定例記者会見概要版(平成31年1月15日開催)

平成31年1月15日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

平成31年1月15日(火曜日)午後2時00分~3時30分

会場

市役所 11階北会議室

1 案件説明

(1)前橋ポイント1周年記念キャンペーンを実施します

市長

前橋ポイントが始まり1年が経とうとしています。全国には未使用で失効したクレジットカードのポイントなどが、約1,200億円分あると言われています。これを地域に生かすため、総務省は平成29年9月から地域経済応援ポイント事業を実施しています。これはマイナンバーカードを活用し、クレジットカードのポイントや航空会社のマイルなどを好きな地域の自治体で使えるポイントに交換し、1ポイントを1円として利用できるものです。そして、本市で使えるポイントを前橋ポイントと呼びます。今年10月の消費税増税時の反動減対策の1つとして、マイナンバーカードを活用した消費活性化策であるプレミアムポイント付与が予定されています。本市では、ポイント制度導入による地域経済の活性化を目的に、全国に先駆けて本事業に参画していますが、こうした国の動きを視野に入れつつ、さらなる制度周知や利用促進を図るため、1月15日(火曜日)から4月15日(月曜日)までの3カ月間、前橋ポイント1周年記念キャンペーンを行います。

キャンペーンの内容は主に3つです。1つ目は、新規登録キャンペーンです。利用者が自身のID(マイキーID)を新規登録する際に、基本自治体として前橋市を選んだ場合、500ポイントをプレゼントします。先着200人で、1人1回限りです。これは今回初めて実施するキャンペーンです。

2つ目は、ポイントUPキャンペーンです。本事業に参画する応援ポイント会社のポイントを前橋ポイントに変換した人に、変換ポイントの10%をプレミアム付与します。これは期間中何度でも利用できます。また、株式会社クレディセゾンと連携し、セゾンカードの永久不滅ポイントを前橋ポイントに変換した場合、通常よりも20%アップのレートで交換できます。これは、昨年度に引き続き実施します。

3つ目は、ポイント交換サポートキャンペーンです。市役所1階市民ロビーの特設カウンターにおいて、マイナンバーカードを持っていない人へはカード取得申請を支援し、すでにマイナンバーカードを持っている人へはマイキーID設定や前橋ポイントへの移行を支援します。こちらは現在も継続実施中です。

本日は、ポイントUPキャンペーンで連携している株式会社クレディセゾン北関東支社長が来ています。一言いただきたいと思います。

株式会社クレディセゾン 北関東支社長

株式会社クレディセゾンでは、地域経済応援ポイント事業・前橋ポイントの応援キャンペーンとして、昨年のスタート時と同様に、プレミアムポイントを付与します。目的は死滅ポイントの有効活用による地域経済の活性化です。これは最近注目度の高い消費税増税対策や、支払いのキャッシュレス化への対応という面でも親和性の高い事業だと考えています。特に早急な対応が求められているキャッシュレス化への対応を促すことができるという面から、株式会社クレディセゾンとしても前橋市の取り組みに賛同しています。この事業を通して、前橋市の地域経済の活性化に寄与できればと考えています。よろしくお願いします。

(2)臨江閣で本市ゆかりの落語家による寄席を開催します【初開催】

市長

まえばし観光大使の3人(三遊亭円楽氏、立川談之助氏、三遊亭竜楽氏)が落語家であること、立川がじら氏や柳家小もん氏など本市出身の若手落語家がいることから、臨江閣寄席を初めて開催します。本市の特性を生かした魅力発信と、歴史的建造物である臨江閣の新たな活用を図りながら、観光プロモーションにつなげます。

1回目となる今回の出演者は、まえばし観光大使である三遊亭竜楽氏と本市出身の立川がじら氏です。日程は2月24日(日曜日)午後2時からです。定員は150人で、事前の申し込みが必要です。参加費用は無料です。申し込みは1月21日(月曜日)から観光振興課で、電話で受け付けます。

寄席の様子は当日動画で撮影し、後日前橋市公式YouTubeチャンネルで配信します。来年度は4月から6月まで、JRグループのプレデスティネーションキャンペーンが開催されます。この期間中に2回目を開催し、観光誘客やプロモーションにつなげたいと考えています。

