令和7年2月4日 前橋市地域公共交通活性化協議会

審議会名 前橋市地域公共交通活性化協議会

会議名 前橋市地域公共交通活性化協議会(令和7年2月4日開催)

日 時 令和7年2月4日

場 所 前橋市役所 議会棟 301会議室

出席者

22名(詳細は添付名簿参照)
※名簿中1番、2番、7番、12番、18番、21番、22番は代理出席

欠席者

3名 ※名簿中13番、15番、24番

議題

(1)市内デマンドバス(区域運行)の事業計画の変更について(議題1)
ア デマンドバス停見直しについて
市内を運行するふるさとバス、るんるんバス及び城南あおぞら号のバス停の新設、移設について報告するとともに、ふるさとバスのバス停の廃止について協議を行うものです。

イるんるんバスの運行区域の変更等について
るんるんバスの運行区域の拡大による芳賀地区へのオンデマンド交通の導入について協議を行うものです。


(2)前橋市地域公共交通計画策定業務について(議題2)
市民アンケート結果(速報)及び次期前橋市地域公共交通計画(現況・課題編 草案)の内容について報告を行い、その内容に係る各委員の意見を確認するものです。

会議の内容

(1)市内デマンドバス(区域運行)の事業計画の変更について(議題1)
ア デマンドバス停見直しについて
→ 承認
イるんるんバスの運行区域の変更等について
→ 承認
(2)前橋市地域公共交通計画策定業務について(議題2)
→継続協議

◎会議概要

(1)市内デマンドバス(区域運行)の事業計画の変更について(議題1)

ア デマンドバスのバス停見直しについて 

資料1について事務局から説明 

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員) 
デマンドバスのバス停の追加について、なぜ事務局からの提案なのか。 

(事務局) 
各自治会に地元の要望を募っている中で、自治会では利用したい住民の要望を聞くことに意識を置くことから出発地の要望が主となり、各自治会の地区に関する目的地となりうる箇所に関する設置要望はあまり出てこない。そのため、デマンドバス利用の目的地として事務局から提案した。 

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員) 
目的地に関するアンケートは実施していないのか。 

(事務局) 
実施していない。そういった面では目的地に関する理由は希薄にはなる。 

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員) 
地域の人に求められていない目的地を事務局が公費を使って設けることについては、どうなのかという思いはある。タクシー事業者としては、タクシー事業を実施しているエリアでもあるので事業への影響を懸念している。 

(吉田会長) 
これまで行っていた地域のデマンドバスに関する要望に対して、事務局がフォローしたという内容である。 

(森田副会長)
全体的に手続き的な印象を受ける。本会は公共交通「活性化」協議会である。活性化に関する説明も併せてしていただきたいと感じた。 

(吉田会長) 
活性化という意見があったが、公共交通による地域の住みやすさの向上というところが本来の目的だと思われる。そういった視点で本件についての事務局の考えを伺いたい。 

(事務局) 
デマンドバスの利用目的としては、「買い物」と「通院」が主である。市民の生活水準を向上させていく目的でデマンドバスの運行を検討している。今回の事務局提案の設置箇所も同様の視点で提案させていただいた。 

(群馬県前橋土木事務所 松井委員) 
廃止バス停について、当初の設置の目的について伺いたい。 

(事務局) 
自治会へヒアリングを行った。当初は、近隣に住んでいた方が多く利用するバス停だったが、近年では全く利用がなくなった。自治会ヒアリングでは、廃止で構わないとのことであった。

 

イ るんるんバスの区域運行の変更等について 

資料2について事務局から説明 

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員) 
バス停間の距離について、要綱等に定められているのか。 

(事務局) 
バス停の設置について、見直しの基準を市で定めていて、その中で原則としてバス停間を300m離すというものがある。急こう配などの理由で、特例を設けているものもある。

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員) 
区域外バス停として、あいのやまの湯があるが、そもそも芳賀地区は路線バスが運行している区域もある。それでも、デマンドの運行が必要なのか。 

(事務局) 
あいのやまの湯のバス停については、隣接するふるさとバスとの結節点として設置したいという趣旨である。 

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員)
あいのやまの湯へのバス停の設置は、地元要望があったということか。 

(事務局) 
あいのやまの湯に限らず、資料中のすべてのバス停は、芳賀地区連合会と複数回の協議を行い、要望書の提出を受けたものを掲載している。あいのやまの湯は、公園、直売所、入浴施設などがある複合施設でもあり、荻窪公園線やふるさとバスにも乗り換えが可能な場所でもある。タクシーに乗って移動する等様々な選択肢を提供できるという面から鑑みても、あいのやまの湯にバス停があるということは住民にとって重要であると認識している。 

(吉田会長) 
どういった形でバス停の設置・変更がなされているのか、委員で確認する必要があると感じた。次回以降変更の際は、基準について事務局から示していただきたい。 

(森田副会長) 
バス停について、利用者が安全に快適にバスを待てる環境を保ってほしい。 
例えば、マイバス東循環では、バス停がごみ置き場になっているところもある。そういったことにならないように要望する。 

