第27回アーツ前橋運営評議会 報告

審議会名

アーツ前橋運営評議会

会議名

第27回アーツ前橋運営評議会

日時

令和2年12月14日(月曜日) 午後1時30分~午後3時30分

場所

アーツ前橋 1階スタジオ(オンライン併用開催)

出席者

委員

小島委員長、友岡副委員長、片倉委員、瀬谷委員、結城委員、長谷川委員、水沢委員、間々田委員、佐々木委員、黛委員

事務局

川端部長、田中課長、住友館長、徳野副館長、堺副主幹、今井学芸員、池上学芸員、大井田学芸員

議題

報告事項

(1)事業の実施結果
・廣瀬智央「地球はレモンのように青い」
・収蔵展「糸の記憶」
(2)事業の進捗状況について
・アーティスト・イン・スクール
・アーティスト・イン・レジデンス(スタジオ提供)
(3)関連記事/視察団体受入
(4)前回までの指摘事項
(5)その他
・令和2年度収蔵美術品専門委員会の開催予定について
・借用作品紛失案件について
・借用作品紛失調査委員会について
・その他全般について
 

協議事項

(1)令和3年度展覧会スケジュール(非公開)

会議の内容

1 開会
川端部長から開会のあいさつをおこなった。
【川端部長】
評議会委員の皆様にはお忙しい中お集まりいただきお礼申し上げる。
報道のとおり、アーツ前橋における借用作品紛失事案について、紛失自体もさることながら、その後の所有者への連絡等至らない点が多く、評議員の皆様にもご心配をおかけしている。公立美術館としては何より信頼が大事であり、作品の所有者、市民皆様、評議員皆様に改めてお詫び申し上げたい。
今後の事案経過については、会議の中でも説明させていただくが、再発防止に向けて一日も早い信頼回復に向けて取組んでまいりたい。
委員皆様には忌憚のないご意見伺いたくお願いしたい。
 

2 報告事項
(1)事業の実施結果
・廣瀬智央「地球はレモンのように青い」
・糸の記憶
資料に基づき、事務局から説明を行った。

【委員】
廣瀬展では図録の発行が遅れたと資料にあるが、どのくらい遅れたのか。

【事務局】
結果的に出版が会期終了間際になってしまった。展示作品の図版も載せるということで、1か月程度遅れた。

【委員】
一度図録まで作ったが展覧会が延期となり、再度実施を決定した際に新作も制作し、そのシートを図録に入れて配布した展覧会が他館であった。発行は遅れてしまったが美術館本来のメッセージを発信できたと思う。アーツ前橋の良さはフットワークの軽さだと思う。

【事務局】
新型コロナウイルスで家に引きこもる人達に対し、五感を使った展覧会というのは動員数に影響があったと実感している。

【委員】
コレクション展の収支予算が、実行予算に非常に近い数字なのはなぜか。

【事務局】
9月補正予算で実行予算に近づけたためである。

【委員】
地方美術館で動員数が伸びたのは新型コロナウイルスが影響していると思うが、アーツ前橋ではどのように捉えているか。

【事務局】
美術館は比較的安心して出かけられる場所であると感じていただいたと思う。
同時入館者の人数制限はしていたが、(感染拡大防止のため)遠くには出かけられないけれど、近くの美術館に行ってみようという方がいたのだと思う。
インターネットでの口コミも多く、来館者アンケートでは、インターネットやSNSで知ったという項目が多かった。もう一つは、マイクロツーリズムで近場に行ってみようという方もいたのだと思う。

【委員】
レモンの展示は変化が見えるので、それを楽しみにして何回も来た。自分のまわりにも、何度か来場している方がいた。そこが面白かった点であると思っている。
(新型コロナウイルスの関係で)来館できないが、(れもんのたねせっけんプロジェクトの)クラウドファンディングだったら応援したい人がいたと思う。クラウドファンディングの進捗と県内外の支援者の割合が分かれば教えてほしい。

【事務局】
クラウドファンディングの結果は、達成率が130%と予想より大きな金額を支援していただいた。現在、桐生短大の学生とレモンの繊維をどのように製品化するか進めている。石鹸の製品化については形が見えてきており、どのように展開するか話し合っている。
県内外の支援者の割合はすぐに分かりかねるが、情報が入り次第ご報告したい。

