令和4年度第1回前橋市自然環境保全推進委員会

審議会名

自然環境保全推進委員会

日時

令和4年11月18日(金曜日)
午前2時00分から午後3時30分

場所

六供清掃工場2階中会議室

出席者

(1)自然環境保全推進委員

大森委員長、金杉副委員長、姉崎委員、岩嵜委員、松村委員、宮原委員、森口委員

(2)事務局

持田環境森林課長、伊藤課長補佐、和田主事

(3)自然環境調査(哺乳類・は虫類・両生類)業務受託会社

株式会社総合環境計画 永堀氏

欠席者

小西委員

議題

1.委員長・副委員長の選任について
2.前橋市自然環境調査(哺乳類・は虫類・両生類)について
3.市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ・ツバメ・セミ・ヒガンバナ)」について
4.その他

会議の内容

1 開会

伊藤課長補佐

2 あいさつ

持田環境森林課長

3 議事

議題に入る前に、委員会の成立要件の確認を行い、委員8名中7名の出席により本日の会議が成立していることが報告された。

(1)委員長・副委員長の選任について

委員長には大森委員、副委員長には金杉委員が選任された。

(2)前橋市自然環境調査(哺乳類・は虫類・両生類)について

議長(大森委員長)
それでは、議題(1)前橋市自然環境調査(哺乳類・は虫類・両生類)について事務局より説明をお願いしたい。

事務局(和田主事)
資料1「前橋市自然環境調査(哺乳類・は虫類・両生類)中間報告」に基づき、業務概要、調査結果、今後の予定等の説明を行った。

議長(大森委員長)
ただいま事務局から説明があったが、調査委託会社である株式会社総合環境計画より補足説明があればお願いしたい。

調査会社(永堀氏)
今、事務局から説明があったとおりだが、河川敷におけるセンサーカメラ・シャーマントラップについては、12月頃の設置予定でこれから調査結果を反映させる予定である。

議長(大森委員長)
それでは、各委員から質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

金杉委員
19ページで重要種の選定基準のところ4.東京都レッドリスト(本土部)2020年版(令和3年)の記載があるが、群馬県のリストではないのか。

調査会社(永堀氏)
群馬県のリストである。群馬県レッドリスト(本土部)2022年版(令和4年)に修正させていただきたい。

金杉委員
森口委員に確認したいのだが、は虫類で確認されているクサガメは在来種で良いのか。外来種ではないのか。 

森口委員
基本的には外来種という認識で良い。
今後、クサガメの被害が多くでてくるのであれば、環境省が特定外来生物に指定することもあるが、基本的には、20ページに掲載されてなければ特定外来生物には当てはまらない。

金杉委員
27ページに本年度の調査において、は虫類の外来種は確認されなかったとあるが、ミシシッピアカミミガメは外来種ではないのか。25ページ2.本文で外来種のミシシッピアカミミガメと記載があることから、27ページ(3)と内容が一致するようにしてほしい。

森口委員
アカミミガメは、外来生物法に基づき、特定外来生物の指定こそ見送られているが、現時点で緊急対策外来生物として位置づけられている。

調査会社(永堀氏)
アカミミガメはペットとして飼っている家庭もあることから、再来年環境省では条件付きの特定外来生物に指定するとのこと。ただ、現時点では特定外来生物ではない。25ページ2.本文とも一致するように、今後再確認し整理したい。

姉崎委員
2ページに調査時期の記載があるが、先ほどの説明にあった通り12月までの実施となると、は虫類・両生類の調査時期は夏ではなく、秋に修正し、日程についても12月までに修正いただきたい。 

調査会社(永堀氏)
河川敷については、使用許可を取る必要があり、6月~10月は出水期のため許可いただけなかったことから、12月の設置となった。調査時期については、修正したい。 

姉崎委員
各地点にかけたカメラの設置台数はどれくらいか。

調査会社(永堀氏)
基本的に各地点1台設置している。

姉崎委員
23ページ確認種一覧について、確認種を〇で示してあるが、カメラの結果整理は、撮影頻度などで結果整理してもらいたい。他の地点との比較ができるように1日あたりの撮影枚数も記録していただきたい。また、シャーマントラップについても各地点あたりのトラップ数を明記してほしい。

調査会社(永堀氏)
承知した。

森口委員
18ページ3.1現地調査について、調査期日と天候を示したとあるが、天候の記載がないため追記をお願いしたい。

調査会社(永堀氏)
承知した。

森口委員
また、18ページに調査期日についての記載はあるが、調査期日だけでなく調査地点も明記してほしい。例えば、5月28日に何番の調査地を調査したなど。1日あたりの調査地点は何地点なのか。 

