令和6年度第1回前橋市食育推進会議
審議会名
前橋市食育推進会議
会議名
令和6年度第1回前橋市食育推進会議
日時
令和6年10月9日(水曜日) 午後1時30分 ~ 午後3時
場所
前橋市保健センター4階 集団指導室
出席者
委員
石垣委員、石坂委員、大澤委員、大橋委員、大山委員、角張委員、金子委員、栗木委員、白川委員、関口委員、高橋委員、中瀬委員、中山委員、細野委員
14人
事務局
宮坂健康部長、大西保健所長、樋口健康増進課長、五百川課長補佐、三木副主幹、沖津主任栄養士、金子主任管理栄養士、高坂管理栄養士、中沢管理栄養士、行方管理栄養士、織田副主幹、狩野会計年度任用職員
12人
傍聴者
0人
欠席者
委員
新井委員、生方委員、竹澤委員、野中委員、樋口委員
5人
議題
(1)食育推進計画進捗報告
(2)減塩の取組みについて
(3)その他
会議の内容
1 開会(司会:樋口健康増進課長)
2 健康部長あいさつ
3 会長・副会長あいさつ
4 議事(議長:大澤会長)
(1) 食育推進計画進捗状況について
<質問・意見への回答>
(中山委員)
いつも感じるのが、食育の事業では塩分を中心におこなわれているが、成人の塩分摂取量についてはとても言われているけれど、乳幼児の味覚が問題になるのに、乳幼児の塩分に関する情報をあまり聞かない気がする。
大人と子どもでは食べ物も違うし、大人の食べ物を子どもが食べたら当然塩分は多い。資料には乳幼児に関してのことがないので、そのあたりはどうなっているのか聞きたい。
(大澤会長)
成人期には目標の塩分量の情報があったり、離乳食は薄味での作り方を母親などに伝えているようだが、それ以降の乳幼児に関してはどうなのか。
(事務局)
基準としては、日本人の食事摂取基準というものがあるので、それらをもとに啓発している。また、前回会議で意見をいただいた妊娠授乳期・乳幼児期については、このあと、前回会議後の取組み(資料2)で詳しく紹介する。
小学生期以降に関しては、現在取り組んでいる事業とすると、食生活改善推進員主催のおやこの食育教室などで調理実習を兼ねながら、減塩を意識し、薄味を基本にした内容で実施をしてもらっている。また、小中学校に関しては、学校給食の影響が出てくるので、連携を図り始めている。
(大澤会長)
子どもの塩分摂取量の目安はあるのか。あくまで大人を基準として、身長や体重などで考えるのか。
(事務局)
日本人の食事摂取基準としては、年齢ごとの基準が設けられている。その数字はやはり大人とは異なる。
(中山委員)
子どもの塩分摂取量も表できちんと出ているので、大人ばかりでなく、それをきちんと提示したほうがいいと思う。一番わかりやすいと思う。
(大澤会長)
資料1について、No70「食品の安全性、食生活に関する情報の提供」が基本施策の最後だと思うが、No71で再び一番はじめの「家庭における食育」に戻っているのはなぜか。
(事務局)
No71以降は令和4・5年度の新規事業のため、当初にはなく、追加ということで続き番号にしている。No71以降でR5新規と表記されていないものは、令和4年度の事業で加わったものとなる。
(高橋委員)
新規が増えているということは、苦労もあったろうと思うがいい事だと思った。
動画の視聴回数を見ると、もっと動画の利用が伸びていくのではないか。世代を問わず二次元コードは利用しやすいし、動画を視聴する機会が増えているので、写真だけではなく今発信しているレシピやクッキングの様子など、動画を使ってもっと市民にアピールできたらいいのではないかと感じた。
また、食育ライブラリーをいろいろなところに貸出しをしたりして、前橋市が取り組んでいる食育を広められるのではないかと感じた。
(大澤会長)
コロナで動画配信が増え、今もその活用が続いているため、健康教育の効果は広がっている。そういったものを今後も作っていくといいのではないか。
(2)減塩の取組みについて
(大澤会長)
資料2について、これは新規事業としておこなったのか。それとも、今までやっていたものに新たに食塩の視点を踏まえておこなったものなのか。
(事務局)
資料2の1. 2. 3. については、いただいた意見から新たに新事業としておこなったもの、4. 5. については、今までおこなわれていたものになる。
(大澤会長)
参加者の意見や感想など、報告できるものはあるか。
(事務局)
1.については、紙のレシピも置いてあり、多くの保護者が持ち帰っている様子。
(大澤会長)
そのような世代の方々の塩分への関心は、担当者から見てどのように感じているか。
平成20年以降、メタボリックシンドロームなど生活習慣病対策に国も力をいれており、世間に強力にアピールしていたのでその取り組みが世の中では強調されている。その少し前は、減塩のことが耳に入ってきていたが、メタボリックシンドロームが知られてから、個人的には塩分に関する声が少なくなっている印象があるが、指摘を踏まえてこのような取り組みをしていただき、母親の塩分に対する関心や反応はどのようなものなのかが気になる。
