令和7年度自殺対策推進協議会
審議会名
自殺対策推進協議会
会議名
令和7年度自殺対策推進協議会
日時
令和7年8月27日(水曜日)午後2時~4時
場所
まえばし医療センター 2階会議室
出席者
委員:神出会長、小保方副会長、高柳委員、小池委員、阿部委員、金田委員、清水委員、中島氏(新井委員代理)、堀越氏(磯田委員代理)、池田委員、高橋委員、北川委員、中山委員、室田委員、滝沢委員、吉澤委員、桑原委員、千葉委員
前橋市:持田健康部長、大西保健所長、信澤保健予防課長他
欠席者
小河原委員、新井委員、磯田委員
議題
(1)本市における自殺者数の状況 資料1
(2)令和6年度主な関連事業の実績 資料2
(3)令和7年度自殺対策の取り組みについて 資料3
会議の内容
1 開会 信澤保健予防課長
あいさつ 持田健康部長
皆さんこんにちは。本日はお忙しい中、またお暑い中、会議にご出席いただきまして誠にありがとうございます。前橋市健康部長の持田と申します。どうぞよろしくお願いいたします。開会にあたりまして一言ごあいさつさせていただきます。
本市では、令和4年度の自殺対策大綱の改定の際に盛り込まれた重点施策である女性に対する支援強化といたしまして、女性が抱える困難に関連した対策事業に積極的に取り組んで参りました。しかしながら、本市の女性の自殺者の割合は全国の割合よりも多く、また近年においては男性の若年層の自殺者の割合も全国の割合よりも多くなっているという大変残念な現状もございます。本市の自殺対策推進計画の最終目標は自殺者ゼロであり、目標を達成するためには、本協議会にご出席の皆様方から幅広いご意見を賜わり、今後の取り組みに生かしていくとともに、より効果的な自殺対策を積極的に進めて参りたいと考えております。結びに委員の皆様方には、本市の自殺対策事業推進に向けまして、格別なご協力、ご配慮を賜りますようお願いいたしますとともに、今後もよろしくお願いしたいということをお伝えさせていただき、開会にあたってのあいさつとさせていただきます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
2 自己紹介
3 会長及び副会長の選出 信澤保健予防課長
・設置要綱に基き、委員互選により選出する旨説明。ご意見無し。
・事務局の会長案「神出 誠一郎 委員(群馬大学大学院医学系研究科)」
拍手多数により決定。
神出会長(就任あいさつ)
改めまして、群馬大学 精神科医の神出と申します。過分な役割をいただきまして大変恐れ入ります。精神科医として、自殺対策の重要さは十分承知しているところですけども、先ほどの持田部長の話にありました若者や女性等、社会的に弱い立場の方々の支援をどうしていくかということは、少なくとも医療だけでは成り立たないことだと思っていまして、本日このようにいろいろな立場の方々にご出席いただいて、非常に貴重な機会だと思いますのでぜひ有意義な集まりとなるように、お役に立てればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
・神出会長より、副会長の指名「小保方 馨 委員(前橋赤十字病院)」
拍手多数により決定。
小保方副会長(就任あいさつ)
日赤病院の小保方です。今日の協議会が上手くいくよう、協力したいと思います。どうぞよろしくお願いします。
4 議事
信澤保健予防課長から神出会長に議事進行を依頼。
神出会長
・「本市における自殺者数の状況」について事務局に説明依頼。
(1)本市における自殺者数の状況
住谷補佐
資料1 本市における自殺者数の状況」から説明させていただきます。最初の表は、平成27年から令和6年まで過去10年間の自殺者数の推移になります。上の段が前橋市、下の段が全国です。それぞれについて、各年の人数及び前年との比較人数、また、自殺死亡率になります。
前橋市の推移は令和元年までは減少傾向にありましたが、コロナ禍が始まった令和2年には増加に転じ、その後は増減を繰り返している状況です。全国では令和元年に2万人を下回った以降増加に転じていましたが、令和6年は前年比でマイナス1,540人と平成28年に次ぐ減少となりました。
次の表は、男女の自殺死亡率を全国、群馬県、前橋市で比較した折れ線グラフによる推移になります。赤色の前橋市の男性は令和3年に一旦大きく低下しましたが、令和4年以降全国を上回る状況が続いています。ピンク色の前橋市の女性については、平成30年以降上昇傾向にあり、特に令和3、4年は全国、県を大きく上回る状況となりましたが、令和5年に全国平均まで一旦低下し、昨年はまた上昇しており一進一退の傾向となっています。
次の表は、年齢別の人数になります。表の一番下の令和6年の状況は、年代別男女別で30代の男性が11人で一番多い状況でした。その前年の令和5年で一番多かったのが20代男性だったことを踏まえますと、中高年に至る前の年代についても中高年同様に注意すべき年代であると捉えることができます。女性については、年代ごとの差は大きくありませんが、20代未満の女性が4人とそれまでの過去5年間で最も多く、若年層の増加は男女ともに危機感をもって注視しているところです。
