するようなこともあった。地下で疲れてしまって、そのまま帰るということもあった。1Fは無料である。秋の企画展のような、1Fと地下を両方使うケースでも、1Fは無料である。
【委員】
 矢印で順序を明確化し、導線に組み込んでしまってはどうか。
【委員】
 資料として配布されたAM03展のリーフレット(小冊子)は、無料か。
【事務局】
 無料で配布している。
【委員】
 田中青坪展を見にきたお客さんにあげなかったのか。受付で配布してもよかったのではないか。
【事務局】
 受付でチケットを購入した方には配布した。希望された方にも配布したが、全員に自動的に配布したとは言えない。
【委員】
 受付で「無料」と一言伝えるだけで、変わってくるのではないか。
 受け取りを断る人は少ないのではないか。
 通り過ぎる人が、1Fを別物と思うのか有料と思うのか、ちょっとの案内が有効である。
【事務局】
 無料という表示をもっと目立つようにするという案もあった。受付で出来るちょっとのことを工夫すれば、改善するように思う。自動ドアを設置して無料スペースと区分されてしまった。
 青坪展の図録の販売が好調であったと出版元から聞いていることを、一点付け加えて報告したい。
【委員】
 表現の森では主催が2者になっている。こういうことは前にもあったか。実行委員会について詳しく教えてほしい。
【事務局】
 展覧会に実行委員会を入れるのは初めてである。
 日本財団から助成金を受けるにあたり、実行委員会を立ち上げ、そのプロジェクトに対して助成していただく。表現の森の企画展の中の5つある市内のプロジェクトのうち、2つを実行委員会で担う予定である。p192.PortB あかつきの村のプロジェクトは、群大連携の事業とも関係し、実行委員会から予算を出す。もう一つ、同ページ3.滝沢達史とアリスの広場も、実行委員会予算である。
 施設との関わりなど求められる中で、継続的に取り組む場合、展覧会単体よりは、実行委員会形式で助成の受け皿をつくっておいた方が良いだろうという考えもある。
 表現の森は美術展なのか、と感じられるかもしれない。疑問点があればお知らせいただきたい。
【委員】
 ポスターやチラシにも、主催に二つの団体の名前が出てくるということか。2つのプロジェクトは実行委員会がやって、残りはアーツということで良いか。
【事務局】
 お見込みの通り。
 ただ、企画の根幹となる部分は、実行委員会の委員の方々にご意見を伺いたいと思う。
【委員】
 実行委員会のメンバーはどういう人か。施設の方か。
【事務局】
 施設は入っておらず、全4名のうち大学関係2名ほか、教育委員会関係、社会福祉協議会がそれぞれ1名である。
【委員】
 今後、実行委員会メンバーの変更はあるのか。
【事務局】
 4名以外の方にも入っていただく可能性はある。
【委員】
 実行委員会を立ち上げて助成金が新たに受けられるようになるのは面白い。
【事務局】
 展覧会が終わった後に活動が続く、というのはあまりない。社会的弱者をお預かりする施設は、こちらのペースで何かを出来るわけではないから、3~4年は一緒にやるぞという構えでないと難しいと思う。日本財団は障害者関係の車両などに助成しており、関わりが続くことを期待している
【委員】
 一般的に、主催者になると責任を伴う。実行委員会は全体には関与しないのに主催に名を連ねているが、どのように考えているのか。例えばプロジェクトごとに表記を分けるなど可能か。
【事務局】
 予算の段階では2つのプロジェクトであるが、アートが福祉の分野に入っていくときにアドバイスが頂けそうな委員をお願いした。実行委員会が2つのプロジェクトに限定して担っているというものではなく、予算上の措置と認識している。
【委員】
 今後も館外プロジェクトを行なっていくと思うが、ほんの少ししか関わらないような団体をすべてそれらも主催に名を連ねることは避けたほうが良い。特に第1回目のときは内部で慎重に協議して欲しい。「前回主催に入っていたので、今回も入れてくれ」と言われたら断れるのか。
【事務局】
 責任の所在を明確化しなければならない場面を想定したい。内部で協議したい。
【委員】
 周知・呼びかけの方策としては、行政の窓口を活用するのが有効と思う。現時点で検討しているアプローチの方法があれば教えて欲しい。
【事務局】
 市役所の横のつながり、福祉部門などのネットワークは活用したい。記者会見も予定したい。
【委員】
 開館日数の57日間であるが、プロジェクトは1~2日実施でよいのか。
【事務局】
