定例記者会見概要版(平成30年10月24日開催)
平成31年10月24日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
平成31年1月24日(水曜日)午後2時00分~3時00分
会場
市役所 4階庁議室
1 案件説明
冒頭
市長
ザスパクサツ群馬が健闘しています。私も先日の試合を正田醤油スタジアム群馬のゴール裏のスタンドで、90分間跳んで、跳ねて応援しました。やはり一体感があるなと、スポーツはまちを一つにするなと感じています。
(1)前橋文学館特別企画展「この二人はあやしい」を開催します
市長
また館長がやってくれました。前回の「変態だっていいじゃない」に続く、「この二人はあやしい」です。今日は前橋文学館の館長が来ていますので、ニュアンスがしっかり伝わるよう館長から詳細を伝えます。
前橋文学館 館長
会期は、10月27日(土曜日)から来年1月20日(日曜日)までです。10月26日(金曜日)午後1時からは、内覧会を初めて開催しますので、報道機関の方は、ぜひ来館してください。
芥川龍之介と萩原朔太郎は、小説と詩というジャンルの違う文学者ですが、芥川が亡くなるまでの数年間、近所に住んだ時期もあり交流がありました。
2階展示室では「文学・社会・人間・芸術・自然」の5つのテーマから、同じ主題で書かれた二人のアフォリズムを取り上げ、それぞれの違いや共通点などを交流エピソードなどとあわせて紹介します。展示作品はアフォリズム集や原稿など約50点の他に、前橋の著名人に作っていただいた「人生」をテーマにしたアフォリズムを紹介。来館者が考えたアフォリズムを書くコーナーも設けます。これは、市長や市議会議長、JR前橋駅の駅長にも書いてもらいました。
3階ギャラリーでは、昨夏の展示「『月に吠えらんねえ』展」の続編として、「『月に吠えらんねえ』龍くんと朔くん篇」を開催します。複製原画、描き下ろし漫画等約60点の展示に加え、インスタ映えする写真スポットもたくさん用意します。
展示関連イベントとして、NHKアナウンサー迎康子さん、元NHKアナウンサー松平定知さんによる朗読会、朔太郎研究会会長であり東大名誉教授の松浦寿輝さんの講演会、『月に吠えらんねえ』作者の清家雪子さんと萩原館長との対談などを行います。
また、特別展示として、ムットーニさんが朔太郎の詩をイメージして作った「からくりミニシアター(殺人事件)」を初披露します。
(2)2020年東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ地誘致
市長
オリンピック種目の誘致経過ですが、ハンガリーの柔道とレスリングについて、すでに今年から事前キャンプを実施しています。スリランカは、競技種目は未定ですが、他のホストタウン都市と連携しながら進めていく予定です。
ベラルーシは、8月4日・5日に開催されました「2018FIGトランポリンワールドカップ日本国・前橋大会」を機に本市でキャンプを実施し、来年・再来年もキャンプを実施する予定です。事前キャンプ実施に関しては、未定ですが自転車競技でニュージーランド・ベルギー・スイスと、陸上競技で南スーダンとの調整を行っています。
次にパラリンピックです。パラリンピックにとても関心の高い強豪国の一つであるコロンビア共和国と、キャンプ実施に向け協議を行っています。コロンビアは7月7日・8日に本市で開催した、2018ジャパンパラ陸上競技大会に参加。リオパラリンピックメダリストと市内小学生との交流が行われたことや、東京パラリンピックに向けて事前キャンプ候補地を探していたこともあって、大会終了後、在コロンビア日本国大使館からの打診があり協議を重ねてきました。現在のところ強化6種目(陸上競技・水泳・パワーリフティング・自転車競技・バスケットボール・ボッチャ)について、来年・再来年とキャンプを実施する方向で調整しています。10月29日には、在コロンビア日本国大使館で、事前キャンプ誘致に関する合意に向けて、私とガブリエル・ドゥケ駐日大使と会談を行う予定となっています。事前キャンプを通じ、市民との交流、障害者同士の交流、両国の文化交流に積極的に取り組みます。パラアスリートが障害を乗り越え限界に挑戦する姿勢をぜひ市民に見て感じてもらい、障害者に対する正しい理解と障害の有る無しに関わらない共生社会の実現に向けた、市民意識の醸成とその発信に積極的に取り組んでいきたいと考えています。