臨江閣寄席出演者

私は、立川志らくの弟子です。師匠はテレビでもお騒がせをしています。私は前橋市出身ですので、臨江閣寄席では前橋ネタで創作落語を披露します。いろいろな題材が考えられますが、今回は第一弾として、マスコットキャラクターの「ころとん」を題材にしていこうと考えています。これを市内外にアピールします。前橋市は文芸が盛んで、上毛かるたをはじめとして、市民一人一人に浸透している文化があります。その中で、今後は落語も大切なものになっていくのではないかと感じています。

昨年10月には、群馬県出身の落語家4人のユニット「上州事変」の旗揚げ公演を、群馬会館で行いました。400人のお客さんに詰め掛けていただき、大変盛況でした。山本市長には、当日券の列に並んで、ご入場いただきました。ありがたいことです。このユニットで、県内全35市町村を周ることを目標にしています。その前に、ぜひ今回の臨江閣寄席を成功させたいです。

私は、まだまだ群馬での仕事が少なくて、現在は埼玉県川口市に住んでいます。今日は電車で来たのですが、家に財布を忘れてきてしまいました。何とか前橋へ来ることはできたのですが、帰りの電車の運賃がない状態です。前橋ポイントで構いませんので、ぜひ分けていただければと思います。

市長

前橋市を題材にした創作落語には、とても期待をしています。私も上州事変の公演を観ましたが、上毛かるたにちなんだご当地ネタなどがあり、とても楽しみました。次回は榛東村で、3月17日(日曜日)に開催するそうです。日程は、あみだくじで決めたそうです。

(3) 空き家シンポジウムを開催します

市長

地方都市においては、空き家の問題はとても大きな課題です。1月26日(土曜日)午後2時から臨江閣を会場に、空き家シンポジウムを開催します。本市と前橋工科大学の共催で、3年ぶり2回目の開催となります。大東建託賃貸未来研究所長の宗健さんが「空き家の実態とその動向」と題して、また、MIKATAプロフェッショナルズ代表の小坂幸彦さんが「次世代の街づくり手法と中心街再生」と題して、それぞれ基調講演を行います。

その後、この2人に私がパネラーとして加わりまして、「これからの空き家に求められる『こと』『もの』」と題して、パネルディスカッションを行います。司会は前橋工科大学の堤洋樹准教授が務めます。参加は無料で、事前登録も不要です。当日会場へ直接お越しください。

また、先日の空き家対策協議会の中で、市内で空き家を所有している人を対象に、アンケート調査を実施することになりました。空き家を有効活用するために、所有している空き家について、考えるきっかけを持ってもらうためです。詳しくは担当課から説明します。

建築住宅課 係長

このアンケートは、空き家利活用の意向調査になります。当課では、さまざまなメニューを用意して空き家対策補助を行っています。これを有効活用してもらうことがねらいです。併せて、実際の空き家の所有者がどのようなことで困っているのかを知るためでもあります。これをもとに、専門家で組織する空き家対策協議会とともに、空き家問題の解決策を探っていきます。

昨年度までの3年間、本市では、市内の空き家の実態調査を行ってきました。その中で把握できた空き家は6,000棟を超えています。このうち空き家に販売看板が貼ってあるなど、市場の流通に乗っている物件を除き、管理不行き届きなどで市民から市に通報があって把握している家屋のうち、950棟が今回の調査対象です。調査票をそれぞれに送付します。樹木の剪定や相続など、どのようなことで困っているのか。また、取り壊しや管理を委託したときの費用、利活用の方法など何を知りたいのかを設問から把握します。アンケートの質問項目は、空き家対策協議会の専門家と協議して検討していきます。

本市の空き家補助で解決できる問題は私たちで回答し、相続問題など本市だけでは解決が難しいことは専門機関と連携を図って回答していきます。

アンケートは3月中頃の発送を考えています。4月末ごろまでに返答をいただき、7月頃までに専門機関と協議して、それらに回答していきます。回答には、10月頃に開催を予定している空き家対策相談会の案内を同封します。

また、本市での空き家の把握方法ですが、市民から空き家への苦情があると、本市ではまず不動産登記を確認します。しかし、登記は更新されていなければ、前の所有者のままになっているということもあります。このような場合、空家等対策特別措置法により、固定資産税の課税状況を調べることができますので、そこから所有者を特定していきます。

市長

それぞれの空き家の所有者に、今後の利活用について考えてもらうきっかけを与えることには、とても意義があると考えています。

その他

前橋シネマハウス

手島実優さんが出演している映画「カランコエの花」も、いよいよ今週末で上映終了となります。また、樹木希林さんが出演している映画「日々是好日」が、1月19日(土曜日)から上映されます。私も、樹木希林さんへの追悼の気持ちで拝見したいと考えています。

