定例記者会見概要版(令和4年5月27日開催)

令和4年5月27日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和4年5月27日(金曜日)午後2時~2時50分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1) まえばし市民ミュージカル「灰になった街」出演者募集

(市長)

前橋の市民ミュージカル三部作「灰になった街」「我愛你」「鎮魂華」は、前橋のリアルな歴史を表した素晴らしい作品でした。大勢の市民が見て、演じて、忘れてはならない空襲という不幸な歴史を皆さんに伝えられたのではないかと思います。

前橋空襲はウクライナでの惨状と重なる部分があります。その日、前橋は真っ赤になりました。すべての屋根が焼け落ち、唯一残ったのはカトリック教会の尖塔だけ。そんな状況とまさに重なっていると思います。戦争の惨状は歴史に残すべきこと、伝えるべきことです。そういう意味で、このまえばし市民ミュージカルを多くの人に見てもらいたいと思います。

今回、新たに第1回の「灰になった街」がスタートします。今回の灰になった街は、行政が主体ではなく、市民団体が自らのコストと努力で皆さんに歴史を伝えようとするものです。脚本・演出は新洋一先生です。新さんから皆さんにお伝えします。

(新洋一さん)

「灰になった街」というミュージカルは、かつて私が前橋女子高校に努めていた時、2008年に「灰になった街」、2009年に「我愛你」、2010年に「鎮魂華」ということで、高校の部活動の講演として上演したものが基になっています。それを、2014年にまえばし市民ミュージカルとして発足し、戦後70年に当たる2015年に「灰になった街」を市民80人ほどで市民ミュージカルとして上演しました。

2年に1回という形で、2作目の「我愛你」、3作目の「鎮魂華」を2年ごとに上演して、前橋の夏の風物詩として、郷土にあった戦争を忘れさせないため、前橋の文化として継続しようとして、市と共催という形で続けることになりました。

ところが、コロナで2年間活動ができず、本来なら去年「灰になった街」を上演する予定でしたが見送りとなりました。最近になって感染状況も収まってきたことから、今年8月にオーディションを行い来年8月に公演ということで動き出し始めました。

全国で様々な市民ミュージカルが行われていますが、その大部分はプロが主要な役を演じて、市民は脇を固めるという形だと思います。このまえばし市民ミュージカルは、全員アマチュアの市民で構成し、プロは1人もいません。そして、戦争という悲劇をミュージカルで演じよう。終戦記念の8月に上演しようというのは、日本中探しても他にはないのではないかと思います。8月に戦争の悲劇を思い起こすための式典などは全国各地にあると思いますが、ミュージカルでそれを追体験し、人々に訴えようとしてるのは、まえばし市民ミュージカルだけだと思います。

(2) 赤城の恵「トマトフェア」を市内7店舗で開催します

(市長)

前橋産のトマト「きかんぼ~」と、「あまえんぼ~」を使った料理について、公募をしたところ7つのレストランが参加してくれ、メニューとして提供してくれることになりました。このようなチャレンジはとても素敵なことです。

(3) 馬場川パーク(馬場川通り社会実験)を実施します

(市長)

街が変わってきました。広瀬川が綺麗になってきて誇らしいです。一度は「灰になった街」が、これだけ綺麗になったことは先輩方の努力の賜物です。広瀬川に続いて、馬場川でも新しいチャレンジを実施します。市民団体であるMDCの代表、日下田さんにお話を聞きたいと思います。

(MDC代表・日下田氏)

馬場川パークについて説明します。昨年10月に続いて、2回目のトライアルとなります。これはイベントとして捉えられがちですが、我々としては社会実験という位置付けです。実際は、この取り組みの背景にはSIB事業があり、そこで求められる成果は「馬場川通りのにぎわい」で、成果指標は交通量となっています。イベント期間中の短期の交通量の増加ではなく、月間交通量を計測し、令和6年2月現在での評価となります。

今回の取り組みはその一部を成す、地域のブランディングや持続的なアクション創出、愛着の醸成、居心地の良さの獲得を目的に行うものです。ハードウェアとしての土木工事は寄付金で担い、そのための設計計画も国交省の補助金です。まちづくりSIB事業で、担い手育成とアクション創出。工事として出来上がったまちづかいについての社会的な実験と勉強会を行うものです。