 企画展は57日間であるが、既にそれぞれのプロジェクトは動いている。我々が作家さんと共に各施設などに出向いて行う、いわゆるアウトリーチ・プログラムであるが、3月から月2回出向いてワークショップを行うというように、施設に通って進めているものもある。高齢者施設の場合は、デイサービスの供給者に対してワークショップをすることで理解を促している。
ギャラリーの中だけで行われるものだけではなく、地域アートプロジェクトのように館外で始まっているプロジェクトである。
【委員】
 では、アーツの地下ギャラリーには何があるのか。
【事務局】
 企画展ではあるが、今までの作品展とは異なるため、鑑賞者の方は違和感を覚えるかもしれない。作家さんたちが、ワークショップで生まれた作品や、人との交流を通じて育まれたアイディアなどを展示していく。そのうえでプロジェクトの目的や課題を鑑賞者と共有していくのではと考えている。
【委員】
 例えばp19の5.石坂亥士さんについてであるが、高齢者施設で行われるワークショップはイメージできるが、ギャラリーでは何を展示するだろうか。
【事務局】
 ワークショップの映像記録を流したり、実際に使った楽器を展示して鑑賞者自身が実際に表現をしてみる、というよう空間構成を考えている。
【委員】
 ワークショップに参加する方よりも、展示を見に来る方のほうが数としては多いと思う。展示で何を見ることが出来るか、広報の際に明確に分けて記載して欲しい。そこに何があるのかモヤモヤしたままだと来てくれない。
それぞれ社会の課題は違うと思う。切り口によっては、色々な社会課題に興味のある人が来るイベントにはなりうると思うけれど、アートの表現の部分に興味のある人が来づらくなるリスクもあるので、両方を満たすように広報した方が良い。興味のある人でも、自分がそこに行ったら何を得られるのかというのが分からないと、中々来ないのかなと思う。
 私が所属する団体が関わるものに、ケニアの子どもにアートを通じて心のケアをするという活動があるが、現地の子どもが平和を願って描いた絵の展示である。アートというものがなぜ紛争地で有効なのかということを、映像などを通じてみていただく。表現の森展については、一つひとつ頭の中には明確に展示物があると思うが、それをどうやって表現していくかということではないか。展示のイメージが付かないと来館に結びつかない。表現の森展は、ワークショップだけではなく、展示もあるという周知である。
【事務局】
 確かに、イベントの日以外は何をしているのか、いつ行けばよいのだろう、ということになってしまう。
【委員】
 一つのプロジェクトをテーマにしてより詳しく具体的に説明できるなら、伝わりやすい。どんな表現があるのだろう、と思って見に来てくれた人は、戸惑いが出るのではないか。本日の説明の中だけの話であるが。
【委員】
 障害者×アート、高齢者×アートという部分は分かりやすいキーワードになって広報されると思う。アートの部分のイメージを、どのように膨らませていくかが重要となる。
【事務局】
 色々な立場の方々に関わってもらおうということで様々な社会課題を並べてみて、関心を持った人に声をかけた。美術の分野でオリジナリティのあるものと、本当に前橋の地域にある課題に対して向き合う部分と、両方がうまく交錯すると、ユニークな表現になると思っている。かなりチャレンジな取り組みではあるので、魅力ある部分を伝えていく方法(チラシの文章など)を編み出すのに四苦八苦しているというのが現状である。
【委員】
 社会課題をアートを通じて解決する、というようなフレーズは、身近に感じる。多様なものが入っているので、分かりやすい言葉で表現しないといけない。
【委員】
 日本財団は、助成金の査定集団である。高齢者や障害者に如何に役立っているかという視点で見る。頭を切り替えて、アートのスタンス・切り口で考えてよいと思う。
【委員】
 アーティストは何かしらの社会課題に対して根っこがあって、表現をされる方が多いが、実際に自分では何が出来ているのかな、と考えるアーティストも多いというのが、我々がアートを通じてケニアを支援して来ての実感である。
 ケニアでは、協力させて頂きたいというアーティストも多くいた。切り方によって、アーティスト側の方たちにも「何ができるのかな」という関心の対象になる。
【事務局】
 アートの側が何か教えに行くというのではなく、美術の側が得られるものもあるということだろう。
【委員】
 こういう企画展のポテンシャルは、双方にあると思う。来てもらって新たに分かるというような、未知の部分があるという意外性も良いのかもしれない。ただし、広報に関して、未知の部分をどんどん盛り込もうとするとぼやけてしまう。
