スクリーンリーダー用ショートカット

 

第3回文化政策懇話会

最終更新日:2014年4月25日(金)ページID:012920印刷する

審議会会議録

審議会名

 文化政策懇話会

会議名

 第3回文化政策懇話会

日時

 平成26年3月3日(月)午前10時から12時まで

場所

 議会庁舎3階 第2委員会室

出席者

【文化政策懇話会】井上委員、梅澤委員、大野委員、高橋委員(代理出席:宇津木)、樽井委員(座長代理)、戸所委員(座長)、中島委員、松本委員、吉川委員
【事  務  局】関谷政策部長、湯浅文化国際課長、松村文化財保護課長、中澤スポーツ課長、手島文化国際課副参事、アーツ前橋副館長、武井文化国際課文化政策係長、文化国際課員(柴崎、大嶋)
欠 席 者   大森委員、真中委員

議題

(1) 報告事項:第2回文化政策懇話会議事録及び論点整理について
(2) 報告事項:市民アンケート結果について
(3) 条例の目的・基本理念について
(4) 条例の前文、市の責務・市民等の役割について
(5) その他

配布資料

次第(PDF形式:66KB)
資料1(第2回懇話会議事録)
資料2(論点整理)(PDF形式:193KB)
資料3(市民アンケート結果)
資料4(条例構成)(PDF形式:338KB) 

問い合わせ先 

住所 〒371-8601 前橋市大手町2-12-1
担当課 文化国際課
電話番号 027-898-5825(直通)
Eメール bunka@city.maebashi.gunma.jp

会議の内容 

1 開  会(会議の進行は文化国際課長)

2 あいさつ

(座長)
 先月18日に開催予定でしたが、大雪で延期となり、本日年末のお忙しいところお集まりいただきまして、感謝申し上げます。
 私は、14日に京都へ行っており、15日は東京駅まで順調に帰ってきましたが、そこからが約3時間遅れで、東京駅のホームで待たされました。同じ状況でも東北新幹線は動いており、全般的に東北関係が優先されているように見受けられました。
 さて、その日は高崎に着いても何にも動かないため、高崎に泊まらなければならず、そのような状況でいろいろと考えましたが、最大の懸念は前橋が孤立したことです。外から見たときに県庁所在地がストップ・孤立することは非常に大きいと思います。対応として基盤整備等がある一方で、雪国と違って我々は雪文化を持たないため、今回の大雪はいろいろな点で教訓を与えていると思います。また、各家庭にもいろいろな災害があるかと思いますが、これを乗り越えながら強い前橋がつくられていくことを願っており、その基底には文化力があることも感じております。
 本日、私たちに課せられた使命を十分果たせる会議にしてきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

3 議  事(以下の議事の進行は戸所座長)

(1)報告事項:第2回文化政策懇話会議事録及び論点整理について・・・資料1、資料2
(2)報告事項:市民アンケート結果について・・・資料3

(座長)
 この委員会としてのアンケートではありませんが、市民アンケートの結果の中から文化に関係する部分について事務局から説明がありました。これに関してのご感想がありましたらお願いいたします。

(委員)
 前橋の自慢できる見所の1位に「花」があがっていることが意外でした。

(委員)
 問20の「前橋市の文化のイメージ」に対する回答に「わからない」が31.1%という結果は、市民の関心の面からいかがなものかと思います。

(委員)
 以前に留学生と話をする機会があり、留学生に「前橋はどんな所?」と聞いたところ、「文化的な都市」という答えてが返ってきたことがありました。

(座長)
 私が30年近く京都の大学にいたときのイメージですが、全国から集まってきた学生たちに「1分以内で郷土の説明・売りを言ってください。」とお願いすると、群馬から来た学生は、「特にありません。」と大体が返ってきます。他の県でもそういう答えはありますが、統計をとると「特にありません。」という所は比較的全体の文化レベルが高い所や恵まれている所が多いです。「私たちの所はこうです。」という所は全体的に高くはありませんが、売りのものとその意識を持っています。
 そういう意味では、外国の人たちが前橋に来たときに緑が多く感じることもあり、市民にも自覚していただきながら新しくプラスしていくことが重要です。アンケート結果もいろいろな読み方をしていただきながら、次に向けていただきたいと思います。文化的な面では、相対的に見れば前橋は高いと思いますが、打ち出し方が下手なところがあるのではないでしょうか。その点を今回の条例を通じてうまく出していければと思います。

