令和3年度第2回公立大学法人評価委員会

審議会名

公立大学法人評価委員会

会議名

令和3年度第2回公立大学法人評価委員会

日時

令和3年10月21日(木曜日)10時00分~11時10分

場所

前橋市議会棟庁舎3階第2委員会室

出席者

委員:花泉委員長、後藤委員、伊藤委員、梶委員、川住委員
前橋市:高橋総務部長、小坂行政管理課長ほか
公立大学法人前橋工科大学:今村学長、新井事務局長、阿部総務課長、山本学務課長ほか

議題

(1) 評価委員からの追加質問等に対する大学の回答について
(2) 令和2年度業務実績に関する評価報告書(案)について
(3) 公立大学法人前橋工科大学第2期中期目標の変更について
(4) 公立大学法人前橋工科大学第2期中期計画の変更について

配布資料

会議の内容

(1) 評価委員からの追加質問等に対する大学の回答について

特になし

(2) 令和2年度業務実績に関する評価報告書(案)について

【年度計画No.6】

  • 前回の評価委員会の中でA評価とするためにはエビデンスが足りないのではないかという意見があった。その一方で、入試改革について評価できると判断している委員も多い。そのため、評価委員会として、A評価の案がでているが、委員の皆さんの意見はいかがか。(委員長)

<欠席委員の意見読み上げ>

  • 共通テストにおける理科を2科目に増やしたこと、特別選抜における基礎学力検査の導入による教育効果の有無については知りたいところであるが、現時点ではエビデンスがなく、この観点からの検証及び評価は困難である。
  • 今回の出願要件の変更目的は、大学が受験生に求める基礎学力の底上げだと思うが、通常は実施しにくい受験生にとって不利益となる出願要件の変更を、共通テストの導入を機に実施した点は評価して良いのではないかと思う。
  • 導入したことによる効果の有無という観点からの評価は今後に委ねることとし、学生に求める基礎学力の底上げを図ったのであれば、入試制度のタイミングをとらえて今後を見据えた対応を行ったという観点からA評価として良いのではないかと考える。
     
  • 評価を悩んだ項目であったが、欠席委員からの実務的な感覚の意見をいただき、理解ができた。そのため、評価できると判断したいと思う。(委員)
  • 欠席委員からの説明を踏まえて、A評価で良いと思う。(委員)
  • 大学の質を上げていく試みとしてA評価で良いと思っていたが、さらに、欠席委員からの意見を聞き、再度A評価で良いと思った。(委員)
  • 評価として迷ったところであり、実務的な面からの感覚が分からなかったが、欠席委員からの意見を聞き、納得できる部分があったのでA評価で良いと思う。(委員)
  • アドミッションポリシーに沿った入試改革ということで、学内をまとめ入試を改革する取組に対する評価となる。効果があればさらにプラスになると考えられるが、今回は案のとおり評価委員会としてもA評価としてよろしいか。(委員長)

≪出席委員合意≫

 

【年度計画No.10】

  • 前回の評価委員会、各委員からの意見を踏まえ、大学院のカリキュラム再編については、検討の結果、実施しなかった取組であるため、法人の自己評価はCだが、評価委員会としてB評価の上方修正の案となっているが、委員の皆さんの意見はいかがか。(委員長)

<欠席委員の意見読み上げ>

  • 共通テストの導入という事情もあり、学部の学科再編を優先して行ったことは妥当といえ、評価委員会として上方修正し、B評価とすることについて問題ない。
  • 学部と大学院の教育・研究に連続性を持たせるという点では、学科再編された学部の年次進行の状況を踏まえつつ、大学院カリキュラムの再編を検討する手順が有効と思う。大学院の再編予定年度を令和8年としているので、業務の遅れには該当しないと思う。
     
  • C評価としていたが、全体評価で記載したように、リソースが限られ、どちらを優先するかということは理解できるので、上方修正して問題ないと思う。(委員)
  • 案のとおり評価委員会として、B評価として上方修正することとしてよろしいか。(委員長)