また、広報に関してだが、社会福祉協議会や施設のネットワークを介して周知してもらうなど、全く異なる分野で活動している方たちにも周知してもらうには、広報メールの「定型文」を予め作成し、それを関係団体から、そのまま転送してもらうことが有効である。メールだけではなく、フェイスブック用やツイッター用など分けて作ってもよい。
【事務局】
 普段と違うサイトにアプローチできることが大きいと思う。
【委員】
 群馬大学との連携事業での分担はどのようなものか。。
【事務局】
 群馬大学でも事務を担ってもらっている。内容にもよるが、講師への声掛けをアーツがするなど分担している。大学関係者はマネジメントを学ぶ場になっていると思う。
【委員】
 前橋まちなか文化祭は締め切り前であるが、現時点で応募状況はどうなっているか。
【事務局】
 募集開始から一月が経過して、今のところ2件の応募があった。一方で、前橋国際大学の学生などから、問い合わせはかなり来ている。
【委員】
 昨年、申込数では予算は足りたのか。申込み数が足らなかったということもないか。
【事務局】
 昨年は、申込み数も予算も足りた。
【委員】
 参加団体の表現の内容など、企画は自由なのか。
【事務局】
 かなり自由度が高い。ただし、個人は受け付けていない、団体のみである。営利行為もNGである。助成金はいらないという団体もあった。
【委員】
 実行委員会のメンバーはどのような構成か。
【事務局】
 大学教授や中心商店街組合の理事長などである。
【委員】
 まちフェスは「アーツ前橋」がやっている、と表に出るようにすることが重要ではないか。昨年も議題に出たと思うが。
【事務局】
 広報の工夫が必要と感じている。統一的な目印になるものが会場にあった方が良いのでは、という意見が昨年の参加者から出ており、今年は赤いベンチを皆でつくって、会場の入口においてもらう。参加者が主体的に動こうという動きが出てきている。

(2)平成27年度決算見込み[資料2]
  資料に基づき、事務局から説明を行った。主な質疑・意見等は次のとおり。
【委員】
 歳入が予算よりかなり少ない。財政当局に言われなかったか。
【委員】
 例年、予算と決算でこんなに差が出るものなのか。これほど差が出たのは開館以来か。
【事務局】
 差はあまり出ない。開館以来である。
【委員】
 花燃ゆ特別展の歳入見込みで差があったということだと思う。理由は何か。
【委員】
 県庁で別の花燃ゆイベントがあったことが影響したのか。
【事務局】
 花燃ゆ特別展に関しては、他館での実績をもとに一日千人(3万人)の入館者を見込んでいた。県庁との相乗効果を狙って共通券も発行したが、あまり振るわなかった。アーツ前橋は3番目であったが、直前に開催した江戸博の入館者が多く、首都圏からの誘客がそがれたという見解や、ドラマで群馬が出てくる前の開催となったことも影響したと考えている。また、今年はかなり獲得できたが、平成27年度は国などからの助成金も減少した。
【委員】
 歳入に関して、決算額は前年と比較してどうか。 
【事務局】
 花燃ゆ特別展の観覧料単価が高かったこともあり、前年より増えた。全体としては、平成26年度は助成金があったが、平成27年度は減ったことから全体の歳入額は減少した。
【委員】
 一日当たりの来館者数が出ているので、今後、展覧会ごとの利益単価(利益率)を出すとよい。来館者の属性などのターゲットを決めて、払っていただける方にはお支払いいただく。かかった費用のみならず、収益からも分析を重ねて、展示毎に収益が見込めるものは、入館料についても大胆に変えていっても良いと思う。グラフを見ても、ご指定の方の分析がたいぶ蓄積されてきたと思う。
【事務局】
 田中青坪展のアンケートでは、「安い」という意見も見られた。

(3)平成28年度助成金[資料3]
  資料に基づき、事務局から説明を行った。主な質疑・意見等は次のとおり。
【委員】
 助成金の承認が出ているものはどれか。よほどことが無ければ通るということでよいか。
【事務局】
 確定ではないが、そのとおりである。
【委員】
 実行委員会に入るものは、アーツ自体の歳入にならないのか。
【事務局】
 ならない。もともと予定している市の歳出額の補てんに使われるもの、新しい事業の実施に使われるものと2つある。
【委員】
 これら助成金だけで前年度の歳入を超える。がんばっていることがわかるように表記して、PRされたい。助成金がついたので市の持ち出しが減った、あるいは新しい取り組みが出来た、などということが分かりやすく発信してほしい。
