第4回アーツ前橋あり方検討委員会 報告

審議会名

アーツ前橋あり方検討委員会

会議名

第4回アーツ前橋あり方検討委員会

日時

令和3年9月30日(木曜日) 午後2時~午後4時20分

場所

前橋市役所11階南会議室

出席者

委員

中島委員長、渡辺副委員長、青野委員、大橋委員、金井委員、小山委員、島委員、中村委員、小坂委員、田中委員

事務局

関口副参事、徳野副館長、北澤主席学芸員、堺副主幹、狩野主任

次第

1 開会

2 あいさつ

3 議事
・各委員からの事前意見(資料)

議題1 今後のアーツ前橋に向けた意見交換
議題2 館長選任に向けた意見交換

4 その他
・次回の予定議題と開催日程

5 閉会
 

会議内容

1 開会

2 あいさつ

会議開催にあたり、委員長からあいさつを行った。

(中島委員長)
紛失案件に関しての検証と事実確認、共有、ガバナンスとコンプライアンスというところをこれまで協議してきた。

「あり方検討委員会」という趣旨から「これからアーツ前橋をどうするのか」「どうしたいのか」を本来議論すべきと考えていたので、「市民が納得できる施設を手に入れるにはどうしたらいいか」という本格的な議論を、みなさんのお知恵をいただきながら進めていけると考えている。

これまでも申し上げたが、SNSの発達でさまざまな意見がリアルタイムに把握できるのは、良いようで、殺伐とした雰囲気にもなるし、創造的な希望に満ちた話題も溢れているが、自分が考えるポイントは、前橋市民が支えるアーツ前橋が今後どうなっていけばいいのか、専門的な見地をお借りして議論を進めていければと考えている。

 効率的な時間を使って建設的な意見を詰めたいと思っている。最後までよろしくお願いしたい。
 

(資料確認と前回会議の補足)
資料説明 ・・・各委員からの事前意見


(事務局(徳野副館長))
具体的な議事の前に2点。1点目は前回会議で島委員から、「アーツ前橋としての取り組み」について宿題いただいた部分の説明になる。

「収蔵作品の確認作業」として「実見確認と台帳確認」を令和3年6月に終了している。
「学芸業務」については、「職責と実績に応じた主席学芸員の配置」と、「研修機会の受講機会の確保」として任期付学芸員に対する研修充実に新たに取り組んでいる。

 この後の対応は「収蔵作品の確認」後の作業として「寄託や借用作品の確認」と「作品収蔵管理の手続きチェックマニュアル」作成。あり方検討委員会の提言も含め、人事管理、学芸・事務管理職の設置、正規職員の確保とか総務部の調整を行っていく。

 もう1点は、紛失事案の中で、文化スポーツ観光部の初動対応の問題、それから市としての組織的な共有・対応の課題について、危機管理対応という視点で委員会に入っていただいている渡辺副委員長からご紹介いただきたい。
 

(渡辺副委員長)
前回会議までに「なぜ事案が起こったのか」について話があったが、一言で言うと「誰もボールを持っていなかったから、謎の落球事故が起こった」ということだと思う。

施設運営に限らず、物の管理、運搬、保管、使用とか、仕事をする際、複数であたる時には、「このフェーズについて今誰が責任を持ってやっているか」を明らかにし、次の工程の人に仕事が移るとすれば、「移った人がボールを持っている」ということで、「そのボールを誰が持っていて、次回は誰に渡すのか」を工程ごとで明らかにしていけば、ボールが無くなることはないし、落ちても拾えると思う。
今回はボールが無いし、見つからない。誰がボールを持っていたのか分からない。現場でも誰が持っていたのか分からないし市役所の中でも誰が持っていたのか分からない。はっきり言えば「たらいまわし」をしているうちにボールが蒸発したような話である。

他人のものを預かっている、あるいは重要なものを生産し保管している時に無くすということはあり得ない。旧二中の倉庫の中で運び入れたものは、誰が責任を持って確認しているのか。大掃除があって捨てるかもしれない時に、誰がそのことについて関係部署や現場作業の方に「外しておいて下さい」とか言うのか。小さな話だがみんなで確認したり、前回ボールを持っていた人が「今回はあなたね」と言ったり、館長や副館長が、「この人がボールを持っていることにしているから頼むよ」ということを言っておけば、その人はボールを持っている認識で仕事をする。
お役所仕事の悪いところが凝縮された案件だと思っている。

アーツ前橋の「今後のあり方」とか「リスクマネジメント」ももちろんだが、これを機会に前橋市のいろいろな組織、スポーツ、文化、福祉、いろいろな部署があると思うが、二度と起こらないように、市役所本庁、各拠点をマネジメントしている方、拠点でプロパーとしてマネジメントしている方たちがボールの在りかを明らかにしておくことが大事なので、そこをきちんとやらなければならない。

メンバーに同じ価値観を共有するのは大切なので、日頃業務の中で癖をつけていけば、別に難しい話でもなく簡単にできることだと思う。
「リスクマネジメント」といっても、何か有事があった際、どこで出ているのか、火事、事故、事件、どれをとっても、その現場に一番近いところで、「その情報を一番持っていて取り仕切らなければいけない人は誰なのか」をはっきり決める。

会社全体として対応しなければいけなければ、総務部、人の問題であれば人事部、お金の問題であれば経理部、契約問題であれば法務部が関与するわけだが、今回は人の問題なので、「これを人事部に預けるから、次のミーティングでこの問題をどういう扱えばいいのか人事部長なり人事課長が球を預かってくれ」と言い、メンバーの総意として人事部にボールを預ける。
預かった人事部は約束の期間までにどうすればいいかというボールを持ち、次のミーティングで「人の問題はこういうこと。所轄、監督官庁に相談をして対処しなければいけないし、場合によっては裁判になるかもしれない」ということになれば、「もう一度総務部、法律的な問題は法務部」ということで球を2つに分け、次のミーティングにその球に対する回答を持ってくるということを確認する。
それで再度集まった時にその球を誰が持っているか確認した上で、球の持ち主から次の工程のスタートを切る。非常に簡単なことだが、基本的なことがうやむやだったと思えてならない。今後参考にしていただければと思う。

(事務局(徳野副館長))
アーツの中に(フェーズが)あった時、組織的に対応しなくてはならない次のフェーズに移った時、とても参考になる重要な意識と思っている。アーツの中だけではなく前橋市としてやっていくときに、きちんと職員全員が肝に銘じていきたいと思っている。


3 議事
議題1 今後のアーツ前橋に向けた意見交換

(事務局(徳野副館長))
全体像とすると、これまでの意見交換の中でも、第1回(委員会)中村委員から「最初のコンセプトやプログラムについて、基本構想、基本計画、運営検討委員会と長い時間を議論してきた」という話や、今回の(事前意見の)中でも委員さんからあったり、大変多くの方が時間をかけて作り上げたものだったという意見があった。

「3つのコンセプト」をアーツ前橋は掲げてきたが、「創造的であること」「共有すること」「対話的であること」と大切な要素が盛り込まれていた。これは誇りあるものではないか。アーツ前橋が街なかにあり「繋がる美術館」を大切にしてきた。過去の展覧会にも館外事業にも見られ、(事前)意見や過去3回の検証でもあった。そうしたアーツ前橋を中心に、若い方の力、今までにない展覧会やジャンルを超えた作家、プロジェクト、地域のアートスペースが結びついてきたのではないか。そうしたことが意見全体だったと思う。

