定例記者会見概要版(令和3年1月13日開催)

令和3年1月13日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和3年1月13日(水曜日)午後2時~2時35分

会場

市役所 11階 南会議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1)新型コロナウイルス感染症ワクチン接種について

市長

群馬県知事から、本市においても時短営業の要請がありました。市としても、それに応じて、時短による感染拡大防止の取り組みを行っていきます。明日(1月14日)は、知事からオンラインで時短についての本市の市民の感想・思いなどの聞き取りがあると聞いていますので、その中で、市民からの意見を伝えていきたいと思っています。ただ、私としては、今回、群馬県が医学的見地から陽性率や病床使用率、エクモの使用率といった様々な観点から判断したものと考えていますので、それに協力していきたいと考えています。

幸いにして、前橋市は、今まで長い間、テクノロジーを利用したスーパーシティ化、そして、のんびりとした空間の広々とした土地の特性を生かしたスローシティ化という2つの方向性で取り組んできました。それぞれが、今回の新型コロナウイルスの感染拡大に対応する対策であったのではないかと思っています。オンライン診療や、それによって処方された薬をタクシーなどで届ける等、今後、新しい取り組みが新型コロナウイルスの有益な対策として市民に提供できるでしょう。一方、スローシティという本市の土地柄を利用したまちづくりにおいて、多くの人の移住の受け皿となる備えがあったのではと思います。

そんな中、いよいよ政府の準備によって、2月下旬から医療従事者に対する新型コロナウイルスワクチンの接種が始まる見込みです。本市においても、政府からの指示によって対応を詰めているところです。本市は、「新型コロナワクチン接種準備室」を構築し、様々な準備を始めているところです。ただ、様々な困難を感じています。市民35万人のうち、外国籍の人も多数含まれています。ワクチンの接種は2回行わなければなりませんし、ワクチンは3種類あり、それぞれが管理方法も異なります。どのような課題があるのか、どのような準備があるのか、質問があれば、回答いたします。迅速に、正確に、35万人が2回接種する合計70万回の接種を、早期に実施し、1日も早く、ワクチンによって新型コロナウイルスの感染防止を図っていきます。

私から皆さんにお願いしたいのは、ワクチン接種のお願いです。多くの市民がこの接種を受けることで、社会全体で新型コロナウイルスを防疫するための大きな力になるはずです。それぞれの人が様々な思いを持っているのは承知しています。しかし、どうしても、我々は多くの人にワクチンを提供していきたいのです。接種スケジュールは、まず2月下旬から医療関係者、3月下旬から高齢者、4月以降に持病のある方や高齢者施設などの従事者、その後、これらに該当しない人という順番です。3月上旬には、高齢者に対して、接種券を郵送する予定です。どうか、ワクチンの接種にご理解とご協力をよろしくお願いいたします。それぞれが不安なことや意見などあると思います。早期に、ワクチンに対する相談センターを立ち上げ、皆さんの不安や疑問にお答えできる体制も同時に整えていきます。1月15日に配付する広報まえばしにも、現時点で判明していることを記載しています。

この事業は、70万回の接種を正確に迅速に行うものです。当然これは、市役所だけの事業ではありません。前橋市医師会と、どのような形で接種することが適正なのか、迅速化が可能なのか、正確性を期することが可能なのか等の協議を始めています。私からは、今回の政府の行うワクチンの接種について、いち実施機関として、前橋市民に対してのお願いを申し上げました。

2 質疑応答

新型コロナウイルス感染症ワクチン接種について

記者

具体的な接種スケジュールを示されましたが、県内の別の自治体を参考にしたり連絡を取ったりしたのでしょうか。どのようにしてスケジュールを決定したのか教えてください。

新型コロナワクチン接種準備室長

接種スケジュールについては、国から具体的なものが示されています。全国統一のもので、現在示されているのは、65歳以上の高齢者に対する接種スケジュールです。優先順位はすべて国から示されています。

記者

接種したことによる影響等は、市民にどのように周知しますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

現段階では、ワクチンの承認申請が行われているところですので、承認され次第、国から統一的な副作用に関する情報が知らされると思います。ワクチン接種にあたっては、副反応も含めた正確な情報を、市民に示していきたいと考えています。

記者

ワクチン3種とはどういうことですか。

新型コロナワクチン接種準備室長

現在、国は3種類のワクチンの供給に関する契約を結んでいます。ファイザー社製、アストラゼネカ社製、そして武田・モデルナ社製です。それぞれ3種類とも、2回の接種が必要となっています。2回接種の間隔は種類によって異なりますが、1回目、2回目のどちらも同じメーカーのワクチンを接種する必要があります。

