定例記者会見概要版(令和3年4月28日開催)

令和3年4月28日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和3年4月28日(水曜日)午後2時~3時15分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1) アーツ前橋あり方検討委員会の概要について

市長

現在アーツ前橋は休館して全ての収蔵作品について保管状態などを調査中です。一方それと並行して、これまでの活動を踏まえアーツ前橋のこれからのあり方はどうあるべきなのか、長期的なあり方を検討するための検討委員会を設置することになりました。委員会は5月から9月までに5,6回開催し、議論を重ねていきたいと考えております。

委員の方々は文化芸術面に見識のある方々、アーツ前橋のあり方を評価するアーツカウンシル前橋委員、そして広報アドバイザーなど様々な方々に委嘱申し上げています。それらのことについて、担当でありますアーツ前橋館長兼文化国際課長から説明いたします。

アーツ前橋館長

アーツ前橋のあり方検討委員会を5月から開催する予定です。お手元の資料4をご覧ください。主な検討項目といたしまして開館後7年間の活動をまず検証いたします。具体的には開館前年の平成24年7月に芸術文化施設運営検討委員会から提言書をいただきましたが、それを基に、できたこと、できなかったことを検証してアーツ前橋の現状と課題を整理します。

もう一つが中長期的なアーツ前橋のあり方ということで作品の収集、保存、調査研究、展示、教育普及、館運営、社会とのコミュニケーションなど、通常の美術館業務のあり方について協議していただくことになります。

委員の構成については資料裏面をご覧ください。現在9名ですが、あと数名調整中ですので、10数名体制で運営したいと考えております。

本日は、委員の金井訓志さんと中島信之さんにお越しいただいております。検討委員会に向けたコメントを一言いただきます。よろしくお願いします。

金井委員

画家の金井訓志と申します。

8年前の前橋市芸術文化施設運営検討委員会の一員でもありましたので、以前の提言を市のホームページからダウンロードして読み返してみましたが、なかなかいいことが書いてあります。これは長いスパンの目標として出したものです。ひとつは多様で質の高い文化をアーツ前橋で扱うこと。もうひとつは前橋市民が主体となってこの施設を動かしていくことです。この点については、今も変わらないと思っていますので、先程、館長が言われたように検証を行い、将来に向けて考えていきたいと思っています。ドイツのメルケル首相なども、芸術文化は私たちが生きるために必要なもの、欠くべからざるものとおっしゃっていますが、まさにそのとおりであると僕も考えていますので、アーツ前橋がより良いものになっていく手助けをしたいと思っています。

中島委員

2012年に前橋市芸術文化施設運営検討委員会が設置され、委員長を務めた関係でまたここに立たせていただいております。8年前に我々が市長あてに提出した提言書は、次世代に何が残せるのかという部分を中心に検討し提言書として取りまとめたものです。その部分について、2点ほど議論しまして、芸術文化施設としてどういう箱を次世代に残せるかということが1点。そして、その箱がどのような人たちに影響を及ぼすのかということを当時検討させていただきました。

ネガティブな事案で再度、運営検討のあり方を検討しなくてはいけないということは残念なことですが、美術館としての重要なミッションである収蔵という部分で生じてしまった事案については軽々しく語れない点もあると考えています。

2013年にアーツ前橋がオープンしてから7年が経ちました。若い世代の方で、この施設の展示企画で影響を受けた方たちがいるとすれば、美大や専門性の高い学校を卒業して、何らかの形でアーツ前橋に戻ってくる頃ではないかと楽しみにしていた矢先の紛失事案だったので非常に残念に思っております。

それらも踏まえて、前橋市は何をアーツ前橋に求めていくのかということを明確にしていきたいと考えています。じっくり時間をかけて、慌てることなく冷静に検討を進めていきたいと考えていますので、注目をいただくと同時にご協力いただければと思います。

官製談合防止法違反等の疑いで職員が逮捕されましたが、本市としては、今後2度とこのようなことがないように原因の徹底究明、そして、入札改革を行っていきたいと考えています。再発防止策は3項目あります。

(1)全ての談合そして情報漏洩の可能性を再調査いたします。戸塚副市長をリーダーとする入札・契約制度検討委員会においてこの調査を進めます。その後、様々な調査事実を積み重ね、(2)原因究明調査委員会に報告し広範な協議を行いたいと思っています。そして、(3)入札監視委員会に対し制度の改善について要請させていただきました。本委員会については、弁護士、社会労務士、税理士、大学教授等5名の委員により構成されています。以上が今回の職員逮捕に対する我々の対応です。