ただし、この「3つのコンセプト」から外れていた部分があったのか無かったのか、振り返った方が良いのではないかという意見もあった。
こうしたコンセプトは、開館10年に満たない中で見直す段階なのか、そういった意見もあった。
事業内容は美術業界から一定の高い評価を得ているが、市民がどれだけ理解してきたか、入館者数がどうだったのかという課題もあったと思う。
館外事業の成果はあるが、手広くしすぎて足元が揺らいではいないか、業務量も含め学芸員の待遇をきちんとした方が良いのではないか。
そうした中、それぞれの委員から、深く掘り下げたり、今回いただいた意見も含めて、(意見交換を)展開いただけたらと思う。

最初の会議で「作品紛失事案で明らかになった問題の三層構造」、「中心的なもの」「その周りにあるもの」「一番外にあるもの」として、「作品管理の問題」や「マネジメントの問題」の提示させていただいた。
2つ目の「マネジメント」上、人的リソースを超えた事業展開で溢れたところがなかったか、(3つ目の)公立美術館として行政の認識が足らなかったのではという核の部分。そこを見つめ直すことが「今後のアーツ前橋」に繋がることと思うので、三層(構造の課題)の中の一番核が今回(の意見交換)という認識で議論いただきたいと思う。

(中島委員長)
青野委員から今後に向けた意見をお答えいただけたらと思う。

(青野委員)
重複する部分があると思うが、最初の「3つのコンセプト」。これは変更する必要は全くないと思っている。「3つのコンセプト」をきちんと踏襲していく。「何が市民から求められているのか」にもう一回立ち返り、初めの一歩から積み上げていくしかないのではないかと考える。

(島委員)
3回議論を重ねてきて、「適切な作品の管理」や「3つのコンセプト」自体は変更する必要はないと思っている。これをどう継続し展開していくかが重要になるので、提出した資料を後で読んでいただければと思う。

差し迫っては、来年度予算を適切に確保していただかないと提言しても何もできないことになるのでお願いしたいと思う。

また、学芸員の待遇改善と質の向上も対応いただきたいと思う。
活発な活動を数年間続けてきていたので、業務量がどうだったのか、過重な負担になっていたのか、事業の数を減らして調整する、展覧会会期を長めにとるとか改善できる方法があるので考え欲しと思う。

2023年度に開館10周年を迎えるが、来年度が準備の前の年になるので、10周年だから予算が大きく付くわけではないと思うが、10周年を念頭におき次々年度の準備を進めていただけたら良いと思う。

冒頭、美術館活動の再開に向けた説明があった中、コレクションの棚卸作業が行われたことにより、今回のコレクション展、小さいスペースではあるが、館のコレクション活動がこのように進められてきたということが解りましたので、さらに新たに下の(地下ギャラリー)を使って展開していただければ良いと感じた。

(中島委員長)
予算の件がでたが、補足を事務局からしていただければと思う。

(事務局(徳野副館長))
紛失調査委員会から「作品を収蔵する意義」が大切であるという提言があったところ、予算が厳しい中、収蔵品(美術品購入)予算がゼロになってしまったが、「収蔵を続けていく美術館の意義」について、島委員から補足いただけたらと思う。

(島委員)
展覧会活動と美術品の収集活動は、美術館活動の両輪であり、高額な作品を買うために収集予算を付ける必要はないが、普段の展覧会活動をやり、グループ展でも個展でも良いが、これから国際的に活動している日本のアーティストを(展覧会活動で)紹介したときに、その中からいくつかの作品が美術館に残っていくことが重要である。

また「アーティスト・イン・レジデンス」として滞在し、前橋の歴史や前橋で発見したいろいろな資料を使い、(滞在制作の成果として)作品ができる。
そうしたものを成果として美術館が所蔵していくと、展覧会の歴史、レジデンスの歴史にもなるし、前橋を振り返る一つの参照点にもなるという意義がある。そうした作品はそれほど高額なものでもないので、これまで1000万円くらい(の収蔵予算)で継続的に収蔵されてきた。

一方、歴史的な、明治から現代にかけて活躍されてきた方々もいると思うので、そうした発掘をし、作家やご遺族がお持ちの作品をリサーチして収蔵していくことも重要である。

そうした作品は高値で取引されるタイプのものでは必ずしもないので、継続的に収集することで、これまで集めてきた数百点の作品をさらに充実させることができるし、将来的なコレクションをより魅力的なものにできる。

収蔵予算を削って展覧会だけやるとなると、展覧会をやってもその痕跡が残らなくなる。どの美術館でも(展覧会活動と美術品の収集活動は)両輪として位置づけているので、予算が少なくても収集のための予算は取っていただきたいと思う。

(事務局(徳野副館長))
「今後のアーツ前橋」の提言として参考になった。

(中村委員)
今後の美術館に向けては、具体的で実務的なことについては美術の専門家の皆さんからもお話があり私自身がとても勉強になった。

「今後のアーツ」や「館長の選任」を考えたとき、何か足らないような気がしていて、「アーツ前橋が生まれた時」は、市民皆さんのいろいろな「熱」や「熱さ」を介在して生まれてきた部分があると思っている。

それだけで生まれてきたわけではないが、その介在してきた部分が大きい施設だったと思っているので、存続の危機に瀕しているのだったら、もう一度、そういう場を作るのもありなのではないかと思った。

そこで何をするかは、皆さんからも「3つのコンセプトは良かった」とか「続けていくべきだ」という話があるが、他にも「本当にそれが浸透してきているのか」とか「意味あることだったのか」という検証を、委員会の中だけではなく、もう一度市民に問いかけてもらえないかと考えている。

その「市民会議」がどのレベルのものなのかも検討が必要かと思う。最初の「検討委員会」のような、ある程度専門的な知識を持っている人なのか、開館プレイベントで関わった一般の子どもやお年寄り含めてのレベルなのか、検討委員会後に行った実務に繋げていく文化推進会議のレベルなのか、検討は必要と思うが、前橋市民をもう一度信じて、そこまで開いて(今後のアーツや館長像について)検討できないかというのが提案である。

(金井委員)
「これから今後市民に親しまれる美術館になるためには」という設問に二つ意見を出した。
一つは館の職員全てが、来てくださる人達のために働くということが今まであったか。それがこの3回(会議を)聞いていて少し不安になった。

美術館は最高のサービス施設だと思う。だから来てくださる方を喜ばせて帰っていただきたい。そのためには館全体がやらなくてはならず、館長といえギャラリーに出て、お客さんと話してお友達になる、馴染みになるくらいの気持ち。

事務の人も事務やっているだけではだめで、学芸員や館長に任せているのではなく、ギャラリーに出て、来てくださる方と話をする。解説とか説明とかお友達になれば、もっと親しまれる館になると思う。館を良くするために自分は何ができるか。書類を作ればいいというものではない。実際に外に出て学ぶということ。

