令和6年度10月タウンミーティング【みんなで考える!前橋のこども・子育て】実施結果
【NPO活動の財源について】発表されたお2人の活動の資金というのは個人の給料で回しているのですか、企業からの寄付があるのですか、寄付を募っているのですか、教えてください。
【NPO法人教育支援協会北関東 井熊代表理事のコメント】
1人で立ち上げ、最初の頃は働きながら手弁当で活動をしていました。日本ではボランティアは無償で何かをすることが美徳とされていますが、私達は生きていかなくてはなりません。そこで、ボランティアだとしてもPDCAサイクルを回せるように、対価を得られるような仕組みを作りました。受益者負担もあります。行政の補助金などの税金も使わせていただいています。
【NPO法人アスワード 山本代表理事のコメント】
NPO法人になったのは今年で、なかなか厳しい運営を行っています。地道な努力として色々な助成金などを使っています。企業も最近少し認めてくれて、少しずつですが寄付金もいただき運営をしていますが、まだ始めたばかりでボランティアの人にも交通費程度しか出せないところはありますが、今はそういう形で運営しています。
【市長のコメント】
NPOや民間の方たちが素晴らしい活動を始めても続けるのが難しいというのが現実です。行政がすべての団体を支援するのは難しいため、どうやって持続可能な仕組みを作るかが大きな課題です。社会課題を解決するためには、その先を行く方々からのアドバイスが非常に重要だと感じています。
【送迎保育ステーションの設置について】子育て先進地と言われている流山市の事例を事前に調べてきました。その中で、自宅と保育園の距離がある方に対して中間に入る「送迎保育ステーション」というのを作っているとありました。そういったものの導入は考えていますか?
【市長のコメント】
車を持っていない方々には保育園までの10分や15分の距離でも移動が難しいことがありますので、駅前などに保育ステーションがあって、預けてから保育園まで送迎してもらえる仕組みができると便利だという意見も聞いています。地域によっては保育園の定員が足りないところもあり、そういう地域にとっても保育ステーションがあると子育てしやすくなると感じています。前橋にとって必要な取組みかと思います。どの地域にそうした施設が必要かを研究していきたいと考えています。
【こども誰でも通園制度について】「こども誰でも通園制度」が始まったということですが、これはお子さんのための制度ですか、保護者のための制度ですか、地域のための制度ですか、今後どういう風に進めていきたいのか教えてください。
【市長のコメント】
「こども誰でも通園制度」はこどものための制度だと考えています。多くの働いている家庭は保育園に預けていますが、家庭で育てているこどもたちは社会と接する機会が少ないかと思いますので、そういったこどもたちの新しい居場所の1つとして活用して欲しいと思います。もちろん、この制度はこどもだけでなく、親にも役立つもので、みんなのためになる制度であって欲しいと思います。
【子育てと介護の両立について(1)】自分は高校生です。今も仕事と子育ての両立が大変な人が多いと思いますが、今後は子育てと介護の両立がもっと大変になってくると思います。子育てと介護の両立で大切だと思うことについて教えてください。
【市長のコメント】
それだけで解決するわけではありませんが、介護の負担は大きく手続きも煩雑で、働いている世代が市役所に行かなければならないのも大変です。これを解決するために、デジタルを活用して手続きを分かりやすく、負担が少ない形になるよう進めたいと思います。
また、子育てと同様に介護も社会資源、地域の協力が重要です。健康寿命を延ばしたりとか、自立した生活を続けられる年齢を延ばすことが大事になってくるので、そのような地域づくりに取り組むことが必要だろうと思います。
【NPO法人教育支援協会北関東 井熊代表理事のコメント】
私は母を30年介護し、2人のこどもも育て、仕事もしています。不思議なことに、「助けて」というと誰かが手を差し伸べてくれます。その「助けて」の一言をどうやって、どこに向けて言えばいいのかが見えてくれば、明るい未来が来ると思います。今は少しずつ助けを得られる環境が整ってきています。そんな社会が地域で実現できればと思っています。みんなが困っていることに目を向け、少しずつ発信することで社会が変わる期待を持っています。
【子育てと介護の両立について(2)】子育てと介護を掛け合わせて何か活動ができないかと思っていますので、それについて意見があれば教えてください。
【市長のコメント】
子育てと介護を一緒にというアイデアについては、宅幼老所のようにおじいちゃん・おばあちゃんとこどもたちが一緒に過ごせる居場所を作って、高齢者にとってはこどもと一緒にいることで張り合いが生まれ、こどもたちの見守りもしてもらえる、このようなミックスした居場所が増えれば、両方の課題の解決につながるのではないかと感じています。
【こども食堂の開設について】こども食堂に興味があり、将来やってみたい気持ちがあります。始めるときにどんなことが必要なのか、どんな工夫が必要なのか、教えていただければと思います。
【NPO法人アスワード 山本代表理事のコメント】
最初は地区の小さな集会所を利用していました。運営にあたり、地域の区長さんや民生委員、社会福祉協議会の方々と話し合いを重ね、地域の理解と合意を得て、場所を確保しました。周知活動も重要で、小学校での告知や地域イベントでのPRを通じて参加者を増やしました。食を扱う活動なので、安全面も徹底しています。保健所に相談し、衛生対策を行い、安心して参加できる場づくりを心がけています。
【市長のコメント】
こども食堂を見ていると、キーパーソンが忙しくなると続けるのが大変になってしまう団体もあるので、継続するために仲間を増やして、次の世代、次の世代と繋がっていくとこども食堂も長く地域で続けられるように思います。
ただ、目指すのはこども食堂がいらない社会。こどもの孤食や貧困がないのが一番です。こども食堂というよりは地域の居場所とか、新しいコミュニティを作れる場所みたいな形で続いていけるようになると理想的だなと思います。
【小学校体育館への冷房設備の設置について】中学校の体育館については冷房設備を作るという話がありましたが、小学校の体育館への設置はどうですか。
【市長のコメント】
今年、中学校と市立前橋高校の体育館にエアコンを設置するため約10億円の予算を確保しました。小学校にも冷房を設置したいですが、学校数が50校ほどで倍以上あるため予算の見通しやタイミングについてまだ明確にお答えできません。移動式の冷却装置など他の自治体の取り組みも見ながら、他の方法も検討していきたいと思っています。
【幼児教育の重要性について】幼児教育は非常に大事だと思いますが、小川市長はどのように考えていますか?