(2)前橋市新型コロナワクチン接種について

市長

私たちは、政府から優先順位をつけて粛々と提供を受けるワクチンを市民に対して提供しています。第一に医療関係者、そして二番目として65歳以上の方々に提供を行っておりますが、政府からの供給量が少ないために、まずは高齢者施設に入居している65歳以上の方々を優先しています。

現在7千人の方が市内の高齢者施設に入居されています。また、その施設の福祉従事者が5千人いますので、合わせて1万2千人へ接種中です。この接種がおよそ6月中に終了する予定となっています。

このたび、65歳以上で高齢者施設に入っていない在宅の方、およそ9万人にワクチン接種を開始することとなりました。

前回の定例記者会見で、私は予約などの詳細を5月号広報で説明すると申し上げました。詳細を申し上げますと、5月20日から予約受付を開始します。ワクチン接種券は既に65歳以上の市民のもとにお配りしていますが、この接種券の中に個人が特定できる接種券番号が書いてあります。予約の集中を分散し、混乱をなるべく避けるため、この接種券番号の最後の桁が偶数の人は月曜日・水曜日・金曜日・日曜日に予約を、奇数の人は火曜日・木曜日・土曜日・日曜日に予約をするようお願いしています。これで9万人の予約が半分ずつに分けられることになります。このことを5月号広報の表紙に記載していますので、報道各位にもぜひとも市民にお知らせしていただきたいと思います。

他市の例を見てもインターネットに不案内な高齢者が多いためか、電話予約が多いようです。本市でも電話に頼られる方が多いのではないかと予測し、37回線の電話とインターネットによる予約で混乱なく対応するため、電話による予約受付日を接種券番号の偶数・奇数で分けました。

ただ、インターネットによる予約も非常に簡易になっています。そこでお願いですが、インターネットに不慣れな方が、インターネットで予約する際に市民の皆さんで協力してほしいと考えています。周囲の高齢者に対してお手伝いしてください。

自治会や民生委員・児童委員の方々、あるいは地域活動で高齢者の様々な集いを提供される主催者、デイサービスの管理者の皆さん。自分が触れ合っている高齢者がご自身で予約できるのだろうかとイマジネーションを働かせてください。そしてその方の接種券番号をご確認いただき、その方の代わりにインターネットで予約していただくようご協力をお願いします。

今日はその中ですごい援軍がいることをお話しします。2万5千台のタブレットを持っているGIGAスクールの子どもたちです。子どもたちのタブレットでも予約できますので、皆さん助け合ってこのワクチン接種を乗り越えていきましょう。

次にワクチン接種予約後の接種会場へ向かう際の移動手段の支援についてです。

前橋市医師会の協力により173のクリニックが接種会場として名乗りをあげていただきました。その接種会場に行くための移動支援としてマイタク、るんるんバス、ふるさとバス、城南あおぞら号といった既存の交通支援策を活用することになりました。これも5月号広報の2ページに記載しております。マイタクの場合は、接種券を見せると運賃が600円割引になります。るんるんバス、ふるさとバス、あおぞら号は接種券を見せれば無料になります。

こうしたデマンドバスに関しては、接種会場となるクリニックや開業医の場所がほとんど停留所になっています。このように多くの市民の皆さまがワクチン接種を受けられる体制づくりを進めています。また、政府に対しても今回の大供給体制の確立と迅速かつ十分な必要量を提供していただけるようになったことに感謝いたします。

(3)前橋市キャッシュレスポイント還元事業を実施します

市長

前橋市内でキャッシュレス決済をする場合に上限2,000円までポイントがもらえるというポイント還元事業です。ポイント付与期間は7月1日から14日までです。

ただ残念ながら、全てのキャッシュレスサービスではなく、対象はPayPayとd払いです。ぜひ看板のあるお店でご利用いただきたいと思います。また、前橋市民だけでなく、市外の方も対象店舗でこの決済をご利用いただければ、ポイント還元させていただきます。各登録店については、PayPayが3千5百店ほど、d払いが3千店ほどですが、両方登録している店舗も当然ございます。ポイント付与分の交付金として5千万円を上限としていますが、20%還元ですので、5倍の2億5千万円の消費喚起をこのポイント還元事業によって目指していきたいと思います。

(4)コロナ禍における女性支援策「生理用品の無償配布」について

男女共同参画センター所長

新型コロナウイルス感染拡大の影響により、経済的な理由などで生理用品が購入できず困窮している女性に対して、5月中旬から市内各所において生理用品の無償配布を行います。