先程「3つのコンセプト」の話があった。確かに良いスローガンだが、本当にこの7年間で出来てきたのか疑問がある。
「創造的であること」。市民の方たちが創造的な心を育ませ、市民の中に芸術や文化を中身にしてもらえることが大事だと思うが、作家や学芸員たちの独りよがりの満足により「作家は創造的であればよい」という上から目線で見ていることはなかったか。僕も少し反省したのですが思いました。
「みんなで共有すること」は、市民が気楽に集まってくれる場であったか。これもやはり一段上から「教えてやる」という気持ちではだめだと思う。それから集まってくる人がいつもの顔ぶれということはなかったか。

もう一つは「対話的であること」だが、どんな対話があっただろうか。ここが非常に反省すべき点であると思った。
今年、東北での人口10,000人にも満たない町、津波で100人以上亡くなっている町で展覧会を企画した。全国にその展覧会を広めようと思い、各美術館とかにポスターとかを送りたかった。それで(発送)リストが欲しかった。一番身近だし2017年に僕が委員長をやった展覧会のその時に出されたリストがあったら欲しいと思いアーツに声をかけたら断られた。
それはいいが、僕が思ったのは「ダメです」で終わっちゃう。「対話的である」ならば、困った人がいるならば「どうすれば解決できるか」という対話が欲しかった。「それはできません、じゃあさよなら」で終わっちゃう。そこから対話が始まる。

「創造的なこと」「共有すること」「対話ということ」。この3つは単なるお飾りではいけない。そこを今回感じた。

(大橋委員)
全体については何度も出でいるとおりコンセプトの話なので省略する。
「3つのコンセプト」とともに、「つながる美術館、成長する美術館、文化を創る美術館」は重要なキーワードだと思う。いずれにしても開館10年にも満たないこの時期で、市民みんなで創りあげてきた基本的な考えは大切にしていくべきだ、変更する必要はないと思っている。

「アーティスト・イン・レジデンス」は商店街とも深い関わりのある事業である。滞在先が商店街の中という環境にあるので、商店街の人と滞在するアーティストが日常を通じて仲良くなり、商店街メンバーとも繋がりができた。
私も含め(商店街)メンバーは、現代アートは全然わからなくて無縁の世界だったが、海外のアーティストとか、一緒にご飯を食べて飲みながら話をすると、その人間を理解することができ、彼らが何をしようとしているかがわかってくる。そういう方々とお付き合いできたのは商店街にとって得をしてきたと思う。

開館直後から、海外アーティストが前橋に滞在すると私の家で必ず一回はホームパーティーをやり、学芸員や地域の人も呼んで一緒にわいわいやるのを続けて来たので、「アーティスト・イン・レジデンス」は価値のある事業、アーツ前橋だけではなく、前橋市、前橋のまちなかが世界と繋がることが実現できた事業だったので、コロナの影響で中断しているが、ぜひまた予算を取って復活して欲しい。地域として支えていきたいと思っている。

また、「前橋の美術」という展覧会があるが、昨年は「-トナリのビジュツ-」という副題をつけて開催された。
美術館で終わりにせず、街の中とも繋がっていこうと、私の店は、かつて「鈴木ストアギャラリー」をやっていたので、過去の思い出を掘り起こそうと倉庫を臨時の展示会場にしていただき、思い出深い事業もたくさんあるが、素晴らしいつくり方をしていて、「前橋の美術」のような、市民皆さん、展覧会を主催する方々自身がアイデアを出し、アーツ前橋と協調しながらコンセプトに沿った形で展覧会を開催していくのは素晴らしい。

商店街の中に絵を描くものもいて、前橋の民間の美術の展覧会等も身近に開催できるようになったら良いと言っていた。
何でもやるのは乱暴で、アーツ前橋のコンセプトに沿った形が条件と思うが、野本委員指摘のとおり、来館者数も開館当初から思ったほど伸びていない。一部の人の美術館になってしまっているのかなと思うので、さらに身近に感じてもらえる、市民自ら企画から参加できるようなサポートも増やしながらアーツ前橋の来館者数をボトムアップしていくことも必要なのではないかと思う。

前橋まちなかは「map」や「ya-gins」「マエバシワークス」とか、現代アートの前橋の作家さんたち自ら関わってつくっているアートスペースがある。こうしたこともアーツ前橋が力を発揮できた一つの要因でないか。「地域のアートとの連携」を大事にして欲しいと思う。
それと、アーツ前橋に努力していただき、商店街の我々がアーツ前橋の素晴らしさを伝えて欲しいということを常にお願いされていて、企画展があるときには必ず商店街関係者を招待していただき、商店街関係者向けに学芸員の解説付きのアートツアーの機会を毎回つくっていただきました。こうした点も今後も大事にしていただければありがたいと思う。

(小山委員)
前館長のやってきたこと自体はすごく面白いと思っていて、常識的な美術館を運営していくことを基本やっていったほうが良いと思うが、管理を強くしすぎると嫌だなというのは(資料に)書いて、館長も含めた学芸のチームがやろうとしていることができる形、「3つのコンセプト」を基に、市民の方と話すも大事だし、地元のアーティストと話すことも大事だと思うが、その人たちがやっていける雰囲気、現場をつくっていくことが大事だと思う。

国立の美術館は大きなことをやらなければならないと思うが、前橋市の美術館で、県や都、国とは違う美術館をやっていかなくてはならない。やっていくことが有意義だと思う。

乱暴な言い方かもしれないが、本当はやってはいかにが、間違いを起こしたら今回のように怒られつつ、突っ走っていくような姿勢ができるのが面白いし、学芸員も職員もアーティストもそうした人たちが繋がって、市民や県民とか国民とかを考えたとき、どれほどの共有が必要なのかわからないが、そうしたように全員に全てあまねく共有され楽しんでもらう、盛り上がる現場感が出てくることが、どうにかしてできないかが僕の願いである。

(中島委員長)
欠席委員からも意見が出されているので代読をお願いする。

(小池委員・野本委員からの提出資料を読上げ)

(事務局(徳野副館長)
「アーツ前橋運営体制」という資料を以前に出させていただいたが、アーツ前橋に学芸と事務の職員がいて、アーティストとも関わりがある中、いつも市民企画があるわけではないが、「前橋の美術実行委員会」という市民企画も3年に1度実施している。

作品収蔵に関しては「収蔵美術品専門委員会」で行っている。
「アーツ前橋運営評議会」があり、企画や目標設定を提示し、終わった後に評価を受ける運営体制があった。これまでも「もう少し入館者を上げたほうが良いのではないか」とかあったが、(評議会の意見)をどの程度、翌年度予算に反映できていたか(という課題がある)。
それから「どのように市民の意見を吸い上げるか」では、「もっと若い人の意見」とか「より多くの市民の意見」という課題もあるので、評議会の委員構成(の課題)もあると思う。意見を参考に次の体制の検討も考える必要がある。

金井委員からお話いただき、自分自身の反省も含めて、今回の事案は、アーツ前橋が掲げてきた「対話」、「共有」、「創造」を大切にし、事案が起こったときに関係者で対話し、共有し、どうするかを話すことを何より大事にしなくてはいけない。
芸術文化の事業展開とは別かもしれないが、そうしたこと(対話・共有・創造)を丁寧にやることが、作品管理やコンプライアンスでも大事だと思っていたが、(金井委員さんから)ご指摘いただいたところは、私も関わっており、金井委員や地域の作家とも丁寧に話をしていく(大切さ)を改めて感じた。自分の反省を含めてやっていきたい。