 それを、なるべく早い段階で外に対して視覚的にアピールするやり方を考えておいた方が良い。
【事務局】
 間もなく開館3年目になる。費用対効果の比較表での説明などは今後求められるだろうし、努力の姿勢は出していく必要がある。

(4)前回までの指摘事項[資料4]
資料に基づき、事務局から説明を行った。主な意見等は次のとおり。
【事務局】
 夏の展覧会では、高齢者、障害者などの方たちを受け入れられる館であるかということが問われる。外部から来館する方の視点が重要である。ご意見を頂きたい。
【委員】
 いきいきサロンなどで目にする高齢者は、毎日体調が違うケースがある。そういう状況で、本人にとっては人に迷惑をかけてはならない、という思いが強く、ツアーなどの外出を躊躇するようである。前もって下見しておいてコースを決めておいて、こういう施設があるから大丈夫ということになれば、出てくれるかなと思う。地区外のサロン仲間にも話を広げていきたい。

(5)その他
 事務局から説明を行った。主な意見等は次のとおり。
【委員】
 一筆箋には、アーツ前橋のホームページアドレスをいれた方がよい。
【委員】
 繭飴はケースだけでも欲しい。涼しさを感じるものを入れれば今の季節に楽しいと思う。
【事務局】
 ショップに提案したい。

4 協議事項
 質的評価のあり方
【事務局】
 協議事項の資料をお配りしたが、昨年実施した「ここに棲む展」を例として作成したものである。事業の一つひとつについて評価表のようなものを作成している美術館は全国にある。3年前の第1回目の運営評議会では、評価表を作成して審議いただく、というようなことを事務局から提案させて頂いた。その段階ではまだ開館前であり、これまでにない新しい館をつくるのであれば、他館のシートをそのまま使用するのはそぐわない、今後の事業を実施してみたなかで評価方法を考えてみる方がよいのでは、という意見を頂いた。
 このことから、これまでは主に口頭報告、アンケートなどを用いた報告をさせて頂いてきた。3年目を迎えるにあたり、改めてこういう仕組み、特に難しいのは質的評価の方法ではあるが、少しずつ意見交換させていただきたい。今日一気に考えようというというのではなく、まずは準備した資料(ここに棲む展)を例に意見交換をお願いしたい。
【資料を事務局から説明】

【委員】
 本日の協議で、活発な意見が出るためのたたき台となるような内容紹介をしたい。
運営評議会には、初めて参加したのだが、話を伺っていると十分に事後評価と事前評価がされているのでは、という印象を受けた。この評議会が積み重ねられているのであれば、フォームを整えて、アーツ前橋なりの指標を整えていけば十分に対応可能では、と考える。
 全国的には評価制度がどんな形で構築されているのかという点から、4点ほど強調ポイントを提示したい。
まず、評価制度の構成、大枠では、3つの仕組みが一般的で、1.施設自体が振り返りを行う自己評価、公立施設では設置者である行政側の視点からの行政評価、3.それらに加えて、外部有識者が委員会などを設置してコメントする第三者評価がある。
 そのための指標作りが行われる。数字で表すのは定量指標であり、数字で表せないような質的評価は定性指標であり、この二つが文化的施設では尊重されて評価システムが作られるのが一般的である。
指標の設定は、施設によって色々な取り組みが行われており、国の法律や自治体の条例、振興計画などに照らし合わせて骨組みをつくり、それに合わせて細目をつくっていく場合もあるし、展覧会(事業)という切り口から分析していく手法もある。美術館に関する評価制度として具体的な事例では、静岡県立美術館が積極的に取り組んできたことが良く知られている。インターネット検索でもすぐに探し当てられる。
 次に、効果を多元的に評価するという点から、ロジックモデルという評価の仕組みがあり、イギリスなどで行われてきた。ロジックモデルは、完全に評価制度の問題だけではなく、きちんと事業計画や目標を立てておき、その枠組みに基づいて評価をするという一連の流れを伴うものである。ロジックモデルの評価に行きつくための枠組みとして、5つのステップ[1.インプット・・・用いた資源 2.プロセス・・・戦略や手段の計画 3.アウトプット・・・実施内容、実績 4.アウトカム・・・どういう反応が得られたか 5.インパクト・・・波及効果]があり、それに基づいて計画、実施、評価していく手法である。
