平成29年度第1回前橋市自然環境保全推進委員会

審議会名

自然環境保全推進委員会

会議名

平成29年度第1回前橋市自然環境保全推進委員会

日時

平成29年11月2日(木曜日)
午後2時00分から午後3時10分まで

場所

前橋市役所本庁舎3階 32会議室

出席者

(1)自然環境保全推進委員

金井副委員長、姉崎委員、大嶋委員、大森委員、金杉委員、篠原委員、土屋委員

(2)環境部長

永井環境部長

(3)事務局

神山環境政策課長、真庭副参事、亀井主事

(4)自然環境調査(魚類・水生生物)業務受託会社

株式会社ポリテック・エイディディ 相澤氏、安部氏、鈴木氏

欠席者

小西委員

議題

  1. 前橋市自然環境調査(魚類・水生生物)について
  2. 市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ、ツバメ、セミ)」について 
  3. その他

会議の内容

1 開会

神山環境政策課長

2 委嘱状の交付

永井環境部長から新規委嘱となる土屋委員に対して委嘱状の交付を行った。

3 あいさつ

永井環境部長

4 議事

議題に入る前に、委員会の成立要件の確認を行い、委員8名中7名の出席により本日の会議が成立していることが報告された。

(1)前橋市自然環境調査(魚類・水生生物)について

議長(金井副委員長)
それでは、議題(1)前橋市自然環境調査(魚類・水生生物)について事務局より説明をお願いしたい。

事務局(亀井主事)
資料「前橋市自然環境調査(魚類・水生生物)現地調査速報」に基づき、調査概要、調査結果、重要種及び外来種の確認状況等の説明を行った。

議長(金井副委員長)
ただいま事務局から説明があったが、各委員さんから質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

土屋委員
重要種というのは、何を基準に重要種として選定しているか。

調査会社(相澤氏)
重要種の選定については、環境省のレッドリスト、群馬県のレッドリスト、いずれも最新版を使用している。

議長(金井副委員長)
文献として載せているか。

調査会社(相澤氏)
抜けているため、報告書では明記する。

土屋委員
3ページに調査地点の概要が記してあるが、ナンバー8藤沢川のしんけいはし付近とはどこか。

調査会社(相澤氏)
高花台2丁目の団地の横にある調査地点である。報告書の作成時には、詳細な調査地点図をつけたいと考えている。

土屋委員
平成24年度の前橋市自然環境調査(魚類・水生生物)では、外来種でフロリダマミズヨコエビが確認されていて、今回は確認されていないことになっているが、17ページにある学名「Amphipoda」でよいか。

調査会社(相澤氏)
前回調査時には確かに確認している。目で止まっており、フロリダマミズヨコエビを含んでいる可能性もあるので標本個体を精査したい。

金杉委員
ナンバー8藤沢川でコオイムシが確認されているが、捕れた時の状況はどのようであったか。

調査会社(相澤氏)
ナンバー8は平瀬の多い環境で、一部土がたまっているところに植生があり、流れが緩やかになっている箇所で確認された。

金杉委員
採取の方法はタモ網でよいか。

調査会社(相澤氏)
タモ網で採取した。陸に一度あげて確認し、写真撮影を行った。

土屋委員
確認されたのは1個体のみか。

調査会社(相澤氏)
ナンバー8に関しては、1個体のみである。

姉崎委員
ナンバー19で「マシジミ」と「タイワンシジミ」が確認されたことになっているが、それぞれの確認された場所と個体数はどのようになっているか。

調査会社(相澤氏)
個体数に関しては、「マシジミ」が5個体、「タイワンシジミ」が1個体という状況だった。確認された場所については、離れていたと思われるが、地点の記録まではしていない。

土屋委員
外来種でアメリカツノウズムシは見つかっていないのか。

調査会社(相澤氏)
平成24年度の調査時にも同じような指摘があった。念のため、標本個体を精査したい。

金杉委員
ヒメドロムシ科のなかでヒメドロムシ亜科がナンバー17利根川-下川団地付近で確認されているが、亜科で止まっているということは、幼虫が確認されたということか。