調査会社(永堀氏)
基本的に1日2地点調査している。最終的にいつどこで調査したか、明記するようにしたい。

森口委員
現在の調査方法は、定性的な調査で将来的には定量的調査を実施してもらいたい。例えばニホンアカガエルであれば、現在は何番の地点で確認できたかを記録しているが、何番の地点でどこの場所に、いくつ卵塊があったという状況が分かれば、データを比較した際に明確な個体数の増減が把握できる。できる限り実施できるように検討してほしい。 

調査会社(永堀氏)
今回の中間報告では間に合わなかったが、確認種のうち重要種及び外来種に関しては図面上でも示す予定である。 

森口委員
調査時期についてだが、アカガエルは、2月~3月にオタマジャクシになり、5月くらいに陸に上陸することから、年度主義での調査実施となると、カエルにとっては、ライフサイクルの繋がりからして一番重要なデータを入れられないことになってしまう。次年度も引き続き調査を実施するのであれば、前年度分のデータを反映できるが、年度での調査となると重要な情報を結果に反映できない。
そのため、は虫類・両生類の調査時期については、4月始まりではなく、元旦始まりの方が良いと思う。報告書の作成等スケジュールの調整が難しいことと思われるが、検討いただきたい。

事務局(伊藤課長補佐)
今後も継続して調査を実施していく予定のため、調査時期の区切りについては、いただいた意見を踏まえて今後の運用の参考とさせていただきたい。

松村委員
調査データについては、過年度のものも記録に残しているのか。

事務局(和田)
報告書やデータ上でも残している。報告書では経年比較も掲載している。

姉崎委員
過年度にも哺乳類・は虫類・両生類の調査を実施しているため、カメラデータを含め、過去との比較をし、うまく反映してほしい。
また、14ページ記載の調査方法についてだが、調査方法によってデータが異なるため、それぞれの調査方法ごとにまとめて一覧で出してほしい。

調査会社(永堀氏)
承知した。

議長(大森委員長)
30ページに外来種として掲載されているアズマヒキガエルは在来種ではないのか。

森口委員
基本的に在来種である。
こちらに記載しているのは北海道のデータなのか。

調査会社(永堀氏)
20ページ2.に記載のリスト(学名)の中に入っていたため、外来種として記載している。再確認したい。

森口委員
アズマヒキガエルは北海道にもともと生息していない国内外来種であり、近年の急激な増加により、北海道においては、指定外来種に指定されている。

議長(大森委員長)
法規制対象の外来種か侵略的外来種なのか適した方法で記載をお願いしたい。

調査会社(永堀氏)
承知した。

松村委員
19ページの文化財保護法についてだが、日本の文化財保護法という認識でよろしいか。 

調査会社(永堀氏)
認識いただいている通りである。

松村委員
前橋市の調査のため、群馬県の視点も入れてもらいたい。
先ほどのアズマヒキガエルについても群馬県の視点で記載いただきたい。

調査会社(永堀氏)
承知した。

姉崎委員
19ページの選定基準についてはどのように決定したのか。 

調査会社(永堀氏)
基本的には、他市町村の調査においても1.2.3.は固定で、4.だけそれぞれの自治体ごとに変えている。 

森口委員
28ページにツチガエルとあるが、関東ではムカシツチガエルと呼んでいる。

調査会社(永堀氏)
種名については水辺の国鳥調査の生物リストに準拠する形でツチガエルと記載させていただいたが、注釈でムカシツチガエルと記載するのが良いか。

森口委員
関東なのでムカシツチガエルと記載するので良いのではないか。目録作成時には、ムカシツチガエルとして記載している。 

調査会社(永堀氏)
適切な方法で整理させていただく。

(3)市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ・ツバメ・セミ・ヒガンバナ)について」

議長(大森委員長)
議事(3)市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ、ツバメ、セミ、ヒガンバナ)」について事務局より説明をお願いしたい。

事務局(和田主事)
資料2~5「市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ、ツバメ、セミ、ヒガンバナ)」について説明を行った。

議長(大森委員長)
ただいま事務局から説明があったが、各委員さんから質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

宮原委員
サクラの調査報告書について、6ページにカワズザクラの標記があるが、カワヅザクラに修正いただきたい。

事務局(和田)
承知した。

議長(大森委員長)
カワヅザクラなどソメイヨシノ以外の種類が報告されたものとは分けてまとめているのか。

事務局(和田)
基本的にソメイヨシノ以外の報告はいただかないが、報告があった際には分けてまとめるようにする。

宮原委員
ツバメの調査報告書についてだが、表紙や6ページに掲載されている筑井町のツバメの写真はイワツバメである。2ページの調査データにはツバメと記載があるがイワツバメに修正いただきたい。また、それに伴い、1ページ記載の調査結果についてもツバメ28件から27件に、イワツバメ5件から6件に修正いただきたい。