(渡辺副委員長)
(開館から)8年。「文化は続けてなんぼ」だと思うので、50年、100年と続けていくことが大事だと思う。

今回の事案は、初期の段階での経験と失敗を積み重ねるためのスタディーだったと50年後くらいに言えるのかもしれないと思うので、これは乗り越えていかなくてはならない。
自分は、この委員会で危機管理の専門家みたいであるが、普通のPRもやっている。「市民に愛されるアーツ」を考えていくとすれば、ソーシャルの時代なのでいろいろやることがあると思う。

人を集めたり物を売るときに大事なことが2つあり、1つは「コアユーザーを大事にすること」、もう一つは「エントリーユーザーという次のお客さん、新しいお客さんを大事にすること」。どこでも同じなので、アーツでもこれからまだやることがたくさんあると思って見ていた。
今の館が古くなり、取り壊しの問題が出てきたときまでいられれば、別のところに移っても協力してやっていけると思うし、子どもの頃に来た人が親になり、子どもの頃に撮った写真がロビーに飾ってあるのを見るみたいなことがあると素敵だと思った。

前橋は長く続くし、文化は長く続くどころではなく創造され続けていくし、市民に愛され続けていく。新しいメンバーの人たちに替わってもずっと在り続けるということが大事と思う。

(小坂委員)
私も行政職なのでアーツ前橋を知っているが、知らないという市民の方も多いのではないかと思う。名前は聞いたことがあるが場所はわからないとか。
「市民は知っているだろう」「こういう事業のを知っているだろう」と思いがちなところがあると思うので、もう一度振り返り、「もしかしたら知らないのではないか」を前提にまずは施設の周知なのかなと。

そういう中、(県立)近代美術館とタイアップして、共通入場券を発行してみたり、白井屋ホテルなどもできたので、まずは施設がどこにあるのか周知をしていただきたい。
やっていたことは素晴らしいと思う。評価も高い。行政職も学芸員の方もわかっていると思うが市民はわかっていない。

現代美術について、どの程度学校で教えているかわからないが、教育委員会とタイアップして中学生とか機会を設けアーツ前橋を見に行くようにする。市民が関われる思い出を作りながら、そうした努力も必要になってくるかと思う。

(田中委員)
「アーツ前橋は誰のおかげで存続できているのか」という意識を持つのが大切だと思う。商店街の人たち、作品の所有者、作家、その美術館。そうした人たちのおかげ、理解で活動ができている。こうした意識は以前から持っていたと思うが改めて意識すること。
今後は、地域との関わりを引き続き持ち続け、地域の課題や発見とか、解決に向けた積極的に行動していく。そうあって欲しいと思う。

(中島委員長)
ほぼ全員の意見が出そろい、本質的なところをまとめていかなくてはならない自分の立場が重圧でプレッシャーである。

8年前にアーツ前橋の「運営検討委員会」が設置されて、基本をつくったチャーターメンバーが今日、自分を含め中村委員、金井委員がいるが、以来8年間、(当時の)委員長として私のところにいろいろな意見が届くようになった。

高い評価もあれば、胸が締め付けられるような意見も聞き続けてきた。
皆さんの意見を聞くと、従来どおりの現代アートを扱った施設の継続という意見と相対的に見て取れるが、この先、今までと同じような意見を聞くには耐えられない。

「ぶっとんだ施設を前橋市民が支えている仕組みはかっこいい」という話があったが、その部分だけを見れば、業界の全国に発信する内容、ソースとしてすごくかっこいい。

その裏で、何人の市民が関わるといいのかという話があったが、2%の市民が何らかの形で関わればその企画は大成功である、前橋は33万人なのでその2%というと5~6,000人が目を向けてくれればその企画は成功であるという数値を聞いたことがある。
その理論から(5~6000人が目を向けてくれても)、ネガティブな意見は声の大きい人から寄せられる。それをどう前橋市民が許容し、発展的に館を支える仕組みを創れるのか。7年間ずっと頭の中をよぎってきた。

それが実現できていない中こういう事案が発生し、アーツ前橋の今後のあり方について検討する席についているのも因果な話だと思っている。

前橋市民である大橋委員や金井委員、行政職員の方たちもだが、概ね現代アートを扱った従来どおりのアーツ前橋を、発展的に支えていくという総合的な意見であろうと思うが、その覚悟が前橋市民にあるかどうか。

声の大きいネガティブ意見を発する人たちに、納得してもらうということではなく、何らかの形できちんと発信ができて、どう理解を求めていくかに懸かっていると思う。
前橋市民である我々に、そこを支える覚悟があるのかどうか、もう一度皆さんの意志を確認しておきたい。

(大橋委員)
大きい問題、テーマだと思う。前橋の商店街も非常に酷評されている。
私も委員長と同じようにそれを受け止める側の人間だが、私は一切無視して、前橋の商店街は、「めぶく。」という合言葉を基に、白井屋ホテルや行列ができる新しい店、中古物件をリノベーションした若者向けの店、アートに関係する若者が住みながらやっていたり、学生専用のシェアハウスが次々と出来たり、新しく楽しい事象がたくさん起こっている。

プラス思考で「前橋の街はこう変わっている。こういう姿勢である」ということを語り、見せるようにしている。それでマイナス意見が出るならしょうがないというのが基本的な姿勢。

アーツも同じように基本姿勢を変えないで欲しいと願っている一人だが、これからどのような企画で勝負していけるのか。学芸員の資質に関わっているが、「アーツ前橋はこういう企画ができる」とか「身近な美術館になって前とは違うし、スタッフの対応も違うね」とを感じられる、そういうプラス思考で見せていったり、受け止めたりという以外ないのと思う。

(金井委員)
8年前に中島さんが委員長になりアーツが立ち上がったと思うが、僕は何年か様子を見ていた。
皆さんもご存じのとおりどちらかというと現代美術に特化した展覧会が目立った。入場者も芳しくなく、委員の一人だったものとして何かやりたいと思い「前橋の美術」を立ち上げた。館長に提案したとき断られるかなと思ったが快く受けてくれて、僕らの好きなようにやらせてもらった。

野本委員の意見に「多様で良質な」というところ、多様になっていなかったのではないかとあったが僕も少しそう思っている。

市営の美術館であれば、いろいろなものが紹介されて良いと思い「ごった煮」のようにやったのが「前橋の美術」。前橋には他にも素晴らしい人がいっぱいいる。そういう人に焦点あてていくべきと思い、そういう人であれば、市民も来るし、市民の人たちが興味あるものを紹介する、それを前館長に提案した。興味を掘り起こせば来てくれるところがいっぱいある。

(中島委員長)
従来どおりの現代アートを扱っているアーツ前橋を、今後も発展的に支えていく覚悟があるかどうか。金井さんは変えていくべきという論調(ですか)。

(金井委員)
少し修正が必要。今のとおりだと相変わらず来てくれる人が少ないと思う。

(中村委員)
「支えられるかどうか」「中村の場合はどうか」と聞かれたら、小さな声で「支えます」としか言いようがない。ここで生きている人間は絶望していてもしょうがないので、前向きで語っていくしかないと思う。
そこをどこまで信じるか、地域の場合丁寧に大事にデリケートに結んでいかないといけないと思う。

