第16回アーツ前橋運営評議会 報告
審議会名
アーツ前橋運営評議会
会議名
第16回アーツ前橋運営評議会
日時
平成29年6月16日(金曜日) 午後2時30分~午後5時
場所
前橋市中央公民館504会議室
出席者
委員
巣山委員長、片倉委員、瀬谷委員、結城委員、友岡委員、長谷川委員
事務局
住友館長、田中副館長、新保補佐、堺主任、高山主事、辻学芸員、吉田学芸員、家入学芸員、五十嵐学芸員
議題
- 評議会委員の継続、委員長・副委員長互選
- 報告事項
(1)事業の実施結果及び進捗状況について
・Art Meets04 田幡浩一・三宅砂織展【3月18日~ 5月30日】
・加藤アキラ 孤高のブリコルール展【3月18日~ 5月30日】
・コレクション展 新収蔵作品を中心に【6月15日~ 9月26日】
・コレクション+ アートの秘密 【7月21日~ 9月26日】
・地域アートプロジェクト
・めぶくフェス
(2)平成28年度決算見込み 資料2
(3)関連記事、視察・団体受入 資料3
(4)前回までの指摘事項
(5)その他 - 協議事項
事業評価
会議の内容
1 開会
2 評議会委員の継続及び委員長・副委員長互選
事務局
第15回運営評議会から1カ月程度の間で、評議会委員の継続の意思を確認させていただいた。大澤委員の後任として間々田委員が委嘱となった以外は、メンバーに変更はない。
任期は平成31年3月までとしたい。委員長を巣山委員長、副委員長を小島副委員長に引き続きお願いしたいが如何か。(一同異議なし)
3 報告事項
(1)事業の実施結果及び進捗状況[資料1]
資料に基づき、事務局から説明を行った。主な質疑・意見等は次のとおり。
委員
ギャラリーツアーは土日限定しか開催しないのか。平日にやってみるのはどうか。
事務局
田中青坪展の際には高齢者の来館を見込んで木曜日に実施し、十数人集まったので、平日の実施を考えてよいと思う。
委員
平日、金曜日の夜18時00分頃などに開催してみるのはどうか。
事務局
会社帰りの人などを対象に、取り組んでみるのもいいかもしれない。高崎市や県の美術館では平日の夜間などに開催しているか。
委員
県の近代美術館は、夜間は暗く危なくて開催できない。平日の昼間、金曜日などに実施していたこともあったが、人数が少ないのでやめた経緯がある。
事務局
平日夜に開催する際の検討材料になるかもしれないが、5月に近隣の法人向けのツアーを金曜日に実施した。5社で7人くらいの参加者であり、人数的にはあまりふるわない結果であった。ただ、こういう取り組みは、繰り返しやっていくうちに定着していく可能性もあるので経過を見ていきたい。
委員
コレクション展のおしゃべりアートツアーが展覧会の後期に開催するのはなぜか。期間の真ん中よりも、前に実施した方が良いのではないか。
事務局
ボランティア(アーツナビゲーター)の育成期間があるため、作品の研究に時間を取って実施したかったからである。アーツナビゲーター研修の進捗具合で、前倒しになる可能性もある。
委員
例年、夏休み期間はこども向けのイベントに展示に力をいれていたが今年もそうか。
事務局
こどももそうであるが、こどもだけでなく、大人にも来て頂きたい。大人も見方が分からないという人がいると思うので、見方をナビゲートしていけるような展示になったらと考えている。
委員
今回のポスターは親しみやすく、行ってみたいと思える。アートに興味を持ってもらえるような入口になれるのではないか。
委員
ポスター自体はとても良いのだが、タイトルの文字が読みにくい。デザインには何か意味やコンセプトがあるのか。
事務局
様々な色を使っているのは、多様な作品があるという意味を持たせている。コレクション展というタイトルもシンプルだったので、目を引くデザインにしたかった。館内でもそういった意見があり、何度か修正を行っていた。
委員
目は作品の方に向いてしまうので、コレクション展はアーツ前橋のブランドとして、「アーツ前橋 コレクション展」というふうに、1つの名称としてセットでみられるデザインにできないのかという提案をしたい。コレクション、新収蔵作品という表現よりも、展覧会の内容がわかるような表示にするのはどうか。
事務局
