令和2年度第1回みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議会議録

審議会名

前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

会議名

令和2年度第1回前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議

日時

令和2年7月9日(木曜日)午後1時30分~午後3時

場所

前橋市保健センター4階集団指導室

出席者

(委員)

石原委員、高松委員、本多委員、道下委員、谷合委員、柿沼委員角張委員、田中委員、赤石委員、

山田委員、萩原委員、矢畑委員、中西健康部長、栗原保健所長、高橋教育委員会教育次長

(関係課)

(子育て支援課)膽熊課長、亀山歯科衛生士(子育て施設課)福島課長(長寿包括ケア課)信澤課長(障害福祉課)小澤課長 (教育委員会総務課)片貝課長(国民健康保険課)岡田課長

(事務局)

藤田健康増進課長、樋口係長、原田副主幹、茂木副主幹、唐鎌主任保健師

(傍聴者)

なし

欠席者

(委員)

なし

議題

1.委嘱式

2.会議

(1)令和元年度実績・令和2年度実施計画

(2)令和2度前橋市歯科保健年報

(3)成人歯科健康診査再受診勧奨における対象者の検討

(4)令和3年度健康まえばし21ちらし

(5)その他

会議の内容

1.委嘱状交付式

(1)委嘱状交付

山本市長より、各委員に委嘱状を交付した。

(2)市長挨拶

この会議には、「みんなですすめる」という名前が付いている通り、医療関係だけではなく、様々な立場の人で、人生をより豊かにしていこうという取り組みである。成果が出るには時間がかかるが、大事なことである。これからもよろしくお願いしたい。

2.開会(司会:藤田健康増進課長)

中西健康部長より挨拶

新型コロナ感染症の話題で持ちきりである。緊急事態宣言の解除から1か月が経過した。解除当時は、1日当たりの感染者数は50人程度だったものが、最近200人程度と徐々に増えてきている状況である。東京都のこの1週間は、毎日100人を超えており、埼玉県も昨日は48人である。前橋市は今までに5人だが、予断を許さない状況である。新しい生活様式の中で、会議などは感染リスクをコントロールしながら実施していく必要がある。今回の会議はそれらに則った形で行われている。

3.自己紹介

今回委嘱された委員について、司会より各委員の名前を読み上げて、その場で各委員が起立での紹介とした。

4.会長・副会長選出

「前橋市みんなですすめる歯と口腔の健康づくり連絡会議設置要綱」第5条により、会長・副会長各1名を互選により選出。事務局案でお願いしたいとの意見により、会長に石原委員、副会長に道下委員が選出された。

(石原会長挨拶)

この連絡会議は、平成26年度から開催されている。今年度は新型コロナ感染症の影響で、例年とは違う医療体制となっている。3月~4月は診療抑制で、歯石除去やクリーニングなど、不要不急の診療は控えるようにとのことだった。6月に入り、口腔衛生への取組の必要性が通知された。診察場面ではかなり注意しており、マスクに加え、フェイスシールドやシート等感染対策を行い、片付けや準備に時間を要する状態であるが、普段の診療に臨んでいる。現在、群馬県内の歯科診療所からはクラスターの発生はない状況である。感染対策については、これからも緩めずに市民の健康増進のために尽くしていこうと考えている。この会議は歯科医療関係者、保健医療関係者、その他の関係者から構成され、それぞれの立場から、歯科に関することでの課題や要望等のご意見をいただきたいと考えている。

(道下副会長挨拶)

自身は産婦人科が専門、歯科は専門ではないが、皆さんの力になれるようにがんばりたい。本日の会議は、感染症対策を要する中で、手探りの状態で開催に漕ぎつけたと思われる。皆さんの協力でこの会議を成功させたい。

5.議事

(1) 令和元年度実績・令和2年度実施計画

(2) 前橋市歯科保健年報

(議事(1)・(2)については、続けて説明を行った。実績・実施計画については、会議時間短縮のため、ライフステージごとの主な担当課である子育て支援課・教育委員会総務課・健康増進課・長寿包括ケア課より資料1により説明。年報については、茂木副主幹が資料2により説明)

(石原会長)