 このやり方で、アーツ前橋の可能性や取り組みを多元的に評価することは意味がある。ただ、一般的に4.アウトカムばかり、特に施設評価に関しては注目されがちであるが、それ以外のアウトプットやインパクトなどを明らかにしていくことが重要なポイントになると考える。特に、3.アウトプットの部分に注目して強く出した方が良いと思う。そこを強調することで「よくやった」と思われる。やれることをやっていくなかで「アウトプット」を強調して改善効果を示すことで、自己の事業のPRにもなる。
 三つ目に、アウトカム(反応)を考えるには、単なる入館者数だけでは評価指標として足りない。小泉明郎展の入館者数は多くはなかったが、インパクトは大きかった。インターネット上で肯定的に評価されている。「インフルエンサー」の発信とその評価に注目したい。アウトカムの把握にはツイートの分析も考えられるし、このような形での評価の仕組みを考えていくことが必要と思う。
 最後に、第三者評価の導入、あり方については、この評議会で機能が果たされているように思う。第三者評価が査定機関のような形で機能してはおかしい。あくまで助言、提言機関であるべきと思う。先日、大阪のアーツカウンシル立ち上げに関わったキーパソンにヒアリングした。大阪のアーツカウンシルのメンバーがやっている事後評価は、基本的には助言・提言であり、そういう形で機能しているとのことであった。事業を一番良くわかっているのは当事者であるから、第三者が査定するのではなく、助言・提言するのが本来ではないかと考える次第である。
【委員】
 静岡県立美術館の内容を見た。評価指標まで公開されている。これに独自性を加えればよいものができるのではないか。導入にはスタッフの研修をしないと実践に活かすのはかなり難しい。展覧会など事業の企画、計画策定段階で取り入れ、一年が終わったらそれを評価するという方法が理想的である。
 実際やるとなると、余力があるのか、労力がさけるのか。企画段階を省略して評価だけ使っているという団体もあるので、よく考える必要がある。
【事務局】
 ともすると評価のための企画になるとまずいという懸念もある。5段階のステップごとすべてに意識を向けることが大切ということでよいか。
【委員】
 そのとおりである。自分たちの事業がより効果的に人々に届くか考えながら企画ができるということである。
【委員】
 我々も現地で評価方法について教える立場にある。評価をするときに重点を置いているのが、どれだけお金と人員をかけているのか、どういう活動ができたのかというふうに、インプットからインパクトにむけて評価していく。しかし、事業を創るときはどういう社会的インパクトを生むのかという出発点から考え出しているので、インプットとインパクトを考える順序が逆になっている。
 企画展で入館者数を増やすことが大事だと言っていたが、ここだけに終始しがちになるのは如何かと思う。「そもそもアーツ前橋は何のためにあるのか」ということを見落とした展覧会ばかりに陥ると思うので、まずは最初に、もっと広い、館全体の方針からつくっていくものだと思う。実際に来た方がどう変化するか、それによって社会に間接的にどういう成果が生まれたのか、社会に何を生みたいからこの企画展をやるのか、という所から遡って考えられると思う。ただ、意識していなくても、実はアーツの企画展はそのようコンセプトで企画されていることが多いのではないかと思う。というのは、次の夏の企画展も社会課題があり、それを分かりやすく整理するという意味で、企画する段階はもっと広いところから始まって、そのためには対象者は誰か、ターケット層はどういう人か、アウトカムとターゲットが生まれた時に、その企画内容は、活動は、コストは、人員は、というふうに遡って計画していく、という逆の順序になる。そうなると、アーツ前橋としての本来の社会的意義を失わずに、すべての事業が同じ社会的目的に向かって統一された企画になることに繋がる。
我々の場合はそのように企画し、評価の際はシビアにコスト面から冷静に見ていくようにしている。
【事務局】
 館全体の評価ステップとかのモデルが必要ということで良いか。空洞化する中心市街地に開館した経過もあり、教育普及や地域アートプロジェクトなど、積極的に外に出ていくことは意味があると言われる中で、展覧会とのバランスと連動を考えながら進めなければならないと考えている。一つひとつの単体の事業ではうまく発信しきれない部分を、どのように考えたらよいのかな、という疑問もある。
【委員】
