定例記者会見概要版(令和3年3月12日開催)

令和3年3月12日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和3年3月12日(金曜日)午後2時~2時55分

会場

市役所 11階 北会議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1)公立大学法人前橋工科大学次期理事長を任命します

市長

前橋工科大学の新しい理事長として、福田尚久さんをお迎えすることとなりました。なぜこの地方の工科大学にそのお力を借りられることになったのか、どうやって地方から日本、世界を変えていくのかといった思いをお話しいただければと思います。

私からは、前橋市が何を求めているかということだけお話しします。私は、今回のコロナ禍で、日本が世界を引っ張るようなモデルになるのだろうと期待をしていました。しかし、残念ながらそうではありませんでした。コロナパンデミックの発生とともに政府から提供されたCOCOAというアプリは、どのくらいの機能を果たしたでしょうか。残念ながら、何もありませんでした。市民一人あたり10万円の給付にあれだけ手間取ったことは、皆さんも感じていると思います。日本はどこか遅れてきているのではないか。みんながそう思っているはずです。

そのような中、日本のいち都市が、スーパーシティに挑戦しようとしています。スーパーシティの最も基礎となるテクノロジーは、「まえばしID」です。このまえばしIDを構築しているのが、福田さんです。

前橋工科大学次期理事長

4月1日付けで前橋工科大学の理事長を拝命することになりました、福田尚久です。私自身は、本籍地は隣の吉岡町であり、実家も吉岡町です。しかしながら、最初に行ったのは広瀬川沿いのしょうび幼稚園で、その後は群馬大学付属幼稚園、小学校、中学校、県立前橋高校に行きました。大学は東京ですが、その後、大学在学中に起業しまして、米国のビジネススクールに行く28歳までは、前橋で生活と仕事をしていました。

市長から、このコロナ禍について、残念だというお話がありましたが、私も同じ思いです。いわゆる感染者数という数でこそ、他国に比べれば、はるかに少ない状態で推移しているというところはありますが、日本の文化や心といったものがあったからだと思います。科学的根拠があるかどうかは別として、人に迷惑をかけてはいけないという思いやりからマスクをしたことによる成果なのだろうと思います。その一方で、ワクチンや給付金など、様々な課題があると考えています。

私はずっと日本通信という会社で働いています。非常に小さな会社ですが、携帯電話の料金を適正にすべきだと声を上げ続けてきて、最近になって皆さんに実感していただけているかと思います。日本で最初は1社しかなかったのが、今では同業他社が1100社までになっていて、この10年くらいの間に1つの産業を形成するところまで来たというのが、私の原動力になっています。国レベルで今までの慣習やビジネスモデルを打ち破るというのは、とてつもないエネルギーが必要です。日本通信の前は、アップルという会社にいましたが、スティーブ・ジョブズが直属の上司だった時代が4年ほどあり、その間は世界中で様々なことを学ばせてもらいました。その時の展開スピードに比べると、1つの国の制度や慣習を打ち破るというのは並大抵のものではないと実感しています。

そんな中で、私が思いをかけて取り組んでいるのが、前橋市のスーパーシティプロジェクトです。日本全部をいっぺんに変えようとしても変わりません。変えるには、あまりにも時間がかかります。しかし、前橋という1つの地域であれば、必ず変えられると思っています。特に、スーパーシティに選定さえされれば、国家戦略特区として現在の規制に縛られず、新しいことをやっていけます。

スーパーシティ構想の以前から、前橋市は「めぶく。」というビジョンを持っています。これは、とてつもなく強いことです。色々な市区町村のスーパーシティプロジェクトに関わってきましたが、1つとして、ビジョンを持っている自治体はありませんでした。ビジョンがないとどうなるかと言うと、様々な問題が並列的に横並びになり、これらをどう解決するか、という話になってしまいます。しかし、前橋市にはビジョンがあり、ビジョンのもとに、パッションを持った人たちが大勢います。これはすばらしいことです。私自身はアーキテクトという立場ですが、ワーキンググループに参加して、前橋のスーパーシティプロジェクトをなんとか成功させようと動いている人が200人以上います。そういう思いをスーパーシティという形で結実させるのは、すごく重要だろうと思っています。