【委員】
普段見慣れているレモンが(展示室に)たくさんあって、新鮮なもの、しぼんでいるもの、傷んでいるものなどを見た時に、いろいろなことを感じた。
これからも、子供でも、芸術に縁のない人でも、見慣れたものを違った角度から見られるような展示を考えてもらえたら良いと思った。


(2)事業の進捗状況について
・アーティスト・イン・スクール
・アーティスト・イン・レジデンス(スタジオ提供)
資料に基づき、事務局から説明を行った。特に意見無し。
 

(3)関連記事/視察団体受入
資料に基づき、事務局から説明を行った。特に意見無し。

(4)前回までの指摘事項
前回評議会で指摘いただいた事項について事務局から説明を行った。
【事務局】
・コロナ禍における教育現場との連携
アーティスト・イン・スクールの状況のとおり。
・展覧会の目標値や動員人数を実態に沿ったものにすべき
コロナ禍で目標達成が難しく、新年度予算の状況も踏まえ計画を立てていく。
・前橋文学館との連携
令和4年に「朔太郎大全」という大きな企画展があり、連携を図っていきたい。
・コロナ禍のアーティスト支援の状況
「前橋文化活動奨励金」として文化国際課本課が事務局となって対応している。
・オンラインを活用したコロナ禍の工夫
今回の展覧会(「聴く-共鳴する世界-」)は、館内WiFi環境を活用し実施している。

(5)その他
資料に基づき、事務局から説明を行った。特に意見はなし。

・令和2年度収蔵美術品専門委員会の開催予定について
1月下旬開催の方向で進めている。

・借用作品紛失案件について
川端部長からのあいさつのとおり、借用作品の紛失事案は11月6日に新聞取材があり、それに答える形で報道となった。

今回の事案は、アーツ前橋で収蔵を予定して借用し、調査を進めていた過程で作品が紛失したものであり、木版画4点、書2点の合計6点である。

保管場所は旧前橋市立第二中学校で、平成30年度から(保管建物を)借用し、保管過程もしくは昨年(令和元年)12月20日に保管場所で(同じ場所に保管されていた)教育備品の廃棄作業があり、誤廃棄された可能性も否定できないというものである。

今年(令和2年)1月に入ってから収蔵予定の3点が見つからないことが分かり、再度調査したところ、収蔵予定以外の3作品、合計6点が見つからないことが判明した。

その後、行政内部でも方針会議、再調査などをしていたところであるが、結果7月に借用相手に報告させていただき、警察へ届をしながら進めさせていただいている。

最終的には令和元年3月の最終調査時から令和元年12月の備品整理までに紛失もしくは事前区分けが不十分であったために誤廃棄された可能性が高い。

今後こうしたことがないよう借用体制や管理体制を見直し、再発防止に努めていきたい。

・借用作品検証委員会等について
今回の事態を重く受け止め、市として2つの委員会を設置することになった。
ひとつめは作品紛失の検証委員会で、今月(令和2年12月)3日に第1回目の会議が開催され、今後は関係職員のヒアリング、資料の精査をして、途中2~3回の会議を開催し、令和3年2月末を目途に報告書を作成する予定である。

もうひとつは、アーツ前橋のあり方について考える委員会で、委員構成員は選考中、信頼回復のためにアーツ前橋がやるべきことを話し合っていく。

・新型コロナウイルス対策等全般
【委員】
コロナ禍でいろいろ行事が中止となっているが、美術館は比較的(お客さん同士の)スペースが取りやすいと思う。そういった中で来場者が密集したことはあるか。

【事務局】
通常展示室内は60人の入館制限を設けているが、それ以上になったら外でソーシャルディスタンスを作って待ってもらうようにしている。廣瀬展で最大に混雑したときでもその範囲で対応できている。

【委員】
来場者の検温は受付で手動で行っているのか。

【事務局】
受付にアクリル板を設置し、隙間から非接触型体温計で計測している。
体温の計測の仕方についてより良い方法を見つけていきたい。これから冬場になるので、室内の二酸化炭素濃度を計測したり、新しい対策の情報収集に努めていきたい。