概要と目的ですが、コロナ禍において経済的な理由等で生理用品が購入できない、生理の貧困が全国的な課題となっています。非正規就業者や1人親家庭等に占める女性の割合は高く、コロナ禍において収入源や雇止め等により女性が経済的に困窮する状況に陥りやすいとも言われております。本市においても困窮している女性に寄り添い生理用品の無償配布をきっかけとして、適切な相談支援につなげるよう取り組むものです。

対象者は経済的な理由などにより生理用品を購入できない女性です。配布内容と個数ですが、生理用品22個入1パックと相談窓口の情報を記載したチラシを紙袋に入れて、千セット用意します。一人につき1セットを渡し、在庫がなくなり次第終了いたします。配布開始日や場所・時間は資料のとおりですが、会場は市内21か所となります。5月10日からは市役所生活課や4支所、保健センターなど9か所の窓口で配布します。5月17日から12か所を追加して、K'BIX元気21まえばし内の証明サービスコーナーや各市民サービスセンターでも配布いたします。配布場所に案内表示を設置しますので、この表示を指すだけで言葉に出さなくても職員がお渡しいたします。

2 質疑応答

アーツ前橋あり方検討委員会の概要について

記者

この委員会の中心となる議題は何になりますか。また、どのような形で進め、途中経過等は発表するのかお聞かせください。

市長

我々が10年前に打ち立てた理念は多くの市民の賛同を得て、また市民との議論を経て作り上げたものです。その上に立ってアーツ前橋が目指してきたものをどのように修正していくのか、各委員が自由に発議し議論していただき、これからはこういう方向で行こうということを提言していただけるものと考えています。

委員の様々な議論を通じて色々なことが変わっていく、ただ、市役所から独立したアートに関わる方々にとって、あるいは見る側にとって良いものを作っていくという議論ですので、我々行政が特に大きく方向性を示すべきではないと私自身は考えています。率直に、委員の皆さまにお任せし、アートの市民議論をしていただきたい。先ほど一定の検討項目について館長が申し上げましたが、それらも含めて議論していただければと思っています。また、途中経過については公開します。

記者

いつ頃答申という形で市に報告するのでしょうか。

アーツ前橋館長

検討委員会は、5月から月一回のペースで開催したいと思っています。9月までに5回の開催予定となりますが、仮に9月で検討が終われば、10月中旬頃に答申という形で報告できると考えています。

記者

先日新しい館長について、市内の芸術家の方々から要望がありましたが、その中で学芸員の待遇を正規雇用にしてもらいたいという意見もあったように思うのですが、それも議題になるでしょうか。。

アーツ前橋館長

議題になる可能性は十分あると思います。中長期的なあり方を考える場合、土台がしっかりしていないといけないと思いますので、大切な資源である人材についても議題にのぼるのではないかと考えています。

記者

元委員長ということでお伺いしたいのですが、以前計画を作られたときに運営に関して提言に盛り込めばよかった内容があれば教えてください。

中島委員

アーツ前橋が担うべき役割です。どこかの施設と同じような展示企画をこの先も進めていくのではなく、前橋市の施設として、このカテゴリーを狙っていこうという方向性というか担うべきミッションをもっと明確にしておけばよかったと思います。はたしてこの方向性でいいのかということは市長をはじめ、関係者や現場の方たちと議論を重ねて今日に至っています。

先ほど申しましたが、このあり方検討委員会において検討すべき根幹のポイントがあるとすれば、アーツ前橋が何を担わなければならないのかを明確にしていくことだと考えています。それが明確になっていれば、今回のような事象は起こりにくかったのではないでしょうか。

前橋市新型コロナワクチン接種について

記者

混乱をなるべく避けるために電話予約の受付を奇数偶数に分けることや電話回線を37回線確保したこと以外にどのような予約受付対応をとるのか具体的な取り組みを教えてください。

保険総務課長

電話回線を30回線から37回線に増設しますが、予約が集中し混みあうことが予想されるため、電話がつながらなかった場合の保留中のメッセージとして、「ワクチンが十分供給される見込みですので慌てず予約していただきたい」旨のメッセージを流します。合わせて予約サイトでは24時間予約受付しておりますので、そちらにご案内することを考えています。

パソコンやスマートフォンを持っていない高齢者の方につきましては、市役所1階の特設ブースを含めて支所や市民サービスセンター17か所に専用のブースと職員を配置して予約サポートにあたっていきたいと考えています。学生ボランティアの協力についても現在調整中です。

記者

子ども達のGIGAスクールのタブレットで予約するという話が出ましたが、これは学校現場でそのような指導が行われているのですか。

保険総務課長

学校からの指導ではなく、自治会への回覧を通じて各家庭にお知らせし、お孫さんなどへタブレットを利用した予約についてご協力いただきたいと考えています。

記者

接種場所は自由に選べるのでしょうか。

保健総務課長

集団接種会場を含めて174か所ありますので、かかりつけの医療機関が登録されていればそこを選べますし、かかりつけの医療機関がない場合にはお近くの医療機関を自由に選べます。