このように関わっている中で、今回、山本市長から前橋工科大学の理事長をやってくれとお話をいただきました。私自身は日本通信の社長でもありますので、理事長として就任するのは、あくまでも非常勤です。私は東京にいるし、難しいのではないかとお話ししたところ、コロナ禍でほとんどの会議はウェブになり、これからもっとデジタル化していくのだから、場所の制約で受けられないというのはだめだと言われまして、それはそうだなということで、お受けすることにしました。

現在、前橋工科大学には6つの学部があります。私たちが生活している公共施設の整備や防災を考え、設計している「社会環境工学科」。人間を中心に、自然環境や安心・安全な要素を取り入れながら、かつ芸術的・文化的に建物を設計する人たちを育てる「建築学科」。遺伝子情報を解析し、ここから有用な情報を抽出する「生命情報学科」。工学によって医療を支援する、あるいは人の生活を支援するというような、メディカルエンジニアを育てる「システム生体工学科」。微生物や植物、動物といった、いわゆる生物のメカニズムの研究をして、それを食品や医薬品に応用する「生物工学科」。建築やランドスケープ、あるいはメディアプロダクトやアートなどのデザインを体系的に身に着ける「総合デザイン工学科」。いわゆる、融合分野が多いです。総合的に、複数にまたがった研究開発分野をたくさん持っている大学です。

新しい領域と新しい取り組みがすごく重要だと思っています。新しい領域というのは、新しい事業機会(ビジネス・オポチュニティ)があります。ですので、そういったことを研究・教育する場所から、新しいベンチャー企業が生まれたり、企業との共同研究等を通して、新しい製品やサービスを創り出せればすばらしいと思います。また、新しい領域を勉強した卒業生が企業へ就職すれば、その企業にとって、新しいものを生み出す力となります。前橋工科大学は、そういった新しい分野・新しい領域を6つの学科すべてが持っているという、非常にユニークな大学だと思っています。前橋ビジョンの通り、前橋から新しいものがどんどんめぶいていく、市民にとって誇れるような、輝く大学にしていけたらと考えています。

私自身は、ビジネスや経営をやってきていますが、ベースにあるのは、世の中のすべての組織というものは、製品かサービスを作って提供し、その対価をいただくことによって成り立っているということです。それを実現するために、会計処理だったり、法律順守だったり、色々な要素があります。ただ、一番のコアは何かをいうと、組織である以上、どのような製品・サービスを作って提供するかということが最重要課題です。これを前橋工科大学で置き換えると、研究であり教育であると思います。言い換えれば、教授陣であり、学生、卒業生でもあります。この課題こそが最優先なんだという環境づくりをすることが、私を含め理事会の役割であると考えています。そういった意味では、まだ就任しているわけではありませんので、充分な状況把握ができているわけではありません。できるだけ多くの方々から、前橋工科大学に関する助言・指摘等をいただきたいと思っています。

(2)嶺公園樹林墓地を販売します【県内初】

市長

前橋におきましても、新たな樹木葬というご供養のかたちを提供できることとなりました。多くの方々に、新しい弔いの形態としての樹木葬に対して、関心を持っていただければと思います。また、全国でも珍しい取り組みだろうと思っています。

公園緑地課長

近年、家族形態の多様化が進む中、墓地の継承が困難となっている方のみを対象とし、墓地の無縁化を未然に防ぐために、樹林墓地を販売します。公営としては県内初となる、新たな形態の墓地です。従来の墓地のように墓石を設置するのではなく、数本の樹木を配置して墓石の代わりとし、個別埋蔵の上に芝生を植栽することで、景観に配慮しています。個別埋蔵は、遺骨のまま20年間埋蔵され、その後、納骨袋に移されて、合同埋蔵施設に移して合葬する新しい形式のお墓です。1号地が現在完成しており、個別埋蔵施設は966基あり、販売価格は遺骨1、2体用が23万円、遺骨3体用が35万円です。合同埋蔵施設は6基完成しました。献花台は10か所あります。また、記名板は希望制で、名前を彫る御影石を1枚1万2千円で販売します。販売基数は100基程度です。スケジュールですが、現地内覧会を実施し、事前申し込みを5月10日(月曜日)から28日(金曜日)まで行います。