(事務局)
この後の説明にも出てくるが、食事で摂った食塩の量を尿で測定する、尿中塩分測定を行っている。スマイル健診の会場で協力をお願いしたところ、30代の女性が多数、興味を持って協力してくれた。興味のある方は、そのようなことに関心を寄せているという手ごたえを感じている。ただ、今回の手ごたえは30代女性だったということで、性別や年代・生活環境などで興味関心の幅があるのではないかと感じている。
乳幼児検診会場のレシピについては、親は、子どもを中心とした関わりの中では、いかに食べてもらうかという点もあるので、減塩が第一という伝え方は難しい点がある。なので、全体の中での減塩という伝え方になってしまうのが現状。
(石垣委員)
感想になるが、1.のレシピ掲示について、息子が料理好きでスーパーなどに置いてあるレシピカードをもらってきて料理を作っている。この取り組みにもレシピカードがついているので、こういったものをもらっていって、子どもが作ったりできるのはとてもいいと思う。
(高橋委員)
「食べようまえばし」の内容がとてもいいものなので、冊子もよいが、実際どのように作れるのか、簡単に作れるのかなどが動画で分かると、もっと身近に感じられると思う。
例えば、ある地域のスーパーでは、繰り返し動画が流れていて、足を止めて見ている人をよく見かける。自分も実際、後になって思い出して作ることがある。イベント会場などで動画が流れているような感じで出していくと、母親により入っていくのではと思う。また、30代女性の塩分への関心があるということで、子どもたちは自分たちで減塩はできないので、その世代の保護者が興味を持っていくことで、家庭の中で少しずつ変わっていくのではないか。
集団給食の場合は説明があったように食事摂取基準に基づいて管理されているので、問題は家庭に帰った時。地味な進め方だが、子どもに限らず若い世代に食育を推進していくことは大事だとつくづく感じた。
(事務局)
動画については、作成に取り組んでいるが、発信の仕方については悩んでいる部分。
いただいたヒントをもとに進めていけたらと思う。
(関口委員)
3.の学校給食の取組みで試作したものは、実際に給食になるのか。
(事務局)
この時、健康増進課で提案したレシピは3品で、全体で試作・試食をおこなった。
その中から、実施の可能性が高いものがメニューになると聞いている。7月に検討会が行われたので、実際提供になるとすれば3学期になるのではないかとのこと。
(関口委員)
保健推進員をしており、地区の食生活改善推進員に来ていただき、調理実習を行った。
「減塩」と「郷土料理」をテーマに話し合いをし、おきりこみを作った。食生活改善推進員から、子どもがとにかく喜ぶという話を聞いて、大人も楽しいのではないかと思いやってみたが、とても楽しかった。食生活改善推進員のレシピを減塩になるような内容にしたかったので、こちらの栄養士に見てもらった。
買ってくればいいものもあるが、楽しかったしおいしかったし会話にもなった。
資料を見ると、郷土料理などいろいろ作っているところがあるのを拝見し、子どもたちだけでなく、大人でも誰でも参加できるような取り組みも面白いのではないかと思った。
(大澤会長)
減塩の工夫、例えば出汁をとったりして、塩分が少なくてもおいしく食べられるというのは、やはり栄養士がノウハウをたくさん持っているので、それを伝えていただき、食生活改善推進員が知識を得て住民に提供するといういいサイクルが生まれて、今よりももっと広がっていくといいと思う。大人に関しては、令和5年度の事業をみるとかなりいろいろ行われているので、機会が増えるといい。
(事務局)
体験をとおして、私たちが嬉しくなるようなご意見をいただき、ありがとうございます。健康増進課や市役所の中だけとなると、なかなか地域には浸透していかない部分もある。
そういったところで、食生活改善推進員や保健推進員の方の力を借りながら、楽しい教室で正しい知識を広められたらと日頃考えているので、ぜひご協力をいただきながら、推進していきたい。
三木副主幹から資料3により、中学・高校生期・青年期(20・30歳代)の取組みについて説明。
<質問・意見への回答>
(大澤会長)
自分の好みで食事をしていると、自分がどのくらい塩分を摂っているのかなかなかわからないので、尿から塩分摂取量が実際にあらわれると気をつける意識が働いてくると思う。
測定は、目に見えるというところで、関心を高めるきっかけになると思う。
この測定器は手軽に測定できるのか。他の事業でもこのような測定器を取り入れたり、機会を作っているのか。
(事務局)