SIBの2年半の工程の中で工事が竣工するのですが、まちづくり勉強会や社会実験が位置付けられており、担い手育成を行うプロジェクトの周知や交通コントロールの適正化、AI動態モニタリングなど私たちの評価軸を新たにブラッシュアップする技術開発を行っています。

今回は馬場川の下流付近の区間を通行止めにし、仮説である、「ここを止めることで、通り抜けの通過交通を抑制し、まちなかの交通の絶対数を抑制できる可能性がある。同時にまちの利便性も阻害しない」ということを実証したいと思います。イベントの空間としても、周辺大型施設の公開空地を活用すること、駐車場や空き店舗前、遊休地の活用、まちなかの回遊性の創出を狙ってまいります。コンテンツについては、担当から説明します。

(MDC担当者)

馬場川パークのコンテンツを紹介します。企画は馬場川通りのまちづかいを検討する活動を昨年7月から行っている、馬場川通りアーバンデザインプロジェクト準備委員会の皆さんがアイデアを出し合って用意したものです。

イベントとしてではなく、来年秋の馬場川通り改修竣工後には、実行委員会としての継続的なアクション創出を目指します。

現在160名が登録しており、ZoomやLINEを駆使して、きめ細かいコミュニケーションやリアル会議、施策や準備の立作業を行っています。高校生からシニア、県内外の幅広いメンバーが参加しています。

馬場川通りと千代田通り交差点付近の路上には、昨年に引き続き地元アーティストと子どもたちの共同作業によるチョークアート、周囲の群馬銀行、アーツ前橋、元気21、子ども図書館にも協力をいただき、青空図書館や環境アンケート、アートや交通ワークショップ、馬場川プロジェクト紹介などを行って、にぎわい空間を創出します。

馬場川沿いでは、白井屋ホテルのホテル前広場で勢多農林高校協力の寄せ植えや、プランター作り、群馬ビル駐車場ではペットボトルで小舟を作って川で競走させたり、竹水鉄砲作りをします。

中央通りとの交差点「RUI路上ステージ」では馬場川通りで長年ジャズをプレイしているダウン・ビートの皆さんや大学生などさまざまな演奏が楽しめます。28日(土曜日)には馬場川通りでおなじみの厩橋CHINDON倶楽部と市立前橋高校吹奏楽部が馬場川通りと中央通りをパレードして同日開催のKING OF PIZZAと合わせて、まちなかを一体的に盛り上げます。

28日(土曜日)29日(日曜日)の2日間、イベントとしても、馬場川通りの将来を考える機会としても、足を運んでいただければ幸いです。

(4) 前橋市市政施行130周年記念 第41回あかぎ大沼・白樺マラソン大会を開催します

(5) 前橋市市政施行130周年記念 第12回前橋赤城山ヒルクライム大会を開催します

(赤城大沼白樺マラソン実行委員)

標高1,300mを超える場所で開催される、人気のマラソン大会です。今年で41回目を迎えます。3年ぶりのリアル大会です。大会の実施日は8月31日(水曜日)です。高校生以上で定員は1,000名、参加費は4,000円。スタート・ゴール地点は、今までと同じ大洞駐車場です。競技種目は赤城大沼1周5kmで行う20km、10km、5kmで、参加者を性別・年齢に分けて全15部門開催します。

昨年度同様、密にならないよう、開催式と閉会式は行わず、表彰は後日郵送で実施します。完走賞はインターネットからダウンロードする形式となります。

競技種目ごとに時間差を取るウェーブスタートとし、ネットのみの申し込みとします。大会エントリー者向けのサブイベントとして、8月1日(月曜日)から3週間、大会前のトライアルランを開催します。GPSウォッチなどでコースを試走し、周回数が多い上位50名に賞品を贈呈します。イベントの主旨は大会前に赤城山の魅力を味わっていただくことです。また、参加者の健康維持や意力向上のためにも企画しました。

(赤城山ヒルクライム実行委員)

赤城山ヒルクライムは今年で12回目を迎え、3年ぶりに9月25日(日曜日)に開催します。大きな変更点は、小学4年生~6年生を対象としたキッズヒルクライムの新設です。市立前橋高校から畜産試験場までの5.6kmのコースで、募集定員は2,000名。3年前は3,700名でしたが、密を避けるために募集人数を減らしました。

