定例記者会見概要版(令和6年3月22日開催)
令和6年3月22日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和6年3月22日(金曜日)午後2時~2時35分
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
1 案件説明
(市長)
就任から3週間が経過し、現在、臨時議会が開会中です。先日の代表質問や総括質問では、多くの議員の皆さんからたくさんの質問をいただきました。給食費の無償化は、早く進めてもらいたいという声も多かったです。実現に向けた事業の総点検も思い切ってやったらどうかというエールもいただけたと思っています。
議会に提出した暫定予算と3月補正予算につきましては、先日可決いただきましたが、まだ人事案件が残っていますので最終日までしっかり取り組みたいと思います。4月以降の新しい体制に向けて、そして令和6年度当初予算の編成に向けてもしっかり取り組みたいと思います。
また、3月はいろいろな行事があり、さまざまなスポーツの大会やグリーンドームの冒険王、アイドルマスターのイベント、道の駅まえばし赤城の感謝祭などに、市外や県外からも多くの方々にお越しいただいております。今週末もさまざまなイベントが目白押しですので、市外から訪れる方にもしっかりと前橋の魅力をPRしたいと思っています。
(1)楽歩堂前橋公園で自動運転モビリティ「SC-1」を試走
(市長)
楽歩堂前橋公園で自動運転モビリティ「ソーシャブルカート:SC-1」が試走します。ヤマハ発動機とソニーグループが共同開発した自動運転モビリティSC-1は自動運転走行が可能で、MR映像等のコンテンツにより移動時間や空間の新たな価値を利用者に楽しんでもらうエンターテインメント車両です。昨年4月に高崎で開催されたG7群馬高崎デジタル・技術大臣会合のデジタル技術展で展示されていたものです。
主催者のオリエンタル群馬さんは前橋工科大学との共同研究で、このSC-1を活用した移動の新たな価値の創出、前橋公園エリアの地域価値の向上を研究しています。昨年の9月には、認知度の向上と運用の課題抽出を目的に予備調査を実施しました。今回はそれに加え、移動の新たな価値を定量化、安定化して示す学術的な調査を実施いただきます。
本市としましても、今回の試走は公園における自動運転モビリティの安全性や活用について、今後の検討の一助になるのではないかと期待しております。また、企業の皆さんが前橋を実装の場として選んでいただいていることについて大変ありがたいと思っております。詳細につきましては、主催者のオリエンタル群馬さんからご説明いただきます。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
オリエンタル群馬の井階と申します。本日は貴重なお時間いただき誠にありがとうございます。この度、前橋工科大学との共同研究で楽歩堂前橋公園で自動運転カートSC-1を活用した試乗体験会と親子ワークショップを開催します。昨年9月の予備調査時の動画がございますのでご覧ください。
こちらは、ヤマハ発動機とソニーグループが共同開発した自動運転モビリティSC-1です。自動運転走行が可能で、内部や側面にも映像が流れております。MR映像等のコンテンツにより、移動時間や空間の新たな価値を創出するエンターテインメントの車両となっています。SC-1に乗り、公園の風景とバーチャル映像がミックスした新たな移動を体験することができます。前橋工科大学との共同研究として実施する今回の試走では、前橋オリジナルの映像コンテンツを放映します。映像コンテンツのテーマを「シェイプオブサウンズアドベンチャー」と題して、前橋に由来するメロディや音を目で楽しめるような新体験をお楽しみいただけます。試乗体験の開催日は3月29日(金曜日)から31日(日曜日)の3日間です。時間は、るなぱーくの開演時間に合わせ、9時半から17時までです。また、3月31日(日曜日)には、親子ワークショップを開催します。SC-1を作ったソニーの開発者から開発経緯や自動運転の仕組みをご説明いただきながら、試乗体験ができるような場を設けたいと考えております。ぜひ、ご家族でお楽しみください。
今回の試走は、移動の新たな価値を定量化、定性化するような学術的な調査です。新しいモビリティを作る街の未来を体験いただき、自動運転サービスの体験支援や前橋公園エリアの地域価値向上の一助になればと考えております。
(2)新たな赤城の恵ブランド認証品を決定しました
(市長)
前橋産の農産物を使った赤城の恵ブランドに、新しく2品が認証されましたのでご紹介します。「つのだの平飼い卵」と「Nanroku 奇跡の雫」です。
平飼い卵は、赤城山南麓の平飼い養鶏場で自由に動き回れて、ストレスがかからない環境で飼育された鶏の卵です。十分な運動と厳選された安心安全のこだわり飼料を与えられた元気な鶏が産んだ卵は濃厚な味わいで、平飼い卵を求めて市内外から買いに来る方がいらっしゃると伺っております。
Nanroku 奇跡の雫は、赤城山南麓の観光農園あかぎおろしで苗木から丹精込めて育てられたブドウを使用した100%前橋産の白ワインです。前回、赤ワインが赤城の恵ブランドに認証されましたが、それに続いての認証です。白ワインは日本山ぶどうワインコンクールで入賞しています。皆さんにお楽しみいただければと思います。
角田養鶏の角田さんと昭和造園土木の石橋さんからPRをお願いいたします。
(株式会社角田養鶏 角田代表)