プレイベントから開館までアーツ前橋はとても上手にやったと思う。
ただし、その後の形ができてから「広報、何なにやったの」「PR何したの」というと、「ホームページに載せた」「広報まえばしに載せた」「SNS1回だけ情報流した」。それではダメだと。
信頼関係築くためには、相手に向かってどんどん踏み込んで、回数ももっとやっていく部分は足らなかったと思う。

大橋委員が「街なかと世界を繋いでくれた」と仰っていたが、もう一つ、前橋という地域のポテンシャル、見えづらかったものを可能性があると見せてくれたと思っている。商店街、学校教育と美術館やアートをどう結び付けるかということや、福祉施設、介護、医療との結びつき。
演劇もポテンシャルを表に出す形にしていただいたと思っている。地域の演劇は美術と全く違い、表に出ることができない苦しさを持っている。質がいいものをやっても表に出ない。それをアーツ前橋にやっていただいた。

同じようにポテンシャルがあるが表に出ていないものを明らかにするという動きはやっていける可能性があり、現代アートでなくても良いのかもしれないが、一度それを手に入れたのならば、責任を持ってやり続けていかないといけないのではないかと思っている。

先程、渡辺委員が「これは50年、100年かかる」と言ったものを、地域の人間は引き受けていかなければならないと思っている。
そのときには、島委員が仰っていたように、これまで少し盛り込みすぎて、忙しくなりすぎていたから、地域は丁寧にゆっくり時間をかけて調整することができる場だと思うので、そういうものを続けていけば、まだ支えていく可能性はあるのではないのかと思っている。

(中島委員長)
この議論をもう少し深めることで次期館長像が見えてくる気がする。
前橋市民の意見ということでお話させていただいたが、「ぶっとんだ企画を矢継ぎ早にやっていたのを支えている前橋市民の覚悟」のような話を小山委員がされていたが、今の意見を踏まえてもう一度聞きたいと思う。

(小山委員)
いろいろな体験をアーツ前橋からされていることは良いことだと思うし、それを繋げていけるという可能性はすごく感じられる。

人を呼ぶのも市民と繋がるのも大事だと思うので、アーツ前橋をまた新しく経営する発想を念頭に置きながらさらにやっていくことに対し、熱意のある館長を呼ぶ、かつ市民が協力することが出来そうな感じがする。

前館長は仕事を詰め込みすぎて多かったので、そうしたことをきちんと管理できる人がいて、それを少なくしながら、良いバランスで展覧会とか作品購入していける形になれば良いし、影響を皆さんに与えることができれば良いと考えた。

(中島委員長)
そのような仕組みで市民が支えている館の事例がどこかにあるか。

(島委員)
金沢21世紀美術館。ただし例外的な美術館で、金沢市の人口47万人に対し、入館者が一番多かった時に年間250万人。人口の5倍の人が押し寄せ、観光公害に近いような感じだった。
21世紀美術館の特徴で一番良かった事業が、開館の年、市内に住む小中学生4万人を全員約4か月かけて、バスもチャーターし、予算2000万円をかけて「21世紀美術館はここにある」ということを示した。
さすがに毎年できないので一年休んで、2006年から小学4年生3000~4000人の見学を毎年継続してやっていた。開館の年に来た子どもが大きくなり、学芸員ではないが館の職員になった人がいる。

批判される方も確かにいると思う。21世紀美術館もそうである。現代美術をやっている美術館は多かれ少なかれ批判の矢面に立つ。お客さんもなかなか来ない。(自分が)今いる国立国際美術館もそうである。

小学校4年生は一番多感な時期で、大人になっていない、少し自我が芽生えている時期。子どもたちと一緒にコレクションを見るということを21世紀美術館は地道に15年続けてきている。
水戸芸術館もそういう取り組みをしている。アーツ前橋も、前館長は良くご存じなので、そこで蓄積されたものが、アーツ前橋に活かされてきた。それはやはり継続し市民との対話も今後さらに展開されると思う。

それから、入館者数だが現代美術館は基本的に人はあまり来ない。
広島市の現代美術館は人口120万人で年間約12万人。水戸芸術館も約3万人。前橋も33万人の人口で3万前後だから、ここ(アーツ前橋)だけが入っていない訳ではないことはご理解いただければ。

美術館のキャパシティもあるので、もう少し来てもらいたいというのはあるが、金沢もあまり人が来ると入場制限をしなくてはならない。コロナの問題で入場制限として中の混雑を避けられ、適切な鑑賞環境を保てるということがあった。
現代美術をやっていくということは、必ずしも多くの入場者がみられないということを最初から見込むことが重要だと思う。

それから「美術館の存在が知られていないのではないか」。これはまさにそうである。国際美術館は以前、万博記念公園の中、「太陽の塔」のそばにあった。大阪市内から40~50分かかる不便な場所で、お客さんが本当に来なかった。今は中之島という市内中心部に移ったが、国立国際美術館が大阪にあることをご存知の方も意外に少ない。
その意味では「アーツ前橋」は「前橋」とついているだけでも羨ましいと思う。少なくとも地名で場所が分かる。

いずれにしても美術館の存在は、多くの人にとって、ルノアール展、ゴッホ展をやるという企画展の名前だけで行く。「その美術館への親しみ」はなかなか生まれにくい。

そういう意味で「今年初めてオープンする」という気持ちで毎年やることが重要だと思う。アーツ前橋の職員も「10年やっているから大丈夫だろう」とか一切ないと考え、今年、来年初めてオープンする。今回良いきっかけになったので、来年春から再出発する、今は準備期間だというくらいの気持ちで、美術館が再出発してもらえたら良いと思う。

(青野委員)
私どもの方(原美術館ARC)は、決して入館者数は多くないが、確実に訪れてくれる地元の子供たちがいる。ミュージアムアークができたのが1988年だったが、当時「教育普及プログラム」という言い方をして、ワークショップやレクチャーなどイベントを継続してきた。

子どもたちが歩いて来られる美術館ではなく、親御さんに連れてきてもらわなければならないので大変だったが、それでも毎年夏に通ってくる子供たちはいた。そういう子どもたちが大人になり、自分の子どもを連れてきてくれる。

大学生も、原美術館ができた頃は美大生しか来なかったが、美大生がデートで来て、大人になって旦那さんを連れてきてくれたりする。

コレクションの大事なところは、そういう何年、何十年経っても、あの美術館に行けばあの作品に会える。自分は変わっても作品は変わらない。こちら側のモチベーションが違うので見え方が変わる。そういう経験を直にできるのがコレクションの良いところだと思う。

現代美術について言えば、やはりとんがっている。なかなかわからないと言われるのは仕方ないところで、万人が「これはいい」というのがあったら、それはもう現代アートではない、もうとんがってない、いわゆる大衆文化になってしまう。

なので、現代芸術、同時代の表現をきちんとフォローをしていくのは忍耐力がいることでもある。でも少しでも多くの人たちに伝えようという誠実さは、美術館をやっていく者にとって最低限必要なものなのではないかと思う。

もう一つ、子どもということから言うと、海外では小学校の頃に美術館に行ったことがある子は、大人になってからも美術館に行くというデータがある。子どもの時代に美術館の扉をあける体験をするのは大事なことだと思うので、アーツ前橋にもずっと守っていただきたいと思う。