新収蔵作品展という表現はどこの美術館も使っている表現であり、当たり前のように使っているが、固い表現だといえる。
委員
美術館目線での表現といえる。来館者としては、中身がみたいという方が重要だといえる。
委員
収蔵作品展やコレクションという表現は、一般の人には話が通りにくい。突き抜けた表現で「アーツ前橋のお宝展」などという表現をしてもいいのではないか。親しみやすさやわかりやすさというのはアーツ前橋のような美術館は心掛けるべきなのではないか。
県の近代美術館では、入り口で配布された鑑賞ガイドが美術ビギナーを対象とした表現で書かれており、とても印象的だった。ある種、主観的な美術の解釈の押しつけかもしれないが、ビギナーの人にとっては押し付けであっても、きっかけとして解釈を提供してもらうのはスタート地点として良いのではないか。検討してみてはどうか。
加藤展の結果はとても興味深かった。入館者が多くなかったというが成功だったといえるのではないか。今までの企画展と比較して満足度が上がり、幅広い年齢層にリーチすることができたということについて、どのように考えるか。
事務局
この結果が出たのは予想外の部分もある。年齢層の幅広さは通常の来館者は若い人が多いが、加藤さんが79歳であることをアピールしたのも、高齢者の人の興味をひいたのではないか。
委員
今後の事業展開での参考事例になるのではないか。
事務局
改めて、チラシとプロモーション動画を流した場所等を再度確認して、次につながるよう残していきたい。
委員
分析を聞いていて、過去どうで、今どうなったかの差が目で見てわかるような資料があるといい。新たな観客といいながら満足度の話になっている。新たな観客というのが数字で分析的に読めるといいのではないか。Art Meets04の来場者はどうだったのか。
事務局
Art Meets04は、1階ギャラリーで開催しており、地下のギャラリーへ行く人が通りがけに見ていく。前回のArt Meets03は田中青坪展と同時に開催しており、加藤アキラ展は田中青坪展より入場者数が少なかったのもあり、前回のArt Meets03よりも今回の04の方が入場者数は少なかった。
委員
今までの開催経過を参考にした分析が必要だといえる。
満足度が高いとなるとその人たちが口コミを広げてくれる可能性がある。仕掛けをどうしていくのか考える中で、新たな戦略として、次に開催するときにそのターゲットがどのくらい来たのかという「振り返り」を付け足してはどうか。
事務局
取り入れて検証したい。
委員
グラフの表記に主婦と書かれているが、男性の場合もあるので、こういった表記はおかしいのではないか。
委員
男女の欄を分けないアンケート設計も将来的には考えられるのではないか。
委員
ジェンダーの人たちに配慮するためにも、アンケートの表記を、主婦・主夫などに変えた方が良いのでは。
事務局
次回以降のアンケートから表現を修正することとしたい。
委員
展覧会ごとに広報戦略にメリハリをつけるのはどうか。夏は新規・ビギナー向けにやさしい、親しみやすいものにして、別の時期は玄人向けなどの変化させるのはどうか。
事務局
展覧会によってアプローチを変えるというのは必要なことだといえる。
委員
オーディエンスにはいろいろなレベルの方がいると思うので新規の人たちを開拓していことは、経営的にも課題であるとはいえる。だからといって、アートに造詣の深い人たちが離れていってもいけないので、バランスを考えて、展示の内容やガイドをつくるなど、変化をつけてもよいのではと思う。
事務局
コレクション展では、ポスターをA3サイズにして、市内の配布先を充実させることでどんな変化があるかを試して、参考にしてみたい。ポスター、チラシの判型を変えたのは今回が初めてで、それぞれの展覧会に合う手法を試している。
委員
そのように実験的にやっているのであれば、検証がほしい。
事務局
検証していきたい。
委員
滞在制作、地域ゆかりの作家の応募が少なくなってきていることについて、どう考えるか。
事務局
採用者数自体が少ないことと、今までの採用者のクオリティが高く、敬遠されていることもある。また、その年の予定を変えるのは難しいので、前年度に募集をかけ、スケジュールの融通がつけられるようにしていかなければならないのが改善点である。