この測定器は「減塩モニター」といって、費用は3万円ほど。インターネットでも扱っているので一般の方でも購入はできると思う。
(大澤会長)
よほど関心がないと個人では買わないかも。しかし、そのような測定器が身近にあれば、気になった時に利用しやすいのではないかと思った。
(中山委員)
学校等で測定器を買うのは大変だと思うが、もっと簡単な塩分測定器をクラスに置いて、勉強ということではなく、手軽にできるといいのではないか。学校等で設置するように推進したらどうか。実際にそういったものを置くということをしないと、いつまでたっても教育はできないと思う。
(事務局)
学校に置くとなると教育委員会との話し合いが必要になるので、相談をしていきたい。
また、測るだけではなく、どのように教育の場に入れていくかという問題があるので、参考とさせていただく。
(大澤会長)
塩分測定に関する知識や体への影響、意識啓発はとても大事。プラス、測定してみて、自分がどの位置にあるのかがはっきりわかるとさらに意識が高まると思う。
具体的に何をどうすればいいか、例えば今食べているものは多いのかなどと思えれば気持ちが違ってくるかも。なので、可能かどうかというところも含めて今後検討してもらえたらと思う。
(栗木委員)
塩分測定結果から50・60代の平均値が他の年代より低いということのようだが、やはり自分の体に生活習慣病などの結果があらわれるので塩分に関しては少し控えないとという意識が芽生えるのではないかと思う。
例えば、糖分や油っぽいものは肥満やむし歯など、すぐ体にあらわれてイメージがつきやすいが、塩分は積み重ねいくとこうなるという病気のイメージが見えにくいような気がする。
子育て世代に意識を高めてもらうために、塩分を摂りすぎるといずれこうなってしまうという怖さを意識づけできるようなリーフレットなどがあれば、保育施設へ配布するなどして、子どもに作る食事の塩分に気をつけるようになればいいと思う。
(大澤会長)
確かに甘いものなどは体にすぐあらわれてくるので、血圧が高くなったりするとそれが原因ではないかと自覚しやすいが、塩分は時間をかけてというところもあるかも。
(金子委員)
中山委員の言うように、教育が大事。同感である。
現在、学校歯科医会を担当しており、「歯と口の健康教室」を希望する小中学校で授業をしている。(年間小学校14校・中学校7校)
それはとても大事なことで、子どもの歯肉炎や歯周病・虫歯は減少している。
同じように、減塩も子どもたちに教えないと。特に中・高校生にとって塩分は毒ではない。
歯周病などのように完全に悪いものであれば教えやすいが、塩分は必要なものであり摂り過ぎたらアウトなので、そのあたりのバランスを教えるのはかなり大変だと思う。
例えば、測定器を購入して置いたとしても、教えていないと無駄になってしまう。
そういったことを健康増進課と教育委員会が横で繋がった状態でやっていかないと、この場で話していても動いていかないと感じた。
(大澤会長)
保健や探究の時間などで(金子委員の)授業はしているのか。
(金子委員)
総合の時間を使っているかと。現在、先生の時短などで行事数もなるべく減らす方向に各学校でなっているよう。そこで、養護の先生が授業のコマ数をとってくれているところがある。「歯と口の健康教室」を中学校で始めて4年ほどになるが、それまでに3年ほどかかった。
授業をするとなると、誰がやっても同じことが伝えられるように、先生が使うタイムテーブルのようなものを全部作らないといけない。
例えば、担当の先生の意見が入ったり自分勝手にやってしまって、Aの学校ではこう教えたけれどBの学校ではこう教えたとなってしまうと、それは困ったことになってしまう。なので、それを作るのに3~4年かかった。結構大変な授業だが、そうしないと難しいのではないかと感じた。
(大澤会長)
おそらく総合の時間は決められたものはなく、健康に関することも色々な課題があると思うので、担当の先生などが考えて内容を決めていくとなると、確かに、どこの小中学校にも必ず歯と口のことや減塩に関することを総合の時間に入れ込み定着させるのは、意識がないとなかなか難しいことだと思った。
学習指導要領にきちんと組み込まれていれば同じ内容で教育されると思うが、おそらくそういうことではないと思うので、前橋市の教育委員会が保健教育でそういった内容を必ず入れるという方針にしていかないと、継続するというのは難しいということか。
(金子委員)
そうですね。難しいと思う。
(事務局)
今の議論はまさにそのとおりで、やはり継続性は必要。ある学校は取り組むがある学校は取り組まないというのをつくってはいけない。教育委員会と十分に協議をしながら進めていこうと思う。
(3)その他
報告
三木副主幹から資料4により、令和6年度食育アンケート結果について説明。
<質問・意見への回答>