(中島委員長)
これまで手をこまねいていたわけではなく、企画展に合わせ市所有のバスを使って、その地域の小学校に向けて、アーツ前橋に連れてきて観覧してもらい送り届ける企画をやったことがある。(バス事業の)法的な障害があり継続できなかったのが残念であるが、感動する親子の姿を見て勇気づけられた記憶がある。
ぶっとんだところをネガティブに取られて意気消沈していると、前に進めなくなるというご指摘のとおりだと思う。

(事務局(徳野副館長))
「現代アートをやっていく覚悟」という話があったが、自分もアーツに異動する前、アーツ前橋は「現代アート」と思っていたが、現代アートだけではなくて、前橋市が持っている収蔵作品とか、地域の群馬ゆかり、前橋ゆかりの作品を丁寧にみせている展覧会もあり、それだけではどこにでもある美術館になるので、そこで色付けをする中で、現代アートだったり、滞在制作だったり、海外との連携もやってきたので、そこも忘れずにちゃんとやっていきたいと思うのと、「続けていく覚悟があるのか」は全身全霊でやってきたと思っているので、現場の職員としてしっかりやっていきたいと思う。

(金井委員)
現代アートが「色付け」ではないと思う。

(事務局(徳野副館長))
言葉が適切でなかった。現代アートを「一つの核」として、「地域の近現代のもの」と「現代アート」を軸にしてやってきたと思っている。

(中島委員長)
議題2「館長選任に向けた意見交換」に入らせていただきたい。


議題2 館長選任に向けた意見交換

(中島委員長)
概ね「現代アートを中心とした館であるべき」という意見は、相対的に多いと認識しているので、これを踏まえた上でそうなると、「現代アートを扱える方」という一言に尽きるわけである。
こんなこと広すぎるし、先程の議題に戻るが、過去7年間のアーツ前橋を踏襲する仕組みでいいのかどうかも含めて。

館長像は、おぼろげながら「現代アートを扱える方」、「市民を巻き込める方」「子どもたちを巻き込める方」という意見で集約されると思うが、この点について意見があれば。館長像というカテゴリーがどうなっているのか島委員にお話しいただければ。

(島委員)
「館長の選定方法」は基本的に前橋市が主体的に考えることだと思うが、「どういう館長像があるのか」といった時の要件を9つ書いてある。

委員長が仰られたが、国内外の現代美術の現状と今後について見識を持っているというのが重要だと思う。
それから、アーツ前橋として、演劇、音楽、映画や文学、デザインや建築、食や環境など他分野にも関心がある方。
一般的な書き方だがアーツ前橋の活動方針に沿って、事業計画を適切に立案し進捗管理できる、それから注目される展覧会やコレクションの形成。
それといろいろな方々と対話できる。
今回の反省に立って言えば、運営におけるリスク評価、それからコンプライアンスの徹底は盛り込むべきと思う。
文言のいくつかは、他の美術館で館長を公募するときの要項を参考に記載したものである。
それから、今はハラスメントというのが職場で起きやすい。前橋市役所でもそうだと思うが、学芸員・事務系の方を問わず職員と接するときの態度とか、職場環境全体が風通しの良いものになること、そうした環境を醸成できることが重要だと思う。
原則として前橋市あるいは関東圏に在住し常勤として活動できる方が良いと思うが、どのような条件で引き受けてくれるかにより、例えば、週に3日館に来て、きちんと仕事をこなすということもあり得るかもしれない。
年齢的に言うと、小山委員などは若い方を抜擢するのが一つの案ではないかと仰ったが、ヨーロッパの美術館などは35歳で館長になったりする場合もある。あまり若く、現在働いている方との年齢差がありすぎると難しい課題もあると思うので、40代半ば後半くらいから60歳代前半。健康な方に働いていただくのが良いと思う。

(中島委員長)
前橋市とは協議を重ねてきたが、今後、法律に遵守して進めていきたいという話がある。その辺、一般職に関しての法令の話をしていただけるか。
今後、前橋としては遵守してくということ(でよいか)。

(田中委員)
少し堅い話になるが、1年前に地方公務員法が改正になった。既にいくつかの美術館では、改正に対応した動きが出ている。

専門職である館長がいて、その下に事務職の副館長がいる公立美術館が一般的だと思うが、法律改正を受けて、事務職の副館長が館長になり、専門職の館長が、これは美術館によって呼び方異なると思うが、例えば「特別館長」になるケースがある。

理由は、地方公務員法の改正で、法律の主旨に照らし合わせると、博物館法で規定する館長の職務があるが、美術館の業務をとりまとめ、学芸員や事務職員を監督し、美術館の任務の達成に努める職務を行うのは、「一般職」が適当ということ。

「一般職」というのは、事務職でも学芸員でも正規職員、あとは再任用や嘱託職員とかが一般職。今までの館長が「特別職」だったわけだが、「特別職」というのは「専門的な知識で助言をする」という程度の職で、中心となって施設を運営するのは「一般職」であるべきというのが法律改正の主旨。

今回この議論では、(一般職だとしても)「専門職の館長」としてはこういう人物像が望ましいという議論で良いと思う。

(中島委員長)
全国的に法律を遵守した、各館そういう動きになっているということだろうか。

(島委員)
地域によってバラバラで統一していないかと思う。専門職の館長もいるし、行政の人、かつて教育長だった人が館長になったりそういったところはある。

(中島委員長)
今後の流れとしてはどうなのだろう。

(島委員)
今の制度的なもの、前橋市の制度的なものにもよるので一概に言えないが、以前、愛知県美術館で館長をやっていたときには、ここ(アーツ前橋)と同じで県直営の組織だった。その館の館長の選び方は「現職である」、つまり「一般職」。私も県職員として2年間勤めた。

60歳になり定年で金沢に移ったが、40代後半から50代の人が入った方が、正規職員としてきちんと位置付けられるので、本来的にはきちんと週5日勤務し、市職員として館長の仕事に当たるのが一番相応しいとは思う。

(中島委員長)
小山さん。情報としてご意見いただけるか。

(小山委員)
美術館会議という世界的なものがあるが、館長が専門職でないといけないと聞いたが。

(島委員)
概ねそうである。ただし理解のある行政職が館長の場合、副館長が学芸でやりやすくなる場合もある。これも一概に言えない。

(小山委員)
全体でうまくいけば良いのではないか。

(青野委員)
群馬県では県立美術館も博物館も、一般職、行政の方が館長をやり、専門職の方が「特別館長」に変わった。

(中島委員長)
これまでの会議でコンプライアンスを扱い、「コンプライアンスは遵守する」と言うことであれば、アーツ前橋もそれにならい、一般職(の館長)、特別職の専門家、そういう流れで館長を招聘する理解で良いか。

(田中委員)
市として方針が定まっているわけではないが、法律改正に対応した流れが出てきているので、新しく館長を決めるのであれば則るのはひとつのあるべき姿だと思う。
ただし大事なのは、一般職でも特別職でも「専門性」が担保できているというのが大切だと思う。

(中島委員長)
歯切れの悪いまとめになるが、特別職であっても(一般職であっても)専門家である大前提、かつ「現代アートを扱える」、一言つけさせていただくと、「地域を巻き込める現代アート」「子どもたちを巻き込める現代アート」を扱える専門家が理想かと思うが、この点、金井委員から。

(金井委員)
(事務局からの)メールを見て質問としてここ(事前意見)に書いた。
前回(会議の)あと館長の話が出てきたが、今の質問とは違うのかもしれないが、そのメールがよく分からない。

