定例記者会見概要版(平成31年3月4日開催)
平成31年3月4日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
平成31年3月4日(月曜日)午後2時00分~3時00分
会場
市役所 11階南会議室
1 案件説明
(1)オリンピック出場を目指す南スーダン国選手の長期合宿を受け入れます
市長
2020東京オリンピック・パラリンピック出場を目指す南スーダン国選手の長期的な合宿を受け入れます。また、それに必要な費用は、クラウドファンディング型ふるさと納税制度を活用して集めます。
前橋市がトレーニング環境の整っていない南スーダン国選手の長期間のトレーニングを受け入れることで、同国の選手がオリンピック・パラリンピックに出場し、活躍することができるよう、微力ながら、南スーダンの平和促進に貢献したいと考えています。
受け入れは、コーチ1人、オリンピック選手3人、パラリンピック選手1人の合計5人で、競技種目は陸上競技です。概算の経費は2,000万円、開始期日は今年9月頃を予定しています。使用施設は前橋総合運動公園と王山運動場です。
クラウドファンディング型ふるさと納税ですが、寄付金の使い道をより具体的にプロジェクト化し、共感した人から寄付を募る仕組みのことです。募集期間は4月1日から来年3月31日までで、目標金額の2,000万円を3期に分けて募集します。支援してくれた人には、南スーダンへの応援の気持ちを表明するオリジナルステッカーを贈ります。
スポーツ課長
南スーダン国とのホストタウンや長期合宿については、JICAから話がありました。スポーツを通じての和平を実現したいという話です。紛争を経験した国の選手が、前橋でオリンピックを目指す姿には、前橋市民も夢や希望をもらうことができます。小中学生にとっては、平和について考えるよい機会になると思います。
JICA南スーダン事務所長
南スーダンは、2011年に独立した世界で最も新しい国です。権力闘争や民族対立により、たびたび政情が悪化し、紛争を逃れ国内外に400万人以上の避難民が発生(うち国外難民は227万人)していて、平和と安定の実現が必須です。昨年9月に新たな和平合意を締結しましたが、これまで繰り返し和平合意が反故。和平実現への不安があります。
首都ジュバの治安は安定していますが、地方では局所的に衝突が発生していて、民族間の不信感や猜疑心も存在しています。民族・部族間の融和が不可欠です。
スポーツ協力が目指すものは、多様性の尊重や社会融和の促進、紛争が再発しにくい社会の実現を後押しすることです。2016年リオデジャネイロ五輪では、JICAの協力により南スーダン選手団として3人の陸上選手が出場しました。2020年東京オリンピックに向けては、前橋市と南スーダンのホストタウン登録や、長期事前キャンプの仲介をしました。
前橋市における長期事前キャンプの意義ですが、恵まれた環境で、南スーダン選手の潜在力や可能性を引き出すことができます。また、南スーダンの平和の担い手づくりとして、日本人の勤勉さや和の精神、戦後からの復興の歴史などを知ることで、選手たちの意識や価値観を変え、帰国後に南スーダン国民に伝播できます。南スーダン人が五輪で活躍することは、「One People, One Nation」の意識を高め、国としての一体感を創出します。
前橋市民のためになることとして、学生や子どもたちにグローバル教育(国際理解)の機会を創出します。来日した選手たちと交流し、南スーダンの現状などを学びあえる機会を作ります。
このように、南スーダンの現況から、平和と安定の実現・民族間の融和が必須で、スポーツを通じた平和促進には民族融和に対して大きなポテンシャルがあります。
前橋市が長期事前キャンプを受け入れることで、国際(南スーダン)問題の解決に貢献できるとともに、市民や学生、子どもの国際理解教育や将来的なアフリカとの関係を構築できるのです。
市長
日本から、遠いアフリカに平和のメッセージが送れることが誇らしいです。JICAの活動は立派だと思います。ザスパクサツ群馬や群馬クレインサンダーズにとっても、良い選手がいるかもしれません。そう考えますと、大きな可能性があると思います。
(2)前橋シネマハウスで開館1周年記念イベントを開催します
市長
前橋シネマハウスは3月17日(日曜日)に開館1周年を迎えます。前橋にインディペンデントの映画が観られる映画館があることを嬉しく思います。
1周年を記念して、2作品で監督の舞台挨拶、1作品で映画原案者の舞台挨拶とポスタープレゼントを行います。
伏原健之監督の映画「人生フルーツ」は、3月16日(土曜日)午前10時からの上映終了後、監督の舞台挨拶を行います。この作品は昨年最も反響が大きかった作品です。
本市出身である、ふくだみゆき監督の映画「耳かきランデブー」は、3月23日(土曜日)午前11時55分からの上映終了後、監督の舞台挨拶を行います。この作品は地域発信型映画として制作され、作品の9割が市内で撮影されました。本市が舞台となっている藤井道人監督の映画「青の帰り道」は、3月24日(日曜日)午後1時からの上映終了後、原案者である岡本麻里さんの舞台挨拶を行います。
前橋シネマハウス 支配人
皆さんの協力により、1周年を迎えることができます。オープンしてから昨年7月まではなかなか客が入らず、胃が痛くなるような思いでした。しかし夏頃から、群馬ゆかりの作品を監督などからの協力いただきながら上映することができ、多くの方に当館を認知してもらえるようになりました。特に、飯塚俊男監督のドキュメンタリー映画「陸軍前橋飛行場」は多くの方にご覧いただきました。そこから徐々に客足が増えてくるようになりました。