次の棒グラフは、 先ほどの年代別の人数を全体の割合ごとに表し直し、そこに全国平均の数値を追加して、5年間の前橋市と全国について男女別に比較したものになります。左側の男性のグラフでは、青色で示した前橋市の男性については、緑色の全国との比較で40代以降は全国平均を下回りますが、逆に20代、30代の男性は全国よりも割合が高くなっています。右側の女性のグラフですが、オレンジ色の前橋市の女性では、40代以降のほとんどの年代が全国より割合が高くなっており、特に40代は9.2%と全国の5%程度と比較しますと倍近くの割合を占めています。このように、自殺者数全体に占める女性、とりわけ40代以降の年代の方の割合が高いことが、現在の前橋市の特徴と言えると思います。
この女性の割合が高い本市の状況に対する分析ですが、自殺に至る原因は、精神保健上の問題だけでなく、過労や生活困窮、育児や介護疲れ、いじめ、孤独・孤立などの様々な社会的な要因があると言われております。何か一つの原因に対処すれば解決するものではありませんので、先ほど申し上げたような自殺のリスク要因を少しでも減らす取り組みに加えて、ゲートキーパーの養成など生きることの促進要因を増やす取り組みを行い、双方の取り組みを通じて自殺リスクを低下させることで、誰も自殺に追い込まれることのない社会の実現を目指していければと考えております。
次の表は職業別に分けた一覧になります。大きく有職者と無職に分けています。また、男性・女性それぞれを見ますと、男性は有職者と無職の方は令和2年を除くとほぼ同じ程度ですが、女性については無職の方が有職者のほぼ3倍以上の割合であり、表の一番下の令和6年を見ましても有識者4人に対して無職の方は17人、4倍以上でした。なお、無職者の内訳で年金・雇用保険等生活者の項目について、こちらは全国一律のデータになりますが、内訳として約8割が老齢年金、遺族年金の受給者であり、残り2割が生活保護、障害年金、雇用保険の受給者とのことですので、この項目の人数はおおむね高齢者と捉えることができます。
次の表の棒グラフですが、左側が職業の有無で分けて示したものであり、こちらは過去5年間の総数を本市と全国とそれぞれ男女で分け、その割合を示したものです。左側の男性では、有職者と無職では本市と全国で割合に大きな差はありません。右側の女性では無職が有職者の3倍以上であり、これは本市に限ったことではなく、こちらも全国の傾向と似通っています。男女ともに職業の有無については全国平均に近い割合となっています。
右側の無職の内訳ですが、学生等を除いた無職者の内訳を示しています。男性では年金等受給者とその他の無職者が大半を占めていますが、女性は主婦と年金受給者の割合が多くなっています。その他の無職者とは、生活保護受給者、ホームレス、ひきこもり、その他項目に当てはまらない無職の方になります。女性は令和3、4年頃と比べると減少しましたが、男性はこの5年間継続して増加傾向となっています。
次の一覧表ですが、こちらは原因・動機別の表になります。原因・動機は統計上3つ、令和4年からは4つまで計上していますので、人数の合計と合致しませんが、自殺に至った方の半数程度は大きな枠で捉えると健康問題を抱えていたことが伺えます。また、令和6年は経済・生活問題の割合が次に多い状況でした。原因・動機はいくつかの問題が積み重なることで自殺に至ることが多いとされていますので、性別や年代別などでひとくくりの分析を行うことが難しいのが実情です。
次の表は今年の自殺者数の暫定人数になります。上の段が前橋市になりますが、1月から3月までは前年よりも減少しておりましたが、4月、6月は前年よりも多い状況であり、6月までで計29人となっています。次に、下の段の全国の人数ですが、6月までで8,294人であり、前年同月の比較では今年は全ての月で減少している状況です。なお、表の右側の計の欄と合計の欄の数字ですが、計の欄が左側の1月から12月の合計の数字となっています。合計の欄には死亡月がはっきりしなかった方が追加でカウントされたものになります。
令和に入ってからの本市の自殺者数は増減を繰り返しており、なかなか減少傾向とならない状況が続いています。これまで説明してきましたように近年の本市における女性の自殺の増加や全国平均を上回る自殺死亡率の状況など、非常に厳しい状況が続いているものと認識しています。本市としましても各種対策を講じながら市役所関係部局や外部の関係機関とも協力しながら、自殺する方が少しでも少なくなるよう取り組んでいきたいと考えております。資料1の説明は以上となります。
阿部委員
自殺の原因と動機別のところで、健康問題とありますが、具体的にどのような症状の人が多い等、把握されているようであればお聞かせ下さい。
住谷補佐
前橋市の自殺された方の個別の状況についての回答は難しいですが、統計上どのようなものがカウントされているかについては、厚生労働省で健康問題は12分類された項目があります。悪性腫瘍いわゆる癌、てんかん、その他の身体疾患、うつ病、統合失調症、アルコール依存症、薬物乱用、摂食障害、その他の精神疾患、身体障害の悩み、認知機能低下の悩み、その他ということで統計を取っていますが、その中で一番多いのはうつ病、次にその他の身体疾患となっておりますので、健康問題として一番多い、うつ病等の影響があるのではと考えております。
高柳委員
前橋市では女性の特に40代以降の自殺率が高いということですが、全国の他の地域で同じような傾向があるところが分かると、少し良いヒントになるのではと思いました。そのような情報がありましたら教えていただければと思います。
住谷補佐
今データを持ち合わせておらず、詳しいところは分かりません。
神出会長