「一部の委員から館長はここで決めるな」「議会で話があった」、だから「これは市が決めます」というようなメールだった。
であれば「この場は何のための場なのか」と。

2回目の議事録を見た時「市長はここのところで館長を決めてください」とそう言われたわけである。我々はそれに責任がある。
それを「市でやってください」と。どういうことか。大きな疑問だった。

ここで館長像を話し合ってそれで市に任せる。それでは具体的に市の誰が決めるのか。市長が決めるのか。

公募は賛成である。公募がたくさん出てきたところを誰が決めるのか。市長が決めるのか。我々は市長からそう託されたわけ。そのあたりを考えていただきたい。簡単に市にお任せしますではいけない。

(中島委員長)
その件に関しては徳野君。(田中)課長。

(事務局(徳野副館長))
館長選任に向けた意見として、第3回委員会の後、一部委員から、館長は館の設置者である市が主体的に決定すべきというご意見をいただいた。

先日開催された市議会本会議でも質問があり、(事前意見を委員に伺ったメールで)「ご意見をいただいたことから市が責任を持って選任したいと思います」という流れとなった。
「ご意見をいただいたから」という書き方は少し違うところがあり、元々この検討委員会の設置要領で、委員会の目的は「中長期的なアーツ前橋のあり方を検討すること」、所掌事務は「開館後の活動を振り返りアーツ前橋の現状と課題を整理すること」と「中長期的なアーツ前橋のあり方の検討に関すること」。

第1回会議や第2回会議でこの委員会の目的を3つ話したが、
1)「作品管理」や「コンプライアンス」といった「再発防止」を行うこと、
2)「今後のアーツ前橋のあり方」について、
3)「それに相応しい館長像」
小山委員から「いい人・悪い人」という話が出たと思うが、その時「市長から信託を受けているのかどうか」という話があった。

そもそも人事に関しては、行政の長である前橋市長が決定するものであり、その先の「決定をどうするのか」は、改めて田中課長や私が(市長に)確認したが、市長は「この件に関しては条件設定をする場」ということを確認した。
議員に関しては、第1回、第2回のあり方検討委員会の議事録を見て、議会の本会議で議員から(質問が)出た。

(議員質問)
「今回のお借りした作品紛失事案を受けて、アーツ前橋あり方検討委員会がスタートしました。議事内容を拝見させていただきましたが、個人的には会議録の内容に違和感を覚えています。今後の議論方針について伺います」

(文化スポーツ観光部長答弁)
「再発防止のための中長期的なあり方を検討するために設置したものです。
第1回会議では設立経過や紛失事案の概要を全員に共有して、第2回と第3回委員会で作品管理やコンプライアンス、リスクマネジメントと言った再発防止のことを意見交換しました。
今後は信頼回復に向けたアーツ前橋のこれからの活動を議論して、最後にそれまで意見を踏まえて今後のアーツ前橋のあるべき姿に相応しい館長像について話し合う予定です」

(議員質問)
「相応しい館長像とあったが、第2回までの議事録に目を通すと、館長人事まで決定できるような発言も一部ありました。
このような委員会の認識と進め方に対して大きな疑念、疑問を感じています。
そういった館長像の議論は、あっても私は良いと思いますが、委員会が館長を決められるような話は乱暴で無責任すぎるのではないかと思います。
館長の人選は、館の設置者である前橋市が主体的に責任を持って行うべきだと考えておりますが、次期館長についてどのように決定していくのか伺います」

(文化スポーツ観光部長答弁)
「ご指摘のとおり、アーツ前橋あり方検討委員会というのは再発防止に向けた、アーツ前橋のあるべき姿について十分な議論を行い、それを踏まえて、今後のアーツ前橋に相応しい館長像について話し合う場であると考えております。
従いまして、あり方検討委員会からの提言を参考に、今後のアーツ前橋にふさわしい館長を選任してまいりたいと考えております」

(議員からの要望)
「前回の館長の決め方と言うのが、運営検討委員会で決められたというのがあったと思いますが、もちろんその時はそれが最善だと考えられたのだと思いますが、同じ轍を踏まないよう、館長人事は市が責任を持って主体的に取り組んで欲しいと思います。
私はこの一連の会議で、まず再発防止について話が展開されると思っておりました。作品所有者に対する謝罪に、言葉だけでなく姿勢で示すべきだからと考えていたからです。その話が収束する前に館長人事の話が出てくるとは、作品の所有者にとってのこの会議は何色に見えるのだろうか気になりました。
検討委員会には、公立美術館を持つ意義を議論していただければ、アーツ前橋の今後に向けての方針も見えてくるのではないでしょうか。まだ時間はあります。今後の動向を期待しています」

という流れの事実経過である。
それでもどちらがいいというのはあると思うので、議論いただけたらと思う。事実経過である。補足があったら(田中)課長からお願いしたい。

(田中委員)
特に補足はない。こういった意見をいただいたので、そういったことも含めて議論をするというのはありかと思う。委員長の方で進めていただけたらと思う。

(大橋委員)
第1回会議をオンライン参加し、市長がそれに対して、どう館長を決めてくださいと言ったのかちょっと記憶が無い。

本来的には、私がこの委員を受けたのは、「再発防止に向けた提言」と「今後のアーツ前橋のあり方」を徹底的に議論しその方向性を示す。
そのために委員になったつもりで、具体的な館長候補名をこの会議の場で上げて議論するのは相応しくないと思う。
私自身、なぜ検討委員会の委員に指名されたかは、アーツ前橋と商店街は深い関わりを持っているので、地域代表として今後どう関わっていくかという観点から意見を述べるという意味で招聘されたと思っており、この会議で館長を決めるのであれば、それなりの市民の付託を受け、この場で館長候補を出して決める前提に無いと、私は市民に対して説明ができない。
そういう付託を私は受けていないと思うので、この場で具体的な館長名をやり取りするのは相応しくないというのが私の結論。

ただし、館長は非常に大事。館長によって今後アーツ前橋が決まっていくだろうと思っている。
その館長をどうやって選任するのか大事なプロセスになる。
アーツ前橋の学芸員がこれから具体的な仕事をしていく。学芸員と事務職も含め、内部で徹底的にどういう館長が必要なのか、どういう人が相応しいのか、この場よりも前にやるべきではないか。具体的に内部で検討した結果、その人選を高い視点で前橋市が検討し、我々がその段階、この人についてどうだというのはありだと思うが、この場で決定すべきではないと思っている。

その条件「こういう人が相応しいのではないか」という議論をして、方向性を示していく必要があると思う。
1番から7番まで挙げたが、島委員の9つの箇条書きと重複するところがほとんどだと思う。
こういう状況は美術界でも知られていると思うので、この状況でアーツ前橋の館長を引き受けるのは相当大変なことだと思う。

全部(現状を)わかった上で、アーツ前橋が復活していくために館長を引き受ける覚悟をもって、最終的にお願いしないといけないと思うが、そのためには、アーツ前橋を支える我々も一緒に「この問題をこれからも考えていく」、館長一人の問題ではない覚悟を示さないといけないと思うし、選任する側もアーツ前橋の館内も、前橋市もその覚悟をもって、館長に寄り添っていく、献身的になること、というのが必要な条件だと思っている。

