平成30年度第3回前橋市社会教育委員会議録

審議会名

前橋市社会教育委員会議

会議名

平成30年度第3回前橋市社会教育委員会議

日時

平成30年12月27日(木曜日)午後2時00分~4時00分

場所

前橋市児童文化センター ワークルーム1

出席者

(委 員 )
安保議長、清水副議長、大森委員、森谷委員、高橋委員、三好委員、太田委員、石川委員、酒井委員、荻野委員、黛委員

(事務局)
塩崎教育長、根岸教育次長、林指導担当次長、佐藤児童文化センター館長、新井課長補佐兼交通・天文指導係長、藤井課長補佐兼環境指導係長、品川嘱託員(指導担当)、若島生涯学習課長、佐藤課長補佐兼社会教育係長、都丸中央公民館長、事務局員(生涯学習課)

(児童文化センター学生サポートスタッフ)
大学生2名

 

欠席者

布川委員

配布資料

会議の内容

(1) 開 会

(2) あいさつ

(塩崎教育長)
   本日は、社会教育委員の皆さんに、学生が社会のために活動している場面を見ていただいた上で会議を開催できればと考え、平日に学生が活動しているのが夏休みや冬休みとなるため、今日この場を設定させていただいた。
   11月8日の県社会教育研究大会では、安保先生に前橋の取組について発表いただいた。おかげさまで、本市の取組を県内にお伝えすることができ、心より御礼を申し上げる。
   今年度は、中学生や高校生・大学生が地域社会で力を発揮することによって、地域も活性化し、よりよい地域社会を作っていくことができると考え協議いただいている。特に、これまではなかなか踏み込むことができなかった高校生・大学生について考える機会として、いろいろとご検討いただいているところである。今日は現場を見て、たくさん感想を出していただければと思う。第1回の会議で、小高理事長に話をしていただいたように、実際の状況を知っていただいてから協議に入っていただくのがよいと考えている。
   本日は、学生サポートスタッフにもこの会議に参加してもらっているので、直接話を聞いていただき、今後の検討材料にしていただければと思っている。
   第2回の会議以降、学生の活動について社会教育委員会議で話し合われている視点で見ていくと、思った以上に高校生や大学生がいろいろな場で活躍していると感じた。私自身がそのような視点を持つようになり、興味深いことがいくつかあった。
   前橋警察署と前橋東警察署の合同開催により、市内の高校生が参加する地域のセーフティ会議があったが、参加した高校生の発言が素晴らしかった。例えば、スマートフォンやインターネットの利用に関して聞いてみると、ある学校では、生徒会が中心となって学校独自のルールを決め、全校生徒に話し、徹底するようにしているとのことであった。そこまで子供達自身で考えていることを知って、強く心に残った。その時感じたのは、高校生が活躍できる場を作れば、より力を発揮してくれるのではないかということである。
   安保先生にもお世話になった「My Dream Award」という小高理事長が設立したNPO法人の事業があった。中学生や高校生、大学生に自分達の夢を語ってもらう場を設定し、県外からも参加者があった。単なる夢を語るのではなく、自分はこういう経験をしてこのように生きてきたので、その力を今度は社会の役に立てていきたいという内容であった。自分の力を発揮し、地域社会をよりよくしていきたいと考えている学生・生徒が多くいるということを改めて感じた。
   文化協会会長の清水副議長にもお世話になった「郷土芸能大会」という事業もあった。郷土芸能というと高齢者のイメージがあると思うが、初めて高校生が参加した。八木節を披露してくれたが、会場がものすごく盛り上がり、そのことにより高校生の自己有用感の高まりが感じられた。活躍の場があると自分自身の高まりがあり、周りも活性化していく。今年度の協議事項は、非常に意義があり、現代社会に必要なことであると感じた。
   今日は、現場の声を聞いていただいて、たくさんご意見をお出しいただき、次の会議につなげていっていただければと思う。児童文化センターで用意してもらった資料は、今後の協議に大いに関連する内容なので、そのような視点で見ていただければと思う。

(3) 議 事(発言要旨)

