令和3年度第3回前橋市社会教育委員会議
審議会名
前橋市社会教育委員会議
会議名
令和3年度第3回前橋市社会教育委員会議
日時
令和3年12月23日(金曜日) 午前10時~正午
場所
前橋市中央公民館506学習室
出席者
(委員側)
佐藤議長、清水副議長、大森委員、小川委員、関委員、森谷委員
荻原委員、村井委員、奈良委員、山田委員
(市教委側)
吉川教育長、藤井教育次長、都所指導担当次長、事務局員(生涯学習課)
欠席者
土田委員、宮内委員
会議内容
1.開会
2.表彰
森谷委員が群馬県社会教育委員連絡協議会表彰を受賞したため、記念品の贈呈を行った。
3.教育長あいさつ
本日はご多用の中、お集まりいただきありがとうございます。コロナの感染状況もだいぶ落ち着いてきた中で、第3回社会教育委員会議が開かれることを大変嬉しく思います。10月に予定していた、第2回の会議は、コロナの影響によって中止になってしまいとても残念でした。第1回の会議では、皆さんからの意見をたくさん聞くことができ、また、多くの考え方に触れることで様々な気づきをいただきました。今日の会議でも、皆様の率直な意見を伺いながら、社会教育委員会議の方向性について協議していきたいと考えます。議長を始め、委員の皆さまにはお世話になりますが、どうぞよろしくお願いいたします。
4.議事(発言趣旨)
(1)今後の取組について
【佐藤議長】
第1回の会議で、それぞれの立場で意見をいただいた。第2回の会議は、コロナの為中止となってしまった。今後の社会教育委員会議を進めていく中で、子どもたちの現状などを知る必要がある。その資料として、全国学力・学習状況調査の分析について、説明をお願いしたい。
【都所指導担当次長】
資料をもとに、全国学力・学習状況調査及び、「のびゆく子どものつどい」の参加状況についての説明を行った。
【大森委員】
地域行事の話ならば、自分の住んでいる地域のお祭りもできていない、前橋まつりも開催されていないため、小学生の鼓笛パレードもできていないという現状である。
【佐藤議長】
説明を踏まえて、子どもたちの地域行事について感想等あったらお願いしたい。
【清水副議長】
前橋市の子どもたちが地域行事の参加について、少なくとも平均以上の水準を保っていることはとても重要である。地域行事への参加の在り方も含めて、総合的に子どもたちの状況を分析することが必要。のびゆくこどものつどいについては、学校と公民館のつながりが良く見えるものである。小学生から高校生までの若い世代と地域が結びつくための一つの機会だと思う。のびゆくこどものつどいでは、学校、地域、公民館が子どもたちを鍛える場として、企画や整備、運営等を子どもたちがどうできるかを考えて運営していくことが重要だと思う。
【都所指導担当次長】
のびゆくこどものつどいでは、青少年課からは参加する子どもたちをお客さんにしないでくださいとお願いしている。中学生の企画も徐々に増えてきている。
【小川委員】
資料から、群馬県の子どもたちの地域行事の参加率は高いが、半数以上は参加していないと読むこともできる。実態として、そこに参加できていない子どもたちもいるのかなと思う。そのような子どもたちや家庭に対して何ができるかも考えていきたい。
【奈良委員】
自治会の役員としての立場で話をすると、地域の行事は本当にできていない。毎年やっているどんど焼きなどは、やり方を変えて実施する方向で現在検討中である。子どもたちが地域とつながる具体的な場がコロナによりなくなってしまっていて、それはとても寂しいことである。何かつながることができる他の方法があるのではないかと今は考えている。
【佐藤議長】
子どもたちの生活スタイルが変わって来ている中で、前回の提言の中にも、主体的に取組む姿勢についての記載がある。この会議を進めていく中では、時々子どもたちの現状に立ち返って議論をしていこうと思っている。
【大森委員】
一般的には小学生の方が地域行事に参加しているように感じるが、資料からは、中学生の方が地域行事への参加率が高い。そう考えると、意図的な仕掛けが中学生に対しては有効なのかなと思う。小学生に関しては、地域の行事に参加するという意識を持って参加はしていないのかなと思う。データと体感とのずれがあるように感じるが、参加をしていない子どもたちに対してのアプローチについては、今後考えていく価値があると思う。次年度は開催をするのか。
【都所指導担当次長】
のびゆくこどものつどいの次年度の開催については、コロナの感染状況をみながら検討していく。
【奈良委員】
私の住んでいる地域では、のびゆくこどものつどい以外にも、クリーンアップ作戦として、地域の清掃を中学生が行ってくれている。多くの中学生が参加してごみ拾いを行ってくれていてとてもうれしい。
【佐藤議長】