≪出席委員合意≫
 

【国際交流に関する目標(年度計画No.34、No.35)】

  • 評価を細分化し、メリハリをつけた結果、C評価となり、評価委員会として初めてC評価をつけることとなる。昨年度の評価委員会内で新型コロナウイルス感染症の影響で計画どおり実施できなかった項目は、代替策を実施できればB評価、実施できなかった場合はC評価と整理した。そのため、今回は代替策が実施できなかった項目のため、評価委員会として、C評価の案が出ているが、委員の皆さんの意見はいかがか。案のとおりC評価としてよろしいか。(委員長)

≪出席委員合意≫

  • 国際交流は、前橋工科大学の強みの部分でもあると思う。オンラインで国際的な授業等に各大学でも取り組んでいるので、今後工夫をして取り組んで欲しい。今回はC評価とさせていただく。(委員長)


【年度計画No.81】

  • 年度計画No.6同様、前回の評価委員会の中で、A評価とするためにはエビデンスが足りないのではないかという意見があった。その一方で、評価できると判断している委員も多い。そのため、評価委員会として、A評価の案がでているが、委員の皆さんの意見はいかがか。(委員長)

<欠席委員の意見読み上げ>

  • 遮熱フィルム設置の効果についてのエビデンスも提示されており、A評価として評価できる。
  • A評価の主な対象は遮熱フィルムの設置と言えるので、大学側の「業務の実績、主な実績」の説明文においては、「遮熱フィルム設置」を最初に記載し、「ホワイトボードの二段化」を後に記載する方が良いので、修正が可能であれば検討していただきたい。
     
  • 案のとおり評価委員会としてもA評価としてよろしいか。(委員長)

≪出席委員合意≫

 

  • 本日の意見をもとに再度整理後、報告書を完成したい。なお、改めて報告書案を確認していただき、追加の意見や修正箇所等があれば行政管理課まで提出してもらいたい。その後の報告書案の完成に向けた今後の調整については、委員長一任で良いか。(委員長)

≪出席委員合意≫

  • 評価委員会による評価の結果の取扱いについては、地方独立行政法人法に基づき、年度計画及び業務運営の改善に適切に反映されるとともに、毎年度当該評価の結果の反映状況を公表することは、法定手続となっているため、法人においては、反映状況の公表の対応をお願いしたい。(委員長)

(3) 公立大学法人前橋工科大学第2期中期目標の変更について

  • 学群を2つにするが、今までの研究室はそのまま存続するのか。(委員)
    →先生方は、引き続き在籍するので、研究室は存続する。(大学)
  • 事務局案のとおりすすめて欲しい。(委員長)

