定例記者会見概要版(令和6年7月26日開催)
令和6年7月26日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和6年7月26日(金曜日)午後2時~2時30分
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
1 案件説明
(1) 市役所マルシェを開催します【初開催】
(市長)
7月31日(水曜日)11時から18時まで、前橋市役所1階ロビーにて前橋産農畜産物を販売するマルシェを開催します。毎日たくさんの人が来庁する市役所で、市民の方に前橋産農畜産物を知っていただき、地産地消を推進することを目的に開催するものです。 また、傷があるものや規格外の野菜なども販売する場所を提供することで、フードロスの削減や、事業者の収益拡大にもつなげていきたいと考えています。今年度は農業に力を入れて、地産地消も進めていきたいと思っています。
市役所マルシェを実証として開催し、今後の継続実施に向けて検討していきます。 今回出店いただくのは、社会福祉法人ゆずりは会さんです。 ゆずりは会さんは、群馬県内で唯一「ノウフクJAS」を取得されている事業者で、日々農福連携に取り組まれています。「ノウフクJAS」を取得するとシールが貼られるということで、このようなところが農産物の魅力や価値向上につながっていくと思います。
本日は、ゆずりは会さんにお越しいただいておりますので、農福連携の取り組みやマルシェのPRを含めてお話いただければと思います。
(社会福祉法人ゆずりは会 菜の花 小淵管理者 )
ゆずりは会では障害のある方達の働きを支援していて、毎日行われる作業の中で農作業をメインとして活動をしています。前橋市内には「ゆずりは」と「菜の花」の2つの事業所で合計20ヘクタール以上の農業を行っています。現在、私たちが行っている農業と福祉のコラボレーションのことを「農福連携」やカタカナで「ノウフク」とされています。
「農福連携」とは、障害のある人をはじめとする多様な人が農林水産業などで活躍することを通じて、持続可能な社会を生み出す取り組みのことで、全国各地でたくさんの仲間たちがこの取り組みを広げているところです。また、2019年にはこの「農福連携」によって生み出された生産品に付けられる認証として「ノウフクJAS」という新しい企画ができて、ゆずりは会でも群馬県第1号として認証取得しています。
市役所本庁舎で開催される市役所マルシェでは、農福連携で生産されたノウフクJASの野菜やその他加工品を販売する予定です。農福連携、ノウフクJAS、地産地消、フードロスなどのキーワードを中心に据えたマルシェとなる予定です。当日は採りたて新鮮な枝豆、玉葱、にんにく、その他加工品として、暑いこの時期に冷やして飲むのが最適な麹の甘酒などを販売する予定です。
ここで農福連携の活動をPRするための動画があります。実はこの動画は昨年の10月に私たちの事業所で撮影をしていただき、全国の農福連携を啓発するためのPR動画として使用していただいています。それではご覧ください。
(動画を流す)
ぜひ、当日たくさんのみなさまにお会いできることを楽しみにしています。ありがとうございました。
(市長)
当日は売り切れ御免の状態になるかもしれませんが、みなさまに楽しんでいただけたらと思います。
(2) 「ひらく」~アートで世界をひらき、つなぐ。~を開催します
(市長)
前橋市内をギャラリーに見立て、障害のある人が手掛けたアート作品を各地に展示するイベント、「ひらく」~アートで世界をひらき、つなぐ。を8月1日(木曜日)から27日(火曜日)まで開催いたします。障害のある人による作品や制作活動を広く知ってもらうと同時に、障害の有無に関わらず、アートを通じて多様な人が交流する機会づくりを目的としています。昨年に引き続き2度目の開催となる今年は、参加を希望する事業所や会場が増え、より大きな規模となっています。出展者は、学校や障害福祉サービス事業所、地域活動支援センターなど7施設で、展示作品は200点を超えます。展示会場は店舗や施設、クリニックなど、25か所を予定しています。カフェや飲食店など日常の生活の場面でコーヒーを飲んだり、ご飯を食べたりしながらアートも楽しめるというような企画になっています。