原因・動機別のところで、経済問題が年々少しずつ増えているような気がしますが、県内の雇用状況や経済状況等、何かしらの要素が関係しているのか、何かわかりましたら教えていただければと思います。
住谷補佐
経済・生活問題が挙げられていることは個票上確認できるのですが、個別にどのようなことまでかはデータ上把握できておりません。
神出会長
・「令和6年度主な関連事業の実績」「令和7年度自殺対策の取り組みについて」について事務局に説明依頼。
(2)令和6年度主な関連事業の実績
住谷補佐
続きまして、資料2を説明いたします。こちらは、市役所の各課が令和6年度に実施した主な関連事業の実績です。本市の自殺対策推進計画に基づき、7つの項目に分けて整理したものです。項目は表の左側の番号で、1から7が1つ目の項目で「子ども・若者への支援を充実する」、8と9が2つ目の項目で「市民一人ひとりの気づきと見守りを促す」、10から15が3つ目の項目で「悩みに寄り添える人を養成する」、16から20が4つ目の項目で「こころの健康づくりを推進する」、21から66が5つ目の項目で「社会全体の自殺リスクを低下させる」、67から69が6つ目の項目で「勤務問題による自殺対策を推進する」、70が7つ目の項目で「自殺未遂者の再度の自殺を防ぐ」の順でまとめております。各事業の事業評価につきましては、表の右側に記載しましたが、概ね予定通りに実施できました。また、一部事業については既に廃止しているものもありますが、取り組み方を改める等行っているものであり、必要な情報や支援が届くよう工夫を重ねているところです。
各事業の個別の紹介は、時間の都合上、割愛させていただきます。なお、資料1の説明の中でお伝えしました女性の自殺率が高い状況に対する取り組みとしましては、資料2の最後のページに、女性が抱える困難にも関連した自殺予防対策事業として表にまとめました。各事業の前にある数字は、資料2の事業一覧の左側の数字と一致しているものです。思春期から高齢期まで全ての年代に対応できるよう、市役所全体で関係各課と連携して自殺予防に取り組んでいるところです。
自殺は、複数の悩みが原因で心理的に追いつめられた末の死と言われておりますので、引き続き、生きるための包括的な支援として関係各課と連携を図り、自殺対策の重要性を共有してそれぞれの事業を今後も進めていければと思います。資料2の説明は以上となります。
(3)令和7年度自殺対策の取り組みについて
住谷補佐
続いて、資料3について説明いたします。こちらは保健予防課の今年度の自殺対策の取り組みになります。まず、ゲートキーパー研修の実施状況及びこれからの予定になります。ゲートキーパーとは、悩んでいる人に気づき、声をかけ、話を聴いて、必要な支援につなげ、見守る人のことですが、研修を受けた方が職場や家庭において学んだことを実践していただき、支援が必要な人に対して専門的な相談機関につながるきっかけの1つになればと考えております。今年度の研修予定は既に行っているものも含めて一覧のとおりですが、上から3番目の6/27に実施した群馬医療福祉大学で学生に対しての講座については、今年度こちらから案内したところ大学側から快諾を得て、初めて行うことができました。これらを含めて、現時点で500人以上の参加を見込んでいます。また新たな出前講座の申し込みなどあれば積極的に対応していく予定です。
次のページに移りまして、上段の(2)は、公開しているYouTube動画の一覧になります。左側が1タイトル毎の長さが平均4分以上の研修動画、右側が研修というよりはゲートキーパーの役割やゲートキーパーという言葉の周知に特化した1タイトルごとに15秒未満のショート動画になります。こちらは、最近の若者の動画視聴スタイルの中心であるショート動画に焦点を当てて、少しでも多くの人に目にしてもらえるようメッセージを絞って動画を作成しました。令和5年9月に公開して以降、約2年間の視聴回数はご覧の通りです。ゲートキーパーの認知度を高め、悩んでいる人に寄り添える人を少しでも増やすきっかけとなるよう取り組んでいるところです。
(3)の「心のサポーター養成事業」ですが、令和5年度から始めて今年度で3回目になります。こちらはゲートキーパーとは少し別のアプローチでメンタルヘルスについて学ぶ講座ですが、一般市民の方を対象に10/30実施予定で準備を進めているところです。
(4)の児童対象講座は、昨年度公民館から依頼があって初めて実施したものですが、今年度も同じ会場で夏休みチャレンジ教室の中の一つの講座として行いました。SOSの出し方やストレスマネジメントを早くから学ぶことにより、苦しい時やつらい時に自らの感情に気づき、言葉にして先生や両親など信頼できる大人に相談する力を身につけてもらいたいと思っています。
次のページに移りまして、左側に示したのが今年の3月に各学校にメンタルヘルス関係の講座の案内をしたチラシになります。こちらは、昨年度、教育委員会や学校側のニーズを聞き取る機会があり、その後、保健予防課でできることを整理して、今回初めて学校に対して周知したものになります。右側は、学校や教育関係者に対して行った講座の実績になります。上の段の大室小学校については、チラシを配布してから最初に依頼があり、5月に全校児童と教職員に対して行いました。下の参考一覧は、昨年度、教職員向けに実施した3回の講座になります。
資料1の中でも触れましたが、若年層の自殺が増えている状況を踏まえますと、メンタルヘルスに関する知識やSOSを発信する力、周囲の変化に気づき寄り添えるゲートキーパーの考え方を若者当事者が身につけることは大切なことです。また、教職員の方にも児童生徒の変化に気づき、良質なコミュニケーションが取れるようメンタルヘルス関連の講座を活用していただき、一緒に協力していければと思います。