(2)条例の目的・基本理念について・・・資料4

(座長)
 まず、条例の目的と基本理念については、前回も議論いただき、それに基づき事務局から説明がありましたので、前文等に入る前にこの部分は固めていきたいと思います。

(委員)
 基本理念の4.について、「地域の内外に広く文化が発信され、文化による交流や広域的な連携が図れること。」とあり、理念ですから最もですが、私はもっと具体的に出した方がいいと思っており、修正案は、「文化の振興にあたっては、歴史の縁で結ばれた外の地域と郷土愛を共有し、文化交流を深めること。」です。これは、県外に向けての理念ではなく市民に示す理念ですから、あまり遠慮せずに具体的に出す必要があると思います。姉妹都市を締結すると支出を伴いますが、友好関係は市民レベルで進めることが本来の姿であり、お祭りなども行政は主体ではなくバックアップする側にならないと市民に文化が浸透しないと思います。

(座長)
 今のご指摘について、基本理念としてどう考えていくべきか。この後、基本理念に基づいて条文がでてきますが、具体的なところは条文とし、あくまでも基本理念は大きな枠組みにするといった考え方で検討させていただきと思いますがいかがでしょうか。

(委員)
 このままですと、条文はできても今までのいろいろな条例と同じで本当に生きていくのでしょうか。

(委員)
 ここの4.の中に「文化」が3回も出てきており、最初はグローバルな意味での文化であり、次は前橋の文化であり、そうしたところで混乱しているので整理が必要ではないでしょうか。

(座長)
 そこの部分は検討させていただきます。

(委員)
 基本理念は具体的にしないと前文との整合性がとれないのではないでしょうか。

(座長代理)
 前文を受けて基本理念があるわけですが、前文の1番上は2つのことが述べられています。1つは「文化は人間性を育む」、もう1つは「文化は地域づくりの原動力となる」とあります。しかし、基本理念の中に「文化が人間性を育む」ことが入らずに、基本理念の1.から5.は、まちづくりで全部まとめられています。市民が豊かな感情を持つことを主として基本理念に入れる必要があると思いますがいかがでしょうか。

(座長)
 文化づくりそのものということでしょうか。

(座長代理)
 人が文化に接することによって豊かな心になっていく、そのための環境をつくることも1つの基本理念として必要だと思います。

(座長)
 全体としてのトーンがまちづくり的になっているので、人がいることによって文化がうまれ、文化を作り出すための環境づくりも1つの基本理念に置き、さらに、それを受けてまちづくりに活かしていくという流れをもう少し明確に分かるよう再検討し、整合性を持たせたいと思います。

(委員)
 前橋は、文化に対しての関心や郷土愛が薄いと思います。人工的にきれいになるのはいいのですが、30年前に育った風景ががらりと変わると、ふるさとに対する郷愁の気持ちが薄くなります。群馬県で育ち群馬県を出た人の中で相当な人がいますが、そういう人たちが年をとったときに群馬県に戻ってきません。こうした状況を見ると、やはりキーワードは「郷土愛」だと思います。前橋が郷土愛に満ちた、文化的に高いレベルのまちになれば、全県的に波及するのではないでしょうか。いろいろな角度から見ていますが、残念ながら知名度や格付けが低いのが現状です。

(座長)
 外からの評価、ここの人が外に出たときの見方や評価、またはそれらの評価をどのように捉えていくのかなどいろいろな考え方がありますが、総体で見ると今回の条例をつくる基本は、まず生活する自分たちの地域をどのようにつくっていくかが基本になるのではないでしょうか。

(委員)
 基本理念に「文化の振興にあたっては(文化を基盤としたまちづくり)」と全ての頭に入っていますが、このような表現方法が必要なのでしょうか。

(座長)
 前文や基本理念は1つの文章になり、後でご確認いただきますが、審議の段階では混乱を避けるために考え方を分けて提示してあります。

(委員)
 カッコ書きの「文化を基盤としたまちづくり」は全部に入ってくるのでしょうか。

(事務局)
 文言については事務局に一任いただき、他市の条例のつくり方なども参考にしながら文書としてまとめ、後日再度、全体的な表現などのご確認やご議論いただく時間を設けたいと考えております。