世界的な大イベントを支える、市民が参加できる取り組みとして、記憶に残るすばらしいものとなるよう、進めていきたいと考えています。
南スーダンは内戦が終わり、今まさに発展に向かっている国です。オリンピックの事前キャンプではなく、それよりも早期に本市で練習を開始したいという話です。JICAの係員から、南スーダンにおける陸上競技の様子を伝えていただきました。真っ赤な赤土のグラウンドで、でこぼこした中を裸足の選手が陸上競技会に臨んでおられました。その様子を見て、一年でも早く、本市で練習環境を整えたいという気持ちがわきました。そこで事前キャンプではなく、早期の受け入れを行いたいと本市から申し出をしました。南スーダンにはオリンピックの標準記録保持者がそんなに多くいるわけではありません。短距離選手が1人、長距離選手が2人程度の陣容だと聞いています。実業団陸上部や関係機関など、前橋のさまざまなチャンネルに協力を仰ぎたいと思います。また、市民に対しても、南スーダンの若者に対する支援を呼びかけていきます。
(3) 歴史まちづくりシンポジウムを開催します
市長
本市では、5年前(平成25年度)に歴史文化遺産活用委員会を設置して以来、歴史文化に立脚したまちづくりを推進してきました。
その間、「前橋四公」をはじめとする本市の眠れる宝を掘り起こし、磨き上げてまちづくりに活用したり、その担い手となる「前橋学市民学芸員」を養成したり、個性と魅力あふれる「歴史都市まえばし」を市民力で創り上げていく仕組みづくりを実践してきました。
今回のシンポジウムでは、第1部で、前橋学センターの手島仁から、本市のこれまでの取り組みを報告します。第2部ではパネルディスカッションを行います。国土交通省で国際緑地環境対策官を務められている脇坂隆一さんと、NPO法人グリーンバード前橋チームリーダーで株式会社ソウワ・ディライトの代表取締役CEOでもある渡邉辰吾さんを招きます。
国土交通省の脇坂さんは、歴史まちづくり法の制定・運用に携わったと聞いています。私自身もパネラーの1人として、法律を知り尽くした脇坂さんにしか持ち得ない視点からの意見を楽しみにしています。
渡邉さんは、るなぱあくで開催している「るなぱdeないと」で、るなぱあくと臨江閣に続くトンネル内を光の回廊で演出していただくなど、以前から本市の施策に多大なご協力をいただいています。民間の視点から本市のまちづくりについての意見をもらいたいと期待しています。開催は11月21日(水曜日)午後6時30分からとなります。仕事終わりや学校帰りに、気軽に群馬会館へ立ち寄ってもらい、平成の次の時代の歴史都市まえばしを、市民の皆さんと一緒に考えていければと思っています。
(4) ふるさと納税ジャーナル「みらいのねっこ」をリニューアル発行します
市長
総務省からの通知に従い一部の返礼品を取り下げた昨年7月以降は、本市へのふるさと納税は前年比を下回っている状況です。
今年度の寄付は、9月末時点で2,638万円。前年の25%となっています。ふるさと納税に関心が高まるこれからの時期に向けて、カタログのリニューアルを行い、前橋市の魅力発信を行うとともに、本市のまちづくりへの賛同者を全国に募ります。リニューアルをしたカタログは、お手元にあるとおりです。
昨年度に集まった寄付金の使い道や、返礼品を選ぶことでできる新しい社会貢献のかたち「思いやり型返礼品」をピックアップするなど、社会性のある取り組みを推進する内容となっています。
また、このカタログの配布に協力してもらえる市外の事業者さんや、返礼品として提供する特産品を扱う市内事業者を募集しています。スローシティの前橋・赤城から生まれる恵みや体験を、多くの人に味わってもらうため、協力をお願いします。
(5)ザスパクサツ群馬冠試合 ふるさと納税プレゼンツ「MAEBASHI PRIDEマッチ」を開催します
市長
11月18日(日曜日)午後7時に、ザスパクサツ群馬の冠試合、ふるさと納税プレゼンツ「前橋プライドマッチ」を開催します。前橋市ふるさと納税の使い道事業「ザスパクサツ群馬支援・連携コース」に集まった寄付金を活用し、ザスパクサツ群馬のホームタウン活動と連携した冠試合として、クラブ史上最大となる市民1,500人の無料招待を行います。申し込みは、当日先着制です。入場に際して、前橋市民であることが証明できる免許証や保険証などの提示が必要です。
また、フードバンクまえばしによる食品の寄付受け付け活動も行います。協力者には、ザスパオリジナルだるまを先着50人にプレゼントします。なお、市内小学生は、4月に全員に配った全ホーム戦小学生無料招待パスポートでも、もちろん無料観戦できます。
