特定外来生物「セアカゴケグモ、ハイイロゴケグモ」について
セアカゴケグモおよびハイイロゴケグモは、国の「特定外来生物」に指定されており、咬まれると健康被害を引き起こすことがあるため、注意が必要です。国内では、ともに港湾地域やその周辺で多く発見されており、物流や人の移動に伴って生息域が拡大しています。
セアカゴケグモは、「群馬県生態系等被害防止外来種リスト」において、進入状況が「定着」と評価されています。前橋市内においても複数回確認され、身近な場所に生息している可能性があります。また、群馬県内ではハイイロゴケグモの確認例はありませんが、今後の侵入が懸念されています。
セアカゴケグモの特徴
【セアカゴケグモ(メス)】
メス
体長10~15ミリメートル、全体に暗褐色又は黒色。
腹部背面には赤色の帯状の模様。毒を持っている。
オス
体長2.5~3ミリメートル、白っぽい色。
性格
基本的におとなしく攻撃的ではない。
驚かされると死んだふりをする。
生息場所
- 日当たりがよく暖かく、昆虫などのエサが豊富な場所
- 側溝の側面やふたの裏側など、地面付近の隙間
- 花壇周辺や石の下など、雨風をしのげる場所
ハイイロゴケグモの特徴
【ハイイロゴケグモ】
(出典:外来生物写真集)
メス
体長7~10ミリメートル、白から黒まで体色に変異あり。
腹部背面に目立った赤色の縦条。毒を持っている。
オス
体長4~5ミリメートル、白から黒まで体色に変異あり 。
性格
基本的におとなしく攻撃的ではない。
生息場所
- 日当たりがよく暖かい所、昆虫などのエサが豊富な所、 適当な隙間がある所。
- 側溝の側面やふたの裏側
- 花壇周りなど
駆除方法
- 成体:市販の殺虫剤(ピレスロイド系)を直接噴霧するか、くつで踏みつぶす。
- 卵のう:くつで踏みつぶすか、バーナーで焼却する。
- 巣:棒などで払う。
注意事項(咬まれないために)
- 絶対に素手で触らないでください。
- 外で作業する時は、ゴム手袋・靴下等を着用し、不用意に側溝などの隙間に手を入れないようにしましょう。
毒牙を持つのはメスで、0.7ミリメートルと短く、衣服の上からでは皮膚に達する可能性は低いと言われています。
咬まれた時の対処方法
| 症状 | 局所の疼痛、熱感、痒感、紅斑、硬結、区域リンパ節の腫張が生じます。 通常、数時間から数日で症状が軽減しますが、時に脱力、頭痛、筋肉痛、不眠などの全身症状が数週間継続することがあります。 |
|---|---|
| 治療 | 患部を水でよく洗い流して、包帯などはせずに、氷等で患部を冷やし、かかりつけの医療機関で治療を受けてください。 |
セアカゴケグモと間違われる生き物(ヨコヅナサシガメ)
【ヨコヅナサシガメ】
(群馬県自然環境課より提供)
ヨコヅナサシガメはカメムシの仲間で中国やインドが原産国の外来生物です。
背中の一部と腹が赤く、セアカゴケグモと似た配色です。成虫になると羽が生えて、背中の赤い模様が見えにくくなるため、特に幼虫のころ間違われやすい昆虫です。
なお、昆虫を刺して体液を吸収するため、人を刺すこともありますので注意が必要です。
セアカゴケグモとの違い
| セアカゴケグモ | ヨコヅナサシガメ | |
|---|---|---|
| 足の本数 | 8本 | 6本 |
| 体長(足を含めない 胴体部分の大きさ) |
10~15ミリメートル (メスの大きさ) | 16~24ミリメートル (幼虫の大きさ) |
| 体型 | おなかが大きく丸っこい体型 | 体が長く、頭はゾウの鼻のような口がある |
セアカゴケグモと間違われる生き物(ジョロウグモ)
【ジョロウグモ】
(群馬県自然環境課より提供)
ジョロウグモは、日本の固有種です。メスは腹部黄色と黒色の 横縞模様があり、腹部下面に赤い模様があるため、セアカゴケグモと混同されることがあります。脚も黄色の横縞模様です。
セアカゴケグモとの違い
| セアカゴケグモ | ジョロウグモ | |
|---|---|---|
| 体長(足を含めない 胴体部分の大きさ) |
10~15ミリメートル (メスの大きさ) | 20~30ミリメートル (メスの大きさ) |
| 模様 | 黒色の体、腹部背面には赤色の帯状の模様 | 背中側に黄色と黒色の 横縞模様、腹部下面に 赤い模様 |
| 体型 | 丸っこい | 細長い |
| 巣 | ブロックの隙間など地面に近い場所に不規則な形の巣を作る。 | 木の枝や家の軒先などに網目状の大きな巣を作る。 |
相談窓口
セアカゴケグモ、ハイイロゴケグモに似たクモを発見した場合は、下記までご連絡ください。
- 前橋市 環境政策課 GX戦略係(電話 027-898-6292)
- 前橋市保健所 衛生検査課 生活衛生係(電話 027-220-5777)
セアカゴケグモの市内での確認状況
前橋市内では、令和7年10月1日時点で3例の発見事例があります。
発見された個体については、既に駆除しており、周辺でのさらなる個体は確認されていません。また、現在までに噛まれた人も確認されていません。
発見状況
1例目:令和2年6月21日(日曜日)
元総社地区において1匹発見
2例目:令和6年2月26日(月曜日)
駒形地区において1匹発見
3例目:令和7年9月25日(木曜日)
元総社地区において1匹発見
対応状況
発見場所及びその周辺における生息の可能性を完全には排除できないため、引き続き前橋市及び群馬県で情報収集を行います。
関連情報
この記事に関する
お問い合わせ先
環境部 環境政策課 GX戦略係
電話:027-898-6292 ファクス:027-223-8524
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
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更新日:2025年10月17日