関越交通株式会社様を見学させていただきました!
関越交通さんは、群馬県の中心部から北部地域をエリアとする路線バス、成田空港行き「アザレア号」をはじめとする高速バス、団体旅行などの貸切バス、それにタクシー、各種旅行の取扱い、オートガス販売、整備工場と幅広い事業を展開しており、渋川市にある本社のほか、前橋営業所など県内に5つの事業所があります。
障害者雇用率は、2015年まで法定雇用率が未達でしたが、2022年には9.09%まで到達し、2023年8月には一般企業としては県内初、バス事業者としては全国2例目となる通称:もにす認定事業者です。
障害者雇用優良中小事業主認定マーク
もにす認定式の様子
さらに、自動車運送事業(バス・タクシー事業等)の運転者不足に対応するために創設された「働きやすい職場認証制度」にて全事業所で「二つ星」も取得されています。
障害者の採用は本社で行っていますが、研修や実際の就業は各営業所で行っています。就業に当たって、障害者それぞれの特性やスキルに応じた業務の切り出しや就労支援機関との連携による対応の情報共有のほか、仕事の優先順位や作業量を見える化したボードの活用など独自の工夫が見られました。
作業日誌の簡素化(業務効率化)
就業者のスキル(作業量)に応じた作業指示ボード(仕事の見える化)
「大事なことは何ができるか考えて仕事を見つけること。得意なことを最初に聞く。無理にさせることはしない。できること・できないことを整理して、希望の時間や休みを聞く。現在は1週間程度お試し入社をしてから採用している。この方式にしてから退職者はいない」とのお話が大変印象的でした。
また、本人の意向に応じて社員研修への参加や業務に必要な資格取得の支援など、スキルやモチベーションの向上にも取り組まれていました。
就業者からは「お客様への応対が楽しい。初めての仕事が難しいと思っても自分のモノになれば難しくない。」、「自分の仕事により他人の時間外業務が減った、前より正確性やスピードが上がっていると言われると仕事のやりがいを感じ仕事が好きになります」といった声が挙がっていました。
できないことに対してどう支援するかを考えるのではなく、一人ひとりのできることに着目し伸ばしていく。一見当たり前のようで、意外と忘れてしまいがちなことです。自分の得意なことを活かして仕事を行える環境が就業者の自信となり、職場定着につながっていきます。関越交通さんは、この当たり前を実践してきたことが評価され、気付いた頃には「もにす認定」を受けることになっていたそうです。
現在の障害者法定雇用率は2.3%ですが、今後は段階的に引き上げられ、2026年には2.7%となる予定です。障害のある方が自分の得意なことを活かして当たり前に働くことのできる共生社会の実現に向けて関係機関で力を合わせ取り組んでいければと思います。
見学にご協力いただいた関越交通株式会社の皆様、ご協力ありがとうございました。
この記事に関する
お問い合わせ先
福祉部 障害福祉課
電話:027-220-5713 ファクス:027-223-8856
〒371-0014 群馬県前橋市朝日町三丁目36番17号
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更新日:2024年03月21日