何度も言いますが、このようなインディペンデントの映画が楽しめる映画館が前橋にあること。観る映画を選択する自由があるということは、とても嬉しいことだと思います。

2 質疑応答

前橋ポイント1周年記念キャンペーンを実施します

記者

全国に先駆けて取り組んでいるとのことですが、県内では他に取り組んでいる市町村はあるのでしょうか。

情報政策担当部長

このポイント事業は、県内では本市のみが行っています。地域経済応援ポイント事業推進協議会という国の組織には、県内では下仁田町も登録していますが、具体的なポイント活用事業の展開までは行っていないという状況です。

記者

ポイント交換の対象となる主な応援ポイント会社は、現在何社ありますか。

情報政策担当部長

合計で20社になります。

記者

昨年から取り組みを行っているとのことですが、昨年度に活用された前橋ポイントの合計金額は把握していますか。

情報政策担当部長

スタートからの実績として、平成29年9月25日からの一年間の累計ですが、128件で、金額では54万5,450円分のポイントが市内で利用されました。

記者

目標金額は達成されているのでしょうか。

情報政策担当部長

正直なところ、もっと活用してもらいたいという気持ちがあります。そのため、今回の1周年記念キャンペーンを行います。

記者

設定している具体的な目標金額はありますか。また、今まで利用が伸び悩んだ原因はどのように分析していますか。

情報政策担当部長

現状では、具体的な数値目標は設定していません。しかし、今後、消費税増税時の反動減対策の1つとして、マイナンバーカードを活用した消費活性化策であるプレミアムポイント付与が予定されていますので、そこに向けて本市としても積極的に取り組んでいきます。なかなか利用者数が伸びない原因としては、マイナンバーカードの普及自体が伸び悩んでいるということがあります。そのため、マイナンバーカードの普及にも、両輪として取り組んでいきます。

記者

市内で使える250店舗は、全てカード決済ができるのでしょうか。

情報政策担当部長

全ての店舗でカード決済ができるわけではなくて、Qのまち商品券が使える店舗となっています。

記者

前橋ポイントへの参加は、前橋市民のみが対象でしょうか。

情報政策担当部長

前橋市民以外でも参加できます。例えば、近隣の高崎市や伊勢崎市に住んでいる人でも、前橋市内で買い物する機会があれば前橋ポイントを活用していただきたいです。

記者

利用方法として、マイキーIDの基礎自治体として前橋市を選ぶとありますが、これは他の自治体を選ぶこともできるのでしょか。

情報政策担当部長

はい。どなたでもどこの自治体を選ぶことができるようになっています。前橋市民が他の自治体を選択することもできます。

記者

マイキープラットフォームなど、関連サイトの運用主体はどこになるのでしょうか。

情報政策担当部長

運営主体は総務省です。

記者

全国で、どのくらいの自治体が参加していますか。

情報政策担当部長

全国で70自治体が参加しています。

記者

株式会社クレディセゾンでは、前橋市の他にも応援している自治体がありますか。

株式会社クレディセゾン 北関東支社長

県内では前橋市のみですが、他には東京都豊島区、埼玉県川口市などと連携を図っています。

○ 臨江閣で本市ゆかりの落語家による寄席を開催します【初開催】

記者

せっかくですので、臨江閣や、ころとん、前橋などを題材に、謎かけをお願いできますでしょうか。また、会場が臨江閣ということで特別な思いはありますか。

臨江閣寄席 出演者

臨江閣はとても格式のある会場です。伝統のある場所で過去を語ることで、未来につながるような噺をしたいです。群馬県や前橋市は、まだまだ県外市外からは文化的に見られていませんが、本当は文化が息づいているところです。そのことを発信していきたいです。

そして、謎かけができました。「臨江閣とかけまして、立川がじらのいる一門とときます。その心は、いずれも大手にあるでしょう」

案件以外の質問

○ 副市長の解職

記者

昨年末の倉嶋副市長の解職に関してですが、市長、副市長ともに、それぞれ市議会の各派代表者会議で説明をしました。市長の話では主な解職理由として、中心市街地再開発事業などにおける政策方針の違いをあげられていました。副市長からは、「悪口を言っていたから解任された」との話や「市長は民間再開発事業を分かっていない」との発言があり、主張の相違があったように感じられました。報道記事や副市長の話を聞いて、市長の思いがあれば教えてください。

