定例記者会見概要版(令和3年5月25日開催)

令和3年5月25日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和3年5月25日(火曜日)午後2時~3時11分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1) 新型コロナワクチン接種の進捗状況について

市長

本市における新型コロナワクチンの接種及び予約状況について報告します。

4月当初は政府からのワクチン供給量が制限されていたため、医療従事者を除き、高齢者施設に入所されている高齢者及び高齢者施設に従事している福祉関係職員へのワクチン接種からスタートいたしましたが、現時点(5月24)で226施設の約1万2千人の対象者のうち、1回目のワクチン接種を受けた方が7,194名、2回目の接種を受けた方が584名となっています。

特に重症化リスクが懸念される介護老人保健施設や特別養護老人ホームに入所されている方々については、95%の方が1回目のワクチン接種を済ませており、6月中には2回のワクチン接種が完了する予定となっています。

また、それ以外の一般の有料高齢者施設等も含む高齢者施設に入所されている方々につきましては、60%の方が1回目のワクチン接種を済ませており、7月中旬までには2回のワクチン接種を済ませられるよう取り組んでいます。

次に65歳以上の方のワクチン接種の予約受付が始まり約1週間が経ちましたが、対象者95,765名のうち、およそ77.9%の方がワクチン接種予約を済ませています。これは、全ての支所・市民サービスセンターにおいて、職員によるインターネット予約サポートを行ったことや、2回のワクチン接種予約が同時に行えるようシステム変更を行ったことで、インターネット予約の利便性が高まった結果なのだろうと考えています。

また、予約を行う高齢者に対して地元自治会や地域の郵便局などさまざまな方々がインターネット予約手続きの代行やアドバイスを行っていただいた事も大きかったと考えており、市長として市民の助け合いの気持ちに感謝申し上げたいと思っています。併せて市教育委員会からは小中学校の児童生徒が、市支給の学習用タブレット端末を使って、在宅の高齢者のインターネット予約を手伝ったという報告も受けています。近年希薄になったといわれている社会の助け合いや支え合いの精神が、今回のワクチン接種の予約対応によって再び紡ぎ合わされたような感じがしているところです。

(2) 前橋市総合防災マップの改訂について

市長

これからの夏の長雨や台風等による様々な気象災害が予想されるため、改訂した前橋市総合防災マップを6月号広報とあわせて各世帯に配布します。改訂した3項目について説明します。

1点目は洪水浸水想定区域を追加しました。

これまで利根川、桃ノ木川、広瀬川、荒砥川、赤城白川5つの河川を中心に洪水浸水想定区域を設定していましたが、5つの河川以外の小河川でも洪水災害が発生していることから、今回全ての1級河川について洪水浸水想定区域を設定しました。

2点目は避難情報の表現についての改正です。

まず、警戒レベル3の「避難準備・高齢者等避難開始」という表現を「高齢者等避難」という表現に改正しました。次に警戒レベル4の「避難勧告、避難指示」を「避難指示」に改正しました。最後に警戒レベル5の「災害発生情報」を「緊急安全確保」に改正いたしました。

3点目は指定避難所の更新です。

閉校となった春日中学校と広瀬中学校を指定避難所から除外し、新たに明桜中学校を追加しました。

 

(3) 萩原朔太郎の書簡(新収蔵資料)を特別公開します【初公開】

文学館館長

新資料として萩原朔太郎の書簡を新たに収蔵しました。書簡の内容ですが萩原朔太郎より10歳年下の詩人、竹村俊郎宛ての書簡になります。書簡には「目下流行の例の悪風邪に犯され」と書いているのですが、これは前橋市のスペイン風邪の第1波の時期と重なり、朔太郎がスペイン風邪にかかっていたのではないかと思われます。また、朔太郎は手紙の中で竹村俊郎が第1詩集を出すにあたり、前書きや解説でもなんでもよいので、ぜひ自分に書かせてもらいたいということを熱心に書いており、新人の詩人に対して非常に応援する気持ちが表れている資料だと思います。

書簡の展示については6月14日から18日まで市民に無料公開します。その後、6月19日から新しい企画展が始まりますが、引き続き常設館で展示を続けたいと思っています。