委員
それは応募者から実際にあった意見か。
事務局
その通りである。併せて、審査員からも挙がった意見である。今回、30歳以下で応募してきた人から、本来は違うプログラムで応募したかったのだが、今年度は既に予定が決まっていて、応募できないという声もあった。もっと早くスケジュールを発表し、柔軟に対応できるようにしていかなければならない。
委員
応募する当事者に耳を傾けていってほしい。
(2)平成28年度決算見込み 資料2
資料に基づき、事務局から説明を行った。
委員
2016年10月の館外イベント参加者数が8,176人となっているが、これは何か。
事務局
主にまちフェスの参加者数ということで計上している。
委員
これが今年変わるのか。
事務局
今年は「めぶくフェス」の一環として実施予定で、クラフト、フード、アートという3部門の中のアート部門で参加する。中心市街地のイベントは統一感のある枠組み(単独よりも複数)でやった方がいいと判断したものである。参加者数は、3つの分野ごとでカウントしているので、計測はできると思う。
委員
前年もまちフェスを開催しているということだが、来館者数が増えた差はどこにでてきたのか。
事務局
まちフェスの開催が2日から昨年3日になり、来館者数が倍になった。
委員
館外イベントの数を増やしたから来館者数が増えているのか、館内での来館者数が増えているのか。
事務局
この数値だけではわからないが、実際は館内も館外も増えている。
委員
館外イベントでこれだけ集客ができているので、うまく館内へ流れをつくれないか。
事務局
祭の時期などにうまく呼び込めるか試行錯誤したが、難しい状況である。館外に出ていくことで館内にお客さんを呼び込みたいのは同じ思いなので、工夫をしていきたい。
委員
歳入表の総務管理使用料は入館料のことか。
事務局
入館料がメインである。27年度は花燃ゆ特別展の観覧料が高額な設定であったため、歳入が多くなっている。28年度は通常通りとなっている。
委員
当初予算が8,730,000円であったのに、年度内に2,795,000円に修正された経緯はなぜか。
事務局
当初予算は高い目標とし、修正は途中経過から実績を鑑みて減額した。当初予算では、前年が花燃ゆ特別展に合わせて歳入を多く見込んだために、前年との比較から、低く設定するのが難しかった。
(3)関連記事、視察・団体受入[資料3]
資料に基づき、事務局から説明を行った。
委員
SNS上で口コミが拡散するのに一番目安となるは、フェイスブックでは「シェア」である。SNS上での数字がどういうときに増えたのか今後分析していく必要がある。ツイッターのフォローやリツイトも目安の数字となる。また、インスタグラムを活用していく必要があるのではないか。
委員
インスタグラムの方が主流になってきており、ハッシュタグをつけることができ、容易に連続する関連情報を見ることができ、広がりやすい。インスタグラムとフェイスブックを連動させることもできるので、手間もかからない。
委員
掲載できる文字数は少ないが、ビジュアルが前面に来るのでアートに向いているのではないか。
事務局
海外の美術館はインスタグラムでマーケティングに成功しているというのが多いとも聞く。当面は連動することで検討したい。
委員
情報誌掲載について、加藤アキラ展の掲載が多かったが、それぞれの記事について、内容的にはいろいろな角度から取り上げてもらったのか。
事務局
新聞に掲載されている記事はおおむね展覧会の内容を紹介してもらったようなものであった。これまでの展覧会と比べて、今回の加藤展が特別多かったという印象はない。
関連記事は前回まで、期間を長くとったリストで提示していたが、今回は前回の評議会や春の企画展以降の関連記事を抜粋して提示しているので、加藤展の記事が中心になっている。
(4)前回までの指摘事項
協議事項と続けて説明を行うこととして省略した。
(5)その他
資料に基づき、事務局から説明を行った。主な質疑・意見等は次のとおり。
委員
この表彰文化論学会は素晴らしい機会だが、誘致は大変だったのか。
事務局