具体的な展示場所はチラシに記載がありますのでご覧ください。会期最終日の27日(火曜日)には、けやきウォーク前橋にて、フィナーレイベントを開催します。作品展示のほか、ワークショップや物販、そして本イベントの主催団体の一つであるNPO法人麦わら屋さんのドキュメンタリー映画「うたうかなた」の上映会とトークイベントを予定しています。昨年も最終日にけやきウォークでフィナーレイベントを行いましたが、本当に多くのみなさんにご参加いただき、けやきウォークで買い物をしている人にもアートや障害者の方の制作しているところを見ていただいて、本当に多くの方に関心を持っていただけたと思っています。本日は実行委員会から、NPO法人麦わら屋理事長の小野介也さんにお越しいただいておりますので、詳細は小野さんからご説明いただきます。
(NPO法人麦わら屋 小野 理事長)
「ひらく」展は昨年から実施し、今年で2回目になります。今年は主催者を5団体で、麦わら屋と黄色いベンチでおなじみの幸せのベンチプロジェクト、焼きまんじゅうマフィンのムーカフェさん、若葉高等学園さん、前橋市がメンバーとなっています。このような障害のある方のアート展を麦わら屋単独でも行っているのですが、企業や行政のNPOなどの様々な団体が共同で行うことによって、より多くの方に見てもらえると思っています。実施内容については、大きく分けて2つあります。1つ目は前橋市内の店舗や施設25か所をギャラリーに見立て、障害のある方の作品を展示します。期間は8月1日(木曜日)から8月27日(火曜日)までの約1か月間ですが、スタートが遅れるところや、期間が短くなっているところもありますので、チラシの二次元コードを読み込んでいただき、詳細をご覧になってください。まだ完全に出来上がっていないので、もう少ししたらアップされると思います。 アート出店の事業所も昨年より増え、市内の障害福祉サービス事業所、地域活動支援センター、学校を入れると7事業所に通っている障害のある方、事業所さんが出店します。2つ目が8月27日(火曜日)の最終日に行うイベントです。こちらは、けやきウォーク前橋のけやきコートで行います。時間は10時半から16時半までで、アートの展示はもちろんですが、ステージイベント、ワークショップ、物販、麦わら屋の作家によるライブパフォーマンスを行います。ステージイベントでは、ハッピースマイルさんで分身ロボット織姫で働いている萩原弥生さんや、群馬のバリアフリー情報を発信しているここフリー群馬さん、ユニバーサルシート普及活動をしている、笑って子育てロリポップさんの団体紹介をします。ワークショップは前橋市出身のアーティスト関口幸太郎さんが監修した内容で、若葉高等学園さんが主体で行います。それと最後に、麦わら屋のドキュメンタリー映画「うたうかなた」を会場とは別のけやきホールにて上映する予定です。実施内容としては以上です。
世間では障害者差別、合理的配慮等聞くようになりましたが、インクルーシブや共生社会、共に生きることなどを、今回の作品展示でまずは障害のある方たちを知っていただきたいと思っています。
障害のある方たちはどうしても社会とのつながりが希薄になってしまうことがあります。そのようなところを、イベントのタイトルにもある「ひらく、つなぐ」ような、このアートのイベントが社会の多様性を認める役割があると感じています。言語化できる、生産性の高い人に価値があるというだけでなく、それだけではどんどん取り残される人が増えていくと思うので、前橋市でこのイベントを通して多くの方に障害のある方を知って欲しいです。展示作品は芸術作品としても評価を受けているものがたくさんありますので、ぜひ多くの会場に足を運んでご覧になっていただければと思います。
(市長)
前橋市は昨年は後援として携わっていましたが、今年は共催ということで実施委員会の中に入って取り組んでいる内容になります。障害のあるなしに関わらず、多くの方が一緒に楽しめる「ひらく」アート展企画の期間にしたいと思います。
(3)教育資料館企画展「学校カルタの世界」を開催します
(市長)