各課の説明にあったように、様々な問題がある。乳幼児期・学齢期と青年期以降で分けられると思うが、まずは乳幼児期と学齢期について何かあるか。

県の目標値として12歳でむし歯が0.5本という非常に高い目標がある。12歳以下は、県の目標値を下回っているが、12歳から前橋市はむし歯が増えているのではないかという傾向がある。

(委員)

12歳からむし歯が増える要因について、今のところ考えられるのは、環境が変わるということである。部活動や生活リズムの変化で、食生活が変わることが考えられる。歯科疾患状態調査において、スマホやゲームを遅くまで行っている児にむし歯が多い傾向がある。健診時のむし歯の有無は、客観的には判断が難しく、健診でのむし歯の発見は、主観が混じる。校医によって診方が異なるが、前橋市は県内で見ると中学生のむし歯が多いが、他県でも前橋市と同じ傾向になる。そのため、校医の診方による差異は少ないかと思われる。

(委員)

小学校から中学校に上がるタイミングでむし歯が増えることについては、部活も忙しく、夜遅くまで起きていて、その間の飲食の影響があると思われる。また、部活中に熱中症対策として飲む糖分が入った飲料も要因として考えられる。小学生対象の歯磨き指導では、飲み方に気をつけるように言っているが、中学生になると、自由に飲んでおり、親が言っても聞き入れない。私事だが、小学生までは仕上げ磨きをしていたが、中学生になると仕上げ磨きは難しいため、夏休みなど長期休みを利用し、歯科診療所でクリーニングなどをしている。学校においても、長期休み前に、歯科受診し、歯と歯肉のチェックをしてもらうよう、保護者に呼びかけてほしい。

(石原会長)

むし歯などは、生活習慣病である。原因は口腔内の細菌であり、口の中の状態を良くしておかなければならない。学童期は、その習慣が確立されるかの重要な時期である。乳幼児期からの啓発が始まっているが、その習慣づけがしっかりできるかどうかの取り組みである。

(委員)

我が家では、3か月に1回歯科受診している。親も多忙だが、小さい頃からケアを定着させることが大切だと思う。家庭で歯磨きのレクチャーができない部分は、歯医者で教えていただくのが必要だと思う。

(石原会長)

今シーズンは、コロナの問題があり、学校へ行って、面と向かっての歯磨きの指導ができなくなっている。問題が終息するまでは、こうした指導方法は難しいかもしれないので、講義だけになってしまうので、何か策を打っていきたいとは考えている。栄養の観点からはいかがだろうか。

(委員)

小さい子は、親の言うことを素直に聞いて食べてくれる。しかし、反抗期になってくると、言うことを聞かなくなって、バランスのよい食事を作っても食べない。スマホやゲームの時間が長い子は、むし歯が多いとの話であったが、ゲームなどをしながらお菓子をダラダラ食べていることが考えられる。規則正しい食生活が重要だが、生活のリズムが忙しくなっている中学生は、3時のおやつ、などというのは難しい。家庭内でも、間食の時間が決められるといいのだが、せめて食後すぐに歯を磨く習慣を家庭で指導できるといいと思う。

(石原会長)

砂糖を中心とした糖質がむし歯の栄養なので、そのコントロールが大事である。食事が終わると口の中が酸性になり、歯も溶けやすい状態になり、むし歯菌が増えてくる。1時間くらいすると、唾液が口の中のpHを元に戻してくれ、再石灰化で溶けかけたところを修復してくれるのである。食事から食事までの間にそうした時間が必要である。

夜更かしをする人や、大学生などがリモート授業などで外に出ず、ダラダラ食べていると、むし歯が増えるリスクがある。常に砂糖類が補給されていると、唾液によって口の中を元に戻してくれる時間がなくて、口腔内が酸性のままで菌が増殖しやすい環境を作っていて、悪い連鎖を引き起こしている。やはり、規則正しい食事は必要なのだと思う。

歯周病菌が定着するのは18歳以降であり、歯周病は成人の病気である。40歳、45歳で歯周病が顕著に現れてくるが、菌は増えるが痛くならないので、じわじわと炎症を起こしていく。軽傷と重篤に分かれていくが、痛くなくて放っておくと、歯を支える骨が溶けてしまい、歯を抜かなければならない状態になり、歯の状態が一気に悪くなり生活に支障が出てくる。そのため、この年代での啓もうが必要であると考える。