(6) 前橋市動物愛護団体等活動支援ふるさと納税(クラウドファンディング型)を実施

(市長)

本市保健所で保護された犬猫の引き出しなどでパートナーシップとして協力をいただいている動物愛護団体の内5団体が参加して、クラウドファンディング型ふるさと納税を開始することとなりました。本日は3団体が見えています。担当から説明します。

(衛生検査課)

動物愛護団体の活動に、クラウドファンディング型ふるさと納税を実施して支援をします。犬猫の引き出しとは、適切な方法で新たな飼い主に譲渡する活動のことです。本市保健所では複数の団体とパートナーシップを結んでいます。クラウドファンディング型ふるさと納税の期間としては最大90日間で、返礼品はありません。動物愛語団体の犬猫生活福祉財団、ドッグリライフ群馬、あにまーるから、PRをさせていただきます。

(犬猫生活福祉財団)

当団体は富士見町に拠点があります。専門スタッフがおり、野犬の子犬や、猫エイズ・全盲といった障害を持つ子猫も引き出せるように活動しています。当団体のSNSは登録者も多いため、こうしたネットワークを活用しながら、県内外の人にこの取り組みを伝えていきたいと思います。

(ドッグリライフ群馬)

県内の犬の殺処分を1匹でも減らし、命を全うしてもらうため、市保健所や県の動物愛護センター、高崎市の動物愛護センターに登録し活動しています。譲渡対象とするのが難しく、他団体の引き出し基準からもこぼれてしまったシニア犬や疾患のある犬などを引き出し、避妊・去勢、疾患などを適切な医療にかけて幸せな余生となるよう、個々の性格や状態に合った里親につなげる活動をしています。シニア犬や疾患のある犬、負傷犬をメインで見ているため、どうしても多くの医療費が掛かります。犬たちが幸せな余生を送ってもらえるよう活動していきたいと思います。

(あにまーる)

私は災害支援ナースをして命について学んだ経験から、災害に遭った犬猫に対してできることを行っています。3年前から前橋市の保健所の手伝いをしていて、1年目は168匹の子猫の引き出しと譲渡を行いました。昨年は85匹、今年は28匹の子猫を引き出しています。

他の団体と異なる点としては、へその緒もある、目も空かないような子猫も引き出していることです。生後2カ月のワクチンが済んで一般譲渡ができるようになったところで、私たちの団体から条件に合う里親に渡しています。里親は新潟、長野、関東全域を網羅し、必ず直接届けています。子猫は病気がなくても1匹2万円の医療費が掛かります。負傷猫も引き出しています。負傷していようと処分したくないという団体です。

(衛生検査課)

質問の前に基本的な情報をお伝えします。令和3年度の実績です。前橋市に収容された犬は135匹、猫は311匹でした。そのうち、譲渡に至った数は、犬は76匹、猫は163匹です。市から直接譲渡した犬は37匹で、団体からは39匹です。猫は市から直接が54匹、団体からは109匹です。市からの譲渡が犬猫併せて91匹、団体は148匹です。4割は市、6割は団体からというのが現状です。市からも、団体さんへの支援をお願いしたいと思います。

2 質疑応答

(1) まえばし市民ミュージカル「灰になった街」出演者募集

(記者)

コロナで延期していたものが今回再開できることに対して、感想を聞かせてください。

(新洋一さん)

コロナで1年目の時は「1年延期すればなんとか」と思っていたものが、2年になり、ここでできなければまえばし市民ミュージカルのことを忘れられてしまうのではという危機感が実行委員会としてもありました。いよいよ再開の運びになったことは本当に喜ばしいことです。ぜひ成功させたいと思っています。

(記者)

8月7日にオーディションがあり、それ以降は合格者の内、月額で中学生以上は2,000円、小学生が1,000円とのことですが、月に何度練習があるのでしょうか。

(新洋一さん)

毎週水曜日の夜7時から9時半と、月に1回第2日曜の午後に練習があります。来年からは日曜練習が月に2回。通常の水曜練習が月4~5回です。この月額2,000円、1,000円というのは、他のさまざまな団体と比較しても非常に安いものと思います。