記者

26日から接種をはじめて、いつ頃終わると考えているのでしょうか。

保健総務課長

10万人弱の方のうち7、8割の方が接種するとすれば7月中には終わる見込みです。

記者

子ども達のタブレットからの予約について、特殊な設定をするのではなくて、通常のインターネットから予約できるのでしょうか。

保健総務課長

通常のインターネットで予約サイトにアクセスできるようになっています。

記者

サポート会場が17か所ありますが、お年寄りがそこに行くと職員がいて、その場で予約ができるということですか。

保健総務課長

タブレットやスマホをお持ちの方は、そのタブレットやスマホで予約するサポートを行います。持っていない方は、こちらで用意した専用端末で代理入力することを考えています。

市長

ウエブ予約の場合は、ご自分のメールアドレスを入力することによりリマインドで予約日をお知らせしますが、電話予約の場合はありません。そのため、電話予約した方が予約日と予約クリニックを忘れずにメモしておくための記入欄を、接種券の封筒の裏側に設けてありますので、ぜひご活用いただきたいと考えています。

 

前橋市キャッシュレスポイント還元事業を実施します

記者

キャッシュレス決済の設備を持っていない事業者もあるかと思うのですが、設備を持っていない事業者に対する手当てなどは考えていますか。

経済対策室長

d払いかPaypay払いの登録を行った後に送られてくる二次元コードによりキャッシュレス決裁を行うため、専用の設備がなくてもキャッシュレス決裁は行えますので、特に事業者に対する手当は考えておりません。なお、6月号の広報まえばしに、キャッシュレス決裁を行おうと考えている事業者向けに担当者が説明に行くので導入に興味がある方はご連絡くださいという記事を載せたいと考えております。

記者

ちょっと遅い感じがします。全国的にも1年くらい前からやっていると思います。今さら消費喚起といっても相当冷え込んでいるので、この事業にどの程度の効果があるのか非常に疑問に思います。

市長

新型コロナウイルス感染症の最初の拡大時に、まずは無利子無担保で13億円を提供し、その後10億円のプレミアム商品券の発行を行い、また、困窮世帯に対する米の支援なども実施しました。ワクチン接種が始まることにより、少し落ち着くかと思っていた矢先にこのような状況になっています。本市としても、今回は少額になりますが一定の経済対策を行うなかで、初めてのネット型経済刺激策ということになりますのでご理解いただければと思います。

記者

今回の事業はPRが大事だと思います。PRについてどのような方法を考えているのでしょうか。

経済対策室長

7月1日から14日までの期間限定の事業なのでどこまでやるのかという部分はありますが、広報まえばしの6月号あるいは7月号で広く周知するほか、もともと使えるお店が何千店とありますので、そこにPR用ポスターを送付して掲示することで使用できるお店を周知したいと考えています。

コロナ禍における女性支援策「生理用品の無償配布」について

記者

この千セットがなくなってしまった場合はどうするのでしょうか。

男女共同参画センター所長

配布場所で不足した場合は、配布場所間で調整しますが、千セットの配布が終わりましたら終了とする予定です。なお、配布場所に行ったのになくなっていた場合は、窓口でセンター宛てにお問い合わせいただければ、まだ残っている会場にご案内することもできますのでそうした対応も考えています。

記者

今お話を聞いていると、狙いはそれをきっかけに相談してくださいということだと思うのですが、その場所に相談員は配置されているのでしょうか。

男女共同参画センター所長

配布窓口は、子育ての相談窓口であったり生活自立の相談窓口であったりもしますので、関係する相談につながることができる場所となっています。

記者

生理の貧困という話は報道でされていますが、実際の相談は前橋市にあったのでしょうか。

男女共同参画センター所長

センターで相談業務を行っておりますが、生理用品という具体的なお申し出はありませんが、このコロナ禍において女性の経済的な負担が多い、生活用品や子供のものを買うのが大変だという声はあります。そういったことも考えて、まずは女性への支援ということでこの事業を実施するものです。

記者

予算額40万円ということですが、これは補正予算対応でしょうか、予備費対応でしょうか。

男女共同参画センター所長

補正予算対応を考えております。

(以上で終了。)

この記事に関する
お問い合わせ先

総務部 秘書広報課 広報係

電話:027-898-6642 ファクス:027-224-1288
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
お問い合わせはこちらから

更新日:2021年05月18日