今後の予定ですが、今回販売するのは1号地です。2号地及び3号地は、今後の販売状況を見据え、令和8年頃に販売を予定しています。なお、令和3年度以降も、期間を定め、毎年100基程度を販売する予定です。

2 質疑応答

公立大学法人前橋工科大学次期理事長を任命します

記者

現在の前橋市との関わりやつながりを教えてください。

前橋工科大学次期理事長

前橋とのつながりというと、スーパーシティ構想の1点に尽きます。スーパーシティプロジェクトのアーキテクトとして、企画案を詰めているところです。

記者

地域と大学をどのように連携していくか、現時点で考えていることがあれば教えてください。

前橋工科大学次期理事長

工学系の方々というのは、ベンチャーを立ち上げるというようなことについては、非常に近い位置にいる学生がたくさんいると思います。せっかく全国から前橋工科大学に来ていると思うので、前橋で起業して、そこから日本あるいは世界へ出ていく企業が生まれてきたらと思います。または、前橋の企業の将来的な後継者として前橋に残って就職をするようなことも進めたいと考えています。そういった意味では、カリキュラムを見たときに、ファイナンスやアカウンティングといった経営に当たる部分がありませんでしたので、圧倒的に多くの方が企業に就職するわけですから、強化をしていきたいと考えています。あるいは、海外どこにいっても英語でコミュニケーションできるかどうかでガラッと変わりますので、そういった部分にも力を入れたいと考えています。ただ、教授陣と話を詰めている段階ではありませんので、今後、検討していきます。

記者

非常勤で理事長に就任するということですが、現在の日本通信の代表取締役社長は続けるということでしょうか。

前橋工科大学次期理事長

そのとおりです。通信という事業は、ある意味では社会インフラです。そういった意味では、分野が非常に多岐にわたります。私は立場上、非常に多方面の企業の人と話をすることがあり、その度に、前橋工科大学と共同研究をしてくださいという話もたくさんしています。そういった意味では、本当の意味での相乗効果が発揮できることが大事だと思っており、教育関係に携わってきた方が理事長になるのと異なり、現在もビジネスを行っているため、経営者という立場によるメリット生かして、前橋工科大学を、様々な企業との共同研究を通して発展させられるというのが、私の強みだと思っています。

非常勤でという話には驚きましたが、よく考えれば可能だと思いましたし、アフターコロナの新しい姿かもしれないとも思いました。私が今回新しい取り組みをやるのに対して、きちっと成功させないといけないと思っています。例えば、前橋出身で、東京や海外に行っている優秀な人たちはたくさんいます。そういう人たちに前橋に引っ越してきて何かをしてもらうのは難しいですが、部分的に関わってもらうという取り組みは可能です。こういった取り組みが集まって、前橋が本当の意味でめぶいていくのだろうと思います。「やっぱり非常勤はだめだ」と言われることのないようにしたいと思っています。

記者

社長を続けることが、大学の知名度を広める一つの手段ということでしょうか。

前橋工科大学次期理事長

そうです。前橋工科大学の財務的な部分を見ると、工科系の大学なのに、共同研究といった企業との関わりが比較的少ないと思っています。もっと企業との共同研究で、企業から資金を出してもらい、研究を行うことは必要だと思います。

記者

経歴の中で、4年間、直属の上司がスティーブ・ジョブズさんだったとありますが、学んだことは何かありますか。

前橋工科大学次期理事長

先ほど述べた「製品とサービス」という考えは、スティーブの考えそのものです。例えば、マックOSやデザインは、彼が現役だった頃は、すべて彼の目を通っています。アメリカにいた頃、アップルストアという直営店を作るプロジェクトに関わりましたが、ドアノブ1つ作るのに何億円かかったかわかりませんが、それほどこだわってやっていました。どうしてそれほどこだわるのかといえば、基本に、人へのリスペクトがあるからです。作る側は、我々はこの違いは分かるけれど、消費者はわからないだろうと思いがちです。それは逆で、人間は細かいところがわかるのだ、だから絶対に最高のものにしないとだめなのだというのが、スティーブの観点です。自社の製品やサービスについて語れないトップは結構います。しかし、どんなに大きな会社であっても、お客様との接点は製品とサービスです。だから、製品とサービスに集中するのです。