8月1日(木曜日)から9月30日(月曜日)までの2か月間、総合教育プラザ3階の教育資料館で、令和6年度企画展「学校カルタの世界」を開催いたします。教育資料館には、約7万8千点の収蔵品があります。夏休みのこの時期にこども達や市民の皆様に紹介するために毎年企画展を開催しています。今年度は、学校、PTA、地域などが協力して作成した市内の学校カルタ地域カルタも一部含まれていますがそちらを30点展示するほか、カルタの歴史や教育活動事例を紹介し、カルタで遊べるコーナーも設置します。詳細につきましては、担当課より説明いたします。
(教育支援課)
今年度の企画展では郷土カルタを紹介するものとなっています。教育資料館に貯蔵している30点それぞれのカルタには学校生活をはじめ、周辺地域の歴史や自然がたくさん紹介されていて、各地域を知るような教材となっています。また、それらを一同に展示することで、各カルタの特色や工夫、地域差なども見て取れるかと思います。加えて、本資料館が貯蔵している昭和、平成の本や教育機器なども併せて展示します。それらを直接見て、触って、楽しんでいただける内容であるとともに、お子さんの夏休みの自由研究にも活用していただければと考えています。
また、期間中は市立図書館本館において、コラボ企画「カルタ書籍コーナー」を設けていますので、図書館の方へもぜひお立ち寄りいただければと思います。みなさまのご来館をお待ちしています。
(市長)
教育プラザ3階になかなか行く機会が少ないかと思いますが、ぜひこのような機会に行っていただいて、今回は親子で楽しめるような企画になっていますので、ぜひそれぞれの地域のカルタを楽しんでいただけたらと思います。
(4)フリースクール等への交通費補助制度を新設します
(市長)
今年度から学校外の不登校支援施設を利用する家庭に対して交通費を補助する教育支援教室等利用者支援事業補助金制度を開始いたします。本市では、不登校が心配される児童生徒へ、学校内での支援を行うスクールアシスタントや、訪問支援を行うオープンドアサポーターを市立小中学校に配置しています。また、学校から離れた場で、集団生活への関わりや学習を支援する「教育支援教室」を4教室運営しています。一方で、不登校児童生徒を抱える家庭の中には、経済的理由によりフリースクールや教育支援教室といった学校外の不登校支援施設の利用が困難な家庭もあります。そのような家庭に対し、経済的負担を軽減し、学校外の不登校支援施設の活用を促すことを通して、不登校児童生徒が人とつながる機会を増やし、社会的自立や不登校状況の改善につなげつなげていきます。詳細につきましては、担当課より説明いたします。
(教育支援課)
本補助金の概要についてご説明します。本補助金の対象者は本市の教育支援教室及び市が認めたフリースクールを利用しており、市内在住、または市内小中学校への就学を認められている要保護、準要保護世帯の生徒の保護者となります。補助対象経費となる交通費については、自宅と施設の直線距離に応じて、1日分の支給額を決定して、1か月の補助限度額は1万円としています。交通手段については、公共交通機関、バス等に加えて、自家用車等の全ての交通手段が対象となっています。申請期間については各学期に年3回に分けて申請していただく予定です。令和6年度の1学期分については、8月20日(火曜日)までが申請期間となっていまして、本日午前中の段階で5件の申請をいただいているところです。申請方法は申請書を市ホームページからダウンロードしていただくか、在籍校もしくは教育支援教室から直接受け取っていただき、必要事項を記入して提出、申請をしていただくことになります。また、フリースクールを利用している場合については、その施設が作成した月ごとの通所記録も添えていただくことになっています。その後、それらの申請書類を教育委員会で審査させていただき補助金を交付する予定です。
(市長)
現在、フリースクールや教育支援教室に通っている児童生徒に関してはこのような制度があるという周知ができていますが、今通っていない児童生徒についても、このような交通費の補助があると広く知っていただき通うきっかけにしていただければと思っています。
2 質疑応答
(1) 市役所マルシェを開催します【初開催】
(記者)
31日が第1回だと思いますが、これが年間でどの程度定期的に行うのかと、出店事業者決まっているものがあれば枠組みなどを教えてください。
(農政課)