赤城山麓で平飼いの養鶏場を経営しています。これまで、ケージの中で卵を生産していましたが、鶏がかわいそうで平飼いの養鶏を始めました。おいしい卵を作るため、餌にこだわるなど試行錯誤して現在に至っています。直売所に訪れるお客さんからもおいしいという評価をいただき、リピーターになる方もいらっしゃいます。一番の特徴は餌で、遺伝子組み換えをしていないトウモロコシを使っています。これからも安全安心な卵をたくさん生産し提供したいと考えております。
(昭和造園土木株式会社 石橋代表)
当社は造園業が本業ですが、他にぐんまフラワーパークの近くで観光農園あかぎおろしを運営しており、ブドウをメインにさまざまなフルーツを育てています。その流れの中でワイン用のブドウの生産を始めました。
前回の赤城の恵ブランドの認証で、「富士の夢」という品種の赤ワインの認証をいただきました。今回は、「奇跡の雫」という品種で作った白ワインの認証をいただきました。この品種は、赤ワインと同じく、山ブドウとリースリングを掛け合わせて作った品種です。山梨の志村葡萄園が開発した品種で、まだ全国的に出回っておらず、当社の農園しかワインになったブドウはありません。生産は当社で行い、醸造は山梨県の岩崎醸造さんに委託しています。
味はすっきりとした辛口で飲みやすいワインです。第1回日本山ぶどうワインコンクールの白ワイン部門で銅賞を受賞しました。今後の展開としては、自社ワイナリーの設立やラインナップの増加などを計画しております。また、市内の飲食店や販売店にも卸し、知名度を上げていければと思っております。
(3)民間活力で整備した馬場川通りが完成します
(市長)
前橋デザインコミッションにより整備が進められていた馬場川通りが完成し、4月にお披露目イベントが開催されます。公共空間である道路と公園のハード整備に加えて、完成後の日常的な管理を含め、民間団体が民間資金によって進める全国的にも珍しい取り組みです。これまで、馬場川通りの活用について担い手の育成や社会実験が開催されてきました。こうした活動の一つの成果として、今回のイベントでは素晴らしい風景が見られるのではないかと期待しています。
本日は、前橋デザインコミッションの本橋さんにお越しいただいておりますので、詳細についてご説明をいただきます。
(一般社団法人前橋デザインコミッション 本橋氏)
計画の着手から3年が経過し、前橋デザインコミッションが推進してきた馬場川通りのアーバンデザイン・プロジェクトが竣工しました。馬場川通りの新しい姿をご紹介する「まちびらき」を4月13日(土曜日)・14日(日曜日)に開催します。
13日に開催するまちびらきセレモニーは、完成した通りを市に引き渡すことと、今後も官民連携で魅力的な街に磨き上げていく出発点になるものでございます。11時から群馬銀行前橋支店裏でセレモニーを行い、11時30分から中央通りアーケードで、プロジェクトに関わったクリエイターの皆さんによるプロジェクト説明「まちプレゼンテーション」を行います。その後、通りを歩きながら説明する「まちガイドツアー」を実施します。
こうしたプログラムと一緒に、白井屋ホテルから千代田通りまでを歩行者天国にした「馬場川パーク」を開催します。これまで2回開催していますが、MDCがすべてを企画しているわけではなく、市民の皆さんがアイデアを出し合ってコンテンツを作り上げています。なお、イベントが主目的ではなく、馬場川通りがどのような場所になったら良いかや、馬場川通りの魅力は何かなどを議論し、それを社会実験として試していくことを実施してきました。今回の馬場川パークですが、改修された通りがどんな楽しみを生み出すか、どうすれば魅力的になるかを試す機会でもあります。
このほか、グリーンをテーマにしたワークショップや音楽のイベントを用意しています。今回初めて夜8時まで開催するため、通りの照明デザインを堪能いただけます。馬場川通りの整備と歩調を合わせるように、沿道の店舗も増えていますので、それぞれの店舗前でもスペシャルメニューやお買い得品などを紹介いただく予定です。通りが一体となって盛り上がる2日間になりますので、よろしくお願いします。
2 質疑応答
楽歩堂前橋公園で自動運転モビリティ「SC-1」を試走
(記者)
前橋工科大学との連携内容を具体的に教えてください。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
移動の価値向上を把握するため、アンケート調査やその分析のほか、当日の受け付けや運行についてご協力いただきます。
(記者)
運行時間は、公園1周で何分程度でしょうか。1周の距離や定員についても教えてください。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
前橋公園の1周が約450mで、その半周でコースを作っています。1コース3分程度の乗車時間で、1時間あたり最大6組、30名の利用が可能です。
(記者)
1回につき1台に何名まで乗れるのでしょうか。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
1回につき1台5名までご利用いただけます。
(記者)
昨年9月に予備調査を実施したということですが、今回の試走においてどのような点が生かされているのでしょうか。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
前回の予備調査時とは異なり、今回は前橋オリジナルの映像コンテンツを作成しています。前回の予備調査でのアンケート結果を踏まえ、音を重視しゲーム性を持たせた内容になっております。
(記者)
