前橋市の上水道の歴史6
浄水場の施工4
給水条例と施行細則
前橋市は、大正13年11月24日に議決した「水道給水条例」全般を修正。昭和3年7月10日に市議会の議決を経て、同年8月29日、関係機関の認可を経て「水道給水条例施行細則」を制定しました。昭和3年9月21日に告示をしました。
通水式
昭和4年3月21日、浄水構場内に関係機関及び関係者多数が出席、市内では喜ぶ市民で埋め尽くされる中で、通水式が行われました。
水道施設に要した費用
大正13年11月20日、実施確定設計算出の布設費を市議会で議決し、内務大臣の認可を申請。大正14年8月25日に内務大臣・若槻礼次郎の布設認可を得ました。
その後、上部機関の命令等による第1次~第4次の変更を行い、大正15年11月22日、「前橋市水道布設費継続年期及び支出方法変更」の認可を申請し、昭和2年3月22日に認可されました。当時は経済変動などが激しく、約46万円の予算超過で布設工事が完了しました。
確定設計算出予算
水道工事費
64,210円
ポンプ場費
164,000円
送水鉄管費
20,970円
浄水池工事費
118,285円
浄水構場費
354,796円
配水塔工事費
186,225円
配水工事費
1,058,990円
機械器具費
62,000円
その他の費用
580,524円
合計
2,610,000円
給水開始
主要な工事が、昭和3年12月で終わり、昭和4年11月からは各戸に給水できる工事進捗でした。そのため、昭和4年8月29日に給水条例が可決され、9月から給水の申し込みを受付開始しました。このとき、特別取扱規則を制定し、受付開始直後の申込者に対しては、有利な条件を附して、一挙に多数の申し込みがくるように計画しました。
一方、市内にポスター掲示をし、各区長に依頼して各戸に宣伝ビラを配布。更に市職員を全市内に派遣して給水栓設置の勧誘に励みました。
その結果、昭和4年10月までに専用栓2,886戸・私設共用栓140か所・私設消火栓26戸の申し込みがあり、勧誘活動は成果を上げました。
また、申込者の早期給水の希望に応じ、4組の給水栓設置工事班を編成しました。更に、当時の東京府江戸川上水道組合に依頼し、配管熟練工10名を40日間派遣してもらい、引き込み給水栓の工事にあたり、大きな成果を上げました。
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更新日:2019年02月01日