1.児童文化センターにおける学生ボランティアの活動状況について

(安保議長)
   先程話があった自己有用感という言葉は、非常に重要である。お互いフラットな関係で助け合ったり支え合ったりしながら、自己有用感を持って地域をよくしていこうとする循環の仕組みをこの会議で見つけていければと思う。学生の学びや意欲を地域に循環してもらい、学んだことをより一層深め、自己実現につなげていくようなものが出来ればと思う。本日は、児童文化センターにおけるいろいろな経験を話していただきながら、学生の力をどのように育み、まちづくりにつなげていくのかといった観点から話し合っていければと思う。
   では、児童文化センターの取組について説明をいただければと思う。
(佐藤児童文化センター館長)
   児童文化センターは、昭和44年に開館し、約20年前から市民力と学生の活動の場として展開している。学生サポートスタッフの取組は、15年ぐらい前に子供達がいろいろな活動をするにあたり、実際に展示物を見てもらうだけでなく、社会の様々な人達が関わりながら、主体的な力を付けてもらおうと考えスタートした。そして、子供達だけでなく、関わる大人達も自己有用感を味わい、一緒に育っていくということを考え取り組んできた。
   学生サポートスタッフは、臨時職員という位置づけになっている。ボランティア活動をしてもらう際に指示をして取り組んでもらうことが多いと思うが、ここでは、自分達が工夫し企画しながら取り組んでもらっている。月10回程度いろいろな人達が入れ替わり入り、担当の日にこのようなことを実施したいという企画を立てている。
   材料・方法論、ねらい等について自分達で考え、子供達に提供してもらっている。活動をとおし、自己有用感等を満たしながら取り組んでいる。本日は、学生から直接話をしてほしいと思い、会議に出席してもらっているので、よろしくお願いしたい。
(学生サポートスタッフ1)
   私達は現在大学の4年生である。本日は、壁に掛けて家に飾れるようなものを作る活動をご覧いただいた。「今年楽しかったことを書こう」と題し、この1年を振り返って、うれしいことや楽しいことを子供達に考えてもらうとともに、来年がよい年になるという期待感を高めてもらう作品にした。巻物でもよいかと思ったが、年末家族が揃った時にこのようなものが掛かっていると、家族間のコミュニケーションを図れると思い取り組んだ。
   11月には、新聞紙やトイレットペーパーの芯を使って、フクロウのリースを作った。作品には、季節の葉を付けるようにしたが、作品をとおして親子が関わっていけるようなものがよいと考えている。
   4月に就職をするが、子供と関わりがあるものを作っていく際に、どのような声がけをしていけば、意欲を持って取り組んでもらえるのか、実体験をとおして学ぶことができた。これが4年間で身に付いた一番大きな力だと思っている。
(学生サポートスタッフ2)
   私は、小さい輪を引っかけるおもちゃを考えた。これは、子供達に組み立てをしてもらいたいと思い取り組んだものである。色画用紙の角を保護するものを活用し作った。開いた状態の材料を見せ、この状態から立体作品を作ることを考えてもらった。作り方を思い付く子もいれば、周りの子が作っている様子を見て気付く子もいた。中には、保護者と一緒に作る子もいたが、親とは違ったアイデアを出して取り組めていた。
   このような活動を始めた頃は、とにかく無事に終わればということを考えていたが、回数を重ねていく内に、このようなテーマで実施してみようとか、たくさん余っている材料を使って考えてみようか等、自分の新しい課題を次々に見つけてクリアできるように心がけてきた。
   他のサポートスタッフも、そのような視点で活動してもらえるように研修会で話をしたり、一緒に活動した時にさりげなく伝えたりし、子供たちと一緒に成長していけるようにしている。