調査会社(相澤氏)
ヒメドロムシ亜科については、若齢幼虫での確認のため、亜科止まりとなっている。

大森委員
スナヤツメがナンバー4、ナンバー8地点の2地点で確認されているが、よく取れたと感じる。

調査会社(相澤氏)
両地点とも複数個体確認されている。このほか、ナンバー9地点では、調査地点をよく観察している方からスナヤツメの確認報告を頂いている。そのため注意深く調査をしたが、時期的な問題もあり、確認はされなかった。

議長(金井副委員長)
生き物は当然動くものであるが、馬場川周辺には生き物が住みやすい環境が整っていると推測される。

大森委員
11ページ表のヌマチチブの確認された地点が抜けている。また、ホトケドジョウが南関東や近畿では少なくなっているが、今回の調査では3地点確認されている。確認された地点の環境はどのようであったか。

調査会社(相澤氏)
ヌマチチブが表から抜けていることについては、もう一度精査し、明記する。ホトケドジョウに関しては平成24年度でも6地点確認されており、前橋市内に関しては比較的安定して確認される種であると感じる。今回確認された地点は、流れが緩やかな所が多く、砂泥質の環境である。そういったところでは幼魚の確認もされている。

議長(金井副委員長)
スナヤツメが確認される地域の市民からは、よくみるとの話を聞くことがあるが、市外の人から見ればとても貴重な生き物であるということがわかる。

土屋委員
調査に入る前の河川の状態はどのようであったか。

調査会社(相澤氏)
報告書の作成時には触れる予定だが、調査時には多少増水している状況であった。今年の7月、8月は平年と比較すると雨の多い時期となった。確認種数が少なかったため、追加調査を予定していたが、雨の影響で追加調査も中止となった。以上のことから今年度は雨の影響を受けていると考えられる。確認種数が少ないのもそういった事情が考えられる。

議長(金井副委員長)
報告書作成時には、いま話に出たようなことに留意して作成をお願いしたい。

土屋委員
ナンバー27地点の細ヶ沢川の調査地点の概要で、強いし尿臭があり、CODが他地点と比較して高いと記載してあるが、どのような対策をしているのか。また、調査地点はどの辺りか。

大嶋委員
ザゼンソウの群生地より上の地点である。近くに牧場があり、雨が降るとし尿が川に流れ落ちているので、それが原因ではないか。

事務局(神山環境政策課長)
市でも把握している。市民から苦情も寄せられているが、排水基準には適合している。また、水質汚濁防止法でCODや色の規制はないため、これらに特化した指導が出来ていないのが現状である。市としては、定期的にパトロールを実施して注意深く監視をしている。

(2)市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ、ツバメ、セミ)」について

議長(金井副委員長)
つづいて、議事(2)市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ、ツバメ、セミ)」について説明をお願いしたい。

事務局(亀井主事)
資料「市民自然環境調査「みぢかな季節かんじ隊(サクラ、ツバメ、セミ)」について説明を行った。

議長(金井副委員長)
ただいま事務局から説明があったが、各委員さんから質問や意見などがあれば発言をお願いしたい。

金杉委員
サクラ、ツバメの調査で、調査隊員数が減っている原因は何か。

事務局(真庭副参事)
周知の方法は昨年と同じだが、周知期間を延ばすことで、参加者を増やすよう試みたが、浸透できず成果が見られなかった。

金杉委員
どのような形で周知したか。

事務局(真庭副参事)
広報、前橋市のホームページ、フェイスブック、市内全ての小中学校については学校を通して周知した。

篠原委員
ツバメについて、空の巣が非常に多くなったように感じるが、空の巣の調査は実施しているか。

事務局(真庭副参事)
現時点では実施していない。

大森委員
ツバメの増減について考えるには、調査隊員数が一定であることが重要である。調査隊数が異なると、元々の分母が異なってしまうわけで、その中で議論をしたとしても、正確なツバメの増減数はわからない。そういった意味でも、継続的に調査をしていかなければならない。少なくてもこの地域だけは毎年調査をするというような、安定した情報が得られる体制が必要である。
また、イワツバメの報告が少なくなっているように感じる。継続的に報告をしていた調査隊員のデータについては大切にし、今後も調査をしてもらえるよう、呼びかけていかなければならない。