 (2) 赤城の恵「トマトフェア」を市内7店舗で開催します

(記者)

2種類のトマトは前橋市の特有品種でしょうか。それぞれの特徴を教えてください。

(担当者)

このミニトマトは、上佐鳥町にある「あぐりネット」という生産者が生産しています。赤色のものは「あまえんぼ~」黄色のものは「きかんぼ~」です。あまえんぼ~は、甘みと酸味のバランスが取れたトマトで、きかんぼ~はフルーツのような甘さで、子どもも食べやすいトマトです。

(記者)

事業の内容について、メニューの提供で「購入代金は1万円を上限に補助します」とありますが、どこに補助されるものなのでしょうか。

(担当者)

今回のメニューを提供する7店舗に対して、ミニトマトの購入代金に対して上限1万円を補助します。

(3) 馬場川パーク(馬場川通り社会実験)を実施します

(記者)

今回は2日間通行止めを前提に実施するということですが、今後の継続実施の見通しやイメージがあれば教えてください。

(MDC代表)

馬場川通りの改修工事完了後、例えば群馬銀行の裏や元気21、アーツ前橋の公開空地、その他駐車場や低利用の土地、空き店舗の前などは使おうと思えば使える場所です。毎週、大きくなくても小さなイベントを継続的に行い、そういった場所を持続的に活用することを試して行こうと思っています。「まちなかに行くときっと何かあるから足を向けてみよう」と思ってもらう。あるいは、従来、大型デパートや図書館の中で完結していたことが、少し街の中に染み出していくようなきっかけになればと思っています。

(4) 前橋市市政施行130周年記念 第41回あかぎ大沼・白樺マラソン大会を開催します

 (5) 前橋市市政施行130周年記念 第12回前橋赤城山ヒルクライム大会を開催します

(記者)

今回再開できることの感想をお願いします。

(担当者)

コロナ前のリアル大会と比べると少人数になってしまいます。参加者の意見でも、大勢の方と一緒に走りたいという意見がたくさん来ているところです。コロナ対策を万全に行って、成功させたいと思います。

(6) 前橋市動物愛護団体等活動支援ふるさと納税(クラウドファンディング型)を実施

(記者)

目標金額は1,000万円とのことですが、どのように分配され、どのように使われるのか教えてください。

(担当者)

各団体の希望金額をホームページに掲載します。利用については、各団体が事業計画に基づいて活用することが想定されます。各団体のTNR活動やミルクボランティア活動など、各団体の活動に充てて運用します。

(記者)

団体ごとに寄付をすることになるのでしょうか。

(担当者)

その通りです。各団体のPR事項を見て、寄附をして頂くものになります。

(記者)

寄附の使い道で、前橋市の動物愛護事業に活用しますとありますが、仮に目標金額が1,000万円集まったとして、そのうちの何割かを前橋市が活用するのでしょうか。

(担当者)

7割がボランティア団体、3割が前橋市となっています。本市の活用としては、犬猫譲渡事業のワクチンの購入費を考えています。

(記者)

団体ごとへの寄付だと、各団体が募集したほうが良いのではと思います。前橋市が目指しているものがあるのでしょうか。

(担当者)

ふるさと納税型クラウドファンディングとなるため、寄付者はふるさと納税制度として節税のメリットがあります。5団体にはそれぞれの持ち味で寄付を集めていただきたいと思います。

 

その他

(記者)

ワクチンの廃棄について、前橋市でもモデルナ社製ワクチン8,000回の廃棄があると聞きました。市長の受け止めをお願いします。

(市長)

使用期限が非常に短いワクチンを前橋市は預かっていました。8,000回という30万人の数字の3%が変わるだけです。しかし、今回の廃棄につきましては、我々が見込んだ以下の接種希望しかいなかったのが残念です。

(記者)

これから4回目の接種が始まりますが、今後の対応はいかがでしょうか。

(市長)

需要を見込んで、ワクチンの要求を政府に行っているところです。

(以上で終了。)

この記事に関する
お問い合わせ先

総務部 秘書広報課 広報係

電話:027-898-6642 ファクス:027-224-1288
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
お問い合わせはこちらから

更新日:2022年10月05日