次のページに移りまして、ここからは自殺対策の具体的な周知啓発にかかる取り組み事例になります。1つ目は、自殺予防相談カードの設置です。こちらは市役所1、2階のほか、市内に複数の店舗を構える「フレッセイ」や「マルエドラッグ」「ベイシア」等に協力していただき、店舗のトイレ等に設置しています。右側が令和6年度の実績で5,900枚、左側が今年度の予定ですが、昨年新たに包括連携協定を締結した「カインズ」にも協力を依頼できればと考えており、6,800枚の配置を予定しています。
(2)の大学・専門学校への働きかけですが、今年度は例年の市内4大学に加えて、新たに中央カレッジグループと未来学園の専門学校にも出向いて学校での健康相談体制を確認する予定です。若い方に対して身近に相談先があることを伝えられるよう精神保健相談業務や相談機関の周知を図っていきます。
次のページに移りまして、(3)は自殺予防やメンタルヘルスに関連する本をまとめて紹介するブックキャンペーンですが、例年通り自殺予防週間や自殺対策強化月間に合わせて、9月に図書館分館のうち2か所で、3月には図書館本館で実施いたします。
(4)の職域への働きかけについては、昨年度から情報交換を始めた群馬県産業保健総合支援センターや群馬障害者職業センターへの情報提供のほか、引き続き、ウエルネス通信や商工会議所が発行する情報誌「糸都」への記事などでメンタルヘルス関連の相談支援体制を発信していきます。
一番下のデジタルサイネージやクリアファイルによる周知啓発につきましても、例年通り実施する予定です。資料3までの事務局からの説明は以上となります。
神出会長
小学校で話をした時の、生徒の反応等がわかるようでしたら教えて下さい。
加藤木係長
大室小学校で1年生から6年生まで、SOSの出し方に関する講義を行いました。年齢差があるということで、3、4年生ぐらいが理解できるような内容を準備したのですが、こちらから働きかける質問「ストレスという言葉を知っていますか?」等に対し、多くの手が挙がっていました。真面目に聞いてくれている印象でしたが、途中飽きた様子でいる生徒がいれば教員の方が声をかけてくれていました。一方で、夏休み期間に行われる、公民館の事業で小学生対象の体験教室等に合わせて、メンタルヘルスやSOSの出し方の話をする時には、教員の方もおらず、自由な環境になるので温度差が目立つところでしたが、体を動かすグループワークを取り入れながら行うと反応が良かったり、また小学5、6年生の生徒で、内容を深く考えているような様子の子もいたりという印象でした。
小池委員
小中学校では、SOSの出し方の話を年1回行っているのですが、悩んでいる生徒にとってはSOSを出すことが非常に難しい。先ほど(日本ゲートキーパー協会)室田さんから「SOSに気づける」という話があり、そちらの方が生徒に教えやすく、教わる方もその方が拡がっていくのではと思いました。こちらは「SOSを出そう」と様々な教材があるので、それを使いながら行っているところですが、この話を聞いたからといって、助けて欲しいと本当に言えるのかというのは、いつも考えていました。この気づけるという面からの指導方法等、教えてもらえると助かります。
室田委員
いろいろな方が気にかけられると良いと思います。例えば、周りの空気を読む能力が高いばかりに、いつの間にか悩みが深刻化して抜け出せなくなり、悩む時間が長くなってしまうことが考えられると思います。そこで言い出せる関係づくり、信頼関係づくりというところで、ゲートキーパー協会の声かけでは「OKメッセージ」というものを提唱しています。例えば「◯◯さん、こんにちは」「◯◯さん、ありがとうございます」という風に名前を呼ぶことでラポールが築けるというふうに考えています。また、大前提として「人は誰しも良くなりたいと思っているはず」というところを信じ切り、味方になりきろうということを考えているところです。「私はあなたが気になります、何かあれば相談に乗ります」と声かけを受けても、当事者からすれば「結構です」と返しがあることもあります。このようなやり取りが複数回ある中で、ようやく本人が「◯◯さんに言ってみようか」と、自分を気にかけてくれている存在があることを分かってくれると一番良いのではと考えています。やはり信頼関係を作る、個々と向き合う時間、手を止め、足を止め、時間を取り、真摯に向き合うことが大事なのではと考えております。ご協力できることがありましたら、よろしくお願いします。
子育て世代や若い女性世代で、親から子への声かけの仕方が分からないということがあると思います。そのようなことを学ぶ機会等があるのかお尋ねしたいと思います。
住谷補佐
親から子に対するコミュニケーションの取り方について、直接指導することは行ってはいませんが、保健予防課では「ひきこもりの家族の教室」を行っていて、そこで実際にひきこもりの当事者、本人に対して家族がどのように対応できると良質なコミュニケーションが取れるようになるかということ等を、月1回行っています。ひきこもりの問題を抱えている家族に対しては、そのような支援を行っているところです。
池田委員