通常、大学等で開催するものであるが、学会の方から美術館でやりたいと依頼があったため開催する運びとなった。
4 協議事項
(1)事業評価[資料4]
資料に基づき、事務局から説明を行った。主な質疑・意見等は次のとおり。
事務局
第三者の方に検証していただく仕組みを作っていくうえで、どのような形がいいのか、終わった展覧会に関して作成してみたので、活用の仕方、項目が適切であるか、記入の仕方等ご意見をいただくことで、本格的な運用に持っていきたいと考えている。
委員
ロジックモデルを使った評価で話題になったのは、2014年度の札幌国際芸術祭、昨年度の六本木アートナイトの事業評価である。インターネットですぐダウンロードできるのでご覧いただきたい。今回のこの取り組みに関するロジックモデルの枠組みの設定はいつのタイミングで作成したのか。
事務局
今回は運用には入っていないので、事業が終わってから作成した。
委員
六本木アートナイトは「事前」の段階で作成していた。自己評価のためだけにロジックモデルを使うのは、これまでの行政評価の延長線上のことしかできないのではないか。それよりも、ロジックモデルを事前に作っておくことで、企画展や全体の年間の事業を何のためにやるのかをスタッフで共有することができる。主体別にアクションに関する目標を設定し、チャートを見取り図のようなものにすることで大まかな目標が細分化されるので、それぞれのエージェントに何を訴えかけるのか常に進行しながら、確認をしながら作業することができる。
委員
次年度の展覧会計画が決まり次第、目標設定するのはどうか。
事務局
12月頃には次年度の予算が見えてくるので、その時点で作成を始めて、3月の評議会では、次年度の予定はこういう形で、それぞれの事業がこういうターゲットでというようなことがわかっているといいということか。
委員
定性的なものを落とし込めるようにしていけるとよいのではないか。
事務局
数値的なものは予算であるとか、動員数のやり方はある程度想像ができるが、定性的な評価をどうするかといったときに、ロジックモデルといったものがあるということで、今回、波及効果などについて、どのようなものがあるのか洗い出してみたものである。
委員
定性的なものでも定量化できるものはある。波及効果でいえばSNSのシェア数やアクセス数などである。
委員
アウトカムの評価に関して、来場した人たちのアウトカムのレベルを検証することは難しい。例えば、札幌国際芸術祭や六本木アートナイトでもアンケート調査を実施して、「芸術の理解が深まった」、「心が豊かになった」という回答からアウトカムの成果が得られたと記録している。しかし、そのアウトカムのレベルというのは、どんなに頑張っても、こういう事業を行ったときは、この結果が得られる、というような因果関係の確定にはならない。年に何回も企画展があるような施設では、アウトカムの調査を毎回企画展ごとに実施することはできない。やれる範囲で、当事者として関わっている人たちが主観的にどういう印象を得たのかということだけでも記録していくべきではないか。結果評価に関してのロジックモデルの適応にやれることには限界がある。
事務局
限界はあるけれども、主観的に実施した方がよいか。
委員
主観的であってもやった方がいい。
事務局
Art Meets04の事業評価に関して言えば、アーティストのキャリア形成において、次の展覧会に繋がった、といったことなども挙げているので、それは先ほどの鑑賞者とは立場が違う。アーティストのキャリアというのは我々も耳に入りやすいため、こういうことが言えたということもある。
委員
対アーティストという項目においては、そういうことがいえたと言うだけでもいい。ただ、それは対アーティストであって鑑賞者に対しての働きかけではない。影響を及ぼした対象者の違いを明確にしておく必要がある。
委員
鑑賞者に対してサクセスストーリーの抽出をしてみてはどうか。1つのプロジェクトに対して、10個、参加者がどのように変化したかを数値が取れるものを目標値として確保する。機関紙と同様の写真を撮っていった人がいるというのは、サクセスストーリーの1つだといえる。こういう写真こそ、インスタグラムに掲載して発信していくべきではないだろうか。サクセスストーリーは波及効果を持ちやすい。自分に置き換えて捉えられるようなものが重要であり、それを求めてくる人もいる。どういう変化があったかをアンケートの中で具体的に書く人や、話してくれる人と接する機会も増えるのではないか。