ザスパも1年での昇格を狙える順位につけています。ナイター開催ですが、「前橋プライド」を合言葉に皆で応援しましょう。ぜひ、正田醤油スタジアム群馬にお出かけください。
(6) 赤城山スローシティフェスタを開催します
市長
11月4日(日曜日)に、カネコ種苗ぐんまフラワーパークで赤城山スローシティフェスタを開催します。前橋・赤城地域(芳賀・大胡・宮城・粕川・富士見の5地区)は、昨年5月にスローシティ国際連盟に加盟しました。スローシティの理念は、この地域における食、農産物のおいしさや品質の高さ、そして豊かな自然、歴史文化や伝統を守りながら、健康的で幸せに生活ができる住み良い地域を作ることです。
そこに住む市民一人一人がこの地域を愛する市民運動として展開することが大きな力になると共に、ブランド力の向上を目指すことも重要となってきます。そこで多くの人々に向けて、スローシティ前橋・赤城の周知を図り、理念の共有を目的として「赤城山スローシティフェスタ」を、赤城山サイクルフェスタのグルメライドと同時開催します。
赤城山スローシティの魅力を発信するため、食、農畜産物、赤城の恵ブランド、イタリアワイン「ノベッロ」などの販売や県スローフード協会と連携した食のPRなどが行われます。また、体験コーナーや和太鼓、八木節などの伝統芸能も披露されます。当日は、上毛電気鉄道大胡駅から会場を結ぶ無料シャトルバスを運行します。
赤城山グルメライドのスタートとゴール地点であり、赤城山サイクルフェスタと連携していますので、前橋、桐生地域の物産販売、また高性能電動アシスト自転車などの試乗会も行われます。会場のカネコ種苗ぐんまフラワーパークは、群馬県民の日記念事業として、入園料が無料となっています。赤城南麓の魅力を知ってもらうため、多くの人に来場してもらいたいです。
(7) 千代田町中心拠点地区再開発事業を推進します
市長
市街地総合再生計画の策定をきっかけとして、広瀬川沿いや本町五差路で、再開発事業を行っています。中心市街地の活性化に向けた動きが、目に見えるかたちで現れてきています。その中で、中心市街地の核である千代田町二丁目8番街区を含む周辺についても、新たなにぎわい発信拠点としての整備が求められています。
こうした中、区域内の関係権利者で、再開発事業を活用した土地の利活用に関する検討を重ね、10月19日に再開発準備組合を設立致しました。本市も中央駐車場などの土地を所有することから、一組合員として参加していきます。
事業の検討区域は、千代田町二丁目4番街区、8番街区と11番街区の一部、千代田町四丁目7番街区で、施行面積は約2.3ヘクタール、関係権利者数は32人となっています。
今後は、準備組合が設立されたことにともなって、準備組合により、事業を代行する民間事業者を選定し、民間主体型の再開発事業として中心市街地の拠点整備を進めていくこととなります。あくまでも民間の再開発に、本市が参加するというものです。
副市長
本市の関与の仕方ですが、新たに建設整備するものに関しては、あくまで民間の事業者に出てきてもらうという前提でいます。本市が投資をするということは、今のところ考えていません。ただ、中央駐車場は本市の所有ですので、その機能をどうするか、設備投資をするかということは今後の検討事項です。
本日お示しした図は、あくまでもイメージ図です。この通りになるかどうかは未定です。32人の地権者の考えを、アンケートをとるなどで意見交換する中で、このようなものがあったほうが良いというものを、絵として落とし込んでいます。国道17号に面した4番・8番街区エリアでは商業施設を見込んでいますが、32人の地権者の中にスズラン百貨店が入っています。同社の移転もありうるだろうと考えていますが、確定はしていません。業務施設ですが、中心市街地は昼間働く人口が少なく街の活性化が落ち込んでいるという調査結果があります。昼間働いてもらい、昼休みに街を使ってもらう、仕事終わりに買い物をしてもらうなど、街の中に昼間人口を増やそうという発想を描いています。ここに入る企業は、本日から市内外で参画を求めていきます。公共交通機関の利便性も高めていきますが、自走式立体駐車場は自動車交通にもしっかり対応できるよう機能を高めていくものです。あと街の周辺には宿泊施設が増えてきていますが、街の中にはまだまだ少ない状況です。前橋テルサの宿泊機能もまだまだ少ないですから、ホテルがあったら良いという意見がありました。ここでのホテルを新設運営する事業者が出てくればありがたいです。こちらから見つけることも含めて、努力していきます。