精神科医師の方がいらっしゃるので教えていただければと思うのですが、事業所で行うストレスチェック制度が、どれだけ効果的なのか、分かりかねるところがあります。ストレスチェックの結果、高ストレスと判定され、そのことをきっかけに医療機関を受診される方はどのぐらいいるのか知りたく思います。実際そのような事例はあるのか、教えていただいてもよろしいでしょうか。
神出会長
比較的大きな企業の健康相談に携わっていた時、そこでストレスチェックで高ストレスとなった方が、その企業内の保健室のようなところを通じ、精神科受診を勧められて、その企業内の診療所の医師の診察を受けに来ていました。本人が希望しなければ、それまでなのですが、それなりの人数の方が希望されて来ていた印象があります。実際は、「随分大変な環境でしたね」「上司ともう少し相談してみるとまた違うかもしれませんね」とご苦労を労うと、「少し頭の中が整理できました」等と相談の中で終わる方が大半ですが、何人かはこのままにしておけない、かなり症状が明確な方もいて、継続してその企業内の診療所で診る、または外部の診察を強く勧めるということもあります。それなりの人数が医師の相談に繋がり、そこから受診に繋がる方もいらっしゃるので、役割を果たしている印象はあります。
中山委員
大学、専門学校へ働きかけているとのことでしたが、そちらに赴いた時に自殺予防相談カードの設置を依頼しているのでしょうか。
加藤木係長
働きかけについては、学校の保健室の保健師や養護教諭へ困りごと等を確認しています。相談機関一覧のクリアファイルを配布していますが、自殺予防相談カードの設置についてお願いしたことはありません。
中山委員
学校のトイレ等に自殺予防相談カードが置かれていると良いと思いました。それから群馬県で行っている、若者向けのチャット相談、SNSの相談というのも、前橋市で取り組んでいただければと希望しております。
吉澤委員
いのち支える自殺対策推進センターからの情報によりますと、江戸川区の調査で、自殺既遂された方の過去1年間を遡ると、亡くなる前に区役所に訪れていた方が8割くらいいたということが分かっているそうです。生活保護の相談であったり、うつ病の相談であったりと様々な窓口に出向いて相談されていたということです。前橋市で行っている、新規採用職員に対してのゲートキーパー研修はとても良い取り組みだと感じました。新規採用の時に受けた後のフォローアップ、どのくらいの方がその後もゲートキーパーの教えを理解して取り組んでいるのかというところと、例えば生活困窮等の窓口でちょっと様子がおかしい、元気がないのではと気づいた時に、その窓口から相談依頼が来るようなことはありますか。
加藤木係長
ゲートキーパー研修は新規採用職員向けだけではなく、市民対応の窓口がある担当課の職員向けにも行っています。またゲートキーパーとメンタルヘルスの話を合わせて、学校の用務員や保育園の保育士に向けても行っています。また前橋市に保健所が設置されてから15年以上経ちますが、メンタルヘルスの相談や「様子が心配」「自殺についての話が出ている」等、市役所の各関係機関から案内され繋げられていると思います。
北川委員
自殺予防相談カード、とても良いと思います。社会福祉協議会のまえばし生活自立相談センター、生活困窮の窓口についてもトイレにカードを設置すると急に問合せが増えたこともありました。先ほど、自殺の要因の1つとして経済的問題があるというお話もありましたので、こちらも合わせて設置されることで経済的に悩んでいる方がどちらか選んで相談していただけることにもなり、また多様な窓口があるということで自分で選ぶ選択肢も増えると思いました。生活困窮の窓口カードの設置と合わせて、相乗効果も生まれるのではと考えました。
小保方副会長
資料2の5-27で救急搬送データ共有事業が評価困難とありますが、何年か前に自損行為の患者さんを搬送する時に、受け入れ先がなかなか見つからずに時間がかかるというような指摘もありました。今はそのあたりの傾向や対策がどのようになっているか、分かりましたら教えて下さい。
住谷補佐
救急搬送データ共有事業は、救急課の事業になります。各課からの取り組み結果を提出していただいてはいますが、内情までを聞き取りしているものではないので、詳しいところはわかりません。担当課の評価が、評価困難となっているのは、おそらく傾向と対策を検討するというところがかなり難しいところがあり、このような評価になっているのではないかと思います。
小保方副会長
日赤病院が移転する前、2017年頃は自損行為の患者さんの搬送と、そうではない患者さんの搬送とでだいぶ時間の乖離があるという指摘も確かあったと思いますので、もし分かりましたら教えてもらえると助かります。
桑原委員
資料2の7-70 自殺企図者の相談支援事業について、警察からの情報提供がなく実施至らずというところをお伺いしてみたいのですが、そもそもデータがなかったのか、情報共有のところで難しいとなったのか伺えればと思っていました。またこのようなデータの共有の状況を伺えればと思います。
加藤木係長