(4) 「さくたろういきものずかんー朔太郎の世界を闊歩する生物たちー」を開催

文学館館長

朔太郎の詩の中に出てくる100種類近い生き物に焦点を当てて、それらの生き物がどのようなイメージで作品の中に現れているのかを分析する企画展です。

子ども向けの企画展のため、子ども達が楽しめるような様々な工夫や仕組みを考えています。

2 質疑応答

新型コロナワクチン接種の進捗状況

記者

2回目の予約が1回目の予約時にできることを知らなかった市民や、75歳未満なのに20日より前にワクチン接種予約ができてしまった市民がいると聞いています。予約に際し、混乱があったという認識はありますか。

保健総務課長

市民の利便性を考えて急遽2回のワクチン接種予約ができるようシステムを変更しましたが、結果的に変更の周知が徹底していなかった面があり、一部で混乱があったと認識しています。

記者

高齢者のワクチン接種が完了した後に、一般の方のワクチン接種が始まりますが、今回のワクチン接種予約や接種状況を踏まえて改善点があれば教えてください。

保健総務課長

今回の65歳以上の対象者が10万人ですが、75歳以上の方のワクチン接種予約日を前倒ししたことで混雑も緩和され、予約システムも順調に稼働しました。ただその中で改善すべき点はありますので、今後開始する64歳以下の方へのワクチン接種券の発送やワクチン接種開始に向けて、市民に安全で安心してワクチン接種を受けていただけるような体制を引き続き構築していきたいと考えています。

前橋市総合防災マップの改訂について

記者

防災マップの色が塗ってある危険度が高い箇所に住んでいる方は、災害発生時にどのように対応すればよいか教えてください。

防災危機管理課長

防災マップで示している黄色い箇所については、浸水が概ね50センチメートル未満の区域で、うすだいだい色の箇所については浸水50センチメートルから3メートル未満の区域となっています。黄色い箇所に住んでいる方につきましては、浸水災害の発生時には膝上くらいの浸水になる可能性がありますので、浸水災害が発生した時は自宅が2階建ての場合には2階に避難していただければ浸水災害を避けられると思います。

なお、南部地区については以前の防災マップとの変更点はありませんが、薄ピンク色の箇所については、場合によっては3m以上の浸水被害の発生が予想されますので、この箇所に住んでいる方につきましては、最寄りの避難所に早急に避難していただくか、親戚や知り合の方で安全な場所に住んでいる方がいれば、そちらへの避難を検討していただければと思います。

昨年度から新型コロナウイルス感染症の影響もあり、なるべく避難所が密にならないようにと国からもいわれています。本市としても避難所における新型コロナ対策には万全を期していますが、それでも心配という方は、安全な場所に住んでいる親戚などのところに避難することを事前に検討していただければと思います。

記者

今回の改訂で危険区域に指定された場所はあるのでしょうか。

防災危機管理課長

一級河川では清里地区の八幡川の河川沿いや藤沢川の河川沿いの一部等を指定させていただきました。また、東地区については改訂前より利根川沿いを指定しておりますが、今回の改訂で利根川よりも西側にある滝川沿いについても指定させていただきました。

 

萩原朔太郎の書簡(新収蔵資料)を特別公開します【初公開】

記者

書簡についてどのような経緯で、いつ頃発見されたのか教えてください。

文学館館長

新資料が発見されると古書店から連絡が来るのですが、その連絡により収蔵しました。

 

「さくたろういきものずかん-朔太郎の世界を闊歩する生物たち-」を開催

記者

100種類近い生き物が出てくるということですが、彼の作品の中での生き物の位置づけや、代表的なものをあげてください。

文学館館長

代表的な生き物がいるのかは分からないですが、かわいい動物を愛玩し動物そのものを表現するのではなくて、動物の形状や雰囲気などを通じて自分の世界を比喩的に表現しているのではないかと思います。

記者

この資料については、いつ頃文学館で手に入れたのでしょうか。

学芸員

今年(令和3年)の3月に入手しました。

記者

竹村俊郎氏がこの書簡の前後で萩原朔太郎に実際に会ったという経緯はあるのでしょうか。

学芸員

竹村俊郎が萩原朔太郎を直接訪ねて前橋市に来たのは、1916年(大正5年)の11月になります。その後、1918年(大正7年)の12月にも萩原朔太郎を訪ねて前橋市に来ています。

記者

朔太郎自身がスペイン風邪にかかっていたという事は、これまで発見されている書物等に記述はあったのでしょうか。

館長

ありません。今回の書簡の中にあるだけです。

(以上で終了。)

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更新日:2021年06月10日