(前橋市未来創造部 橋本委員代理) 
前橋市としては、デマンドバス、タクシー等それぞれが重要な交通モードだと思っている。悪い影響が出ないように配慮していく。 

(前橋地区タクシー協議会 諸井委員) 
デマンドバスは、バスとタクシーの間と表現されるが、限りなくタクシーに近い。他の地域では、デマンドバスが導入され、4割から5割売上が減少したタクシー事業者もある。そういった認識を委員の皆様にも持っていただきたい。 

(吉田会長) 
フルデマンドを導入してタクシー事業者が廃業したという事例もある。エリアによるモードの住み分けを行う中で、タクシーをどのように整理していていくのかが今後の課題となる。 

 

(2)前橋市地域公共交通計画策定業務について(議事2) 

資料4について事務局から説明 

(吉田会長) 
感じた点をいくつか挙げると、例えば、2ページで見ると、買い物先の地区別の状況であるが、芳賀、粕川においては、買い物等は自地区ではなく、近場の別地区で充足されている。6ページであるが、通勤通学先であるが、他の県庁所在地では、基本的には本庁地区に向かってくるケースが多いのだが、前橋市においては、どの地区を見ても市外にかなりの数が流出している。それがどこなのか、地区別に違いもあるかと思われるのでその分析も更に必要かと思われる。 
また、公共交通がどれくらいのポテンシャルがあるのかというのがいくつか記載されているが、特に14ページ、日常生活によく行く場所へのアクセスのしやすさについて、「わからない」、「無回答」があり、それ以外の回答は、公共交通と現状の移動手段の比較をしないと回答できない選択肢となっているが、どの地区においても過半数が「わからない」と「無回答」となっている。そもそも公共交通でのアクセスが、認識されずに車一択となっている。つまりは、公共交通が選択肢になっていないという印象を持った。 

(森田副会長) 
アンケート調査を見た感想としては、妥当だなという印象を持った。 
以前、調査設計の調査項目を公共交通のサービス改善にどのように役立てるのかというのを設定したうえで、調査項目を決定してほしいとお願いした。これらをどのように公共交通に反映させていくのかが大切であり、今後公共交通サービスを変えることも検討する訳だが、利用者からみればたくさん走っていて運賃がゼロというのが一番うれしいというのが究極ではある。調査結果をどう役立てていくのかを引き続き考えてほしい。 
公共交通の利用率は2.5%である。そして、ほとんどの人が利用したことがないという状況である。そのような状況で、そういった方々に対してどうしたら利用してもらえるのかという検討、改善をしてもらいたい。 
前橋市は前橋駅を中心としたまちづくりを考えているかと思うが、土地利用やまちづくりとの連携、また路線バスだけではなく、鉄道、タクシー等各交通モードも含めて検討してほしい。 

(吉田会長) 
10ページ、路線バスの利用状況と求めるサービス水準の部分について、最近コンサルでは、地区別カルテを作成して検討するという考え方を手法としてよく使うが、本データをみると、地区ごとの差よりも年齢をファクターとして分析する必要があるとも思われる。64歳くらいまでであると、1時間あたり3便、20分が待ち時間の許容という部分が過半数であるが、70代は、1時間あたり1~2便、1時間から30分が許容という結果になっている。そういったところから、年齢で、求めるものが変わってくることも考えられる。地区別もそうだが、個人属性を見ながら分析をしていくことも必要だと思われる。 
また、別の協議会ではあるが、上毛電鉄の法定協議会の中で、上毛電鉄は、全線鉄道として存続する。沿線自治体は、上電と沿線地域の価値向上に向け、取り組んでいくという結論となった。そういった結論を踏まえて、上電をどのように生かしていくか計画に落とし込んでいく必要がある。 
マイタクの利用者が若干減っている現状等もある中で、アンケート結果から原因をどう読み取っていくのかなど、森田先生からもアドバイスがあったが、意図を持った分析を更にしていただくと良いと感じている。 

(森田副会長)
最近バス利用者アンケートを実施しているが、内容について教えてほしい。 

(事務局) 
現在、市内路線バスをご利用いただいている方に対して、利用者アンケートを実施している。アンケート用紙を2,000部ほど配布しているほか、バス車内にもアンケートのリンクを掲示している。 
現在、バスの利用者は、主要路線については増えている。その要因を明らかにしたいという思いで実施している。3月の協議会の場でその結果については報告させていただきたい。 

(住民代表 新井委員代理) 
各アンケートについては、前橋市内だけで実施していると思う。それ以外の地域から入ってくる人もいる。他の地域でも実施したほうがデータの利用価値が増すと思う。 

(事務局) 
広域的に意見を取れると良いという思いはある。群馬県が実施しているアンケートもあるので、それも参考にしていきたいと考えている。 

(群馬県交通イノベーション推進課 滝沢委員代理)
「Poli Poli  Gov」というもので公共交通に関するアンケートを実施しているが、自由記載ということもあり、意見の幅が広いため、どのように活用できるかは今後検討していきたい。 