この事業は群馬県の事業で、中核市の保健所は、警察署からの自殺企図者についての情報提供を受け、支援していくという形なのですが、夜間帯の自殺未遂があった時に、その案内の周知が全てできているわけではなさそうだということや、本人や家族の同意を下に実施する事業であるため、同意が得られず事業に乗らないという現状があるようです。また今年度はまだ開催されていないと思うのですが、この事業がうまく活用されるように群馬県こころの健康センターと中核市の前橋市、高崎市と群馬県警察も出席して会議が開かれていますが、なかなか実績がないところです。実際には自殺される方は多くいらっしゃっても、この事業に乗らないということがあります。あとデータに関しては、警察のデータはこちらでは見られません。亡くなった理由が見られると良いかと思うのですが、アクセスの仕方がよくわからないというのもあります。こちらは、人口動態を扱っているので死亡個票を確認することはできます。いろいろな項目があり、医師が記入した死亡診断書の中から自殺のところを抜き出せますが、死亡個票からなぜ亡くなったのか、その理由までは記入されていないこともあるので、分析はなかなか難しいと感じています。
吉澤委員
群馬県が自殺企図者の相談支援事業を行っています。県全体でも、この事業を活用する警察署は少なく、昨年度は全体で4件、前橋・高崎は0件だったと思います。今年度は今のところ2件の申請があり、印象としては事業を活用する警察署に偏りがあると感じます。
堀越氏(磯田委員代理)
通常この事業の活用はしていない。自殺企図事案があると、基本的にその家族の同意が得られないことも多かったり、またそもそも連絡がつかなかったりと中途半端になることが多い。なので時間が経っても分からないという理由がそこです。共有しないわけではないが、難しいと思っていただければと思います。
清水委員
自殺予防の取り組みはされていると思うのですが、自殺を今したいという人に対する事業は何か行っていますか。
加藤木係長
事業として切り出しているわけではないが、一般的には保健予防課で行っている精神保健福祉相談の中での相談が1つ。相談業務なので、電話や面接、訪問という形がありますが、同意が取れない中では訪問が難しいこともあります。実際面接に来所してもらえると良い方向になる方もいらっしゃると思っています。実際に今すぐ死にたいという相談はあまりなくて、電話での相談はたまにあるが、匿名の相談が多い印象です。今ある事業の中の一部で行っています。
清水委員
自分が自殺しようと思ったらと考えた時に、死のうと思う原因がいろいろあり、そこまで思い詰めている状況で自分で整理できるのかと思いました。前橋市の保健予防課に電話するのかというところがあって。もっと直接的な分かりやすい事業名をつけて、自殺したいと思った時にはここに話せばいいというのが誰でも分かることは非常に重要かと思います。調べなくても困ったらここに電話すればいいという仕組みができたらいいなと思った次第です。
中山委員
そのような時には、すぐにいのちの電話にお電話下さい。
室田委員
資料1に自殺者数の状況を集計されているのですが、自殺未遂の件数等は公開することは難しいのでしょうか。
住谷補佐
救急搬送のデータ共有事業はありますが、これは自損行為のデータですので、リストカットを行った方も含まれています。救急課から出された件数の全てが自殺未遂者というわけではなく、自殺未遂の件数を把握することは難しいと捉えています。
室田委員
地域のネットワークの活性化を担う民生委員や学校の先生や主任児童委員等にとって、心のケアがとても大事になると思います。例えば昨日行われたゲートキーパー協会の講座等に積極的に参加することにより、その学びが本人の癒しになるような時間と、学び直しというところで、ぜひ研修の機会を作っていただきたいと思います。また休眠しているゲートキーパーの復活意識を高め、刺激にもなると思いました。ぜひそのような教育の機会を、役を持つ方にも積極的に参加していただけるような呼びかけをしてもらえるとありがたいと思います。
滝沢委員
身近な相談役ということで、各地域に民生委員がいるので、その方にまず相談、悩みを打ち明けてもらっています。民生委員には守秘義務があり、相談内容は一切口外しないということになっていますので、まずはそこで話すことによって、ある程度気持ちが楽になると思います。また子供に関しては、各地域に主任児童委員がおります。民生委員の場合、高齢者中心の話とはなるのですが、以前は61調査という6月1日に県に提出する訪問調査がありましたが、今はそれがなくなって、支援が必要な方すべてが対象になっています。地域にいる民生委員にもぜひ相談していただければと思っております。
金田委員
今小学校に勤務していて、高学年になると、思春期特有の悩みで自殺願望をほのめかすような子供もいます。そのような相談を受けた時には、本人の了解を得て他の教員と共有し、必要あれば保護者にお知らせして対応していくとだいたい収まるのですが、それだけでは対応しきれず、この子は心配なところがあるといった場合、学校がどう対応したらいいかと相談できる機関や、保護者や本人に対して、相談できる場所として紹介できるところがあれば教えていただきたいと思います。
加藤木係長
教育委員会にお話してあるところですが、保健所の方に精神科医師が来る相談日がありますので、メンタルヘルス的なご相談ということであればそちらへ繋ぐこともできます。また市民向けの精神科医師の相談と、関係者向けの精神科医師の相談があるので、本人への対応や精神科受診の必要性等を一緒に相談できるので、活用していただければと思います。
千葉委員
資料2の関連事業の評価のところで、予定どおり実施されていると評価されていますが、実施したことで良い結果が出た、どのような反応があった、今後どのように活かしていけるか等、教えていただきたい。
住谷補佐