歯が痛くなければ歯医者に行かない時代ではないが、忙しい中で、軽く歯磨きするだけで終わってしまう。自分は大丈夫と思っていても、意外と症状が進んでいることがある。初期の段階で対処をすることで、10年後やさらにその後の口の中の機能が衰えないで済むのではないかと思う。

(委員)

建設業を経営しているが、女性社員は昼食後歯を磨くが、現場に出ている男性社員はあまりできない。45歳くらいが一番忙しい時期なので、歯のケアまではできていないというのが実態である。健康診断は行っているが、歯の健診までは行けていない。歯の健診ができるとだいぶ違ってくるのだろうとは思っているが、なかなかできていない。

(石原会長)

歯科健診は義務ではないので、大企業では取り入れているが、中堅企業あたりからだと、取り入れている企業が少ない。歯科医師会として健診を行うからと商工会議所にも申し出たが、会社が積極的にというのは難しいか。

(委員)

そうした話は昨年聞いたが、まだ行動できていない。歯医者さんが、会社に来てくれるということなのか。

(石原会長)

会社へ直接訪問して健診するか、歯科医院へ健診票を持ってきていただいて、会社にある程度の費用を持ってもらって健診するパターンがあると思う。今はコロナの状況になっているので、こうしたことが進められないが、状況が落ち着いたら、話を進めていけたらと思っている。

オーラルフレイルは、いわゆる口腔の衰弱であるが、フレイルの前兆になる状態が現れてくるというのが、オーラルフレイルの概念である。飲み込みにくい、活舌が悪くなるといった兆候が現れてきて、社会性がなくなってきて人と接するのが嫌になってきて、フレイルに移行する。そのため、オーラルフレイルを察知して、口腔機能の衰えを予防し、フレイルへの移行を遅らせることができる。

歯科だけでは解決しない問題であり、介護や施設の人、医科の方々と連携しなければ達成できない。80歳で20本の歯を残そうという「8020運動」は平成元年に始まったが、当初は達成率が10%未満であったが、現在は50%を超えた。当初は80歳が達成点であったが、80歳が90歳になった時、その20本はどうなっているのか、噛む機能はどうなっているのかという問題もある。口の機能が衰えずに、全身的な機能を落とさずに生活することが大事であるとなり、オーラルフレイルにシフトしている。オーラルフレイルはイメージとしてとらえにくい。成果が見えにくいので、頑張りましょうで終わっては意味がないので、非常に難しい。

(委員)

なかなか歯医者に行く機会がない。痛くないと行かなかったが、定期的に歯科受診しなくてはいけないと思った。サロンなどで参加者に伝えたいと思う。孫は歯医者に泣かずに行くので、孫に一緒に歯磨きしようかといって、孫に教えてもらっている。

(委員)

障害者の団体から推進されているが、かかりつけ歯科医を早く見つけることを勧められている。自分の子どもが学齢期まではかかりつけの歯科医院があったが、大人になってくると受診の負担もあり、今はかかりつけ歯科医院がない。子どもや大人も、通い易いかかりつけの歯科医院を見つけ、定期的に通うと、歯医者さんと色々と話もできるのでよいと思う。

(委員)

歯医者さんに行けば、必ず歯石のことなどわかるので、1年に1回必ず歯科受診するという風にもっていったらいいのではと思う。どの年代でも、無料の健診の時にかなり歯周病などが見つかる人がいる。精検率が50%を超えるということは、受診した2人に1人が精検ということであり、健診には行った方がいいと思った。

(3)成人歯科健康診査再受診勧奨事業における対象者の検討

(議事(3)について、茂木副主幹が資料3により説明)

(石原会長)

やはり、40歳からの年代が重要である。実際に勧奨すると受診者は増えている。できれば40歳、45歳と続けて受診勧奨をしていただきたいが、まずは40歳ということでお願いしたい。

(4)令和3年度健康まえばし21ちらし(案)

(議事(4)について、唐鎌主任保健師が資料4により説明)

(石原会長)

来年度の健康まえばし21として、口腔について取り上げていただき、ありがたいことである。

(5)その他

特に意見はなし。

6.閉会(司会:藤田健康増進課長)

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更新日:2022年07月22日