のびゆくこどものつどいには、地域のいろいろな団体が参加をしている。中学生が参画をする形で、主体性の意識をもってくれると、地域の人たちも、それに引っ張られる形で、とてもよい現象が起きているのかなと思う。子どもたちの主体化や、自己存在感や自己有用感を醸成するきっかけとしてもとても意味があるだろう。
【大森委員】
参加者がこれだけいるのびゆくこどものつどいなので、今後の方向性について検討もしていくことも大切だと思う。例えば、中学生にミッションを与えて、それを解決していくようなしかけを考えていくことも面白いのではないか。
【小川委員】
毎年地元でのびゆくこどものつどいに参加していると、去年まで参加者だった小学生が、中学生になると運営側にまわって参加をすることになる。小学生が運営側になることも大切だが、中学生が運営することで次の世代とのつながりにもなっていくと思う。また、公民館で開催される文化祭も、地域と連携して行っている行事であると思う。
【清水副議長】
地域の方々が、子どもたちが行ったことを評価してあげることが大切だと思う。どう評価するのかという問題もあるが、評価をすることで地域全体が盛り上がっていくことにつながるのだと思う。子どもたちが次もやってみようと思えるようにしていきたい。
【都所指導担当次長】
地域行事に中学生が参加するためには、引率の教員が必要になる。働き方改革が求められている中、ある地域では教員が引率することはせず、全て地域の方々が対応してくれているところがある。とてもよい取組である。
【小川委員】
部活動改革などもされていく中、地域で子どもたちを引き受けられるような受け皿の必要性が高まってきていると思う。
【奈良委員】
自分の地域の子どもたちを学校だけでなく、地域でも育てていきたいと考えている人は多くいると思う。そのためには、地域の若い父親や母親を巻き込んでいかなくてはいけないのではないかと思う。
【清水副議長】
今までの話を聞いていると、コミュニティースクールを核としたコーディネートの必要性を感じてしまう。ある町では、コンソーシアムをしっかりと作って連携、協働をしながら、教員の負担もなく活動をしている。
【大森委員】
コーディネーターについては予算などの難しい面もあると思うが、必要性は高い。前橋国際大学では高大連携コーディネーターを置いて、地域での活動を行っている。先生がすべてをやるのは本当に大変なので、それを分けることでスムーズな地域での活動ができると思う。また、学校ではPTAという組織がある。学校によっても活動などは違うと思うが、地域を知っている親たちに対して、学校のことだけではなく、地域に目を向けてもらえるような研修や講演会などができると良いのではないだろうか。忙しいことは重々承知だが、そういった地域と学校をつなぐような活動をしたいという人もいるのではないだろうか。
【村井委員】
コロナ禍においてPTA活動は今までできていたことができていない現状である。役員の中にも、熱量の違いがあり、やってあげたいという人と、やらなくてもいいという人がいるだろう。一緒にやると自分も楽しいと思うことは個人的にはやってあげたいと思っている。
【山田委員】
コロナ禍で、地域に出て行けないというのはそのとおりで、高校生においては、学校行事もなくなってしまい、学校の友達との関わりも希薄になり、さらには地域との関わりもないという状況なのかなと思う。それでもいいという人もいると思うが、できなくなってしまったことがたくさんある中、この後どうすることがいいのかを考えていかなくてはいけないと思った。
【関委員】
地域の行事に参加している人は、実感として半分くらいかなと感じていた。参加していない子どもたちが地域の人たちとどう関わっていけるのかを考えていた。子どもたちの感覚が、地域行事に参加することが学校の延長としてではなく、地域のためにやりたいと思って参加できるようになってほしい。そうすることで、親や先生に見せるのとは別の顔を見ることができるのではないか。
【荻原委員】
先生が一緒にいると学校の行事の一環として私なら捉えてしまい、困ったら先生に聞けばいいやというような考えを持ってしまう。子どもたちが主体的に参加できるきっかけやしかけはどうしたらいいかを考えていきたい。
【森谷委員】
参加ではなく参画が良いとか、主体化していくためには受け皿として地域の団体がどう関わっていくのかなど、子どもたちの活動も含め、地域行事についてもう一度見直していく必要があるだろう。のびゆくこどものつどいを切り口にして、色々考えていくことができるのではないだろうか。
【佐藤議長】
次に、高校生学習室について様々な事案があったとのことなので、説明をお願いしたい。
【宇多係長】
資料をもとに、高校生学習室の現状と、大学生の公民館での取組について説明を行った。
【佐藤議長】
高校生学習室の現状について、本来のねらいを踏まえながら運営を行っていることがわかった。実施している事業についての企画はどのようになっているのか。