嶺公園樹林墓地を販売します【県内初】

記者

1号地から3号地まであるとのことですが、全体の面積を教えてください。

公園緑地課長

1607平方メートルです。1号地は約1000平方メートルが整備済みです。

記者

販売数100基程度というのは、1号地の中で、今回販売する分ということですか。

公園緑地課長

そのとおりです。1号地が全部で966基あり、2号地と3号地を合わせると、全部で2223基となります。年間120基程度販売すると、20年間で販売終了となります。20年間経つと個別埋蔵施設から合同埋蔵施設へ移りますので、新たな販売ができるようになります。将来は、こうした循環型のお墓の形態ができるようになると考えています。

記者

公営ということですが、対象は市民ですか。

公園緑地課長

そのとおりです。前橋市在住1年以上の人が対象です。遺骨のみならず、生前の方も対象ですが、こちらも前橋市在住1年以上が条件です。

記者

現在持っているお墓の墓じまいをして、樹林墓地に移動させるということも可能ですか。

公園緑地課長

可能です。今回の目的の1つとして、墓地の継承が困難な方を対象とし、無縁化を防ぐということがあります。例えば、夫婦のうちどちらかが亡くなった際にお墓を買っても、子どもがいない場合は、お墓が無縁化してしまいます。そういったケースは、市営墓地でもあります。こういう場合は、樹林墓地を購入できます。あるいは、子どもが県外に引っ越しており、墓守をするのが大変だという場合は、継承困難と見なしますので、樹林墓地を購入できます。

記者

費用ですが、購入費用以外に、管理費等はかかりますか。

公園緑地課長

かかりません。使用料の中に、永代管理料も含まれます。購入時に23万円若しくは35万円をお支払いいただければ、永代供養料として、その後、一切費用はかかりません。

記者

将来的に、合同埋蔵施設がいっぱいになってしまう場合の想定はしていますか。

公園緑地課長

納骨袋は麻で出来ており、ある程度埋蔵するスペースが省略できると考えていますが、実際のところは、20年経ってみないとわかりません。足りなくなるようであれば、別途建設を進めます。

記者

公営では県内初の樹林墓地ということですが、群馬県以外で、公営の樹林墓地はありますか。

公園緑地課長

新潟県の太夫浜霊園が、前橋市と同じく、個別及び合同埋蔵をしています。また、東京都の小平霊園も樹木葬がありますが、合葬のみで個別はありません。

記者

どのくらいの需要を見込んでいますか。

公園緑地課長

墓地の今後の需要を予測したときに、年間300から400基が必要になるとの計算もあります。そのため、現在の普通の墓地に加えて、樹林墓地も販売することで、需要に対応できるのではと考えています。

記者

購入できる条件は前橋市在住1年以上ということでしたが、現在住んでいなくても、過去に1年以上住んでいたことがあれば、条件を満たすとしてよいのでしょうか。

公園緑地課長

税金を投入しているものですので、申し込み時点で、申込者が1年以上在住していることが条件です。住民票や戸籍謄本等で確認を行います。

その他

記者

前橋市議選において、県議員が候補者に現金を配ったと報じられていますが、市長としての所感を教えてください。

市長

すでに明らかになっていることだけ共有しましょう。これまで確認できたことは、狩野浩志県議が、先の前橋市議会議員選挙において、複数の方に、個人名を記した封筒の中に5万円、あるいは10万円を入れて配付したが、複数の方がそれをお返ししたということです。これは、禁じられている個人から個人への寄附ではないのかという疑いの中で、疑惑を自ら払しょくすべきであるという声が上がっているというものです。

私自身も、疑惑を指摘されている以上、ご本人の口からきちんとした説明をすべきではないかと思います。本市選出の県会議員として様々なアドバイスや指導をいただいていましたが、疑惑が払しょくされるまでは、そういったことは控えるよう考えています。

記者

群馬県知事がブログの中で、狩野県議に対し、県に関係が深い組織のトップ又は役員、あるいは県が補助金を出している団体になることは自主的に控えていただきたいと考えていると書いていました。前橋市に関係するようなポジションにいた場合、市としてはどのような対応をしますか。

市長

ご本人からの説明があるまでは、距離感を持って対応します。ただ、どのように関係しているかということについては、調査をすることも含めて検討していきます。

(以上で終了。)

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更新日:2021年03月25日