第26回水道事業及び公共下水道事業運営審議会

審議会名

水道事業及び公共下水道事業運営審議会

会議名

第26回水道事業及び公共下水道事業運営審議会

日時

平成29年10月17日(火曜日)午後2時~午後3時40分

場所

前橋市水道局 3階会議室

出席者

委員

平川会長、松本副会長、中島委員、本間委員、岩崎委員、久保田委員、関根委員、金井委員、周東委員、柳澤委員 

事務局

戸塚公営企業管理者、丸山水道局長、関経営企画課長、本田浄水課長、井口下水道整備課長、堀越下水道施設課参事、贄田下水道施設課副参事、大山経営企画課長補佐、茂木水道整備課長補佐、橋本経営企画課係長 、須田浄水課係長、剣持経営企画課副主幹、樋山経営企画課副主幹 、市川経営企画課副主幹、石原経営企画課主任

会議の内容

1 開会

司会:関経営企画課長

2 あいさつ

戸塚公営企業管理者

3 報告事項

 委員10名が出席しており、委員数の過半数に達していることから会議が成立している旨を事務局より報告、また、水道事業及び公共下水道事業運営審議会条例に基づき、平川会長を議長として議事を進行した。
 会議録については公開すること、議事録署名人は平川会長と周東委員とすること、傍聴希望者1人が確認された。

 (1)上水道事業の財政計画について

 経営企画課より説明を行い、質疑応答となった。

質疑応答
(岩崎委員)

 財政計画期間の据え置きとのことで、ご助力に感謝申し上げます。
 県央第二水道の受水料についてですが、平成29年度より1立方メートル当たり5円安くなっていますが、県央第一水道の受水料と比べ2倍となっているのでもう少し安くならないのでしょうか。

(関課長)

 県の企業局から聞いた話では、県央第一水道については昭和50年代に整備し、県央第二水道についてはその後に整備を始めたため、建設費用が高くなっています。また、赤城南麓2系統に大きな幹線が整備され、最終的に玉村町まで伸びているため、管渠の整備費が多大になっております。県央第一水道と同じ利根川の水を使用していますが、価格設定自体が違うため、割高になっています。

(岩崎委員)

 理由は分かりましたが、倍も違うものなのでしょうか。

(関課長)

 前橋市としましては、毎年県へ値下げの要望を行なっており、ようやく、今年度から5円の値下げを行っていただきました。値下げ後の金額でも県央第一水道に比べ大分乖離があるため、今後も要望を継続していきます。ただ、県も企業会計で水道の経営を行っているため、難しい面もございますが、損をしないように運営しております。特に、県央第二水道の水利権を八ッ場ダムに求めているため、数年後の完成に伴い、群馬県が支払っているダム工事負担金が水道事業に与える影響が未知数です。県全体の事業として行っているため、負担金の内訳として、治水や農業用水の活用などが考えられますが、すべてが県央第二水道にかかって来るわけではありませんが、状況を注視している状況です。県企業局もあまり影響がないようにしたいと言っていますが、県央第一水道と比較すると価格は高いので、管理者以下、事あるごとに要望をさせていただいております。

(岩崎委員)

 了解しました。

(関根委員)

 陳情は審議会名ではできないのでしょうか。

(戸塚管理者)

 可能です。ただ、陳情を行う際には、前橋市だけではなく、近隣の伊勢崎市や桐生市と連携して行う必要があります。

(岩崎委員)

 やはり倍の経費が掛かるのか、疑問です。

(戸塚管理者)

 県央第二水道は距離が長く、歴史が浅いため、投資をかなりしており、県としては早めに経費を回収したいと思っているようです。県議会でも、前橋市出身議員に、金額についての質問を行っていただいており、陳情との2枚看板で頑張っている状況です。

(岩崎委員)

 了解しました。

(岩崎委員)

 水道施設について、統廃合は避けられない状況だと思いますが、例えば、公園や運動場にすることや他の施設として有効活用、売却等が考えられますが、何か検討していることはあるのでしょうか。

(関課長)