7番街区は、現在のスズラン百貨店の場所です。4番・8番街区へ同社が本当に移転できるのであれば、ここの街区には新しい別の利用価値がでてくるだろうと思います。未定な要素が多いので、複合施設という表現をしています。教育施設ができて、若い人が昼間にいてくれたらよいなという思いがあります。
このようなイメージ図が32人の地権者と、その周辺の人々の意見から作られてきました。
2 質疑応答
前橋文学館特別企画展「この二人はあやしい」を開催します
記者
アフォリズムがテーマということですが、2人の代表的な作品があれば教えていただけますか。
前橋文学館 館長
有名なものですと、芥川龍之介は『人生は一箱のマッチに似ている。重大に扱うのはばかばかしい。しかし重大に扱わなければ危険である。』というのがあります。朔太郎はこのような諧謔的な感じのものはないですね。代表作はちょっと浮かばないです。
記者
企画展のタイトルである「あやしい」という2人の関係が分かるエピソードがあれば、教えてください。
前橋文学館 館長
芥川が朔太郎に対して「あなたのことを一番知っているのは私だ」と書いています。それで、それを聞いた室生犀星が「私よりも親しいわけがない」と激怒して、けんかになっています。それから私も驚きましたが、芥川が亡くなった後に朔太郎が「人が100人の友の中からその一人を失うことは苦痛が少ないけれど、わずか2人、もしくは3人の友の中から、その一人を失うことは耐え難い。自分は彼によって教えられ、彼によって慰められ、彼によってよき芸術の理解者を得た。彼死して、どこに第二の芥川がありうるか。どこにまた私の芸術を、私の詩を批評してくれる人がいるのか。かくて先天的に孤独、不安、不運な私は今日よりまたいよいよ、孤独、寂寥になっていく」という風に書いています。ものすごく、2人の関係は特別だったのではないかと感じます。
記者
若い客層が興味を持ちそうなことで言うと、清家さんの漫画のオリジナルストーリーが展示されると聞きました。これは、他の場所では公開されていないものですか。
前橋文学館 館長
はい、初公開です。書き下ろしていただきました。漫画ですので、史実には基づいていませんが、芥川と朔太郎のキャラクターを対峙させて、二人の関係を描いています。オリジナルなので、ここの展示が終わったら見ることができません。ぜひ見ていただきたいと思います。前回も女性のファンの人に、たくさん来ていただいたので、巨大な本を作りました。それを開けると、漫画になっています。
記者
ムットーニの作品は新作でしょうか。
前橋文学館 館長
世田谷文学館に彼の作品がたくさんあるのですが、朔太郎の詩を使ったものは2編あります。あまりにも素晴らしいので、今展でオリジナルの作品を作っていただきました。詩の題材は「殺人事件」です。
2020年東京オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ地誘致
記者
南スーダンの来橋はいつぐらいですか。また、その際にセレモニーなどありますでしょうか。
前橋文学館 館長
南スーダンの来橋は、いまのところ時期未定です。決まりましたら、記者の皆さんに改めて連絡します。
ザスパクサツ群馬冠試合 ふるさと納税プレゼンツ「MAEBASHI PRIDEマッチ」を開催します
記者
ザスパクサツ群馬の社長が来ていますので、意気込みなど聞かせてください。
ザスパクサツ群馬 社長
3月11日から2018シーズンが始まりまして、残り5試合のところまで来ています。12月2日で最終節となります。現在3位です。J3で2位までがJ2に昇格できます。その2つの枠を4チームで争っていて、首位の琉球がかなり優位なところにいます。現実的には、あと1つの椅子を鹿児島、沼津、群馬の3チームで争うような状況と言えます。
普段から、前橋市がザスパを応援してくれています。ゴール裏で、サポーターと一体となって応援してくれる市長は、他市にはいないと思います。市長が応援してくれるということは、前橋市民全員が応援してくれているものと心強く思っています。これから厳しい試合が続きますけれど、その皆さんのザスパに対応する期待や応援を胸に、監督や選手は一戦一戦目の前の試合に全力でぶつかっていきます。感動を皆さんに届ける。ザスパを応援して本当によかったなと思っていただけるゲームをします。今後とも、さらなる応援をいただければありがたいです。今週は休みですが、11月3日(土曜日)の琉球戦が次節です。本当の正念場です。