事務局(和田)
承知した。

議長(大森委員長)
市民調査の場合、写真等データの確認が重要になってくる。もし、事務局で見分けが難しいようだったら、専門の委員に判断を仰いでほしい。

金杉委員
それぞれの調査の参加者数について、過去と比較した際の増減はどのようであるか。

事務局(和田)
毎年参加いただいている方が多いことから、多少の増減はあるが、ほぼ同じである。

金杉委員
調査の周知方法はどのようであるか。

事務局(和田)
調査に参加いただいた方に郵送で調査票を送付しているほか、広報やホームページ上でも周知している。今後開催予定のイベントもあることから、イベント等でも調査票を配布し、参加者数増加に努めたい。

議長(大森委員長)
若い世代の参加者数を増やすため、例えば、スマホで撮影後グーグルフォームと紐づけ、いくつかクリックすることですぐにメール送信できるようにするなど工夫が必要だと思う。

事務局(和田)
いただいた意見を踏まえて、今後検討したい。

議長(大森委員長)
セミについてだが、市街地でも増加してきているように感じる。季節の変化とともに分布の変化を把握することも大切である。

金杉委員
エゾゼミの他にアカエゾゼミがいるのだが、生息場所に多少の差はあるものの、鳴き声や抜け殻からだと区別が特に難しい。また、ハルゼミについては、アカマツの木に生息するが、マツ枯れの影響で生息場所が減っている。県では絶滅危惧種に指定されている。セミの現状や分布状況など、引き続き貴重なデータが得られると大変ありがたい。

宮原委員
ヒガンバナの調査報告書について、6ページヒガンバナについての説明に日本各地や中国に分布しているとの標記があるが、この表記で良いのか。

議長(大森委員長)
中国が原産とされるが現在は日本でも広く見られる、との表現の方が良いかもしれない。

事務局(和田)
承知した。来年度の調査報告書には反映させたい。

議長(大森委員長)
ヒガンバナについては、令和3年度から新たに調査対象として加わったものであり、参加者数も多く見分けも簡単なことから、種の選択は成功だったかと思う。地方気象台では、令和3年度から調査対象外となってしまったが、今後、これらの調査を継続していくのであれば、市で保管しているデータと地方気象台のデータを分けて表にした方が良い。今年度の調査結果については、極端な猛暑と8月の天候不順の影響により開花時期が早かったのだと考えられる。

(4)その他

議長(大森委員長)
その他議題等はあるか。
自然環境調査やみぢかな季節かんじ隊以外のことでも構わないが、各委員や事務局から何かあれば、発言をお願いしたい。

議長(大森委員長)
例年、植物の絶滅危惧種が多く確認される乾谷沼(西大室町)で特定外来生物のオオカワヂシャが確認されている。沼田でも確認されているが、県全体に広がる前に対策の必要性がある。

松村委員
蝶類について、10m四方の範囲での増減を調査するモニタリング(ルートセンサス調査)を実施している。その他にも庭で簡単にできる調査(1年間の調査)も実施しているので、機会があれば参考に見ていただきたい。

議長(大森委員長)
みぢかな季節かんじ隊ともつながる調査であり、庭でも調査可能なため、鳥類でも同様の調査が実施できるかもしれない。

議長(大森委員長)
特定外来生物であるカオジロガビチョウの確認状況はどうであるか。

金杉委員
個体数は増加しているのではないか。また、ワカケホンセイインコも集団で活動する鳥で市内でも確認されている。ムクドリについては、新前橋駅周辺でも確認されるのか。

議長(大森委員長)
ムクドリについては、かなり多く確認される年もある。基本的に10月頃に最も多く確認されるが、今年は少なかったように思う。

議長(大森委員長)
ムクドリは、有害鳥獣ではないため、対策が難しい。

金杉委員
クビアカツヤカミキリについてだが、今年の発生状況はどうか。

事務局(伊藤課長補佐)
市内西部を中心に被害が発生している。クビアカツヤカミキリは、バラ科の木に寄生し、今年は市内の桃農家でも被害が確認されている。市では、県の補助金も活用しながら、毎年一部の公園のサクラの木に薬剤を樹幹注入することで、被害拡大防止に努めている。

議長(大森委員長)
隣の高崎市は第二の梅の産地であることから、被害拡大を防ぐために引き続き対策をお願いしたい。

事務局(伊藤課長補佐)
承知した。

議長(大森委員長)
以上をもって議事を終了する。

4 閉会

伊藤課長補佐

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更新日:2022年12月28日