 売却については、市町村合併後、廃止した浄水場については、一般公募を行なっていますが、なかなか売却には進展していかない状況です。

(戸塚管理者)

 施設が建設されている場所は、水源を求める場所であるため、交通の便が悪い場所もあり、また、施設も残っているため、撤去を行うと採算が取れない場合もあるため難しい状況です。

(岩崎委員)

 建物を撤去する場合、産業廃棄物の廃棄費用が大きいので、撤去費用の半分以上かかるり難しいケースもあります。何かいい活用方法はないか考えていますが、なかなか思いつきません。

(中島委員)

 次期財政計画期間中の料金改定を行わないとなっており、通算すると平成11年から22年間値上げなしとなることは、水道局の経営努力の賜物だと思います。水道はどこの都市も高い普及率を誇っていますが、前橋市は料金を22年間維持できましたが、類似都市の状況はどうでしょうか。

(関課長)

 群馬県内では前橋市と同様に料金改定は行っておりませんが、全国的にみると老朽している管も多く、料金改定を行っている自治体も出てきています。前橋市の場合、料金改定を行わずに維持出来た理由として2つ考えられます。一つ目は、職員数を全盛期の半分まで削減し、委託を進めたことです。検針業務や料金徴収業務、施設の運転監視業務を民間委託へ切り替え人件費の縮減を進めました。二つ目は、国の施策として平成19年度から平成24年度まで行われた補償金を免除する繰り上げ償還制度です。景気のいい時期に借り入れた企業債は、年5%以上の利率で、償還期間は30年と、非常に財政を圧迫しておりました。通常、繰り上げ償還を行う際には、違約金が発生しますが、違約金を国が負担し、借り換えを行える制度が6年間行われ、対象となる利率年5%以上の企業債については、すべて借り換えを行い、経費を縮減ができました。
 ただ、前橋市も他の自治体同様、施設や管の老朽化が進んでいるため、今まで以上に改築・更新経費が見込まれています。

(中島委員)

 了解しました。
 我々市民としては、平成34年度以降の財政計画において、予定されている大型の事業を具体的に教えてもらいたいです。

(関課長)

 敷島浄水場の配水塔建設のほかに、前橋市は36箇所の浄水場を持っております。浄水場は山間部に多くあるため、効率が悪い箇所もありますが、そちらの浄水場の水を使用している市民の方もいらっしゃるため、水を絶やすことなく、施設の統廃合の計画を策定し始めたところです。

(周東委員)

 平成34年度以降、水道料金が上がるのではないかということは理解できましたが、市民の方への周知についてどのように考えているのでしょうか。「公共サービス=行政サービス」、「安くて当たり前、してもらって当然」と思っておりましたが、受益者負担、自己負担の部分についても、私たち一人ひとり考えていかなければいけない時代になってきているということを、『みずおと』やインターネットを通じて、皆さんにそう思えるような取り組みをしてもらえれば、皆さんに納得してもらえるのではと思います。

(岩崎委員)

 水道事業の地域格差の再分配だと思います。受益負担の原則を貫けば、山間部が経費は掛かりますが、人口が少ないため、受益者負担だけでは運営できません。人口比に応じて経費をかけるのがもっともでありますが、水道はライフラインであり、生存権にかかわる事業であるため、地域間格差の再分配を強調するのがいいのではないかと思います。

(関課長)

 将来的にも前橋市のどこにいても水が飲めるよう施設を維持していくには、見える化していきたいと考えています。今回の計画は4年の計画ですが、実際に料金改定を行うことになった場合は、相当の議論になると思いますので、2年経過後、計画とのずれを把握し、平成34年度以降に予定している大型事業も計画が出てきますので、財政計画期間中ではありますが、平成34年度以降を見据え、計画を作成し、料金改定の必要性を運営審議会に諮っていきたいと考えています。市民の方へのPRについても、案を作成し皆さんにお諮りしていきたいと考えています。
 地域格差の再分配についてですが、県が主導で水道の広域化を話し合う場を設け、検討し始めています。分母が大きいほど経営は安定しますが、今まで市町村単位で運営してきた事業のため、水源の問題や管の老朽化等様々な問題があり、危機感を持っています。広域化を進める進めないは別としても、経営を広げ安定的な水道事業に資する事が共通の話題になっています。