(大澤会長)
本日の会議全体の内容に対して、意見があればいただきたい。
(石坂委員)
感想になるが、尿中塩分測定の結果を拝見し、数値が目に見えるのがとても実感できてよい取り組みだと思った。薄味を心がけてはいるが、調味料の塩分を計算しながらというのは日々難しいと思うので、数値が見えるのはいいと思った。
あと、50・60代の塩分が平均8gということで、保健推進員やスマイル健診受診者など健康に関心のある方は割と低めではあったものの、目標値よりは高いということで、自分も意識はしているが気付かないうちに塩分を摂っているかもしれないと思った。
(大橋委員)
小中学生の朝食欠食にびっくりした。子どもが中学生で運動部に入っており夏に午前中から部活に行くが、気持ち悪くなる子がいることがある。先生が一番初めに「朝食を食べてきたか」と聞くと、食べてこなかったとか何も口に入れてきていないと答える子が何人かいるという話を聞いてはいたが、数字をみるとこのような現状なのかと。
先生が「牛乳1杯でも飲んでこないとだめだよ」と話しをすると生徒も「そうします」となるので、このような結果が出たということで、学校からも指示をしていただくのがいいかと思った。
あと、主人が病気をして塩分を少なくするよう言われているので、まずは醤油やみそなどに気をつけて取り組んでいる。慣れてくると外食がとてもしょっぱく感じる。店によっては取り組んでいるところもあり、タレが別になっていて自分で量を調整できるので、本人は罪悪感を少なく感じられるよう。薄味に慣れるということもすごく大事だと日々感じている。
(大山委員)
20・30代、それ以降の壮年期の方々の食育または健康づくりに関しては、企業側の協力も重要だと思っている。食育の事業実績を確認すると、No54職場における食育の推進ということで実績がある。ただ、中身と内容を見ると「要見直し」に〇がついていて、対象者選定に関し見直しが必要ということで、課題があると考えられているようだ。
企業側も健康経営に関しては重きを置いていて、事業を継続するには従業員の健康が第一なので、そういったことも含めて市と事業者・従業員の連携をしていくことで、健康づくり・食育推進ができるのではと今回の報告を見て感じた。
(大澤会長)
企業は、健康経営という言葉が少し前から重視されてきている。企業との連携も前橋市はかなり進めているようだが、さらに対象を広げてやっていったらいいのではないか。
(白川委員)
おやこの食育教室で使っているテキストにある食育5つの力(味がわかる力・食べ物の命を感じる力・食べ物を選ぶ力・料理ができる力・元気な体がわかる力)、これがすべての年代の人に通じると思うので、そういうことを考えながら食育を推進していきたいと思う。
(中瀬委員)
資料2 1.のレシピは、忙しい方や会場に来られない方のために、写真ベースで専用のページを作って二次元コードなどで簡単に閲覧できるようにしたらいいと思う。
また 3.を二次元コードから拝見したが、これからますますデジタル化に向かっていて、若い子育て中の母親は携帯を使って情報をやりとりしているので、配布資料にも積極的に二次元コードなどを使って閲覧できるようにすれば非常にわかりやすいと思う。
併せて、塩分チェックシートの著作権等なければ、こちらも二次元コードなどをつけて、家庭でやってみてもらうような提案をするのもいいと思う。
(細野委員)
塩分摂取量簡易測定器というものは初めて知ったが、前橋市の健康診断でやってもらえたらと思った。
あと、朝食をとっていない人がこれほど増えているというアンケート結果をみて驚いた。高校生の孫がいるが、簡易的なものをひと口でも食べさせるようにしている。
やはり朝は食べた方がいいし、家庭で料理することが大事。塩分も摂らないようにできる。もっと家庭で食事をするように働きかけてもらいたいと思う。
(事務局)
さまざまな立場から貴重なご意見をいただき、ありがとうございます。いただいた意見を心に留めながら今後も業務に邁進していきたい。
(大澤会長)
次回の会議予定について。
(事務局)
次回の会議予定について、令和7年2月予定をしています。
日程が決まりましたら、通知をお送りしますので、よろしくお願いします。
(大澤会長)
ありがとうございました。これをもちまして議長の任を降ります。ご協力ありがとうございました。
5 閉会
以上
配付資料
資料1 事業実績報告書
資料2 前回会議(令和6年2月)後の取組み 一部抜粋
資料3 R5年度高血圧対策・尿中塩分推定量測定
資料 令和6年度食育アンケート結果
資料 第4次前橋市食育推進計画冊子
資料 第4次前橋市食育推進計画概要版
この記事に関する
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更新日:2024年11月15日