定例記者会見概要版(令和元年11月12日開催)

令和元年11月12日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和元年11月12日(火曜日)午後2時~3時

会場

市役所 4階庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1)「まえばし学校フェスタ」が10周年を迎えました

市長

毎年開催している「まえばし学校フェスタ」が10回目を迎えました。このイベントの特筆すべきところは、前橋市の6つのロータリークラブの力を借りて開催しているところです。行政が、市民あるいは市民団体の力を借りてイベントを開催する大きな例となっています。

前橋ロータリークラブ会長

ロータリークラブの活動の中核は「奉仕」です。我々の社会奉仕活動の一環として、この「まえばし学校フェスタ」に携わって10年が経過したということで、非常に感慨深いです。10年前に、当時の教育長から「体育系の子どもたちは、体育大会や競技大会といった活動発表の場があるけれども、文化系の子どもたちは発表の場がない。前橋市全体の、文化系の子どもたちの発表の場を作りたい」というお話がありました。そして、「それならば6ロータリークラブと教育委員会の共同事業として、そうした場を作っていこう」ということになりました。6クラブの会員が準備・設営から撤収まで汗を流しています。そして、子どもたちの活動発表や作品を見て、大きく感動しています。

今年は10周年ということで、特別な企画を用意しています。前橋市の歌「赤城嶺に」を、オープニングとエンディングで、みんなで歌おうという企画です。

前橋中央ロータリークラブ会長

小学校から中学校までの子どもたちの作品を発表する場があるというのは素晴らしいことだと信じて、10年間協力してきました。これからも、子どもたちには、いろいろな発表をしてもらいたいと思います。

(2)都市魅力アップ共創(民間協働)推進事業 市民アンケートの結果分析にAI技術を活用します

市長

前橋市では、2年から3年に一度、5000人の市民に対して前橋市に関する市民アンケートを実施しています。その中に、前橋市に対する意見を書く自由記述欄があるのですが、その回答をAIによって解析し、回答者が前橋市に対してどういった思いを持っているのかを様々な観点から分析し、政策に生かそうという試みです。

市政発信課長

今回の市民アンケートの特徴は大きく二つあります。まず、自由記述の「前橋市の住みやすさ」に関する設問の回答について、AIで解析します。それにより、選択式の回答だけでは見えてこない市民の本音や潜在的な課題を可視化します。次に、設問の作りこみを群馬大学にご協力いただきました。市民目線の分かりやすい設問になるように助言をいただきました。

株式会社Insight Tech 代表取締役社長

私たちは「声が届く世の中を作りたい」をミッションにしているベンチャー企業です。具体的には、日本語を解析するAIを独自に開発し、そのAIを使用して、データだけではわからない課題・ニーズ・インサイトを抽出し、企業のマーケティングの支援や地域課題の解決をサポートしています。

今回のテーマは「住みやすさ」ということで、市民の方が日常的に思っている住みやすさ、住みにくさを日本語の文章で書いていただき、それを私たちのAIで解析します。そして、どういった声が多いかといった、回答の「量」だけではなく、声の内容である「質」の2軸から解析します。分析結果を市政の検討に活用していただく予定です。何より、本音が大事ですので、アンケートが届いた方は、ぜひ本音を忌憚なく書いてほしいです。

群馬大学社会情報学部 准教授

今回、市民目線でわかりやすい設問を作ろうということで協力しました。今回のような、政策立案の素材を作るためのAI分析は全国初とのことです。

政策立案のベースとなる資料を作るにあたり、選択肢を作成するときにはどうしてもアンケート作成者の主観が入ってしまうという問題点がありました。そして、自由記述欄というのは、選択肢に漏れてしまったものを拾おうとするものだと思いますので、今回は自由記述欄を大きく取り、書いていただいたたくさんの意見の中から、何かしらの政策の種を拾いあげようという挑戦だと理解しています。AIが解析をすることで、アンケート作成者の主観だとかゆらぎのない結果を出せ、政策立案に繋がるものと考えています。

(3)第7回前橋・渋川シティマラソンのエントリー受付を開始します

市長

いよいよ来年度の前橋・渋川シティマラソンのエントリーが始まります。今回もフルマラソンの完走を目指して、多くの方が参加されることと思います。奮ってご参加ください。

(4)市内郵便局と連携したフードドライブ運動を実施します

市長

前橋市は多くの市民と協働していますが、今回は郵便局との協働です。まちの郵便局といえば、集いの場所、信頼の場所です。その郵便局と連携して、フードドライブ運動をすることになりました。

前橋中央郵便局長

令和元年10月、食品ロス削減推進法が施行になりました。まだ食べることのできる食材が、年間で646万トンも廃棄処分になっているそうです。これは、世界で行われている食糧援助量の2倍以上の量だと聞いています。そして、明日食べることに事欠く子どもたちが多くいるということも現実です。