市長

私は、政策運営上の手法の違い、連絡報告の不足による信頼の欠如の2つを副市長解職の理由にあげています。そして、そのことを市議会に対して説明しました。その違いが、どのように政策の中で明確になってきたのかを職員などから聞き取りをしています。結果は、再度、市議会にも報告したいと考えています。まだ、聞き取りの途中ですので、今この場で答えられることは少ないです。

記者

市長の話の中では、副市長の事業者公募の進め方が、特定の業者に対してアドバンテージがあった可能性があるような発言もありました。それらを含めて、副市長の主張とは見解の相違があるように感じましたがいかがでしょうか。

市長

見解の相違があったというより、それぞれが同じところに立っていないということが明確になったのだと思います。それがまさしく、私の言っている手法の違いであり、それを是正するための報告の不足です。これを如実に表しているものだろうと思います。

副市長の話のとおりに、私が副市長から事業について報告を受けていたのかを、職員から聞き取りしています。その中で、副市長から「市長へは自ら説明するので、担当者職員からの報告は不要」という発言があったと聞いています。残念ながら、その後の報告がなかったのです。同じ仕事をする上で、認識の相違の原因になったのだろうと思います。聞き取りを進めていく中で、このようなことが明確になっていくでしょう。

しかし、私自身が聞き取ろうとしているのは、さまざまな政策を推進する中で、このような手法の違いがあり、連絡不足もあるまま、なぜ事業が進んでしまったのだろうという原因です。さまざまな方から投書や情報提供をもらっていますが、個人的な課題点を抽出しているのではないということだけは申し上げておきます。あくまでも、政策運営上の課題を皆さんと探っています。まだ、聞き取りの最中です。その報告は、後日市議会や市政記者の皆さんにもさせていただく機会があろうと思っています。

記者

昨年末の定例記者会見で、副市長解職の責任は市長自身にもあるとの発言がありました。その責任の取り方は、この聞き取りが終わったあとに決めるのでしょうか。

市長

そのとおりです。聞き取りは、各担当課が把握している政策判断の経緯を、時系列を見ていくだけです。2月上旬までには終了すると思います。

記者

改めて、聞き取りのねらいはどこにありますか。

市長

良いものを作るという目標は同じでしたが、手法に大きな差がありました。これは明らかです。私は公益性のある再開発だと思っていますが、一方では民間の再開発であるという考えです。この考えの違いがどこの時点で表れてきたのか。また、お互いにそれを是正するためのチャレンジを行ってきたのかを確認しなくてはいけません。ただ、私自身に情報が入って来ませんでした。その中で、私自身にどのような是正ができたのかと自問しながら、今回の聞き取りで、これらを確認していきます。

記者

聞き取りの対象は、どのような職員ですか。

市長

中心市街地再開発事業を中心に、政策を担当している職員です。総務部長を中心に、個々の職員と面談をしながら聞き取りをしています。市議会にも、結果を報告する義務があると考えていますので、しかるべき時期になりましたら報告できればと思います

記者

今、空席になっている副市長のポストはどのようにしますか。

市長

今、目の前にある課題を解決するために、これまで頑張ってきた職員に活躍してもらいます。これから地権者への説明を行います。一括方式の公募から、分割して委託する公募方式に変わったので職員も大変だと思います。1月25日(金曜日)に行う準備組合の総会での説明に向けて、頑張っているところです。そのような意味で、現状の体制で今後も対応していきます。

記者

副市長の2人体制については、どのように考えていますか。

市長

副市長が1人体制でも仕事はこなせるだろうと考えています。私もその分頑張ります。

記者

副市長1人体制は、いつ頃までという考えはありますか。

市長

明確には決まっていません。中心市街地再開発事業に関して言えば、現状の体制で進められると考えています。当面は倉嶋氏の代わりを立てることは考えていません。

〇 市内中学生に対する殺人未遂事件

記者

先週、前橋市内で中学生が殺人未遂事件に巻き込まれるということがありました。市長はどのように受け止められましたでしょうか。

市長

その日の夕方に、教育次長などから報告がありました。驚くべき悲しい事件ですが、ここで私が言えないこともあります。断片的な情報で、加害者である母親がいろいろ言われていますが、いったい何回担当の教師と打ち合わせをしていたのかという記録を見てみますと、この母親も悩んでいた被害者ではないかと思います。私からすると、2人ともが救うべき者だと感じました。どのような時点で発表できるのか分かりませんが、母親が娘のために何をなしてきたのかは、いつか伝えたいと思います。

(以上で終了)

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更新日:2019年02月06日