(群馬県交通イノベーション推進課 滝沢委員代理) 
公共交通の話になると、利用者ターゲットのひとつに高齢者が議論となる。 
そうした中で、公共交通の利用が想定される高齢者も属性に差異があると感じていて、人によって支援が必要な度合いが変わってくる。それぞれのモードで役割分担をどのようにしていくか検討していく必要があると思う。 

資料3について事務局から説明 

(吉田会長) 
確認であるが、15ページの右上の図、建築確認申請の動態を示したものであるが、各数字の単位は何を示しているのか。 

(事務局)  
件数である。 

(吉田会長) 
件数とは、何を差し引いているのか。 

(事務局) 
住所で見ている。転入と転出の差し引きの件数である。 

(吉田会長) 
13ページについて、マイタクの利用者について、R4に減っていて、R5に増えている。マイタク下がっている一方で、タクシーが増加している。制度として、増加していくのが本来であると思われるが、なぜこういったグラフの動きになっているのか確認したい。 

(事務局) 
マイタクに関しては、従前、紙の利用券としていたが、R4にマイナンバーカードに一本化にした。マイタクに登録はしていたが使っていないという人がマイナンバーカードに移行しなかったという分析をしている。 

(森田副会長) 
課題1について賛同である。公共交通を便利にしていくというのはそうであるが、それだけに頼らないで、土地利用を今後どうしていくのかという点も重要であると考えている。どうやって居住誘導地区に集めていくのか公共交通以外の取り組みも必要であると思う。 
また、前橋工科大学より南側のエリア、南部拠点までの間は市街化調整区域になっているが、特段の位置付けがない。これについて聞きたい。 

(前橋市都市計画部 塚田委員代理)
公共交通だけでまちなかへの居住誘導を行っていくというのは難しい部分もあるというのはご意見のとおりだと思う。ふたつの観点で回答させていただきたい。ひとつは、アンケート調査をもとに課題を見つけて、QOLを高めるということ。もうひとつは、住民によって様々な属性がある中で、都市機能の整備等を行い、若者が住みたい街づくりをしていくことが大切だと考えているということである。具体的にはクリエイティブシティ構想も動きつつある。住むべきところへの誘導、移住について住む魅力のある街を作りたいと考えている。 

(森田副会長) 
開発を抑える地区は抑えるという政策も併せて行う必要があると考える。もう一つであるが、マイバス南北循環について、時限的に土日の減便対応をしているが、もとに戻した方がいいのではと考えているがいかがか。 

(事務局) 
原因とすると運転手不足にある。市も関わって就職説明会を実施している。サービスをもとに戻せるようにしていきたい。 

(関東地方整備局 関澤委員) 
公共交通から見る魅力あるまちづくりという議論をする中で、若い世代の利用者の声も公共交通に反映させていく工夫が必要だと思う。例えば、アンケート結果についても若い世代の意見をもう少し分析をできると良いかと思う。 
また、行政界にこだわらない移動も考えていく必要だと思う。それにこだわらない交通結節も議論としてあってよいと考える。例えば、最近ではモビリティハブという概念も出てきており、市での位置付けについて選択肢の1つとして議論しても良いのではないか。そうした中で、近隣市町村の公共交通計画との連携も検討していくのも良いと思われる。 

(吉田会長) 
外とのつながりが重要であるという意見であった。隣接市の高崎市は、公共交通計画を持っていないため、構想が分からないということもある。県や利用者のアンケートから類推していくしかないと考える。 

(住民代表 新井委員代理) 
移住を考えている人にどこに住みたいのかを聞いたところ富士見地区が多い傾向がある。移住者は、行政が定めている住んでもらいたいところに住みたいという人は少なく、特に都会から移住を考えている人は自然が豊か場所を求め、公共交通を念頭に考えている人は少ない。 
送迎の負担や交通への負荷、学生の移動ニーズを踏まえると、高校生や大学生をターゲットにする方が良いかと感じた。 

(吉田会長) 
課題1にある「質の高い基軸」を誰をターゲットにするかを考えた方がよいと感じた。 

(吉田会長) 
よく世間でいわれているが、人口減少社会の中で公共交通利用者が減少するというのは疑問である。人口の1~2%しか手段として選んでいない中で、人口減少を理由として公共交通の利用者減は、結び付かないと思っている。だれをターゲットにするか、公共交通をどのような層が求めているかをより解像度を上げて分析することが必要であると感じた。 

(関東地方整備局 関澤委員) 
自転車事故が多いから公共交通への転換という整理がなされているが、自転車事故が多い原因を分析する必要があると感じた。事故が多い原因を分析し、公共交通への転換することについての因果関係の説明があると分かりやすいので整理をお願いしたい。 
立地適正化計画の計画図と公共交通の路線図を重ね合わせたものや、サービス水準ごとに路線を分けた資料があれば議論の際にわかりやすいと感じた。 

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更新日:2025年01月25日