(座長)
 委員皆さんには国や県等の条文が配布されておりますが、ご覧のとおり前文・目的・基本理念といった構成になっており、基本理念も文章のところもあれば、項目のところもあります。まずこの場で内容をご確認いただければ、それに基づいて前橋市の形で整理し、最終的には事務局で整理したものをこの場で全体として見ていただくことになります。基本理念も前後の関係で項目にするのか一文にするのか変わってきますので、ここで決めるわけにはいかないと思います。
 基本理念は、これまでの意見を勘案してこの後の整理を座長と事務局に一任いただくことでよろしいでしょうか。

(委員)
 繰り返しになりますが、「文化」という言葉は質がありますから、整理して適切に使っていただければ条文もわかりやすくなると思います。

(座長)
 文化にも、前橋・全国・世界といった広がりのある地域スケールと歴史的な時間スケールがあり、そうした部分が明確でないと理解しにくいとの指摘がありましたので、特定できる文化はもう少し明確にしていきたいと思います。

(4)条例の前文、市の責務・市民等の役割について・・・資料4

(座長)
 先ほど、前文があって基本理念であろうとのご指摘がありましたが、基本理念がはっきりしていないと前文もつくれないため、今回は基本理念からの順番になっております。基本理念及びこれまで出していただいたご意見を踏まえて事務局案としての前文が提示されました。また、市の責務や市民等の役割については、あくまでも他都市の例を採りながら示されたものですから、前橋の実情を考えてこの案で良いかご検討いただきたいと思います。
 これに関しましては、本日いただいたご意見を整理し、次回再度、ご確認いただくことになりますので、ご自由にご発言ください。

(委員)
 前文の2つめに「雄大な赤城山」を入れていただいたことは結構なことだと思います。
 次の「また、近代以降の製糸業の隆盛」について、前橋の製糸業と日本の近代史という視点から見たときに、日本の近代化の礎になった製糸業であり、前橋の誇りですから、そのような文言にした方が説得力があっていいと思います。

(座長)
 今日の産業文化の礎がそこにあるわけですから、それをもう少し分かりやすく押し出していくとのご指摘です。

(事務局・副参事)
 そのとおりだと思います。ただし、回りの市域も含めると「養蚕」があって「製糸」があり、「蚕糸業」と言われるわけですから、文言は事実に合わせて作り上げていく必要があると思います。

(座長)
 「蚕糸業」という言葉があって、その中に「製糸」や「機織」があるので、単に「製糸」だけでなく、しかし製糸が前橋の売りでもありますので、その辺を短い文章にどう出すか事務局で検討いただきたいと思います。
 2つ目に「歴史的遺産が営々として築かれてきた」の表現は、他律的ではなく「営々と歴史的遺産を築いてきた」と市民が築いてきた表現の方が良いと思います。
 次に3つ目の「工業化社会から多様性と高度性を志向する」は分かりにくいので「工業化社会から高度な知性・創造性と多様性を志向する」の方が「知識情報化社会」につながっていくと思います。

(委員)
 「スポーツ」という言葉ですが、一般に市民が「スポーツ」から「競技」を想像される方が多いのではないでしょうか。例えば「スポーツ」の代わりに「運動」とした場合のイメージは、もっと包括的に感じられます。また、スポーツも「S」が付かなければあらゆる運動分野が入りますが、「S」を付けると競技スポーツとして国際的にやり取りします。「スポーツ」からラジオ体操やウォーキングなどもイメージできるのであればいいのですが、そうでなければ「運動・スポーツ」又は「運動文化」という表現も考えられると思います。

(座長)
 「運動」と聞くと団体と対峙するイメージもあるかと思います。

(委員)
 「スポーツ(運動)」という表現は馴染まないでしょうか。

(座長)
 あまりカッコ書きは条例としてはどうかと思います。

(委員)
 個人的には、文化の中に「スポーツ」の文字そのものが入ってくることに違和感があり、例えば、ダンス表現などが含まれてくることの理解はありますが、「スポーツ」と表現すると競技性の高いものまで含めて「スポーツ」と我々は理解しがちだと思います。一方、スポーツは別の条例などのくくりもあるわけですから、もう少し議論する必要があると思います。