千代田町中心拠点地区再開発事業を推進します
記者
市役所の機能の一部移転ですとか、市立学校の移転などもあり得るのでしょうか。
副市長
現在のところ、その予定はありません。教育施設は、専門学校の新設ですとか、既存の学校が新たに校舎を増やすといったことを想定しています。
記者
今後のスケジュール、見通しを聞かせてください。
副市長
再開発準備組合で事業の実施者を早期に公募して、中身の設計に入りたいところです。平成32年度に建築の着工を目指す、現時点で見通せるのはそのくらいだろうと思います。
記者
事業者というのは建設業者のようなものですか。
副市長
いわゆるデベロッパーになると思います。それが実際にどうような業界の事業者になるのかは、いろいろな可能性があると思います。例えば、駅前の開発をしたダイワハウスであるとか、三菱地所のようなグループもありえるでしょうし、建築系ゼネコンのようなこともあるでしょう。
記者
32人の関係権利者ですが、前橋市やスズラン百貨店という名称がでましたが、他にはどのようなところがありますか。
副市長
メモリードなどがありますが、他は個人なので名前は申し上げられません。
記者
総事業費はどのくらいを見込んでいますか。
副市長
他の事例で計算すれば概算は出せるのですが、この段階で発表できる数字はありません。
記者
再開発区域は蝶のような形になっていますが、なぜこのような形なのでしょうか。
副市長
4番・8番街区は、きれいな四角になっていると思います。主要道路に面していて、本市が駐車場を持っていますので選定しました。7番街区は、あくまでもスズラン百貨店の土地ですので、これが加わってこのような形が示されています。
記者
イメージ図では、スズランの跡地が広場のようになっていますが、これはどのようなものを想定していますか。
副市長
現在の中央駐車場のエリアは、イベント広場にもなっています。そのようなスペースは、どこかに代替を作らなければいけないと思います。そのような意味合いで広場のようなイメージを描いています。イベント広場の場所は、事業が進む中でさらに検討する必要があるでしょう。
記者
関係権利者の中に、スズラン百貨店が入っていますが、移転に関しての感触はどうでしょうか。
副市長
スズラン百貨店に関しては、採算をとらなければいけないですし、なかなか簡単に結論は出せないと思います。ただ、この組合に参加してくれるということは、前向きに考えてくれているということだろうと思います。百貨店全体が厳しい時代ですから、移転が実現するかどうかは、内容のよい計画ができるかどうかにかかってくると思います。
記者
前橋市が持っている土地と、スズラン百貨店が持っている土地は反対側になりますが、交換するというイメージでしょうか。
副市長
それもできると思います。通常、再開発は一つの街区で考えます。それが今回のように2つの街区がくっついているというのは、国と協議するなかでも、異例の対応と言えます。国も大いに力を貸してくれるものだろうということを感じます。
記者
国や県から補助金がでるのでしょうか。金額はどの程度でしょうか。
副市長
国の再開発補助制度があります。金額は、建物の用途などでも補助額が変わってきますので、現時点では一概にはつかめないです。
記者
鍵を握るのは、スズラン百貨店のように感じます。高崎市の店舗でも、駅前から離れていることで苦戦している印象があります。その中で、一部の国費だけでスズラン百貨店の本館をスポーツ館も含めて建て替えるというのは厳しいのではないでしょうか。
副市長
厳しいですけれど、お願いしていくしかないと思います。しかし、この組合にスズラン百貨店が参加してくれていること自体が、前向きに捉えてくれているという意思の表れだと思います。
記者
2.3ヘクタールのうち市有地はどのくらいですか。
副市長
市有地は6,500平方メートルです。スズラン百貨店が5,000平方メートル程度です。
記者
改めての確認ですが、以前に図書館の移転など、一部市庁舎機能の移転という案もあったと思います。今回の計画では公共施設が移転するということはないのですか。
副市長
まだイメージの段階ですので絶対と言えるものではないですが、公共施設の移転は現段階では考えていません。
記者