【市長のコメント】
幼児教育は非常に重要と考えています。学校教育だけでなく、就学前からの学びも大切で、幼稚園や地域の社会教育も含め、小さい頃から多様な体験の機会を増やしていきたいと思っています。自然体験や包括的な性教育という国際的な基準に基づいた新しい知識や、コミュニケーションの取り方などしっかりこどもが学べる環境を整えることで前橋をさらに豊かな学びの場にしていきたいです。
【小学校低学年でのタブレットの持ち帰りについて】今、3歳と0歳の2人の子育て中ですが、親戚の子が小学校1年生でタブレットを家に持ち帰っているのを見て、少し不安を感じています。私はこどもにできるだけテレビやタブレットを見せず、家族との会話や外での遊び、地域の交流を大事にしたいと思っているため、低学年のうちはタブレットを家に持ち帰らずに、自然や本を通じた学びに集中できると良いと感じています。高学年から学習に役立てるのは賛成ですが、小学校低学年での持ち帰りについて市長はどう考えますか?
【市長のコメント】
ICTとかインターネットとの付き合い方というのは各家庭で難しさを感じているところがあると思います。ツールとして使いこなせることが今は重要だと言われることもあれば、あまり小さいうちから使わせたくないという保護者もいるのはそのとおりだと思いますので、これは教育委員会に宿題で持ち帰らせてもらいたいと思います。
家に持って帰った後にどういう使い方をするかとか、学校から課題をそのタブレットで出すのか、あるいは自主学習で使ってもらうのか、そもそも持って帰らないという選択肢ができるのかどうかも含めて、それぞれの学校で、保護者の意見と学校側とで話し合う機会があるといいかと思いますが、そういう場が設けられるかどうかも繋げさせていただきたいと思います。
タウンミーティング開催概要
市長が市民と直接意見交換を行い、市民の意向やニーズを把握することにより、市民参加を促進するとともに、市民目線での市政運営を実現するため、タウンミーティングを開催しています。
第3回まえばしタウンミーティング【みんなで考える!前橋のこども子育て】開催報告
3回目となるまえばしタウンミーティングは、本市のより良い未来に向けて、これからの前橋のこども子育てをテーマに、小学生以下のこどもの保護者やこども子育てに関心のある市民のみなさんと市長が意見交換を行いました。
今回は、市長の政策説明の後に、実際に地域でこども子育ての活動を実践している団体の代表者お2人から活動内容の発表をいただき、そのお2人にも意見交換に参加していただきました。
意見交換のポイントは以下に記載していますが、詳しい内容は動画を掲載していますので、動画をご覧ください。
当日の概要は以下のとおりです。
1こども子育て政策の説明(市長)
2こども子育て支援実践発表
(1)NPO法人 教育支援協会北関東 代表理事 井熊ひとみ氏
「未来を担う子どもたちの育ちへ」
〜変わりゆく社会の中で私たちができること〜
(2)NPO法人 アスワード 代表理事 山本祥一氏
「高校生・大学生が地域の子どもの居場所をつくり、異年齢交流をする」
3市長との意見交換など
当日の様子
第3回タウンミーティング資料 (PDFファイル: 2.6MB)
小川市長によるこども子育て政策説明
井熊氏による実践発表
山本氏による実践発表
小川市長との意見交換
第3回まえばしタウンミーティング会議録(発言全文) (PDFファイル: 355.2KB)
令和6年度開催予定
この記事に関する
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市民部 市民協働課 地域づくり係
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〒371-0023 群馬県前橋市本町二丁目12番1号 前橋プラザ元気21 3階
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更新日:2024年11月12日