(座長代理)
 「文化」という言葉の定義は、「人間が自らの精神の働きによって作り出されてきた有形あるいは無形の成果のすべて」とあり、前文に「文化」の一種の定義がされておりますが、「心を豊かにする」という意味からスポーツでも運動でもある種人の心を豊かにする、精神を開拓する側面を持っていることから「文化」の中に入れることに納得しております。やはり、競技性は別物だと思います。

(座長)
 私の感覚では、学生たちなどの若い年代にとって「運動」という言葉がスムーズにここで議論されていることとつながっていくのか少し疑問です。適当な言葉があるかが問題になっておりますが、他方で嬬恋村ではスケート・スキーが文化になっております。この地域では頂点で競技性のある人がいるために、地域の子どもを軽井沢に通わるなどにより、オリンピック選手が出てきます。そういうことを見たときに、トップは競技性ですが、その底辺としては非常に広いものを持っており、そしてその地域の特徴を作っている面もあります。

(委員)
 私は座長代理の発言を基本にすべきだと思います。国でも法令等において運動関係は「スポーツ」と国語化しており、前橋も「スポーツ」は文化だと広い概念の中で捉えていただくべきと思います。

(委員)
 皆さんのお話を伺って、例えば、こま回しといった身体を使った身体運動遊びなども広くスポーツとして含まれるのであれば「スポーツ」のままでいいと思います。

(座長)
 前文のところではこのような表現で、具体的に条文のところで身体運動的な意味合いが分かるようにしていくことでいかがでしょうか。

(委員)
 わかりました。ただ、ご指摘は競技よりも身体表現というニュアンスの方が強いのでしょうか。

(委員)
 いろいろなものを含みます。例えば、ダンスは一方で芸術に含まれ、もう一方でスポーツに入ったり、美的スポーツや競技ダンスと言ったり、いつも居場所に困ることが起きていますが、それ以外にも日常的に皆さんが楽しむ身体運動の文化が営々とあることは事実ですから、舞踊系のものに限らずそういったものも含むのだと思います。

(座長)
 具体的なところを条文で再度確認することになると思いますが、前文は当面このようにし、理念としては、座長代理が言っていただいたことを基本的な考え方で進めていければと思います。

 

(委員)
 「製糸業」の場合、前橋は片倉製糸などのことでしょうか。

(委員)
 民間の座繰製糸などを含めた全てです。

(委員)
 今、伊勢崎が「伊勢崎銘仙」としてテレビを通じてなど宣伝しております。「文化を基盤としたまちづくり」とただ謳っているだけ、市内に目に見える形で残っていないとどうかと思います。

(座長)
 蚕糸業は蚕種から始まって、養蚕、製糸、機織の4段階あります。最初は各農家が全段階をやっていたものがだんだんと分化してきて、その中でナショナルで見たときは、前橋の地域は製糸業が中心です。ただ、農業として農家を見たとき、群馬の農家は非常に大きく、越屋根が付いています。これは特徴のある養蚕農家です。養蚕の蚕室を持つから大きな農家になり、地域の生活文化につながってきます。そういう面では蚕糸業は農業からつながってきて、前橋の文化を考えるときの基本になります。
 さらに、明治期に日本の軍艦や富国強兵の資金になった製糸業のお金は非常に大きく、今日、群馬がそれなりの工業機能を持っていることは、そういった産業文化がずっとあるためです。これをどのように表現するかが今求められていることです。

(委員)
 時代性として製糸業が基盤となって前橋が隆盛してきたわけですが、今現在の前橋は何が中心で動いているのか。なぜならば、文化振興条例はこれから先10年20年30年先のことを見据えてつくっていく必要があります。今、前橋に何が興って、何が中心で動いているかは我々の年代だと実は把握できていないため、そこをリサーチした上で反映していかないと時代遅れ・ピントの外れたものになりかねない。この辺はいかがでしょうか。