   この活動をとおして、とてもよかったのが、子供と親との関わりを間近で見ることができたことである。4月から就職し親子関係の支援に携わることになっているが、良好な親子関係を知ることができ、支援する際にとても役に立つと考えている。うまくいかない親子でも、いつかこのような施設で楽しく過ごせるよう支援をしていければと思っている。
(佐藤児童文化センター館長)
   このように若者の生き生きとした姿が、子供達に直接伝わっていく。決して私達にはできないことであると思っている。
(品川嘱託員)
   4月から勤務しているが、学生達の姿を見て驚いた。一番驚いたことは、子供達にこのような力を付けたいというねらいを持って発案してくることである。ここは支援が必要で、ここは年齢からすると自分達でできるといったことを考えている。
   活動時には、保護者が傍に座る場合があるが、学生サポートスタッフの声がけをよく聞いていて、これもとても良いことだと思っている。
   学生サポートスタッフの研修会で、よく話題になるのが、保護者が手を出しすぎる場合にどのような声がけをしていけばよいかということである。できないと言っている子供に対して声がけをしているところを見て、保護者はどのように感じるのかということまで考え、活動が終わると保護者にも声をかけている。若い保護者の参加が増えてきているが、これも学生サポートスタッフの雰囲気によるところが大きいと感じている。
   今後は、飾って見る、作って楽しむ、作った後に動かして遊ぶ、親子で遊ぶ、友達同士で遊ぶ等、さらに内容を高めていきたいと考えている。保護者と子供との関係を考えて取り組んでいるところが、とても素晴らしいと思う。これからも一緒になって研鑽を積んでいきたいと思っている。
(佐藤児童文化センター館長)
   この取組が始まった際、一人の職員を雇用するより、10人でローテーションを組んで、いろいろな人の知恵が入った方がよいと考えた。5年前に塩崎教育長が児童文化センターの館長になった際、若者を育てる観点からいろいろな制度を生み出したので、その点について話をお願いしたい。
(塩崎教育長)
   話をする前に、この後、学生が退席するので1つ聞かせてもらえればと思う。このような活動を行う際に、個人ではなく仲間がいて団体で活動したことと、品川嘱託員のような担当職員がいたことは、どのようであったか話をしてもらえればと思う。
(学生サポートスタッフ1)
   1人では考えられる幅が狭まるが、2人であれば考えが広がり、互いの良さを見習い高め合っていけるところが、良いと思う。
(学生サポートスタッフ2)
   私も学生同士の教え合いができるところが良いと思う。活動を始めたころは、3年生・4年生の先輩方と組ませていただき、材料の保管から実施記録の書き方まで丁寧に教えていただいた。そして、学年が上がると今度は教える立場となり、どのように伝えたら分かり易く理解できるのかを考えるようになるので、とても勉強になった。学生サポートスタッフが多数いるが、担当の方がいることにより、連絡を密に取ることにでき、活動しやすい環境を整えていただけることがとてもありがたいことだと思っている。
(学生サポートスタッフ1)
   私は担当の方がいることにより良かったと思うのが、育てていただいているということである。活動を始めたばかりで何もできなくても、「いてくれて助かった」等、温かい言葉をかけていただいたことにより、「次も頑張ろう」「次はさらに良いものにしよう」と思えた。そのようなことがあったので、4年間続けることができた。
(安保議長)
   温かい雰囲気の中で支え合い、励まし合う関係性が築かれていて、とても素晴らしいと思う。発表いただいた2名の方に、拍手をお願いしたい。