市長
先ほどのJICAのスポーツの話からの関係ですが、スポーツを題材にしたアフリカの映画では、私は映画「インビクタス/負けざる者たち」が大好きです。映画「マンデラの名もなき看守」も名作です。
(3) ザスパクサツ群馬・全ホーム戦に使える「前橋キッズパス」を全小学生に配布します
市長
本市と株式会社草津温泉フットボールクラブは、2018シーズンに引き続き、2019シーズン以降も継続して市内小学生に無料観戦パスポートを贈呈する協定を、今年2月に締結しました。昨シーズンに続く2シーズン目の取り組みですが、クラブから継続実施の意向があり、毎年継続的に実施していくことになりました。本市は実施者であるクラブへの協力として、経費の4割を負担しますが、これには前橋市ふるさと納税「ザスパクサツ群馬支援・連携コース」に集まった寄付金を活用します。このため、「クラブのホームタウン活動」と「ふるさと納税によるザスパで前橋を盛り上げたい」という寄付者の支援のみで(一般財源を使わずに)実現することができました。
地元プロスポーツクラブの活躍は地域の活性化や一体感の向上につながりますし、子どもたちや市民に夢と感動を与えてくれます。この機会に、「プロスポーツを応援できる幸せ」が前橋にあるということを多くの市民に感じていただけたら嬉しいです。
未来の芽創造課長
プロバスケットボールチームの群馬クレインサンダーズとも連携することになりました。3月9日(土曜日)・10日(日曜日)にヤマト市民体育館前橋で開催する群馬クレインサンダーズの試合を観戦した人が、ザスパクサツ群馬の試合も見に行くと粗品がもらえます。
また、今回のザスパクサツ群馬の前橋キッズパスでも、群馬クレインサンダーズの試合を無料観戦できます。
ザスパクサツ群馬 社長
昨年から前橋市と連携して小学生の無料観戦を実施しています。ふるさと納税のザスパクサツ群馬支援メニューの中で、このような取り組みができますことに感謝しています。子どもたちにプロの選手が勝利を目指して真剣に挑んでいる姿を見せることで、仲間と力を合わせて競い合うことの大切さや、その相手をリスペクトするという姿勢を教えることができます。
3月10日(日曜日)午後5時から、正田醤油スタジアム群馬で、ブラウブリッツ秋田との開幕戦があります。群馬クレインサンダーズの社長とも、同じプロスポーツチームとして協力していこうといつも話しています。
今年は多くの選手を入れ替えました。若い選手ばかりですが、「躍動」をスローガンに一丸となって取り組みます。楽しい動きのあるサッカーを目指します。記者席もありますので、記者の皆さんも現地で観戦して、感動を伝えてください。
2 質疑応答
オリンピック出場を目指す南スーダン国選手の長期合宿を受け入れます
記者
南スーダンの選手は、前橋で合宿することになり、どのような反応をしていますか。
JICA南スーダン事務所長
現地で南スーダンのナショナルオリンピック委員会と話しましたが、これから前橋へ来る選手を公平に選考するところです。委員会も前橋市へ感謝していますし、そこで育まれる南スーダンと前橋市の関係性についても期待を抱いています。1年間という長い期間ですので、親密な関係構築をしたいという考えです。
記者
前橋市民も、クラウドファンディング型ふるさと納税に参加できますか。前橋市民も、クラウドファンディング型ふるさと納税に参加できますか。
未来の芽創造課長
普通のふるさと納税でも、返礼品はもらえませんが前橋市民でも参加することはできます。今回のクラウドファンディング型でも同様に前橋市民も参加できます。粗品としてオリジナルステッカーを贈呈する予定です。ステッカーは現在作成中ですので、4月1日に間に合わせます。
記者
受け入れの開始時期は9月頃からとありますが、期間としてはいつまで受け入れる予定でしょうか。受け入れ種目はすでに決まっていますか。
スポーツ課長
6月に東京オリンピックのアフリカ大陸予選があります。リオデジャネイロ五輪でも3人の選手が参加していますが、これは予選を勝ち抜いて出場したのではなく、IOCの推薦枠で参加しています。6月の予選の後に推薦枠が決まり、その後の入国審査などを考えると、9月頃の受け入れになるだろうと思います。前橋での合宿を行い、そのまま五輪本番の選手村に向かうことができればというイメージを持っています。
受け入れの選手は未定ですが、一番有力な陸上種目での参加を想定しています。
記者
第1期から第3期まで期間を区切ってクラウドファンディング型ふるさと納税を募集していますが、それぞれその時期に使用目的があるのでしょうか。
未来の芽創造課長
資金の使用目的で区切っているわけではありません。ふるさと納税の応募が10月から12月に集中しますので、その時期に多く資金が集まるのではという目安です。
前橋シネマハウスで開館1周年記念イベントを開催します
記者
1年間でどのくらいの入館者数がありましたか。
前橋シネマハウス 支配人
まだ一年が終わっていませんので正確な集計はしていませんが、12月末に当初目標にしていた1万人を突破しました。現在で約1万4,000人程度の入館者があります。また、3月も頑張りたいです。
(以上で終了)
この記事に関する
お問い合わせ先
総務部 秘書広報課 広報係
電話:027-898-6642 ファクス:027-224-1288
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
お問い合わせはこちらから
更新日:2019年03月12日