【宇多係長】
運営団体であるネクストジェネレーションが企画をしたものもあれば、高校生からやってほしいという意見を受けて企画しているものもある。
【佐藤議長】
他に何か意見や感想はあるか。
【奈良委員】
高校生は、この学習室に何を求めているのか。また、行政としてどの程度関わっているのかについて教えていただきたい。
【宇多係長】
アンケートからは、他校の生徒と多くかかわりたい。スタッフと話をしたいなどの意見があった。第三の居場所としてここを利用している高校生もいるだろう。また、他校の高校生同士で勉強を教え合う様子なども見られる。行政としては、できるだけ高校生の意見を取り入れながら運営をしていきたいと考えている。
【森谷委員】
何度か学習している様子を見に行き、高校生が頑張っている様子が見られた。社会教育として、大学生との交流や将来設計事業をどのような位置づけにしていくのかがはっきりしない。それは、今までの社会教育の考え方ではうまく入りきらないのだと思う。少し考え方の範囲を広げていかなくてはいけないのではないかと思う。
【萩原委員】
個人の勉強ができる場所や、勉強以外にも輪が広がるスペースがあることはとても素晴らしいと思う。これを成功例として、いい部分を様々な社会教育の場面に広げていければいいと思う。
【村井委員】
学習室での楽しい体験や嬉しかった経験があると、他に還元できるようになるのかなと思う。ただ、この学習室を利用する勇気がない子もいるのではないのかとも思う。自分たちがやりたいこと、意見が言える場所になっていけるといい。
【関委員】
ミーティングルームで何が生み出されていくのか、地域につながる活動などが生み出されると良い。ただ、入り口が学習室なので、やはり勉強をしないと使えないと思っている高校生も多いのではないか。進学する目的がない高校生は少し使いにくいと思うのではないだろうか。
【小川委員】
学習室の利用者の学年別の人数、通信制に通っている学生の利用、また、就職向けの企画については、どのような周知を考えているのか。
【野島主任】
学年別人数については後日お知らせをする。通信制高校に通っている生徒の利用はある。高校から就職しようと考えている生徒に対しての事業については課題として捉えており、コロナによってできなかった部分もあるので、今後事業が実施できるように計画していきたい。
【小川委員】
この場所をどんな高校生が使っていくのか。いろいろな可能性を秘めた高校生に集まっていただき、ニーズを踏まえながら社会教育の活動の場として考えていく必要がある。アクエルの2階には、高校生が今後多く集まることが予想されるので、高校生学習室でできることは何かについてさらに考えていく必要があるだろう。
【清水副議長】
この学習室は、人としてのキャリアを磨く場所、学校教育、社会教育という範囲を超えてお互いにまじりあい、育つ場所であるのだと思う。取組や実施事業についてしっかり分析し、それをいかしていく必要がある。また、市民に情報を発信し、高校生や若者の活動の場があることや、支援していることを周知していければと思う。
【山田委員】
自分たちで学習室を作っていけるような雰囲気があるのがいい。それはスタッフが若いという部分も大きいと思う。運営側が思っていることと、高校生が思っていることを、上手く合わせていけるかどうか、そうすることでたくさんの人が参加できる場所として広まっていけると面白いのではないか。
【大森委員】
学習室の登録者の人数については、地理的な要因も大きいと思う。教科書や問題集を使って学ぶことも学習であり、キャリアを考えたり課題を発見し解決したりすることも学習であるので、新しい学習の観点に見合った場所になっていくのだろうと思う。スタートとしては成功していると思うし、行政側と運営側がしっかりと組み合った素晴らしいモデルになっていくと思う。学んでいた高校生が、大学生になり運営側になっていくという循環が生み出され、若者に任せたことの良さが今後出て来ることを期待したい。一方、これだけの利用者がいるということは、反面、家で勉強できない高校生が多いという一面もあると思うので、そのあたりについても考えていきたい。
【佐藤議長】
次回の会議で、高校生学習室の事業報告書などがあると、目的や課題、成果などが分かると思うので準備をお願いしたい。次回はそれらを踏まえて議論をしていきたい。
(2)社会教育関係団体に対する補助金について(意見聴取)
【関口課長】
資料に基づき、現時点における令和4年度の社会教育関係団体に対する補助金の説明を行った。質疑応答後、令和4年度の社会教育関係団体に対する補助金については、異議なしとされた。
5. 連絡
今後の予定について
6.閉会
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更新日:2022年01月13日