オリジナル映像は前橋に由来する音を目で見て楽しめる内容になっているということですが、具体的な内容を教えてください。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
るなぱあくが隣接することなどから映像コンテンツのターゲットを家族連れとしています。皆さんに馴染みのある曲として童謡のチューリップを使っています。それに加え、前橋の花火の音のイメージなどを効果音にしております。
(記者)
花火の音は、昨年の前橋花火大会の音を録音しているということでしょうか。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
実際には録音していないのですが、前橋花火大会をイメージできるような音を使用しています。
(記者)
最終的な本格実施の際は、どのような使用方法を予定しているのでしょうか。
(株式会社オリエンタル群馬 井階氏)
るなぱあくの駐車場が混雑するため、遠くの駐車場に車を止め移動するお客様に対し、移動自体を楽しめるサービスを展開したいということがきっかけです。また、ソニーさんの意向として、自動運転サービスが市民の方々に浸透していないため、前橋公園で体験してもらうことで認知度の向上や親しみを持てるサービスを展開したいとの考えがございます。
新たな赤城の恵ブランド認証品を決定しました
(記者)
赤城の恵ブランドに認証されている品目数を教えてください。
(市長)
今回の2品目が加わり、現在53品目が認証されています。
民間活力で整備した馬場川通りが完成します
(記者)
街が生まれ変わったことへの感想と、まちびらきイベントへの期待を教えて ください。
(市長)
まちなかでさまざまな動きが進んでいますが、特に馬場川通りは、多くの市民の皆さんが完成を楽しみに待っていたと思います。レンガ敷きになり、歩きやすくなったと思います。また、トイレも完成し、建築物としても非常に注目されています。いろいろな人が携わっていることも含め、皆さんが街に来る機会が増え、まちなかを盛り上げるきっかけになるのではないかと思います。今月末には花植えのワークショップも開催されます。4月のイベントに向けて皆さんが関わる機会をさらに増やしていけたらと思います。馬場川通りだけでなく、先日、まちなかサロンもオープンしましたので、周辺の施設やエリア全体を楽しんでいけたらと思います。
(記者)
官民共創や市民参加の街づくりについて、今後、広げていく予定はありますか。
(市長)
いろいろな形で携わる人が増えていくのがいいなと思っています。馬場川通りについては、MDCさんを中心に民間の方々が資金を集め実施いただきました。この他にも市民レベルからいろいろな形で携われるような企画を増やしていけたらと思っております。
(記者)
今後の民間と行政との関わり方はどのようになっていくべきとお考えでしょうか。また、どのようなビジョンを描いているか教えてください。
(一般社団法人前橋デザインコミッション 本橋氏)
このプロジェクトは、民間投資によってハードが整備されましたが、通りの管理や運営も民間で行うことが特徴です。商店街組合に市民も巻き込んだ「馬場川通りを良くする会」がイベントの開催だけでなく、トイレの掃除や環境整備など、通りの魅力を維持するための管理もします。このような公共空間の運営を民間で行うことができれば、他の場所でも同様の取り組みが広がり、民間による管理が増えていく可能性があると思います。
(市長)
まちなかでは官民連携の取り組みが動いてきていますが、来年度には再開発も具体化する予定です。今まで以上に、民間の方と行政がどういった街づくりをしていくべきか、加えて市民の皆さんの声をどうやって入れ込んでいくかが重要だと思います。今後もしっかりと官民連携や市民の皆さんと連携した取り組みを行っていきたいと思っております。
案件外
議会の受け止めや多選自粛条例について
(記者)
冒頭で市議会の感想がありました。多選禁止条例が憲法違反ではないかといった質問や、給食費の無償化をもっと早急に進めるべきだという質問がありましたが、議会からの批判についてどのように受け止めていますでしょうか。
(市長)
もっと厳しい質問が多いのではないかと予想していましたが、全体的には応援するような温かい質問が多かったと感じています。給食費の無償化は早期に実現したいと考えていますが、まずは令和6年度予算にどこまで組み込めるのかをしっかり検討し、その上で事業の総点検などを含めて全体的なプランを作成したいと考えています。議会でもお答えした通り、令和6年度当初予算で完全無償化するのは難しいと感じています。早く実施したほうが良いという意見は、どちらかといえば応援いただいていると受け止めました。
多選禁止条例について、議員の皆さんそれぞれに考えがあると思いますが、個人的には3期12年という制限で条例を制定したいと考えています。禁止条例か自粛条例かという点については、一般的に他薦は良くないということで自粛条例を作っているところが多いと思います。憲法上の違反がなく、私の公約と想いが伝わるような条例を提案したいと考えています。
(記者)
他薦禁止条例についてですが、市長一代のものなのか、それとも恒久的なものを想定しているのかを教えてください。
(市長)
条文を精査、検討中で、まだ確定はしていませんが、他市の状況を見ているとどちらの内容のものもあり、よく検討したいと考えております。
(以上で終了)
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更新日:2024年07月05日