(委員)
 過去の歴史は、ある程度時間が経たないと評価できません。前橋が果たした役割は、後の時代に前橋を評価した事柄であり、その点はしっかり自慢して良いと思います。前橋は混沌としているとのことですが、前文にもあるとおり、多様性と高度性を志向するためです。多様化とは市民のニーズが多様化してきていることです。その辺をはっきりと把握していれば、この条例の前文もいいものになると思います。

(座長)
 ご指摘は非常に重要だと思います。一方、条例はずっと長く生きるものですから、現況をしっかり捉えて、今後、前橋が発展するような基本的な指針や枠組みをどのようにつくるかが重要です。当面の問題とは別に、10年20年と変えることのない条文を、過去から未来を見ながら、ある面では味気ないものになるかも知れませんが、しっかりとしたものを作っていく必要があります。ただし、前文は宣言ですから、前向きな気持ちは多いに言えるところだと思います。
 最後に申し上げようと思ったことですが、委員のご発言に関連して、前文の最後の辺りに常に10年20年先のビジョンを持って文化を推進していく宣言があってもいいと思います。市民がその時その時に共通のビジョンを持つことが重要であるからです。

(委員)
 極端なことを言えば、市長が変わっても基本的に文化政策は変わらない。一言で言えば「不易流行」ですが、言葉でなくその精神を前文の締めくくりに盛り込んでいただくのが良いと思います。

(委員)
 前文の2つ目は、近代以降の製糸業という重要な産業があり、詩人があり、堅い文言と柔らかい文言が交互に出てくるので、時代の流れを感じながら読ませていただきました。3つ目には単なるまちづくりではなく、「成長していくまちづくり」が言葉として欲しいと思いました。先ほどからのご発言のように、常にこの条例がどの時代にあっても働きかけをしてくれるような考え方に賛成します。
 「現代」が前文の中で語られているのであればいいのですが、欠落しているのであれば、また先ほどのアンケートのように認識が弱くなっている事実があるとすれば、例えば「情報化社会」等の中に入れることによって、「だからやるのだ。」という熱いものが読み取れる方がいいと思いました。

(座長)
 先進的に取り組んだ経済の力は、時代と共に相対的に下がるのは当然ですが、精神力は上げられます。「成長し続ける」や「発展性を持つ」という言葉を入れることで、文化力が常に向上していくまちであることを強く入れる必要があるということでしょうか。

(委員)
 経済の論理で言えば、いろいろな部分で破綻を来たし、かなり厳しい競争になっていく時代を今迎え始めている時ですから、文化での主張はとても重要だと思います。

(座長)
 これまでの歴史を考えると、経済が疲弊してきたときにターニングポイントをつくるのは、その地域の文化力です。そこに一つの何かを持ち上げる気力、勇気を奮い起こすような条例ということですね。

(委員)
 前橋の文化が非常に多様的で、そこには「前橋の文化は何か。」と聞かれて「わからない。」という答えになる一因があると思われます。前文や基本理念の中で具体的な文化の内容、例えば、製糸場や古墳や「水と緑と詩のまち」といった具体的なものが出てきたときに、読んだ人はそれを前橋が推し進めたいものだと感じると思います。そのため、前文が重要になってくると思います。この後、具体的な施策・条例に入っていくわけですが、条例の中に具体的なものを織り込んでいって、前文の中には本当に推し進めたいものだけを入れた方が伝わりやすいのではないでしょうか。

(座長)
 前文は、そのまちの精神、市民の気持ちをいかに表現できるかであり、条文と切り分けて考える必要があります。前文について、いくつかご質問をいただきましたので、これを基に整理し、次回皆さんにご確認いただき、固めていきたいとと思います。
 続きまして、市の責務・市民等の役割についてご検討お願います。

(委員)
 アンケートの問19「アーツ前橋の活動」の設問に対して、「公演(コンサート等)」と目を疑うような結果が出され、何が問題なのかを考えたときに、広報が足りないことだと思いました。アーツ前橋は、どのような施設でどの位のキャパがあり、どのような構造であるか分からずに、「アーツ前橋」という名前だけで今回の回答になったのではないでしょうか。いつもどんな問題を議論しても出てくるのが広報の方法であり、いかに市民に広く情報を伝達する必要があることが、この結果からも分かる気がします。ここでの議論とニュアンスがずれるかもしれませんが、市の責務は、市民に対しての情報伝達が最大だと考えております。情報の伝達という仕組みそのものも文化ではないかと思います。