 そこは、インパクトと指標のところで出ると思う。アーツ前橋が社会にどのような影響を与えたいのか、前橋市の街おこしであったり、アートに対する市民の意識を高めることなどがあって、そのためにはどういうターゲット層を取り込んでいくか、ということでアウトカムに繋がる。
【事務局】
 そうであれば、事業を個別にやっていってもそれほど分断される心配はない、ということか。
【委員】
 多分、館全体としてのマクロレベルでの、インプットからインパクトに至るまでのサイクルを想定することが一つあり、その上で館全体として設定したインパクトに向けたミッションを細分化し、それぞれの事業がどのように対応できるかということで事業が当てはめられ、ミクロとしての各事業が、ロジックモデルに組み込まれていく。
【事務局】
 アーツ側がやる自己評価の仕組みと、行政側がやる行政評価の仕組みは少し違うと思う。アーツ前橋が求められていることは美術館としての機能だけではない。中心市街地の救世主として行政側や市民の期待を背負いつつもある。ところが、まちづくりという側面からの評価をアーツ側でしていくのは難しい。アーツとして進めていく評価の仕組みと併せて、行政側としてまちづくりや中心市街地活性化という視点からも行政評価をしていくことが必要と考えている。アーツ側が中心市街地からのアウトカムの評価をすることは難しいが、アーツに関わってくれる人たち(入館者やイベント参加者など)のデータに対する評価はアーツの役割である。一方で、アーツの活動に直接かかわっていない市民や経済界の方からの評価もあると思うが、それはまた別のところで、きちんと評価できるようなかたちを求める必要がある。要はアーツの中だけの制度で完結することは、難しいかなと考えている。
【委員】
 自己評価のサイクルと行政評価のサイクルが別にあるのはその通りで、静岡県立美術館などもそういう体制になっていると思う。導入していないケースもあるとは思うが、行政組織としての観点からアーツ前橋を見る、という評価制度はあっておかしくはない。
 アーツ前橋が開館する際に課された、中心市街地に関する課題があるというのはその通りだと思うが、行政側の願いとアーツ前橋の目標は、もう少しすり合わせてよいのではないかという気がした。確かに要請として中心市街地の活性化があるのかもしれないが、アーツ前橋がアーツ前橋なりの手法で中心市街地を救済できるやり方があると思う。そこを話し合っていただき、行政側としても納得できる指標をアーツ前橋で作れれば、と個人的には考える。
【事務局】
 自己評価、行政評価、第三者評価、これが噛み合っていないとまずいと思う。どう共有されるか、どう活かされていくのかということも含めて。
【委員】
 アーツ前橋の中のスタッフと行政側で見ているものが違う、ということになってしまうと、よくない。
【事務局】
 アーツに対して、外部から行政評価の目標にかかる指標をつくることは、行政サイドから一方的にはしない、そのために行政職員が入っている。一緒の流れでやるべきである。
【委員】
 そのためにもアウトカムの部分、事業に対する直接的な反応をどうとらえるのか、ということに関して、こういう評価制度をつくるときには、先ほどのインフルエンサーの話のように、議論を深める必要がある。ただ単に人がたくさん来ればよかろう、という話ではない。影響力のある人たちが、対外的に色々な形でアーツ前橋に対して発言することによって、アーツ前橋の存在が市内だけでなく、対外的に存在意義を高めるという話である。それが回りまわって前橋という街の評価につながっていくことは間違いなくある。そこも踏まえて、行政側の方々もアーツ前橋の存在を評価するということになればよいのかなと考える。
【事務局】
 議会はもとより対外的には、入館者数などで判断されがちだが、実際アーツの特色として館内のみならず館外に出て、例えば中心市街地で活動をしたり、粕川でのプロジェクトなどで地域に出るというふうに、学芸員が色々な仕掛けをして、教育現場にも行ってもらって、というのはものすごく大きな役割を果たしていると思う。ただ、それをアーツ側で発信するだけでは、市全体としての計画の中で評価に繋がって行かないので、市の中で活動する意義を明らかにしつつ、整理していきたいと思っている。
【事務局】
 指標をつくったけど受け止める仕組みがない、というのでは意味が薄い、ということである。
 委員の皆様は経営者であるなどそれぞれのお立場も違い、違った視点もあるかと思うが、このような評価方法を検討していくことについて、他にご意見があれば伺いたい。
【委員】