記者

3種の接種間隔の違いを教えてください。

新型コロナワクチン接種準備室長

ファイザー社製は21日間隔、アストラゼネカ社製と武田・モデルナ社製については28日間隔の接種となります。

記者

それぞれワクチンが違えば、出てくる副反応は違うのでしょうか。

新型コロナワクチン接種準備室長

承認され次第、詳しい副反応の情報が知らされると思います。

記者

日本国内で流通するワクチンはこの3種類だけですか。この3種類のうち、いずれかが接種されるということですか。

新型コロナワクチン接種準備室長

どのメーカーのワクチンがどのくらい割り当てられるかというのは、承認された後に決められることなので、現段階では決まっていません。

記者

そもそも、なぜ2回接種する必要があるのでしょうか。

新型コロナワクチン接種準備室長

2回接種することでより高い効果が得られると考えられています。

記者

相談センターはいつから設置ですか。独自の取り組みですか、全国共通の取り組みですか。

新型コロナワクチン接種準備室長

どの自治体も、コールセンターを設置することになると思います。本市としても、3月上旬にワクチン接種券を送付する予定ですので、それに先立って、問い合わせを受け入れられるような体制づくりを進めています。2月中の設置を目途に準備を進めています。

記者

外国籍の人が多数、市内にいるということですが、どのような問題があり、どのような対策を立てていますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

接種券の対象は、原則として住民登録をしている人ですので、住民登録している外国籍の人も含めて送付する予定です。

記者

言葉が通じにくい人もいると思いますので、そういった人に対しては、外国語やわかりやすい日本語を使って案内するといったことはありますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

全国統一的な周知方法を国が考えているところで、その中で多国籍に対応するものを作成していると聞いています。

記者

新型コロナワクチン接種準備室では、現在、どのような問題にどのように対処しているところですか。

新型コロナワクチン接種準備室長

まず、3月下旬から高齢者への接種が始まりますが、交通手段が限られている人もいると思いますので、可能な限り、色々な場所で接種できるように、前橋市医師会の協力を得ながら検討しているところです。

記者

65歳以上となると、前橋市では人口の約4分の1程度だったかと思いますが、これだけの数のワクチンを確保することはできるのでしょうか。

新型コロナワクチン接種準備室長

国は、すべての国民が接種可能なワクチンを確保することになっています。

記者

自分はワクチン接種を受けられるのだろうか、早く行かないとワクチンがなくなってしまうのでは、と不安に思う人も出てくると思いますが、そういった人の相談も、相談センターで受け付けるということでしょうか。

新型コロナワクチン接種準備室長

まず予約をして、接種場所に行くという流れになると思います。予約をしやすい形にして、65歳以上の人であればウェブでの予約が困難な人もいると思いますので、そういう方へのフォローもコールセンターの中で対応しようと考えています。

記者

一般市民向けの接種は時期が決まっていないと思いますので、65歳以上の人への対応が主になりますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

決まっているのが、65歳以上の人のスケジュールでして、国から示されているのは、基礎疾患を持っている人以降は順次ということです。また、ワクチンの供給量によっても、接種時期がずれてくると聞いていますので、供給され次第順次という形になると思います。

記者

65歳以上の人のワクチンがどのくらいもらえるかというのは、厚生労働省と意思疎通はできていますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

まだ承認される前なので、国も、いつどのメーカーのワクチンが供給されるのかを示していない状況です。

市長

国は、1憶二千万人分のワクチンを確保するという前提です。ファイザー社製とアストラゼネカ社製がそれぞれ六千万人分、武田・モデルナ社製が二千五百万人分ということです。全市民が接種できるくらいのボリューム感で、我々に配給されるものと考えています。従って、慌てる必要もありませんし、接種券に書かれた中身に従って接種を粛々と受けていただくお願いをしたいと思っています。また、外国籍の方にもわかるようチラシの作成など外国語表記にも配慮します。また、各日本語学校の学生に対しても、啓発、窓口の開設等を同時に周知する予定ですので、外国籍の方もぜひ受けていただきたい。一緒に共生社会として前橋に生きている一人一人の責任として取り組んでほしいと考えています。

記者

接種券という言葉がありましたが、いつが接種するタイミングなのかを知るためには、その接種券の到着を待てばいいということですか。

新型コロナワクチン接種準備室長

そうです。場所や時間、予約の仕方については現在検討しているところですが、できれば接種券の送付と一緒に、案内を配付したいと考えています。また、広報やホームページを通じて、周知を徹底していきたいと考えています。

記者

接種券を送付するタイミングというのは、国から様々な情報が示されてから全市民に対して一斉に送るのか、順序立てて、高齢者、福祉関係者、一般というふうに時期的にずれてくるものなのでしょうか。

新型コロナワクチン接種準備室長

あくまでも国のスケジュールに従って動いているので、まず65歳以上の人10万人には、3月上旬に送付するというスケジュールが決まっているだけで、その後は国が示すスケジュールの通りに送付します。

記者

接種券には、予約方法や予約先の情報は含まれますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

ワクチン接種を受けたい場合は、希望する接種場所を任意に予約してもらいます。あくまでも、接種する人がどこで受けたいかということなので、こちらから指定はしません。

記者

イメージ的には、インフルエンザワクチンの予約と同じですか。

新型コロナワクチン接種準備室長

イメージ的には同じです。ワクチンの種類によっては、かかりつけ医で接種できるものと、決められた医療機関でしか接種できないものとがあるので、そのあたりは決まり次第示す予定です。いずれにせよ、市から接種場所の指定はしません。