そこで、食品の品質は問題ないけれども、廃棄処分になってしまう食品を必要な方に届けるという、フードバンク事業を郵便局もお手伝いすることになりました。具合的には、郵便局内に「まごころフードポスト」という食品寄付用の箱を用意し、利用者の方に持参した食品を入れていただきます。11月1日から回収を始め、多数の利用者の方に寄付をいただきました。

(5)ザスパクサツ群馬冠試合 ふるさと納税プレゼンツ「MAEBASHI PRIDEマッチ」を開催します

未来の芽創造課担当者

ザスパクサツ群馬冠試合ふるさと納税プレゼンツ「MAEBASHI PRIDEマッチ」を11月17日(日曜日)に開催します。対戦相手はギラヴァンツ北九州です。

当日は、南スーダンのオリンピック選手たちとの交流企画を予定しています。「SNSを通じて南スーダンを応援しよう」というものです。南スーダン特設ブースを設け、同国の紹介などを行う予定です。そこに南スーダン選手団が来場する予定です。また、キックオフ前のキックインセレモニーには、市長と一緒に登場する予定です。

(6)「前橋空襲を語り継ぎ、平和資料を収集展示の形の検討会」を設立します

市長

前橋の市民が自ら運営している「あたご歴史資料館」が、今年度いっぱいで閉館することになりました。本市が資料を引き取ることになっていますが、戦後75年が経過し、様々な戦争の記憶が薄れる中、本市としても平和資料を展示する場所をどのように整備したらよいのか検討することになりました。これを機に、展示・収集や教育の在り方について研究したいと思っています。そして、それらを検討する協議会を設立することになりました。座長に前橋学センター長を迎え、検討を始める予定です。

市長

市が発行する納税通知書などを、ユニバーサルデザインを採用してわかりやすいものに変更することになりました。現在は白地に薄い青文字で、文字サイズも小さく見づらいものですが、文字色を茶色に、フォントを変更してサイズも大きくするなど、見やすいものにしました。年間で100万通程度の封書を作成していますが、こうした作業は民間に委託する予定です。

2 質疑応答

都市魅力アップ共創(民間協働)推進事業 市民アンケートの結果分析にAI技術を活用します

記者

政策のためのAI分析は全国初ということでしたが、詳しく教えてください。

株式会社Insight Tech 代表取締役社長

私たちは、社会課題の解決の役に立ちたいということで、市役所を始めとした公共の領域でのコラボレーションを模索していましたが、初めてご縁をいただいたのが前橋市だったということです。

記者

これまで、日本語の解析による分析の実績はあるのでしょうか。

株式会社Insight Tech 代表取締役社長

マーケティング分野で、消費者が発する商品への不満や欲求といったものを解析し、民間企業向けに商品改善や商品開発の提案といったことを行っています。また、各企業のコールセンターに集約された「声」を解析し、そこから業務改善や業務の効率化の提案も行っています。

記者

どのくらいの回答数が必要なのでしょうか。

株式会社Insight Tech 代表取締役社長

今回は5000票を送付するということですが、1000件の返送があれば最低限の解析ができると考えています。これまでの実施結果から、それ以上の返送数がある想定だと聞いています。

市内郵便局と連携したフードドライブ運動を実施します

記者

郵便局3局が参加するとのことですが、なぜこの3局なのでしょうか。また、連携することになった経緯を教えてください。

前橋中央郵便局長

なぜこの3局なのかといいますと、前橋市内の集配局だという理由です。経緯としては、地域に根差した郵便局ということで、お客様に役立つものはないかと市と打ち合わせをする中で、食品ロス削減推進法が施行になったこともあり、連携できないかということになりました。

記者

郵便局で食品を集めた後はどのようになるのですか。

前橋中央郵便局長

郵便局で食品を集めた後は、月2回、まえばしフードバンクが各局を回って食品の回収をします。

「前橋空襲を語り継ぎ、平和資料を収集展示の形の検討会」を設立します

記者

活動内容に「市長への提言」とありますが、いつ頃になる予定ですか。

前橋学センター長

10回程度の会議と視察を予定しており、1年程度かかる見込みで、来年の秋ごろを考えています。2020年が前橋空襲から75年になりますので、その年に提言し、実現すればよいと考えています

記者

視察とは具体的にどこに行くのでしょうか。

前橋学センター長

戦時中、アメリカ軍は日本の降伏を目指して全国57の地方都市に空爆を実行しました。関東地方では、前橋をはじめとして千葉・甲府・宇都宮・平塚・常陸・銚子・八王子・長岡・水戸・熊谷・伊勢崎等、関東甲信越でも12都市です。こういった、近県で同じような立場に置かれた都市を視察したいと考えています。

記者

来年の秋頃が提言の目安とのことでしたが、3月に閉館をしたあとの資料の引受先はどうなるのでしょうか。

前橋学センター長

3月で閉館したあと、資料整理を行い、7月頃に市に引き渡される予定です。その後は、図書館で展示するなど、各所と連携して市民の声を聞くことも考えています。

(以上で終了)

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更新日:2019年11月25日