 もともと運営評議会ができたときには、すでに展覧会などの事業計画が相当先まで決まっていた。それ対して運営評議会は、その事業をして良い、悪いということは一切言わない立場にあった。今後3年が経過して、先のプログラムを提示していただければ、それは前回こういう評価だったからもう一年待った方が良いのでは、というようなこともあるので、運営に携わる組織が今後できるのであれば、こういった評価は必ずしていかないといけないと思う。今の段階では事務局自体が評議会にかかることはないので、評価に対して今の段階でどうこうは言えないが、将来的には必要だと思う。
 行政評価はあくまでも人数とか収入とか量的なものになるであろうが、美術館が評価される場合は、小さな子供の目のキラキラとか情緒的な部分に係る評価は大きいと思う。そういった評価を加えて、自己評価は自己評価で、行政評価とはちょっとニュアンスを変えていく必要はあると思う。80歳の老人に感性を身に着けるのは難しいが、5歳の子どもに感性を植え付けて、十年後に目が出るというのは、美術館にとっては大きな使命になる。そういったものをうまく表現できるような評価システムが出来ればよいと思う。
【委員】
 収入を追ってみて、ある程度利益が上がってきたからと言って、独立採算はありえないと思う。実績を数字として持っていることは重要であるが、市や市議会、経済界の人間は、美術館と聞いただけで、プロムナード形式で飾られた絵をみながら回ってくるものだと皆思っている。そういう中で、現代美術を追及していることについては、市の金を使って何をやっているのだ、という意見が世の中にはやたらとある。それを何とか打破しなければならない。故・南島委員から小泉明郎展が高く評価されていた話を聞いていたが、こういうことをどのように評価の種にするのか、それをしたうえで、どう伝えるか、対外的に訴えることが重要である。定量的・定性的にまとめられたシートを評議会の席で見て、皆で悩んで、よかったねと拍手してみてもあまり意味がない。
【事務局】
 以前、評議会の発信強化が議題になった。伝えるときには分かりやすい手法が必要だということはよくわかった。
【委員】
 分かっている人は分かっているが、わからない人も一向に多い。わからない人たちに対して、取り組みの結果が分かるような評価の枠(フォーム)を作って伝えれば、分かりやすくなるかもしれない。例えば、アーツの事業の中での教育的な取り組みがあるが、義務教育と同じであって、もし、子どもが伸びない期間があったとしても義務教育を行う機関が非難されることはない。多くの市民は、その取り組みは、成果が出なくてもやって当然だ、と認知しているはずである。子どもたちに対して働き掛けるようなことをアーツ前橋がやるわけである。それをアウトプットの段階のところできちんと示すべき必要がある。これは義務教育と同じことだ(成果が出なくてもやって当然だ)ということを訴えるだけの次元をフォーマット化して作っておくと、訴えやすいのかと思う。
【事務局】
 市の職員にも、アーツ前橋の存在をきちんと知らない人はまだいる。評価手法の検討・整理も必要かもしれないが、アーツに来たことのない人に来てもらえる方法は何かないかという質問をすると、「国宝を借りてきては」ということを平気で言う人はまだ多くいる。
 34万の市民がいるので、まずは足を運んでもらうという、何かがほしいと思う。
【委員】
 数で示した方が理解してくれる人たちと、ストーリーで話した方が理解してくれる人たちとは確実に違う。我々は定量と定性の両方をやっており、切り分けて使っている。省庁に助成金を申請するときは、定量、数を訴える方が、圧倒的に次の賛同をもらいやすい。一般の方たちの支援を集めるには、ストーリー重視である。
 使い分けることが必要であるが、忙しいと記録を取っていられないし、取り忘れがある。それを忘れない仕組みとして評価を使っている。チェックリストみたいなものを習慣化しておく。気を付けなければいけないのは、評価表をかっちりつくりすぎると、集める労力が追いつかなくなってしまう。忘れないためにメモしておくというような意味合いで、ゆるく始めて、必要なものを残していけば良いと思う。

5 その他
【事務局】
 次回の評議会開催日は、アーツの展覧会が25日までであり、新委員に就任予定も鑑み、21日(水)か23日(金)を候補にしたい。
 
以上 

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文化国際課アーツ前橋

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