(学生サポートスタッフ 退席)

(安保議長)
   あのような学生の存在が、この館のやる気やイメージ、あるいはここに来ることにより得られる安心感等を生んでいるように思う。やる気のある若い力を前面に出していくこの館の姿勢がとても参考になった。では、皆さんから感想やご意見をお願いしたい。
(大森委員)
   申し分のない取組であったと思う。将来の職業と直結し、子供達とどのように関わっていくのかを考え、専門的な知識や技能の高まりがあり、とても素晴らしいと感じた。コンピテンシーとして、どのような力が高まったということを語ることができている。〇〇力とすると陳腐になってしまいがちであるが、このような経験をしたのでコミュニケーション力が高まった、このようなことがあったので主体性が身に付いたということを言葉で語っていくと汎用性が高まっていくように思う。専門力を高めるだけでなく、人間力を高めていく機会となっているということのエビデンスを取っていくことができるように思う。そのようなことを大人が聞いてあげると、自分の学びの振り返りにつながる。声がけや振り返りの機会を持てると、より自己認識が高まるように思う。
(安保議長)
   先程、育まれたという話があったが、そのこと自体が人間力の成長を象徴しているように思う。
(太田委員)
   幼稚園に勤務していたことがあったが、このようなことを経験していれば、全然違っていたのだと思う。学校で学ぶのは知識であり、教育実習はあるもののそれだけでは学べないものがある。児童文化センターでは、異年齢の子供達がたくさんいて、どのような声がけがよいか考えるだけでも、違う学びがあるのだと思う。学校とこのような施設で学べたことは、社会に出てすごい財産になったと思う。
(安保議長)
   保護者との関わりの話があったが、確かに実習では学べないことである。先程の話は、保護者との経験則に基づいていると感じられた。
(荻野委員)
   いくつか感じたのだが、一つは雰囲気である。とても生き生きとしていて、アットホームで温かい中で、何かを成し遂げようとしており、「わくわくチャレンジ」という言葉と照らし合わせて納得をしたところである。
   学生サポートスタッフは、笑顔が印象的で気配りがよくなされていると感じた。声をかける際は、押し付けではなく、さりげない励ましの言葉が発せられていた。
   自分で課題を見つけ出し解決をしていたが、それが学生の成長につながっている。子供達や保護者の関わりをとおして、よい経験を積んでいると感じた。
   子供や保護者だけではなく、後輩への説明を行うことにより、どのように受け止められるかを考え、自然と受け止めてもらえるようすることでコミュニケーション力が高められているように思う。
(黛委員)
   児童文化センターには何度も来ているが、学生サポートスタッフの話を聞くのは初めてであり、今まで見えなかった部分を知ることができた。私も高校生や大学生のスタッフと一緒に活動しているが、対応が難しくなっていると感じることが、昔より多くなってきている。
   身近なもので作れたり、その場だけで完結したりするのではなく、家に帰って家族と一緒にといったものが提供されているのが、とても良いと思った。
   研修について教えていただきたいのだが、4年間活動し、保護者への声がけや距離感、支援の幅等について、経験の中で学んでいったのか、研修の中に組み込まれているのか、その点について教えていただければと思う。
(佐藤児童文化センター館長)
   学生サポートスタッフが、2ヶ月に1度集まってローテーションを決めている会があるが、ただ集まって決めるだけでなく、活動内容について学び検討する機会を設けるということで、塩崎教育長が館長であった時に研修がスタートした。その時の思いを伝えてもらえればと思う。(塩崎教育長)
   2ヶ月に1度集まって担当の調整をする時間であったので、せっかく集まるのであればということが1つあった。それから、新しく開館した際に非常に混雑していて、落とし物や怪我等のトラブルや災害等が発生した場合に、どのように対応するかを学生サポートスタッフにも学んでもらう必要もあった。最初は危機管理の面からスタートし、基本的な対応について説明した上で、このような場合には、どのように対応すればよいのかということを学生に聞くようにしていた。そのようなことが、徐々に先輩から後輩へのつながりを生んでいったのではないかと思う。