こちらから各担当課に調査書を送り回答いただいたものをまとめていますが、この評価の仕方については、各課に任せている部分があります。どのような形で評価したかまでは、この資料の中だけでは把握できない部分があります。もともと計画していた数値に届いたとか、また予定どおりに開催できた等があると思います。一律に基準はないのですが、こちらも担当課に任せきりではなく、どのような形で実施できたかということについて、確認しながら事業を進めていければと考えております。
中島氏(新井委員代理)
自殺企図の現場はよくあるのですが、その現場の方に赴いて対応していただいたり、情報提供を行ったら後日訪問していただいたりすることができるのか。またこころの健康センターに相談したら、「警察に来てもらって下さい」と言われたと連絡が入ったことがあります。このような案内がされているのか聞きたい。
加藤木係長
1点目のお話については、自殺企図者相談支援事業の活用をお願いできればと思います。必ず訪問するわけではないですが、相談の枠組みの中に入っていく可能性はあるので、ご案内していただけるとありがたいです。
中島氏(新井委員代理)
自殺企図者相談支援事業の利用が過去5年間ないというお話ですが、自殺企図の事例は実際たくさんあります。そのような場合に、現場に来ていただいて話をしてもらうことができるのか。本人に「相談するように」と案内を渡しても、連絡はいかないと思うんです。「これから、ここに来るから」と言えばその場で待つことは可能だと思うんです。そのような場合に来ていただけるのかどうか。
加藤木係長
その時すぐに対応できるか分からないですが、自殺企図があって、警察としてはここまでの対応、その後のフォローはお願いしたいということについてはまた情報をいただければと思います。
吉澤委員
こころの健康センターから警察に連絡するように言われたというのは、どのような状況だったのかお聞きしてもいいですか。
中島氏(新井委員代理)
知り合いが自殺するというのを、どう対応すれば良いかと連絡したところ、「対応できないので警察の方に連絡して下さい」と言われたという方に対応したことがあったので、どのような決まりになっているのか聞きたいところです。
吉澤委員
個々の状況により違うと思うのですが、こころの健康センターでの電話相談は9時から17時の間で行っています。その中で「今自殺したいと言っている」と遠方に住んでいる友人から、群馬県在住の友人のことで相談が入った時に、こころの健康センターでは、その電話相談を受けた人が直接現場に行くとか、直接その人に折り返し電話をして何かを支援するという機能はありません。例えば、縄を首に巻いているとか切羽詰まった状況で、身の危険が生じている時には「警察に連絡を」と相談員が話しているということはあると思います。サイレンを鳴らして即時的に現場に行けるというのは、警察の特権だと思っています。
桑原委員
私が公衆衛生の精神保健にいた時にやはり同じように、急性期を診るのは救急医、また警察の方々は本当に今死にそうな人を対応しているというところとのズレがあるというお話を伺っていました。それぞれの機関が今どこに目線を置いているか、どちらも大事でありながら変わってくると思ったのですが。こういった場でご協議いただきまして本当にありがとうございました。
冒頭のあいさつで、女性や若者、子供に重点を置いていきたいという話がありましたが、保健予防課でいろいろな研修をされている中で、そのような対象へのアプローチや、どのような反応があったのかということを共有いただければと思ったことと、参考データの中では参加者の人数のみが共有されていると思うのですが、年齢や性別というものがあると、その研修が対象として狙っているところにアプローチできているかの検証材料の1つとして活用できるかと個人的に思った次第です。
加藤木係長
研修でアンケートを取るものと、取らないものとありますが、年齢のところは基本的に取るものの、参加者の性別は最近あまりアンケートで取らない方向にあります。アンケートや、申込みの段階でも男女を問うてはいないので、そのあたりの評価は難しい部分があると思うのですが、アンケートを取った時に様々な意見があり、話をよく聞いている方が多い印象を受けます。市職員向けのゲートキーパー研修は割り当てで行っていますが、市民向けの研修は参加者の意識が高く、しっかりと話を聞いてアンケートに記載していただいています。概ね、受講して良かったという意見が多いと思っています。
高柳委員
自殺予防相談カードをドラッグストアに設置しているのは非常に良い取り組みだなと思っています。現在もOTC薬のオーバードーズがコロナ禍以降、非常に増えていて救急搬送も増えています。オーバードーズというのは自殺のハイリスクなのではと感じていますが、そのあたりを精神科の専門医師や若者と関わりになるような委員の方々から現状を教えていただきたいのが1つと、今ドラッグストアの薬の販売のハードルが低いところもあり、そのあたりの職員に対する研修もとても重要だと思います。資料2 5-21市内コンビニエンスストアとの連携が事業廃止となっていますが、なぜ廃止されたのか伺いたい。
小保方副会長
頭痛薬や咳止め薬を飲んで運ばれてくる中学生、高校生ぐらいの方は昨年、一昨年くらいが多かった。一時期より少なくなったという印象です。
また小児科も入って、その家庭の今後をどうフォローするか、子供虐待会議があって対応を検討しています。
高柳委員
コロナ禍が落ち着いてというのもあるかもしれない。そのような方は自殺のリスクが高いのでしょうか。
小保方副会長