委員
結果どうだったかというよりも、次に繋がるというものが抽出できて、こうしようとい戦略がでないともったいない。機関紙を開くと空の写真がある。そういうものを見て自分も撮ってみたくなり、展示の宣伝になる。フェイスブックやインスタグラムで“あなたの空を教えてください”といった企画が設けられるのではないか。
事務局
個別の事業で表をつくると、お互いの連関や、年間を通してトータル的な部分が見えづらい。次がどうなったかというような有機的な繋がりが見えた方がいいのではないか。
委員
私たちが作る際には「ねらい」が一番上に来て、全てそこから始まる。予算は最後の検証くらいである。ねらいは年間をとおしてアーツ前橋としてどんなイベントであれ、共通しているもの、運営する予定、入館者の数を増やしたいなど、それぞれのイベントで内容について理解をしてもらいたい、対応してもらいたいなど別れてくる。共通しているものは共通、個別は個別でねらいができたとして、それを細分化していって、財務指標の中に入るもの、入らないものというように別れていく。
事務局
個別の調書は分厚いものになってしまう。ねらい(目標やターゲットなど)といったものはエクセルの表の作り方を変えて、年間を通したものにして、それぞれがどう違うか、そう関係しているかわかるように変えることとしたい。
委員
展覧会ごとにオーディエンスも変わってくるのであればねらいにそれも入れた方がいい。この展覧会は若年層、というように。
事務局
今年度は全体として何を目標にするのか、それぞれの事業がどういう目標なのかという一覧にしたい。
委員
展覧会を担当者が自分の展覧会に対しての評価をするというのは、作家との引き合いもあり、予算をたてるところからスタートしている。実際に実施してみて、その反省としていろいろなものが挙がってくる。それに対し、年間の評価は、館自体がどういう方向へ向かうのかということも一緒に考えなければならないから、かなり大変なことであるが、やっておかなければ何も残らなくなってしまう。そう意味ではやるのに越したことはないが、仕事量としてはどうなのか。
事務局
実際にこの表を作成するのにもかなりの時間を要した。それに見合った価値が得られればいいのだが。
委員
静岡県立美術館が熱心に評価活動を行っているが、その結果として改善提案をしても、予算に反映されているとはいえず、何のために改善提案をしているのかというような気持ちが出てくる。
事務局
最初に説明したように、財政当局や文化国際課長とその仕組みについて庁内でどのように活用していくか、あわせて検討しなければならない。
これを内部で自分たちの意識として使っていく、というのは確かにあると思う。
委員
調書と自己評価に分かれているが、これは担当の学芸員が一人で書いて、第三者の評価はなく個人レポートとして残すものか。
事務局
その部分も協議していただきたいところである。今のところ、予算など数値的なところを事務担当が記入しており、一般指標以下を担当学芸員が記入している。それに対して担当者以外のコメント、評議会での意見をいれる項目を作った方がよいか。
委員
せめて館長、副館長の意見はほしい。ねらいと成果のところで、両方のレポートとも「新たな観客の獲得」という文章が一番頭にきているが、この文章は危険だといえる。美術館というのは入場者の獲得競争をしているわけではない。本来の意味があるのだから、それがまず頭にくるべきではないか。館として共通のテーマを持った方がいい。
事務局
ねらいを考えるときに、自分たちでやっていることを深く掘り下げないと「新たな観客の獲得」を簡単に設定しがちである。「鑑賞体験の広がり」はかなり突っ込んだ企画の内容で、よく練らないといけない項目なのでこっちが先にくるべきか。
委員
目的としてはそういう方向を自己評価するための調書でないとまずいのではないか。
事務局
むしろ波及効果として「新たな観客の獲得」ができたというストーリーにするべきか。
委員