   「保護者への声がけの仕方」や「作品を作る際に考えさせること」等のテーマを決め話し合いを行っていた。最初の内はフォローすることが多かったが、徐々に学生同士が学び合い、良い意見が出るようになっていった。
(品川嘱託員)
   館長の講話や実体験、講座の工夫の他に、保護者への言葉がけ・子供への対応等が毎回話題に出ている。言葉がけや対応等について実施記録にまとめておき、研修の際にみんなで考えていくように提案をした。
(佐藤児童文化センター館長)
   実施記録には、指導担当者が細かくコメントを入れている。ここが良かった、ここが大切である等といったことを指摘している。
   若い人達が活動する際に、どのようなサポートをするのが一番伸びていくのか、これから主体となっていくためにどのような支援をしていくのかを考えながら取り組んでいくと、結果は全く違ったものになる。学生同士で相談をしたり啓発をしたりということが起きるので、そのような好循環により、学生達は伸びていくのだと思う。
(塩崎教育長)
   先程、担当者がいることにより、どのような良い面があるのかを聞いたが、学生が社会で活躍をする時に、大人や行政が何をやらなければならないのかということにとても近いような感じがしているので、その点についてご意見をいただけるとありがたいと思う。
(清水副議長)
   社会教育委員会議で、何をどのようにしていくのかということを考える際のよいヒントをもらったように思う。青少年の奉仕活動・体験活動に関する中央教育審議会の答申はだいぶ前に出されたものであり、社会教育の場面で果たせるもの、あるいは学校教育とどのように連携していくのかということについて、今の状況を踏まえて十分に検討していく必要があると思う。
   教育実習で得られるものや自分の専門分野を生かした学習支援等は一つの枠組みであり狭いと感じる。これから求められるのは、大学でも言われているが、自分のキャリアをどのように形成していくのかということである。社会教育が社会人としての基礎力を育てていく成功事例が、児童文化センターにあると思う。
   文化協会では、市内の大学にお願いし、総合文化祭に参加してもらうことを考えている。参加してもらうにあたって舞台裏をすべて見てもらい、企画から運営までの喜びや大変さなど、自分たちの専門分野とは異なることを経験することが必要であると考え、参加してもらう予定である。
   先程、郷土芸能大会の話が出たが、舞台裏の高校生を見ると悩んだり考えたりしながら成果を披露し、自己有用感や終わった後の安堵感や達成感を得られる育ちは、すごいものだと思う。育ちの場をいかに作っていくかが大事であり、持っている技術や技能を高めるだけの受け皿ではなく、幅広い発信力やコミュニケーション力、実践力や自制力を育む場を作っていかなければならない。佐藤館長や塩崎教育長の考え方がよく浸透し、その様子がスタッフの表情から見て取れる。組織としての在り方を幅広く考えているので、いろいろなものが育っている。
   美術専攻の学生が来たら美術で鍛え、音楽専攻の学生が来たら音楽で鍛えるということではなく、社会人として将来どのように生きていくのかを考え育てていければと思う。今までは、学校としてはこのようなことができるという範囲であったが、社会全体としてどのようなものを築いていくのかということが求められているのが、今の時代だと思う。その点を提言していけると面白いものができるのではないかと思う。
(安保議長)
   これまでの社会教育では、高齢者や現役世代に目が向きがちであったが、これからのキーワードは育ちであるように思う。幼児期からの長い学習歴を社会教育の観点から支えていくことを提言してきたが、エアポケットというべき高校生や大学生の育ちの仕組みといった点で、児童文化センターの取組は非常に有意義である。このような仕組みを前橋市全体でどのように生かしていくのか、ご意見をいただければと思う。
(森谷委員)
   研修もとてもしっかりしていて、申し分ないものであり、これを同様に他に求めるのは、なかなか難しいように思う。先程の学生2人は、学習とボランティア活動と就職がつながっていて、研修体制も整っていたが、このような環境はめったにない。どのようにしていけばよいのか考えているところである。
(安保議長)
   児童文化センターは、単なるインターンシップの場ではなく、人間として成長していく場が4年間も用意されている。