事務局(真庭副参事)
毎年、前年度に調査してくれた方々には、資料を送付して参加を呼びかけてはいるが、任意で参加してもらうものなので、なかなか集まらないのが現状である。今後も周知を徹底したい。

姉崎委員
サクラとツバメについては調査隊員数が減っていて、セミに関しては増えているがどうしてか。

事務局(真庭副参事)
正確な分析はできていないが、サクラとツバメは同時に調査隊員を募集し、セミは調査時期が異なるため、周知の時期がサクラとツバメとは別であった。そのため、平年より長く周知をした成果がみられたのではないかと推測する。

姉崎委員
今年度のツバメの調査であるが、隊員数が9名となっている。以前にも隊員数が一桁となっている年度はあるか。

事務局(亀井主事)
平成24年度は、調査隊員数が8名であった。当該年度以外は10名以上の隊員数となっている。

議長(金井副委員長)
各委員からご指摘があるように、統計的な面から見れば、分母の数が減っているということは問題である。今後も周知徹底をお願いしたい。

土屋委員
隊員の年齢層はどのようであったか。

事務局(真庭副参事)
年齢は確認していないが、ほぼ成人である。小中学校にも周知しているが、報告を頂くのは成人の方である。

金杉委員
調査結果については調査票にまとめて紙ベースで提出されたのか。

事務局(亀井主事)
紙ベースでの提出である。

金杉委員
例えばだが、メールやSNSを利用し調査隊員が提出しやすいようにすれば、隊員数も増えるのではないか。

事務局(真庭副参事)
ファックスやメールでも受けることは出来るようにしているが、紙ベースでの回答が多い。報告いただく内容も難しいものではないので検討したい。

議長(金井副委員長)
いま出たように、事務局としても調査隊員数の増加につながることであるので研究していただきたい。

(3)その他

議長(金井副委員長)
その他議題等はあるか。各委員や事務局から何かあれば、発言をお願いしたい。

大森委員
情報提供として、環境省で湖沼の水草のモニタリング調査を実施しており、来年度、再来年度の調査の対象として赤城大沼が挙がっている。調査の対象となる湖沼の選定の中で、他の地点とは異なった特性を持っている湖沼として赤城大沼は上位の特性を持っている。今までの環境省の調査では、注目されていなかったが、平成22年度に実施した富士見地区の自然環境基礎調査において、北海道のような寒い地点で確認される水草が一挙に発見されたことで調査の対象として選定された。一挙に発見された理由としては、専門家の水草の同定技術が上がってきたことが要因といえる。

大嶋委員
他から入ってきたものであるという可能性はあるか。

大森委員
ワカサギ放流から入ってきたという可能性はゼロではないが、何とも言えない状況である。ただ、低水温で確認されるイトイバラモ、ヒメミズニラなどは大沼だけでなく、覚満淵でも確認されているため、全てが入ってきたものであるという可能性も低いと思われる。

篠原委員
赤城山で白い花が咲いたザゼンソウを見つけたが、自然史博物館には記録として残っているか。

大森委員
緑の花が咲いた記録はあるが、白の花が咲いた記録はない。

篠原委員
今は無くなってしまったが写真を撮影したので、後ほど送らせていただく。

議長(金井副委員長)
以上をもって議事を終了する。

5 閉会

神山環境政策課長

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更新日:2019年02月01日