記者

前橋市は、定額給付金の給付に関しても、中核市の中でも非常に早いタイミングで給付を終えましたが、定額給付金のノウハウを接種券の配付にも生かそうと考えているような部分はありますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

現在、どういった形で進めるか検討しているところですので、そういったノウハウも入れながら、速やかに対象者に送付したいと考えています。

記者

現段階で、超低温の冷蔵庫など、入手困難なものがあると思いますが、県や国に対して、強く市として要望したいことがあれば教えてください。

新型コロナワクチン接種準備室長

ディープフリーザー(超低温冷蔵庫)については、人口規模によって割り当てられるということですので、与えられたディープフリーザーをいかに有効活用できるかという点などを踏まえて検討していきます。

記者

ワクチンの保存の難しさ、スピード感をもった接種などを考慮して、集団接種のような考え方はありますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

前橋市医師会の協力を得ながら、視野に入れて考えています。

記者

そうなると、広い体育館のようなところでの接種になりますか。

新型コロナワクチン接種準備室長

集団接種となれば、そうなると思います。

市長

我々は定額給付金の給付を先んじて行いましたが、そのノウハウをどう活用していくのか。今回の新型コロナワクチン接種準備室にも、定額給付金の担当者が入っていますので、もちろんノウハウを活用したいと思います。また、ディープフリーザーの配置の問題も、ある資源を最適化して最も効率のいいやり方をしていきたいと思います。集団接種をするのであれば体育館で、そして接種を行う前橋市医師会とどのような協力体制になるのか。一番肝心なのは、接種をできるヒューマンリソースとしての医師の配置です。医師会が集団接種でやろうと言い、配置体制が組まれるのであれば、先ほど話になった体育館方式で、その日時や体育館の指定などが可能になってくるのだと思います。接種をどのように進めるかというのが、まだ医師会との間で明確になっていません。私個人とすると、市内にある300の医院、クリニックの協力による拠点化、あるいは、それぞれの体育館への医師派遣による集団接種化、またはそれらのハイブリッドか、様々な形があるだろうと考えています。こうしたことも含めて、大きなプロジェクトを新型コロナワクチン接種準備室に担ってもらい、そこに前橋市医師会の協力を得て、進めていくのだろうと思います。

本来、今回の対応も、もしマイナンバーによる個々の市民の個人特定ができるのであれば、もっと早く対応できたのだろうと思っています。前回、定額給付金のときにそのような仕組みがあればと思っていたことが、今回も起こっています。そうした意味で、スーパーシティとスローシティを両輪とした前橋市の取組をこれからも進めていきたいと考えています。

その他

記者

綜合プランニングの負債額は40億円を超えていて、自己破産申請の手続きに入ったとのことですが、このことへの受け止めを教えてください。また、市として損害賠償請求も視野に、弁護士と協議していると思いますが、自己破産申請に入ったこともあり、協議が難航すると考えられますが、どのように考えていますか。

市長

大きな企業倒産が起こり、その中で多くの物件が法定管理人の下でどのように活用されるのか、まさにこれからがスタートだと思います。本市自体が抱えているものとすれば、綜合プランニングが本市から購入した命名権の課題が、財政的に一番大きな課題だと思っています。その他にも、固定資産税等、税の課題がありますので、それらについては、我々も法的措置の中で粛々と取り組んでいきます。本市の活性化のために、何らかの施設を作るという条件の下に売却した土地も、この法定管理人の管理下の物件となっていると聞いています。それについても、本市としては、どのような形になろうとも、活性化のための施設として早期に活用してもらいたいと、そう伝えられる当然の権利を有しているものと考えています。

記者

損害賠償請求の協議の難航という部分についてはどう考えていますか。

市長

法的な取り組みのことなので私からは何とも申し上げられませんが、我々は我々の立場を主張していきたいと考えています。

記者

現時点での相手との協議の進捗状況を教えてください。

市長

それについては、法定管理人となっている弁護士と今後協議を行うものと考えています。

記者

現時点で土地の所有権を持っている会社から、所有権を買い戻すという考えはありますか。

市長

元々、本市とすると、低利用土地を適正価格で処分したものですので、そういった意味では買い戻すというよりは、活性化に資する施設を作っていただくということを粘り強く訴えていきたいと考えています。買い戻すという考えはありません。

記者

市民の財産ともいえる土地が適正に利用されなかったことについての見解を教えてください。

市長

本市とすれば残念ですが、低利用、未利用だった土地を処分し、財産収入も得ておりますので、あとは中心市街地の活性化に資する施設作りを働きかけていきたいと考えています。

記者

無断で土地の所有権を移転させてしまったことへの見解を教えてください。

市長

我々も残念に思っています。法的な取り組みも今後検討したいと考えています。

(以上で終了。)

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更新日:2021年01月21日