令和3年度第1回前橋市文化財調査委員会

審議会名

前橋市文化財調査委員会

会議名

令和3年度第1回前橋市文化財調査委員会

日時

令和3年7月1日(木曜日)10時~11時50分

場所

前橋市文化財保護課2階会議室

出席者

前橋市文化財調査委員

能登健委員長 須永智委員 右島和夫委員

前橋市教育委員会事務局

吉川教育長 藤井教育次長 上野文化財保護課長 須藤課長補佐 神宮課長補佐 小島会計年度任用職員 松村副主幹 小川副主幹 阿久澤副主幹 奥山副主幹 寺内副主幹 宮川主任

 

欠席者

村田委員 岡田委員

議題

 (1)報告・協議

1.令和3年度文化財保護行政について

 2.令和3年度文化財調査委員会活動計画について

3.市内文化財調査にかかる報告

(2) 主な事業および事業計画

会議の内容

3 議事

  1. 報告・協議1.令和3年度文化財保護行政について

    (委員)

    歴史的風致維持向上計画と指定文化財の関係はどうなのか?文化財を観光に活用するような印象を受けるが、どのように歴史的風致維持向上計画を協議しているのか?

    (事務局)

    歴まち法は国交省・文科省・農水省等が関係する事業で、観光分野での効果も期待されている。地域に残された文化財をうまくリンクさせながら文化財保護事業・観光事業に生かしたいと考えている。

    事務局としては、教育次長が委員として参加し、文化国際課や当課がオブザーバーとして参加している。現在策定中の計画書についても、都市計画課より専門的な表現等についてのチェックの依頼があり、当課としても協議しながら対応している。

    (委員)

    指定文化財は街づくりの構成要素として重要だが、それぞれの文化財の保存活用計画を策定していくことも必要と考える。街づくりに取り込む中で、それぞれの文化財の取り扱いについて、計画を基礎として考える必要がある。

     

  1. 報告・協議 2.令和3年度文化財調査委員会活動計画について

    (委員長)

    三夜沢のブナは、赤城神社北方の標高550mほどの場所にある。三夜沢のブナの樹齢は樹齢200年ほどで、天明3年の浅間山の噴火前後の小氷期に当たる。このため、ブナの生息域が標高500mほどまで下がり、その後再度暖かくなると分布域が標高1000m付近まで上がった可能性がある。三夜沢のブナの樹齢は、目視で200年ほどとされているが、残念ながら昨年倒木したことにより、正確な年代把握が可能になった。測定の結果、樹齢が200年ほどと明らかになれば、世界的な気候変動に伴う植生の変化を三夜沢のブナで確認することができる可能性がある。このため、市としても調査する必要があると考えられる。

    (委員)

    市町村合併を経て、新市として文化財指定していくため、候補案検討をリスト化することも重要と考える。財政的な負担等もあるため、埋蔵文化財など市で所有しているもののうち、良好な資料などは、文化財指定を進めたほうが良いと考える。

    (委員長)

    塩原佐平家文書を文化財指定した後の、管理・公開案はあるのか?

    (事務局)

    塩原佐平家文書はすでにリスト化がなされ、文書内容も概ね把握されている。公開に当たってはマイクロフィルム化を考えている。また、文書自体もしっかりしているため、職員立会いの下での公開の可能性も検討したい。

    (委員)

    文化財指定すると、今後どのように保存管理するのかを検討する必要が生じる。文化財保護部局のみでは解決が難しい案件も生じているかと思うが、市全体で検討してもらいたい。

     

  1. 報告・協議 3.市内所在文化財調査

    (委員)

    ザゼンソウ群生地では湿地帯がヌタ場になっている様子なので、現地を確認してみたい。また、他の植物との関係もあるので、そのことによってどのような影響があるのか確認し、適切な対応を検討したい。

  2. 主な事業および事業計画

    1.令和3年度総社古墳群範囲内容確認調査事業

    2.令和3年度上野国府等範囲内容確認調査事業

    3.令和3年度上細井中西部地区土地改良に伴う発掘調査事業

    4.前橋城大手門公開整備計画

    5.史跡八幡山古墳用地取得計画

    6.塩原家住宅防災施設整備事業

    7.重要文化財臨江閣保存活用計画策定事業

    8.重要文化財阿久沢家住宅耐震対策整備計画

    9.市内文化財のリスト化

    (委員長)

    「文化財保存活用地域計画」では未指定文化財含め総合的に調査するよう規定されているが、歴史的な評価が未確定であるなど指定できない物件もある。すでに指定している物件も、現在の価値観で再評価する必要があり、場合によっては指定から外すことも検討する必要があると考える。まずは、正確でシンプルな一覧表を作成する必要がある。今後どのようにリストを活用していくのか?

    (事務局)

    「文化財保存活用地域計画」においては、地域の文化財の総合把握のベースとなる。また、人々の目に触れることなく滅失する文化財も多く、所在やその特徴などを把握し、周知するためのベースとすることも考えている。

    (委員長)

    これまで長く発掘調査をしてきており、埋蔵文化財資料も蓄積されてきている。指定するということは、その文化財をアピールするという側面もあるため、収蔵庫にある資料を見直して、文化財指定することについて検討してほしい。

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更新日:2021年07月15日