(島委員)
僕の経験で言うと、学芸員の立場で「こんな館長が良い」という議論はしたことがない。ただし雑談レベルで、「あの人が来てくれたらいい」というような話をしたことはあった。現場の学芸員も多少具体的なイメージで「あの人が」とかあるかもしれないが、それをベースにしながらやっていくのは無理があると思う。

(中島委員長)
記者や傍聴の方が入っているこの委員会で、具体的な固有名詞を出して議論するのは、あまりにも失礼だという話で、それは避けるべきと言うのは当初から話をしていたつもりである。
先程の金井委員からの「前橋市が責任を持って決定する」、前橋市って誰がどこで、どうやってという疑問が残る。これは技術的にどうやって決めるのか。我々の手から離れたときにどこが決めるのか。

(田中委員)
具体的にどう決めるかは、まだこれからだと思うが、いろいろやり方があると思う。別途委員会を立ち上げて決めるということもあるし、公募と言うのもあると思うし、最終的に市の職員なので、任命権者である前橋市長が判断するということである。

(中島委員長)
僕が発言した内容が議会で問題になっているであれば恐縮であるが、「あり方検討委員会」が設置されて、紛失事案だけを扱い、次期館長人事が扱えない「あり方検討委員会って何」という疑問が残る。

議事録を確認できていないが、非公開の場で選定、選任をするという仕組みを残しておかないと、「あり方検討委員会」の手から離れたところで館長が決まっていくのは腑に落ちない。というところだけ意見を申し述べたい。

(金井委員)
僕が示したのは全くそのところで「責任を持って」って誰が責任を持つのかそこ。専門家がいない中でどうやるのか。解散して別の委員会を作って、そこでもまた「ここで話し合うべきことじゃない」と言ったらとんでもない。

公募、それを持ってそこから良い人を挙げる。それもひとつの手だし、これだけの人たちがいるから、この中の人たちも「この人が来てもらいたいな」という人がいるかもしれない。そういう人がいたらと思って前回発言した。
これは市のことだから、ここではやめましょうでは済まないと思う。

(小山委員)
僕からメールでお送りして皆さんに転送してもらったが、僕の希望は、この「あり方検討委員会」は、「どういう形で館長を決めるか」までは決めていいと思うが、人事に関しては市が責任を持ってやるべきで、「市」というのは、「アーツ前橋」や「アーツカウンシル」や「市の他の職員」や市長でもあると思う。それが前橋市だと思うので、僕は「公募」と言う形で提案させてもらったが、不透明な中で決まっていくのは、今の状況の中で良くないと思う。
公募と言うのは相当大変だが逆にその中でいろいろなことが生まれてくると思う。

(中島委員長)
僕の考え方ではまとめきれないので、最後に課長権限で「こうしたい」という(田中)課長の意見を聞かせて欲しい。「非公開の場で決めていくしかない」と言う今までそういう理解でいるが。

(田中委員)
基本的に公開の場で個人の評価を行うのは絶対にやめるべきだと思う。
今日の段階で意見をもらいたいのは館長像。本日の資料にも書かれているが、そうした長像について議論をしていただきたい。
それをもとに答申を作るという形で行きたい。

(中島委員長)
この委員会では具体名は提言しないということか。先程の「じゃあどこで決めるの」ということは、あり方検討委員会の手から離れて、誰がどこで決めるのかと言う、そこは。

(大橋委員)
そのことで「公募という選定方法もありじゃないか」という意見が小山さんからの意見書にありました。金井さんもそれもいいのではないかと。

私も状況が許せば、公募と言うのも、不調に終わるかもしれないし、公募と言うことがマイナスになる可能性が無きにしもあらずと思いますが、こういう状況の中である程度皆さんが納得して、透明感ある決め方と言うのは、「公募」というのは、決め方としてはありかなと思いますけれども。

その選定方法についても、あり方に関する提言と言うのも、決め方に関する提言と言うのも、ここは(この委員会の)守備範囲だと思います。その辺どうでしょうか。

(中島委員長)
公募で行きましょうという決定して良いの。この委員会で。

(大橋委員)
今この場で「公募で行こう」というのは乱暴なので、もし必要があればもう一回、どういう条件だったら公募ができるかというのをやった上で、あまり乱暴に決めない方がいいと思います。

(中島委員長)
ちょっとごめん。僕にはまとめきれない。この事案に関しては。
しかも、議会で批判を受けているのだとしたならば、議事録としてこの会話さえ議事録に残してほしくないよね。僕は。

(田中委員)
この委員会で、決め方としてどれか一つと言うのはなかなか。こちらもそれを受けてそのとおりにしなければならないとなってしまうこともありますので、この委員会の決定に必ずしも従わなければならないわけではないですが、それを無視したらこの委員会の意義は何だったのかということがあるので、できれば、公募も含めて、後はこれとは別に選考委員会を開くべきだとか、そういうことも頂いて。

その大前提として、公募で判断する際にも、別の委員会で判断する際にも材料となる「こういった館長像」を意見としていただきたいのが一番である。

(中島委員長)
先程、僕がお話しした「現代アート」が扱えて、「地域を巻き込める企画」、「子どもたちを書き込める企画」ができる館長像というまとめ方をさせていただきたいと思うが、これに関しての意見、金井委員。

(金井委員)
僕は「本当に熱を持った人」「責任を持って誠実にやる気持ち」が一番で「現代美術がわかる」とか「子どもたちにわからせる」とかは二の次だと思う。
前館長が就任したとき、いわゆる現代美術専門だから「政治をやって欲しい」と頼んだことがあった。

「政治」ということは、自分の専門だけやるのではなく、前橋の美術館、アーツ前橋としてみんなに好かれる美術館にしてもらいたいということで「政治」をやってもらいたいと言った。
これからも館長が自ら会場に行ってお客さんとお話をするとか、そういう熱心さ。田中委員はやったことがあるか。

(田中委員)
副館長の時にはやっていた。

(金井委員)
それはえらい。その辺、熱を持った人が第一だと思う。いわゆる現代美術に特化したとかいうことはしない方がいいと思う。

(中島委員長)
と言うことも含め「館長像」ということでところはよろしいか。
アーツ前橋が全国にセンセーショナルに発信されているところで、今後と言う状況で発信した時、どんな反応があるか楽しみでもあり不安でもある。
そんな「あり方検討委員会」の答申で良いか。

(大橋委員)
「公募もありではないか」と申し上げたが、公募でやって欲しいということでの提言はあり得ないと思う。

提言で「公募という方法も検討すべき」という表現で抑えておく、複数の方から意見が出ているのでそうすべきと思う。

「条件を示す」ということであれば、島委員が書いていただいた中に、委員長が仰ることも書かれていると思いますので、島委員が仰られていることを基本に共通項をまとめていくことで、事務局で作業していただければ、おのずとこの場で出ているのではないかと感じている。

(事務局(徳野副館長))
館の運営経験が一番ある島委員が時間の都合で退席になったが、その他の方法の意見もあったかもしれないので、議事録確認をする中で、島委員の意見も反映させながら、皆さんから集めた意見を取り集約をしたい。

4 その他
・次回予定議題と開催日程

最終報告書提言(案)の確認。委員任期が10月末までなので、それまでに事務局でまとめ、事前確認の上で次回会議をしたい。
日程は10月下旬で改めて調整する。

5 閉会

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更新日:2021年10月25日