ずっと死にたいと思っているようで、薬を飲むことで死にたい気持ちが飛ぶということで、自殺予防に少しなっているような感じもしました。
高柳医院
無理にそんなこと止めろ、というだけではないということですか。
小保方副会長
止めたとしても別の方法をとるということではないかと思います。
加藤木係長
資料2 5-21市内コンビニエンスストアとの連携ですが、セブンイレブンと包括連携協定を結んでいた時に、「眠れていますか?」というようなメンタルヘルスのパンフレットを設置していた時期がありました。現在は、自殺予防相談カードをスーパーやドラッグストア等に今年も継続して設置予定でいます。可能であれば他のドラッグストアにも設置できると良いかと思ってはいますが、機会があれば行っていきたいと思います。また、平成29年度から自殺対策推進協議会ができまして、当時薬剤師会に対してゲートキーパー研修を行いました。ドラッグストア等へ自殺予防相談カードを設置させていただく際には、ゲートキーパー養成の研修も案内してはいるのですが、ドラッグストアさんでの研修会の実施が現状難しそうな感じです。引き続き、このような研修があることを案内していきたいと思います。またその他の団体に対しても、出前講座を行っていますので、お声かけいただければ、ゲートキーパーやメンタルヘルスに関する研修を直接足を運んで行えますので、上手く活用していただければと思っております。
高柳委員
自殺ハイリスクの若者がドラッグストアに行く可能性が高い印象もあり、学校にも相当数いるはずなのですが、学校医をしていてもそのような相談はあまりありません。リストカットにしても、オーバードーズにしても隠れてしている方が水面下に大勢いらっしゃるのではないかなと。そういう意味では、ドラッグストアがゲートキーパーの役割として、少しでも目に入るような場所にカードを置いておくのはとても良いと思います。ぜひ他のドラッグストアにも、義務化するくらいの勢いで営業をかけた方が良いのではと思っております。
加藤木係長
ドラッグストア連絡協議会のようなものがあると聞いたことがあるので、そのような場を活用できれば良いかと思っています。自殺の統計を見ていると、多量服薬で自殺する人がすごく多いかというと、令和6年度ではそこまで多くはなく、縊死や練炭で亡くなる方が多いような印象です。
高橋委員
ハローワークでも自殺予防相談カードを設置しています。カードがどのくらい捌けているかは分かりませんが、カードが減った様子もありますので、見てもらえているのかなと感じております。それから昨年度、ハローワークでゲートキーパー研修を保健予防課にお願いしました。その中で職員の方にもその必要性を知ってもらえたらと思いますので、また機会があればお願いします。
清水委員
資料3(2)YouTubeの動画の公開で3の自殺を考えている人の心理だけ再生回数が伸びていますが、これはどのような要因がありますか。
住谷補佐
なぜ多いのか分析ができているわけではないのですが、おそらく動画タイトルの心理という言葉に興味を惹かれている人が多いのではないかと思っています。
5 その他
加藤木係長
配布資料について説明。「ゲートキーパーさいころ」は、マルエドラッグの健康フェスタでこどもも来場するためペーパークラフトとして配布しました。「WHAT'Sこころの健康」のチラシは、消防局で年間1万人くらいの人に対して救急救命講習を行っているとの話があり、ゲートキーパーやメンタルヘルスに関するチラシ等の配布について提案がありましたので作成し、現在4,000枚くらいお渡ししています。「自殺予防相談カード」は、男性バージョンと女性バージョンとあり、男性トイレに設置しているものが濃い青い色のカード、女性トイレに設置しているものが水色とピンク色のカードになります。女性向けの対策として作成したのですが、意外と男性トイレのカードの方がよく捌けています。「クリアファイル」は相談機関一覧を掲載したものを毎年作成し、関係機関に配布しています。
6 閉会
大西保健所長
前橋市保健所の大西でございます。前橋市自殺対策推進協議会の閉会にあたりまして、一言ごあいさつを申し上げます。本日はご多忙の中、本協議会にご出席いただき、活発なご議論をいただきまして誠にありがとうございました。また神出会長並びに小保方副会長には、活発な議論を盛り上げていただくとともに、円滑な議事の進行をいただきまして感謝申し上げます。本日は、委員の皆様からいろいろなご意見並びに質問をいただき、本市の自殺対策を進める上で、新たな気づきを得ることができました。本日の協議会で得た学びを本市の自殺対策に反映させるよう、努めて参ります。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。以上簡単ではございますが、閉会のご挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。
* 一部の質疑応答について、前橋市情報公開条例 第6条(2)に該当するため、議事録へ記載しておりません。
配布資料
資料1 本市における自殺者数の状況 (PDFファイル: 703.5KB)
この記事に関する
お問い合わせ先
健康部 保健予防課 こころの健康係
電話:027-220-5787 ファクス:027-223-8856
〒371-0014 群馬県前橋市朝日町三丁目36番17号(保健所1階)
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更新日:2025年10月10日