業務施設とはオフィスということですか。前橋市は全国的にも空き店舗率が高いので、誘致も苦戦するでしょう。JR前橋駅前のエキータを見ても分かるように、空き店舗を持っている市民も新しい店舗募集があると厳しくなってきませんか。
副市長
はい、オフィスを想定しています。ここでオフィスを埋めるのはかなり大変だと思います。記者の皆さんからも、どんどんお声がけいただければありがたいです。
記者
複合施設も未定ですし、平成32年度の着工は目標という感じでしょうか。
副市長
はい、それを目標に動いていきます。
記者
今現状として、今回の再開発エリアはシャッター通りになっているところに比べると衰退している印象はないように思います。なぜ、ここを選定したかを聞かせてください。
副市長
本市が駐車場を持っていることがあげられます。シャッター通りではありませんが、ここも本市が取得する前は商業施設でした。昔のスポーツ館の時代に比べれば、勢いも落ちてきていると思います。シャッター街と比べてどうかという風には考えていません。やはり、前橋市の核として再開発すべきエリアはここなのだろうと考えています。
記者
市長に伺います。このエリアの再開発は、30年にもおよび計画が浮かんでは消え、実現しなかった経緯があります。市民の中には、諦めの気持ちを持っている人もいるかと思います。そのような中で民間の再開発に参加することの意義や意気込みなどを改めて教えてください。
市長
32人の地権者が、「よし、ここで私たちの土地を、私たちのビルをこのままにしておくならば、みんなで一緒になって良いものを創っていこう」と立ち上がったということです。今現実分かっているのはここだけです。そしてその中で、どういうものがいいのかということがこの地図図面です。立ち上がった人の議論の中で「昼間働いている人がもっと必要だ」「駐車場も平面じゃもったいない」「学校を作って若者がくればいい」「宿泊施設があればもっとよい」。そのようなさまざまな意見が、このイメージ図を創っているのです。ここを埋めていくのはこれからです。市民の知恵と、アイデアと、資金をいただいてここを作っていく、そのスタートです。
では、なぜここで、今まで動いてこなかったこの場所で始めるのかと言うことです。それは、ここの地権者のみんなが、このままではいけないと立ち上がったからです。その中で、大きな土地を持っている地権者の一人として、そのような市民のアクションに応えていくべきだろうと思います。スズラン百貨店も勇気を持って参加してくれたという事実は、これから大きな力になっていくと信じています。これから、自分はオフィスを出そう、ここで教育機関を作ろう、素敵な公園を作ろう、ホテルを誘致していこうという動きが出てくると思います。それに期待して、地権者として、中心市街地の再生を担う市長として、頑張っていくしかないと思います。これが今の質問に対する、私の精一杯の答えです。
そして、私が市長に就任した時に、ここに計画があっただろうという指摘にもお答えしておきます。私が当選した段階で、8番街区の再生計画はありました。ただその時は、ほぼ全てが本市の持っている土地の再開発でした。そこには、市民に対して一緒にやろうというメッセージはなかったのだろうと思います。そのような意味では、今回はスズラン百貨店のような大きなデパートのオーナーなども含め、何かを求めて頑張ろうとしているならば、私も一緒に頑張っていきたいと思います。
記者
箱物は作らないという公約を有権者は覚えています。なので、公共施設を絡ませてスズラン百貨店を潤すということは違うのではないかとなると思います。その点では市長、副市長ともけじめをつけていると思います。
市長
新しい街、良い街を創る中で、今はまだ32人の地権者が夢を語ってイメージができた段階です。これからさらに、さまざまな市民の知力や財力が集まってくれば、必ずいいものができます。その中で私たちが応えていかなくてはいけないチャレンジも、地権者としてだけでなく、市役所として出てきます。ゼロベースでスタートしていくのです。これからの議論を、報道機関にも、市民にも、見つめていってもらえればと思います。
8年前のことも、市民の皆さんは覚えていますから、100パーセント公費のものを作るだけの再開発ではないのだということを心に刻んで進めます。
(以上で終了)
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更新日:2019年02月15日