定例記者会見概要版(平成30年6月12日開催)

平成30年6月12日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

平成30年6月12日(火曜日)午後2時00分~2時40分

会場

市役所 11階北会議室

1 案件説明

(市長)

 案件に先立ちまして、本市総務部長より発表しました職員の行政処分につきまして、セクハラの被害を受けた方に対して、また、前橋市役所への市民からの信頼を損ねたことに対して、深くお詫び申し上げます。ほとんどの職員が真面目に職務に取り組んでいる中で、今回の不祥事が起きたことは、市長として、とても残念なことです。このようなことが二度と起きないように、コンプライアンスの推進について、職員課を中心に市役所内で意思を統一して励んでまいります。

 市民から信頼される、親しみのある行政として、信頼を回復できますよう、職員一同頑張ってまいりますので、これからもよろしくお願い申し上げます。

(1)2018ジャパンパラ陸上競技大会が開催されます

(市長)
 7月7日(土曜日)・7月8日(日曜日)に、障がい者スポーツ最高峰の大会である「2018ジャパンパラ陸上競技大会」が、正田醤油スタジアム群馬で開催されます。リオパラリンピックのメダリストなど、世界のトップアスリートが集結し、今大会が初来日となる選手も参加予定です。走り幅跳びに参加予定のドイツのマルクス・レーム選手は、リオパラリンピック金メダリストであり、8メートル40センチという世界記録保持者です。また、本市出身の選手も出場予定です。

 パラリンピック競技の体験ができる特設コーナーも設置予定で、競技以外にも、選手が使用するレーサーと呼ばれる競争用の車椅子や競技用義足などのスポーツギアにも注目してください。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 本大会はJPSA(公益社団法人日本障害者スポーツ協会)が主催ですが、東京ガスがオフィシャルパートナーとして関わっています。群馬県では初開催で、目玉としては、走り幅跳びでリオパラリンピックの金メダルを獲得したドイツのマルクス・レーム選手など、世界トップレベルの選手が集まることです。昨年は福島県で開催し、約250種目400人の選手が参加しました。
 今回は、県内市内の出身選手も参加する予定です。スポーツを見ていただくだけでなく、パラスポーツの体験イベントも行います。前橋七夕まつりと開催日が同じですので、正田醤油スタジアム群馬と、まつり会場やJR前橋駅を結ぶ無料のシャトルバスも運行します。

(市長)
 2020年に向け、本市でもパラスポーツを振興するプログラムを考えようとする中で、市内でこのような大会が行われます。これを振興活動の起爆剤とするために、市内小学校や障害者施設にチラシを配って周知を図っています。多くの方に、パラスポーツの素晴らしさを感じ、励ましを送っていただきたいと考えています。

(2)アーツカウンシル前橋・文化芸術市民会議の参加者募集

(市長)
 アーツカウンシル前橋・文化芸術市民会議の参加者を募集します。アーツカウンシル前橋は、行政と一定の距離を置き、文化芸術の専門家による調査・分析などを行うことで、文化行政の専門性、透明性、公平性を確保することを目的として、今年5月24日に発足した本市の新たな取り組みです。
 文化芸術市民会議は、公募で集まった市民とアーツカウンシル前橋の委員が、本市の文化芸術事業の振興について、自由で率直な意見交換を行う場です。7月21日(土曜日)午後3時から、前橋市総合福祉会館で開催します。本市の文化芸術事業に興味がある方、今後の文化芸術事業の振興について一緒に考えていただける方など、多くの方の参加をお待ちしております。

(アーツカウンシル前橋 事務局長)
 市長が有効な文化政策を打ち出しても、市長が変わることによって、その政策が停滞したり、途切れてしまったりすることが全国で起きています。このようなことが起きないようにできないかと考えていた6年前に、アーツカウンシルという考え方を知りました。有識者の間で5年に渡って前橋での設置検討を進め、ようやく今年5月に、行政とも合意した形でアーツカウンシル前橋が設置されました。

 アーツカウンシル前橋は、インサイト・バンク(理事組織)、市民から公募するリサーチャー、事務局の3つの柱で構成されています。これらの専門家だけで施策を進めてしまっては、文化政策に対して、市民からは乖離感が出てしまうという懸念があります。そこで、市民の意見を広く聞き、文化政策に生かすために文化芸術市民会議を設置します。この1回目(年2回開催予定)が、7月21日に開かれます。これを前橋独自の文化行政作りに生かしていきたいと思っています。

(市長)
 市長が変わるたびに、前橋の文化行政が変わっては困るというのは、私もその通りだと思います。アーツカウンシル前橋と文化芸術市民会議。これはまさに、芸術文化の市民による自治です。

 平成27年に施行した前橋市文化振興条例では、「市は、文化の振興に関する施策を効果的に推進するため、市民、文化活動を行う団体及び文化に関し専門的知識を有する者の意見を求め、これを適切に施策に反映させるための制度を整備するものとする。」とうたっています。これが、アーツカウンシル前橋の存在を継続させるための根拠になるものと信じております。

(その他)