(4) 公立大学法人前橋工科大学第2期中期計画の変更について

  • 学群に変更することから中期計画を変更することは魅力的で分かりやすく、市民、受験生に評価されると思う。一方で、後半の指標に関しては、一切変更がない。まだ仮称のセンターのため何も記載されていないのかと思うが、いつからスタートするのか。また、中期計画の中で地域連携推進センターが担う指標もあるので、地域連携推進センターは、中核的な役割をしていると思う。そのため、新たに設置するセンターが何を目指していくか明確にすることができるのであれば、追記した方が良い。仮称の段階で難しい部分もあると思うが、いかがか。(委員)
    →今回は、大きな目標としてセンターの設置を定めた。センターの設置ができれば、指標となるような数字を設定できると思っている。まずは、残り3年間なので、センターの中身を議論して、どのような機能をもち、地域連携推進センターとの役割分担や連携方法等を定めることも考えていきたい。(大学)
  • 取組が魅力的だと思う。ビジョン2の具体的なイメージを教えていただきたい。(委員)
    →知能健康は、日本が高齢化しているところが注目点であり、認知症予防を国として大きな問題として取り上げている。前橋はスーパーシティに申請しており、知能の健康、認知症予防に関しては前橋IDなどの情報技術を活用して取り組むと議論されている。工学部を設置している大学としては、情報技術を活用した認知症予防プログラムを考えていきたい。例えば、認知症診断は長谷川式スケールがメジャーだが、この簡易バージョンのテストを、スマートフォンなどでいつでもどこでも受けられるようなシステムを開発する。そのデータを集積してビッグデータを構築していき、参画してくれる市民に情報をフィードバックして健康を保っていくようなサービスの展開などが考えられる。その他、脳健康に関しての技術開発を含め取り組んでいきたい。健康に長寿を迎えられるような工学的な技術の開発を目指す研究センターとしていきたいと考えている。(大学)
  • 現状の案は、ビジョン2を絞った言葉で書いている。市民や学生にビジョン2を伝えるということであれば、この中期計画書に加えるかは別として、今教えていただいたような内容をどこかで分かりやすい言葉で説明した方がより良いと思う。(委員)
  • 取組は魅力的だと思う。まだ、今後取組をするという段階だと思うが、これを作ることによる成果を教えて欲しい。(委員)
    →イメージできるものとしてまちづくり支援センターは、今、民間、行政が取り組んでいる前橋のまちづくりに、積極的に関与していく。そこで、建築やデザインなど大学のもっているスキル・ノウハウを活かしてもらい、誰もが暮らしやすいまちづくりの具体の取組の手助けをしたいと思っている。地域のまちづくりに大学が貢献していき、まちづくりが成功したら大きな成果。ビジョン2については、高齢社会の中で人間の体や心の健康が保てるように、工学的な技術をいかせれば成果になると思う。(大学)
  • 社会貢献に取り組み、大学の質をあげていくということであれば、ウィンウィンの関係である。今後に期待する。(委員)
  • 素晴らしい取組だと思う。ビジョン2でグローバルな取組を進めるとあるが、前橋工科大学は地域に根ざしているイメージだったので、グローバルな取組とはどのような取組か教えていただきたい。(委員)
    →この分野は国内にとどまることなく国外の研究機関等と共同して開発に取り組まないと成果があげにくい。地域に閉じてしまうと、今後の大学運営では生き残りが難しい。取り組む学問の内容もかなり国際的である。特に情報系の科学は、常に世界中に先行開発したものが出ていくことがスタンダードである。ビジョン1が地域をターゲットにした研究開発をすることに対して、ビジョン2は脳や情報など国際的な問題として取り上げられるところをターゲットにした研究開発をしていく。活動もなるべく国際的な活動を目指すような方向性で考えている。(大学)
  • コロナ禍で国際的な活動が厳しいと思うが、どのように考えているか。(委員)
    →ご指摘のとおり人が国を往来することが難しい。国際交流として、ベトナムのダナン工科大学と遠隔でシンポジウムの開催を試みようとしたが、相手先のネットワーク状況が整っておらず開催できなかった経緯があり、オンラインを活用した国際交流は、双方が一定以上のレベルでネットワーク環境が整っていないと難しいことが分かった。研究に関しては、世界的に進んでいる研究所をターゲットとし、遠隔ツールを活用して学生を交えて進めていきたい。人の往来がいつ出来るか分からない段階でどのような計画を作成するか難しいが、今まで実績のある教員も核になって動いてくれているので、ヒューマンネットワークを活用しながら、遠隔の試みをスタートしていきたい。(大学)
  • 手探りな部分もあると思うが、今後の取組に期待したい。(委員)
  • ビジョン2についてだが、スーパーシティ構想を考えると、地元の人への健康や暮らしがまずはメインになる。それを支える研究者同士の交流はグローバルにいかないと成り立たない。このような2つの面の話があり、それが分かりづらい文章だと思う。そこをうまく切り分ければそれぞれの特色がよく出ると思う。また、ビジョンを掲げる際に、最近SDG’sとの関わりを見かける。可能であれば、SDG’sの観点をいれることも検討して欲しい。(委員長)
  • 意見が出たので、再度事務局内で協議を重ねて欲しい。評価委員会へは意見を聞くことになっているので、最終的な報告を委員長が受けることとしたい。(委員長)

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更新日:2021年11月08日