(委員)
 アーツ前橋の最近の感想ですが、「カゼイロノハナ」は朔太郎の詩から来ているのだと思いますが、それを市民がどれだけ理解できるのだろうか。やはりPRも市民が理解できるものでやるべきだと思います。毛沢東の実践論にもありますが、例えば、いくら美味い桃でも手に届かなければ美味くないということです。そういう感覚で市も文化行政をする必要があるのではないか。高名な理想を説いてもいいのですが、説くときに場と対象があると思いますので、そこを理解した上で行うことが、文化行政のセオリーではないでしょうか。

(委員)
 時と場所で均一に網掛けするべきではないということでしょうか。

(委員)
 市民全体を対象としますが、できるだけ多くの方に理解いただかないと、空回りしてしまうのではないかということです。

(座長)
 市の責務の3番目に「行政組織間の連携を図り、市が実施する施策に文化の視点を取り入れるように努めること」と関係すると思います。例えば、「カゼイロノハナ」を理解するために、小学生の中で朔太郎と風土が一致していない、またはその教育がされていないとすれば、アーツ前橋があることによって、各小学校の児童が見学に行き、そこで学べるといった何らかのシステムを作り上げていく必要があるのではないでしょうか。確か金沢がやっていたことは、小学生に無料券を配って、小学生だけではなく親もいっしょに来ていただき、学べる方法を採っていたと思います。市の責務としてそういった意味を含めたネットワークをうまく表現できればいいと思います。

(事務局)
 「カゼイロノハナ」は、去年のアーツ前橋オープンのときの企画展のタイトルです。朔太郎が初めてつくった歌集の「ソライロノハナ」を引用しています。「カゼイロノハナ」は、前橋の風土や前橋が生んだ芸術家と現代の芸術家を対比しようとする発想で企画したものです。ご指摘のとおり、対象への適切な宣伝方法については、反省すべき点があったと思います。絞るターゲットはいろいろあると思いますし、民間で言えば商品に合わせた広報戦略があるように、ターゲットに合わせた広報戦略が行政としてもあると思います。今後、文化だけではなく、広く広報戦略を含めたところにも対応していければと思います。

(委員)
 教育として考えると難しさを伴いますが、アーツ前橋は実際に学校へ働きかけております。前文にも「教育」が入っておりますが、とても重要なことだと思います。郷土に対する認識が薄いことに関して、また文化財にしても教科の中で前橋だからこそ語られることは是非取り込んでいただきながら、子どもも近づき、行政の方からも情報を発信する仕組み、一方的に押し付ける教育ではなく、長く郷土を大切に思う心、郷土を知ることにつながるものが必要だと思います。

(座長)
 先ほど京都での学生の例を話ましたが、我々にはっきり言うのが長野県です。ある種の信州教育・長野型教育でしょうか、歌でも「信濃の国」がすぐに歌えます。これも一つの文化だとすれば、教育面で前橋は豊かで安心しきっているのかもしれません。子どもたちに前橋の素晴らしいところや特徴をもっと教えていく必要もあるのではないでしょうか。教育が文化力を高めていく仕組みづくりは、行政の役割だと思います。

(委員)
 市の責務として今まで語られていることはソフト面ですが、市の具体的な施策はハード面に反映されていくと思います。事務局はハード面に触れられることも期待しているのでしょうか。

(事務局)
 ソフト・ハードの両面の要素を想定しております。

(委員)
 やはり文化は均展性で、1つだけ良いのではなく、全体的にレベルアップする必要があります。例えば、美術館だけでなく博物館も資料館も必要で、そういった施策が必要だと思います。この点まで触れるべきものなのでしょうか。

(座長)
 それは皆さんのご意見ですから触れるべきだと思います。前橋の歴史性を見ると、どちらかと言えば県庁所在地で県の施設があるがため、市の施設は他の県庁所在地に比べて相対的に弱い面があります。