(平川会長)

 平成34年度以降、もし料金値上げとなれば、数年前から公開するのでしょうか。

(戸塚管理者)

 情報公開していきたいと考えています。

(岩崎委員)

 水道事業は衛生面や長年培われてきた実績・経験が重要な事業であるため、今後、外部委託については、これ以上は広げないほうが良いのではないかと考えます。

(関課長)

 財政計画期間中の民間委託は考えていません。

(丸山局長)

 技術継承についても、研修を行っています。

(平川会長)

 来年度についても職員数は減少するのでしょうか。

(大山補佐)

 減少する予定はありません。

(2)下水道事業の財政計画について

経営企画課より説明を行い、質疑応答となった。

質疑応答
(周東委員)

 下水道事業の中で、ゲリラ豪雨に対する対策についてお聞かせください。

(橋本係長)

 合流改善事業として行っています。大量の雨水をためる雨水池を市内に設置済みであり、想定量も大きめなものを設置しているため、ゲリラ豪雨のために新たな対策は必要ないと考えています。

(周東委員)

 以前よりも十分対策は取られていると考えてよろしいでしょうか。

(橋本係長)

 はい。

(堀越参事)

 雨水滞水池についてですが、市内5か所で稼働しています。例えば、城東町にあるこども公園の北側駐車場やグリーンドーム北側の区画に雨水滞水池を整備し、一気に降った雨を一時貯留しています。現状では十分な量だと考えています。

(周東委員)

 了解しました。

(平川会長)

 資料4の7ページ、処理場費と流域下水道維持管理費が年々増えていますが、どういった理由でしょうか。

(剣持副主幹)

 処理場費についてですが、処理場内の炭化施設の修繕費用が年々増加しているため、今後4年間修繕費の増加が見込まれています。
流域下水道維持管理費についてですが、流域区域は、まだ整備が完了していないため、年々拡大している状況です。今後4年間も流入量の増加が見込まれています。

(平川会長)

 処理場費は同じ修繕業者でも年々上がっていくのでしょうか。

(剣持副主幹)

 修繕箇所が年々増えています。

(平川会長)

 了解しました。

(中島委員)

 処理水量を見ると、人口減少で水道使用量が減っていく中で、処理経費が増えている理由はなんでしょうか。

(関課長)

 下水道計画区域については年々拡大しているため、全体で人口は減少していますが、公共下水道に限って言えば年々使用者は増えています。

(久保田委員)

 平成34年度、又は、近い将来に料金改定は避けられない状況だと思いますが、平成34年度以降、どのくらい水道料金等を上げないと安定した経営が出来ないか試算はしてあるのでしょうか。

(関課長)

 公表してあります水道ビジョン2015年版では、概ね10%前後改定を行わないと赤字になると試算しています。

(関根委員)

 先ほど、10%前後の改定と言われましたが、今後4年間改定を見送るのではなく、2年後の計画を見直す際に、段階的に上げる事は検討したのでしょうか。

(関課長)

 計画期間中においては、運営可能な状況であり、また、料金改定については市議会での条例改正を伴うため、難しい状況です。

(関根委員)

 2年ごとに状況を見て議論はできないのでしょうか。

(戸塚管理者)

 今回、4年間の財政計画を策定しますが、毎年の予算と財政計画との比較を行っていきます。その中で、大きな事故や差し迫った状況になれば、検討を行いたいと考えています。

4 その他

 敷島浄水場の新配水等について、浄水課より説明
 天川ポンプ場圧送管地震対策工事の進捗状況について、下水道施設課より説明

5 閉会

配布資料

報告事項

  1. 敷島浄水場の更新計画について 
  2. 平成29年度当初予算の概要説明について

この記事に関する
お問い合わせ先

水道局 経営企画課

電話:027-898-3011 ファクス:027-234-5544
〒371-0035 群馬県前橋市岩神町三丁目13番15号
お問い合わせはこちらから

更新日:2019年02月01日