(森谷委員)
   どこの施設でもこのように関わっていくということを考えるのは難しいので、例えばある程度専門性を持っている工業や農業・林業等の分野での受け入れを考えるなど、最初は限定的に考えていかないと難しいのではないかと思う。全ての学生をいつでもどこでもということは、今は考えられないと思う。
(安保議長)
   目先の就職だけではなく、長い教育歴・学習歴におけるインターンシップという観点から考えると、人間の育ちとしてのインターンシップがあってもいいのではないかと思うが。
(高橋委員)
   正規の職員ではなく、多くの学生サポートスタッフを起用することから始まり、研修や学生を支える仕組みをうまく作り成長させていった成果が、よく見られているように思う。
   それぞれの施設で学生サポートスタッフに準じたような受け入れができる所がどの程度あるのか。例えば、公民館の中でそのような場を作れるのかどうか。キャリア教育的な場ではなく、一般的な人々と関わることにより、コミュニケーション能力を高めたり、気付き動ける力を身に付けたりといったことが、公共施設を中心にどの程度可能なのか。教育に限らず、自分の力を高められる場を増やしていき、楽しさ等を感じさせながら取り組ませられればと思う。最初は学校などと連携して、それがきっかけとなって積極性が出て、徐々に広まっていくように思う。
(安保議長)
   育ちを育む場が、子供や保護者の安心感・信頼感を生み、それが結果としてよいまちづくりにつながっていくように思う。
(大森委員)
   児童文化センターの取組は素晴らしいが、これを享受できる学生には限りがある。インターンシップには相当の効果があり、世話をするされるということだけでなく、継続した関係性を築けるかということが重要になる。4年は難しいにしても、少なくとも半年や1年は担保できるかということになるかと思う。
   インターンシップは就業力養成という観点から語られることが多いが、前橋版の人間力向上プログラムのようなものがあり、就職のためではないが企業にも協力してもらうのも1つであるかと思う。もう1つは、児童文化センターの職員のようなメンター育成のプログラムを持って、未来の前橋を担う人材の育成への協力を求めていくということがある。共通理念を持ったメンターを育てることも必要になる。その際、児童文化センターの実績や蓄積・ノウハウ等の横展開ができればと思う。
(安保議長)
   児童文化センターから、もう少し強調しておきたいことがあればお願いしたい。
(佐藤児童文化センター館長)
   少し補足をさせてもらえればと思うが、先程メンターの話が出ていたが、それぞれが様々な事業のメンターになるという仕組みを作ってきている。展示品はほとんどなく、「教育は人から人へ」ということがあり、「私達の展示品は子供達の活動である」ということをコンセプトにして、取り組んできている。子供達だけでなく活動に携わるインターンシップも長期を含めて20名を超える数を受け入れ、一緒に仕事をする中で育ってくれればと思っている。
   国の青少年の奉仕活動・体験活動に関する答申が出た後、各都道府県や市町村にボランティアコーディネーターを配置し、青少年サポートセンターを設置することになった。全ての市町村に運営協議会を置き、その際、前橋市では児童文化センターに青少年サポートセンターを設置することとなった。それ以来、青少年サポートセンターが置かれている。サポートセンターは国としては2年間で終了となったが、前橋市は継続し受け継がれてきた。新しい館となり、改めて青少年のボランティアセンターとして、体験活動を進めるための仕組みを作り直したいという意図があって、力を入れてこれまで取り組んできた。
(安保議長)
   児童文化センターの機能や経験・スキルを他の社会教育施設で踏襲したような事例はあるのか。
(塩崎教育長)
   前回の会議で公民館における学生の取組を紹介させていただいた。
(佐藤課長補佐兼社会教育係長)
   清里公民館の人材バンクに登録していただいた大学生を講師として、「大学生ティーチャー講座」と題して、小学生を対象とした英語に親しむ講座を行った。このような活動を広めていきたいと考え、先日、第一コミュニティセンターで事業を行ったので、後程ご報告をさせていただければと思う。これからも学生に社会教育の場で活動に携わっていってもらえればと考えている。