(委員)
 前橋城の遺跡で出土品が埋蔵事業団で展示・管理されておりますが、埋蔵品を遺跡地に展示する考えから、昭和庁舎の2階に展示できればと思います。また、熊本城には加藤清正の像がありますが、群馬会館と県庁の間の空間を利用して前橋に係る武将の像、例えば酒井重忠や長尾影虎を置くことによって、まちの景観も良くなり、市民の文化イメージとして残ると思います。さらに、萩原朔太郎の生家は敷島にありますが、広瀬川沿いに移転するなど、あるものをうまく活用することによって、前橋の文化が引き立っていくと思います。

(座長)
 市の責務については、これまでのご意見を念頭に整理していただきたいと思います。
 続いて、市民の役割についてご意見をいただきたいと思います。

(座長代理)
 「事業者」は「市」を含めるのでしょうか。

(事務局)
 大きく分けると、市・市民・事業者であり、「事業者」は会社や民間団体など広く捉えております。

(座長代理)
 事業者は文化の担い手になると言うことでしょうか。

(座長)
 やはり市民が文化の担い手であり、学校も含めて事業している者も文化の担い手だと思います。

(委員)
 条例ができたときに、この条例で利益を受ける側、市民や団体・事業者は、当然それに対する対価的な役割・義務があります。ここではその義務を謳うものと理解しております。

(事務局)
 そのように理解しております。

(座長)
 文化の創造者は市民でもあります。

(委員)
 もう一点、教育の観点から、市民も自分の子や近隣の若い世代に伝達していく義務を負っていることも当然あると思います。

(委員)
 最後の「市民及び文化団体の活動への支援に努めること」は蛇足的になっていると感じます。

(事務局)
 ここは企業メセナを想定した表現だと思われますが、市民や文化団体が支援に努めるのとは少し異なります。

(座長)
 問題は、メセナを条文に入れるかどうかですが、次回までに整理させていただきます。
 時間が来ましたので、審議はここで終了させていただきます。

4  その他

(事務局)
 次回懇話会の日程案を提案
 平成26年4月22日(火)午後3時から開催することとし、後日、開催場所を含めて書面でご案内することとした。

(事務局)
 具体的施策(基本計画)の検討に向けた取り組みとして、シンポジウムの開催、先進地の視察をともに概ね6月開催予定で進めることとした。

(事務局)
 具体的施策(基本計画)の検討に向けた意見の事前集約として、3月31日期限で書類の事務局提出を依頼した。

あいさつ

(事務局)
 本日は、年度末のお忙しい中にもかかわらず、第3回文化政策懇話会にご参加いただくとともに熱心なご協議をいただきまして誠にありがとうございました。
 特に、市民アンケートの結果を報告させていただいた中で、前橋市の文化のイメージがわかないという回答が31.2%ありました。これは事実ですが、結果を悲観的に捉えるのか、能動的に前に向けていくのか、どちらを選択するのかが重要だと思います。能動的に捉えて活動していくためにこの文化政策懇話会があり、条例があるものと信じております。
 お蔭様で条例制定に向けまして一歩一歩階段を上るとともに、2年間の折り返し地点を迎えました。事務局といたしましても、議論の中にありました前橋独自の文化振興条例の制定に向けて努力しておりますので、引き続き皆様方のご協力をいただけますようお願い申し上げまして、平成25年度最後の懇話会にあたりましてのお礼のあいさつとさせていただきます。

5 閉  会

審議会 会議録

審議会名

 文化政策懇話会

会議名

 第3回文化政策懇話会

関連書類

PDFファイルの閲覧には、Adobe Reader(無料)が必要です。

お問い合わせ先

文化国際課 

  • 電話:027-898-6522
  • ファクス:027-224-1188

〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号(地図・開庁時間等)

ページアンケート

ウェブサイトの品質向上のため、このページのご感想をお聞かせください。

より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。なお、返信が必要な場合は、各ページ記載の「お問い合わせ先」欄にある電話・ファクス・Eメールに問い合わせてください。
(このページアンケート(コメントを書く)からのご意見やお問い合わせなどには返信できませんので、ご了承ください。)

コメントを書く(新しいウインドウで開きます)