(市長)
 前橋シネマハウスは、また今週も素晴らしいラインナップです。私の個人的なお勧めは、『すばらしき映画音楽たち』です。
ぜひ、皆さんも足を運んでください。

2 質疑応答

2018ジャパンパラ陸上競技大会が開催されます

(記者)
 なぜ、今回前橋で開催されることになったのでしょうか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 競技の特性上、メイン競技場のほかにサブ競技場が隣接されている必要があることから、開催できる施設は全国的にも限られており、今回は前橋市(正田醤油スタジアム群馬)での開催となりました。

(記者)
 なぜ今回、東京ガスが同大会のオフィシャルパートナーとなったのでしょうか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 パートナーは30社ほどありますが、弊社、東京ガス株式会社群馬支社が前橋市内にあること、日頃より前橋商工会議所などとの交流があることなどから、今回メインでオフィシャルパートナーを務めさせていただくことになりました。

 弊社も、高齢者や障害者が住みやすい街を目指しているということもあり、本大会へも積極的に関わっていきたいという思いがあります。

(記者)
 この大会は2020年の東京パラリンピックの選考なども兼ねていますか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 本大会は東京2020パラリンピックやその他国際大会などの上位大会への出場を約束するものではありませんが、本大会における記録は、国際公式記録として認定されるほか、次年度の本大会出場の参加資格条件のひとつを満たすものとなります。

(記者)
 入場無料ですが、これは先着順ですか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 そうです。しかし、正田醤油スタジアム群馬は約1万5,000席あり、昨年大会の入場者数からみても十分な会場の広さがあります。福島大会の入場者数は1,400人程度でした。

(記者)
 改めて、この大会の魅力はどの部分にありますか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 2020年は、オリンピックだけでなく、パラリンピックの成功をもって、本当に成功したと言えます。百聞は一見にしかずという言葉どおりです。記録に向けて取り組む姿は、子どもでも、大人でも感動できるものです。

(記者)
 今回は何回目の開催ですか。毎年途切れずに続いているのでしょうか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 1991年に東京江戸川区で第1回大会が開催された以降毎年開催されており、今大会で28回目となります。

(記者)
 マルクス・レーム選手など、著名な選手は、招待選手ですか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 参加者のうち、5人の選手が招待選手です。招待選手は、過去の記録や実績に基づき、今回出場する予定の日本の注目選手のライバルとなりえる選手を主催者が特別に招待しています。

(記者)
 前橋七夕まつりと同日程ですが、意図して併せて開催するのでしょうか。

(東京2020オフィシャルパートナー 東京ガス株式会社 群馬支社長)
 前橋七夕まつりがあるから、この日程にしたわけではなく、開催日程はあらかじめ決まっていました。

アーツカウンシル前橋・文化芸術市民会議の参加者募集

(記者)
 この団体の目的を、具体な活動を例にあげて説明していただけますか。

(アーツカウンシル前橋 事務局長)
 大阪府では、文化行政の予算6,000万円をどのように使うかを、アーツカウンシルに任せるという判断をしました。民間のアーツカウンシルが、文化行政の予算に対して意見を出したことは、アーツカウンシルの活動を象徴するものだろうと思います。

(記者)
 全国的には、アーツカウンシルの設立は、一般的な動きになってきていますか。

(アーツカウンシル前橋 事務局長)
 この5年間で、アーツカウンシルを設置した土地へ調査に行きました。なかなかうまくいっていない部分もあり、民間が文化行政に対して意見をすることが、日本の市民にとって、まだまだ馴染みがないのだろうと理解しました。ある県が2億円の予算をアーツカウンシルに任せ、話題になったことがありました。しかし、この予算が枯渇すると同時にアーツカウンシルは消滅しています。このあたりに難しさを感じて、前橋での立ち上げにも慎重に時間をかけました。

(記者)
 全国に広がっているとのことですが、どのくらい数がありますか。

(アーツカウンシル前橋 事務局長)
 正確な数は把握していませんが、春にアーツカウンシルの全国シンポジウムがあり、25程度の自治体の参加がありました。そのうち実際にアーツカウンシルが立ち上がっているのは10自治体程度でした。

(記者)
 他の自治体でなかなかうまくいっていないとのことでしたが、前橋ではどのように問題を解決していくつもりですか。

(アーツカウンシル前橋 事務局長)
 まず、アーツカウンシル前橋では、行政から資金を受けて各団体に補助を行うという活動を行いません。つまり、予算がつきたら消滅するという仕組みを避けるために、あえて資金を持ちません。市内で行われる文化活動を調査し、分析し、助言提言を行うだけでも、アーツカウンシルとしての意義があると考えています。これが、長く前橋でアーツカウンシルを存続させるためのポイントです。アーツカウンシルが継続的に活動することが、前橋独自の文化行政を創ると考えています。

(記者)
 アーツカウンシルが予算の配分に意見をしないことはめずらしいことですか。

(アーツカウンシル前橋 事務局長)
 はい、そう思います。しかし、適正な予算の使われ方がなされているかどうかについては、リサーチャーからのレポートを分析し、助言提言を行います。これが正解という仕組みはないと思っていますので、前橋にあった文化行政の仕組みが作れれば、アーツカウンシルが機能していると言えると信じています。

(以上で終了)

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更新日:2019年02月01日