2.学生の事業等への関わりの在り方について

(安保議長)
   このようなことを積み重ねていくことが、新しい前橋を創ることとなるので、今後に期待していきたい。若者の人としての育ちを支援していければと思う。
   これまでの議論の中に、本日の議題の2番目の「学生の事業等への関わりの在り方について」も意見が出ていたように思うが、何かあればお願いしたい。
   最近、様々な若者の活動に携わり感じたのが、昔は自分達の経験を伝えればよかったが、今は若者から教えられ励まされることが多くある。若者から学び合える関係性を築いていく必要性があると感じる。
(酒井委員)
   若者から学べることもあるが、学び合える若者はそこまで多くはないのではないか。今日発表したような学生は、幼い頃から何かインプットされているものがあったのではないかと思う。ボランティア活動に興味を持たない若者もたくさんいる。
(安保議長)
   様々な場でいろいろな活動を見て、これは良いものだと思う経験が増えると、無関心な若者も減っていくのではないかと思う。いつかどこかで見た光景や経験が投影していくことがある。目先のことでは無駄なことであっても、いつかその人物の育ちに投影していくものだという展望をもって検討していければと思う。
(大森委員)
   今日の議論の筋としては、2つあると思う。今話があったように、現代は様々なことが2極化している。より育てていきたいという話と、まだ、そこまでには至っていない子供達をどうしていくのかという話は一緒には出来ず、2段階で議論を整理していく必要があるかと思う。
   昨年度、本学の学生がインターンシップでお世話になったが、終了後の報告会では、著しい成長が見られた。学生を育てたのは、子供達かもしれないし保護者かもしれないしメンターの方々かもしれない。いろいろな人が関わったことにより、学生は育てられた可能性があると考えられる。
   単なる活動の支援だけでなく社会教育としての学びとして昇華させるとすると、一定の目当てがあり、そこに向かってプログラムが組まれていくことが望ましいと考えられる。前橋の未来を担う若者にはこのような力を育むという議論があって、活動自体は様々であってよい。スキルは身に付いたと言って帰ってくるが、その先にこういう力を身に付けるという目当てがあって活動すると、自分は力が付いた、付かなかったという振り返りができる。細かくなくてよいが、社会教育としての目当てと育む仕組みといったものがあると、議論の対象となると思う。その次に、そこに向かっていけない子供達をどのように育んでいくのかということになるかと思う。
(安保議長)
   学生の事業等への関わりを検討する際には、段階を踏んでということになるかと思うが、幼児期からの長いスパンを生き抜いていく力を育み自己有用感を持てるようサポートしていくための社会教育という点があるかと思う。これまで高校生や大学生について議論をしたり仕組みづくりを考えたりといったことがあまりなかった。今日は、今後議論を活性化させていくための事例を紹介していただき大変有意義な会議となった。非常に先駆的な取組であり、これからもこの点について詰めていければと思う。
(三好委員)
   先程の学生は、本当に良い経験ができたと思う。就職と関係があったのでよい経験ができたのではなく、関係ない職業に就いたとしてもこの場で得られたものは、とても貴重だったように思う。主体性や人と関わる力など、これからのベースになるものがよく身に付いていると感じた。学生サポートスタッフの報告を見ると、活動する中で大変な事もたくさんあった様子が分かるが、それでも続けられたのは、研修の場があったからだと思う。意欲がなかった学生も様々な人達に支えられることをとおして、良い経験・力が付いたのだと思う。そのような場を作っていかなければならないと思う。
   先程、メンターという話があったが、昨年の3月に卒業生が本校に実習に来た。当初は非常に心配をしたが、いろいろな学年に関わったことで、すごくよい経験となったと言っていた。本校にも実習担当がおり、いろいろと関わり面倒を見ていたが、学生の成長を見るとやはりそのような人は必要だと思った。
(黛委員)
   青少年教育施設もボランティアコーディネーターがいて同じように研修を行っているが、その年のコーディネーターによって、ボランティアの数に増減が見られる。児童文化センターでは、しっかりとサポートをする担当の方がいたので、先程の学生は、話があったようなところまで辿り着けたのだと思う。担当の存在はすごく大切であり、引き継ぎもきちんとなされている。実施記録に担当の方の考えや思いを記述して伝えていて、青少年教育施設の担当者にも見てもらいたいと思う程である。担当者がいることによる成功事例として、とても素晴らしいものであるので、他に生かしていってもらえればと思う。研修会の様子を見てもらうことも良いのではないかと考えている。
(安保議長)
   単なる就職のための自己実現の場ではなく、人としての育ちの場になっているという実感が双方にあるので、互恵関係が築けている。このようなことを社会教育の場で取り組んでいくための工夫や仕組みについて、今日はたくさん学ばせていただいた。学んだことを参考にして、人としての育ちにつなげていく仕組みを、今後協議していきたいと思う。
   本日は、大変有意義な会議となった。児童文化センターの皆様に心から御礼申し上げる。

(4) 報告・連絡

        ・関東甲信越静社会教育研究大会 長野大会について(安保議長)
        ・Mキッズサミットについて(都丸中央公民館長)
        ・「サイコロ」を振って人生をシミュレーションについて(若島課長)

        ・第4回社会教育委員会議の日程について

(5)閉 会

更新日:2019年04月25日