【委員】
消毒液は展示室内各所に設置しているのか。

【事務局】
廣瀬展でも作品に触れるような傍には設置していた。「聴く展」でもヘッドフォンの使用があるため、消毒などをこまめにしている。

(5)その他
資料に基づき、事務局から説明を行った。特に意見はなし。

・令和2年度収蔵美術品専門委員会の開催予定について
1月下旬開催の方向で進めている。

・借用作品紛失案件について
川端部長からのあいさつのとおり、借用作品の紛失事案は11月6日に新聞取材があり、それに答える形で報道となった。

今回の事案は、アーツ前橋で収蔵を予定して借用し、調査を進めていた過程で作品が紛失したものであり、木版画4点、書2点の合計6点である。

保管場所は旧前橋市立第二中学校で、平成30年度から(保管建物を)借用し、保管過程もしくは昨年(令和元年)12月20日に保管場所で(同じ場所に保管されていた)教育備品の廃 棄作業があり、誤廃棄された可能性も否定できないというものである。

今年(令和2年)1月に入ってから収蔵予定の3点が見つからないことが分かり、再度調査したところ、収蔵予定以外の3作品、合計6点が見つからないことが判明した。

その後、行政内部でも方針会議、再調査などをしていたところであるが、結果7月に借用相手に報告させていただき、警察へ届をしながら進めさせていただいている。

最終的には令和元年3月の最終調査時から令和元年12月の備品整理までに紛失もしくは事前区分けが不十分であったために誤廃棄された可能性が高い。

今後こうしたことがないよう借用体制や管理体制を見直し、再発防止に努めていきたい
 

・借用作品検証委員会等について
今回の事態を重く受け止め、市として2つの委員会を設置することになった。

ひとつめは作品紛失の検証委員会で、今月(令和2年12月)3日に第1回目の会議が開催され、今後は関係職員のヒアリング、資料の精査をして、途中2~3回の会議を開催し、令和3年2月末を目途に報告書を作成する予定である。

もうひとつは、アーツ前橋のあり方について考える委員会で、委員構成員は選考中、信頼回復のためにアーツ前橋がやるべきことを話し合っていく。

・新型コロナウイルス対策等全般
【委員】
コロナ禍でいろいろ行事が中止となっているが、美術館は比較的(お客さん同士の)スペースが取りやすいと思う。そういった中で来場者が密集したことはあるか。
【事務局】
通常展示室内は60人の入館制限を設けているが、それ以上になったら外でソーシャルディスタンスを作って待ってもらうようにしている。廣瀬展で最大に混雑したときでもその範囲で対応できている。

【委員】
来場者の検温は受付で手動で行っているのか。
【事務局】
受付にアクリル板を設置し、隙間から非接触型体温計で計測している。
体温の計測の仕方についてより良い方法を見つけていきたい。これから冬場になるので、室内の二酸化炭素濃度を計測したり、新しい対策の情報収集に努めていきたい。

【委員】
消毒液は展示室内各所に設置しているのか。
【事務局】
廣瀬展でも作品に触れるような傍には設置していた。「聴く展」でもヘッドフォンの使用があるため、消毒などをこまめにしている。

3 協議事項
(1)令和3年度展覧会スケジュール
【非公開】
資料に基づき、事務局から説明を行った。

4 その他
・その他

【事務局】
ぺ・ヨンファン氏から「あかつきの村」へ寄付したいとの申し出があった。照屋勇賢氏の作品を共同購入した「未来の芽 里親プロジェクト」を通じて寄付される。「あかつきの村」ともアーツ前橋は継続的にアートプロジェクトを行っている。添付資料をご覧いただきたい。

・次回開催予定
【事務局】
次回の開催予定であるが、第28回については令和3年3月下旬で検討したい。

5 閉会

 

主な意見等

・廣瀬智央「地球はレモンのように青い」図録の発行は遅れたが、美術館本来のメッセージを発信できたと思う。アーツ前橋の良さはフットワークの軽さだと思う。

・レモンの展示は変化が見えるので、それを楽しみに何回も来館する人が多かった。変化が感じられるところが面白かった点であると思っている。

・(新型コロナウイルスの関係で)来館できないが、(れもんのたねせっけんプロジェクト)クラウドファンディングとして応援したい人も多かったと思う。

・普段見慣れているレモンが(展示室に)たくさんあって、新鮮なもの、しぼんでいるもの、傷んでいるものなどを見た時に、いろいろなことを感じた。これからも、子供でも、芸術に縁のない人でも、見慣れたものを違った角度から見られるような展示を考えて欲しい。

・地方美術館で動員数が伸びたのは新型コロナウイルスが影響していると思う。

・コロナ禍でいろいろ行事が中止となっているが、美術館は比較的(お客さん同士の)スペースが取りやすいと思う。

関連書類

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更新日:2021年03月08日