大目標の下に中目標がある、一個の大目標を達成するために、それぞれの中目標があるというような、ツリー構造になっているのが望ましいのではないか。
委員
個別に文章が入らないよう、チャートにして感情が入らないようにした方がいいのかもしれない。
委員
たとえば年間のねらいの大目標というものがあるとしたら、どちらかは年間をとおして変わらない、館として変わらない、同じものが共通して使えるのだと思う。ツリーの何段目かに各展覧会のねらいが含まれてくるので、それを集約すると大目標に繋がる。
事務局
文章で書くというよりも、そういう形式の方がやりやすいのかもしれない。
委員
最初はシンプルにして、これはどうしても付け加えたいというものがあるというときに追記できるようにしていくといいかもしれない。
委員
やろうとしている良さはチームワークだと思う。目的があって、それぞれの担当がどういう考えかを表している。そこにはねらいがあって、担当ごとの目標があって、それが全部合わさることで展覧会が達成され、改善も考えられる。ねらいが何なのかというのはアーツ前橋のミッションであって、どういうふうに自分の部署で、担当で、自分の言葉に変えるのか、確認しつつ、数行でいいから書き出していって、調整をした結果、どこを改善し、どこは今までどおりいく、思わぬ結果は今後どういう扱いをしていくかといった方針を館長から出して、みんなで意見としていくべきではないか。
事務局
かなり有益なご意見をいただいた。フォームも一部見直し、予算の獲得等で今後活用していく方向で考えてよいか。
委員
決められた予算の配分を議論していくようになるとよい。
事務局
巣山委員長や専門である友岡委員に新しく作成したものを見てもらうというステップを入れ、タイミングは検討したいが、今後実際の運用に入っていくこととしたい。
5 その他
事務局
次回の評議会開催日であるが、第17回については、9月下旬を考えている。来年度の委員さんのご都合の悪い曜日をまずはお知らせいただき、後日調整をさせていただきたい。
委員の変更
- 学校関係者として新たに間々田委員が加わる。(大澤委員は退職により解嘱)
- 他の委員は継続する。委員の任期は平成31年3月31日までとなる。
主な意見等
- ギャラリーツアーを平日の夕方以降に開催してはどうか。
- コレクション展は、アーツ前橋のブランドとして、「アーツ前橋 コレクション展」というふうに、1つの名称としてセットでみられるデザインにできないか。
- コレクション展や収蔵作品展といった表現は一般の人にはわかりにくいため、展覧会の内容がわかるような表示にするのはどうか。
- ビギナー向けの鑑賞ガイドを作ってはどうか。
- 展覧会後は、今までの開催経過との比較をした分析がほしい。過去がどうで、今がどうなったかの差が目で見てわかるような資料があるといい。
- アンケートの表記を、主婦ではなく、主婦・主夫などに変えた方が良い。
- 広報戦略を展覧会ごとに、ビギナー向けやアートに詳しい人向けなどとターゲットを変えてみてはどうか。
- 滞在制作では、地域ゆかりの作家の応募が少なくなってきている現状を考えるべき。応募する当事者に耳を傾けていってほしい。
- SNS上の数字を分析していく必要がある。また、インスタグラムを活用していく必要があるのではないか。
- 事業評価について、結果どうだったかというよりも、次に繋がるというものの抽出が出来て、こうしようという戦略が立てられるとよい。
- アウトカムの評価について、当事者として関わっている人たちが主観的にどういう印象を得たのかということだけでも記録していくべき。
- 担当者以外のコメント(せめて館長、副館長の意見)はほしい。
- 評価シートは、「ねらい」が一番上にきて、予算は最後の検証くらいである。ねらいは年間をとおして、共通しているものから、個別のものというように別れていく。
- 大目標の下に中目標がある、一個の大目標を達成するために、それぞれの中目標があるというような、ツリー構造になっているのが望ましいのではないか。
関連書類
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更新日:2019年04月12日