今後の開催については月1回程度を予定しています。今回の実証結果を踏まえて準備等検討を進めていきたいと思っています。出店事業者については、今回実証実験ということで、まずは「ゆずりは会」さんと一緒に開催します。今後の開催については、要綱等準備を進めて市内の農家の方に広く募集していきたいと考えています。
(記者)
農福連携の作業をされているということで、作業をする方の紹介の内容と、農福連携で農業に取り組むメリットを教えてください。
(社会福祉法人ゆずりは会 菜の花 小淵 管理者 )
現在、ゆずりはと菜の花という2つの拠点が市内にあり、ゆずりはには23名の方、菜の花に25名の方が通所をするような形で登録しています。障害の種別で言うと、知的障害の方が大半にはなりますが、その他発達障害の方、精神障害の方、身体障害を併用されている方など一部触法といわれるような方も利用されています。農福連携のメリットは多様な方が自分の得意を生かしながら、作業細分化して、1人の農業者というような形で、チームで協議を組み立てていくというのが農福連携の魅力だと思いますし、外に出て体を使って作業をすることが毎日の体のスケジュールを整えるということに、非常にメリットがあり人によっては薬の服薬の量が減る、食欲、睡眠が整ってくるようなメリットなどの効果が出ているかと思います。
(4) フリースクール等への交通費補助制度を新設します
(記者)
こちらの制度の予算額と市が認めたフリースクールは何か所あるのか教えてください。
(教育支援課)
予算は現在教育支援教室とフリースクールに通っている児童生徒が80~90名ほどいます。その中で要保護、準要保護の児童生徒数を20~30名の間と算定し、法律の改正により要保護、準要保護の割合が少し高くなると考え、40名程度の予算として500万円としたところです。
2点目の教育支援教室は市内に3か所の固定の施設と、1か所児童文化センターやアクエルを利用して移動式で行っているところがあり合計4か所となります。この4か所に通っている児童生徒に加えて、県のフリースクール等の補助金を申請している民間施設フリースクールを合わせて15か所を対象施設と考えています。
(市長)
市内に限らず、市外のフリースクールに通っている児童生徒も対象になるような形になっています。
(記者)
要保護、準要保護の世帯の定義と電車バスやガソリンが必要な自家用車は経費がかると思いますが、自転車や徒歩などのお金がかからない交通手段も対象になるのかを教えてください。
(教育支援課)
まず要保護は生活保護を受けている世帯と定義しています。準要保護については、生活保護は受けていないけど、収入面で支援が必要な世帯ということで教育委員会でも準要保護世帯として就学援助等している世帯となります。
次に交通手段についてですが、基本的にはバス運賃をベースに算出しています。今回については全てのこどもが施設を積極的に使えるようにという目的もあるので、自転車や徒歩で来る場合も全てキロ数に応じて補助金を出す予定です。自転車や徒歩の場合はお金はかかりませんが、自転車の維持費等に使っていただくとともに、徒歩の場合、不登校の児童生徒が頑張って施設に通っているということを後押ししたいと考えています。
その他
(記者)
案件外の要望になりますが、パリ五輪に関して、PVなど市が関わる今後イベントやスケジュールなどがあれば、後で教えてください。
(市長)
分かりました。担当につなげます。
最後に
(市長)
夏本番を迎えて、連日、夕方に雨が降っており、東北の方では非常に大きな災害になっているということで、自然環境にも気を付けたいと思います。一方で、この1週間、暑くて連日熱中症疑いの緊急搬送も生じています。消防局に確認したところ、屋外で活動している方はもちろんのこと、屋内で生活している方も熱中症の疑いで搬送されている方が出ているということです。しっかりとお部屋の中にいても適切な熱中症対策、適切なエアコンの利用というものを促していき、引き続き周知をしていきたいと思います。ぜひメディアのみなさまにおかれても、周知啓発を一緒に取り組んでいただけたらと思います。本日の記者会見は以上とさせていただきます。ありがとうございました。
(以上で終了)
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更新日:2023年05月01日