平成30年度第2回前橋市公民館運営審議会

審議会名

前橋市公民館運営審議会

会議名

平成30年度第2回前橋市公民館運営審議会

日時

平成30年10月16日(火曜日)午後1時30分~3時00分

場所

前橋市中央公民館 5階 501学習室

出席者

森谷委員長、萩原副委員長、川上委員、大井委員、福島委員、中山委員、田中委員、小高委員、東園委員、牧委員、田口委員、野口委員、剱持委員、梅津委員

欠席者

渡邉委員

議題

1 .協議事項

     1.研究協議「市民の学習ニーズや地域的課題に対応した公民館事業と学んだ成果を地域に還元できる仕組みづくり」について

 

会議の内容

(森谷委員長)

本日はいただいた意見の全体像をみなさんと共有したいと思う。まずは「市民の学習ニーズや地域的課題に対応した公民館事業」について、各委員から内容について簡潔に説明いただきたい。

(萩原副委員長)

学習のニーズのというのは多様化されていて、一つの公民館だけではテーマが限られてしまう。公民館同士が連携して事業を行うことで、様々なテーマに取り組むことができると思う。また、地域づくり協議会の活動拠点とし、地域課題を共有することで、地域の課題解決の新たな担い手の発掘に繋がると思う。さらに、NPOやボランティア団体などテーマを持って活動をしている市民活動団体や市民活動支援センターと公民館の連携があれば良いと思う。

(川上委員)

前橋市で作成しているコミュニティデザインの資料を見ると、公民館は様々な仕掛けで社会教育活動をしているということがよくわかった。ただ、課題として「参加者や利用者の固定化」や「人口減少と高齢化による活動の担い手不足」が多くの公民館で挙げられている。公民館が何をすれば活性化するのかと考えたときに、若い世代が公民館に足を運ぶことが必要だと感じる。例えば、パソコンを自由に検索ができるスペースの設置や図書館の本を読めるカフェなど、個人として気軽に公民館に足を運んで、そこから交流が始まるという仕掛けが何かできると良い。公民館=(イコール)講義や学習をきちんとするところという堅いイメージがあるため、少し柔らかいイメージになると若い人も足を運びやすくなると思う。

(森谷委員長)

渡邉委員は欠席のため代わりに説明する。ポイントは2つで、1つ目は、一中から五中地区の公民館の設置が必要だということ。2つ目は、具体的に上手くいっていない例や、旧二中を公民館として使ってはどうかということが書かれている。

(大井委員)

ネット社会を始め、人との繋がりが希薄化しているという現象も見られる。一番大事なのは、人との繋がりを大切にした事業だということ。様々な地域課題から公民館も多彩な事業をしているが、その事業で世代を超えて話し合う場が設けられると素晴らしい。

(福島委員)

地域の実情を考慮したものというのが一番大事なことだと思う。東地区の公民館運営委員会の議長を務めており、公民館の運営についても具体的に理解をしている。ここでは東地区の実情を参考に話をするが、東地区は人口が増え、若い世代も多いが高齢化も進んでいる。子供たちに対する事業の「子育て・親子支援事業」は希望者が多く抽選となってしまう。高齢者からも様々な勉強がしたいという声が寄せられている。パソコン講座やタブレット講座などの講座も要望が多い。地域のニーズにマッチした事業を一層充実すべきであると考える。

(中山委員)

以前に比べ教養講座が少なくなったので増やして欲しい。防災については講演だけでなく、ワークショップも行うと良いと思う。自治会長に対して公民館の役割についての指導を行って欲しい。

(田中委員)

勉強する場所のない小学生、中学生、高校生がいる。こども食堂と書いたが、みんなが集まって遊んだり、地域の学生に勉強を教わる場所があると良いと思う。

(小高委員)

公民館で学習支援の講座を行っているが、学習塾に通えない子供などが参加していてとてもニーズがある。中学生、高校生の自主学習スペースとして多くの公民館が場所を開放し、学生たちが集まれる場をつくることが大切だと思う。また、先程も話があったスマートフォンの使い方講座や、学生を集めてアイディアを出し合うようなプロジェクトができれば、学生の勉強になり、地域を知るきっかけにもなるので検討いただきたい。

(東園委員)

公的な機関ができる支援は予算や人的な部分で限りがあるので、地域内にある企業、商店街、学校、病院などの民間が地域貢献をするという意識で、専門知識や豊富な経験を広く市民に伝える活動があると良い。出前講座のようなものや人材バンクなど地域の人材を出す拠点に公民館がなっていけば更に人が集まるのではないかと思う。

(牧委員)

私が住んでいる総社地区では幅広い活動を行っており、昔と随分変わってきていると感じる。住民が何を学びたいかを住民の側から捉えて企画すると、もっと参加したいという気になるのではないか。例えば、地域から発掘した身近な人材から学べる方が、日頃公民館へ訪れない人も友達を誘って来るようになると思う。お茶を飲めるカフェがあるなど、そういった面でも変わっていければ良いと思う。

(野口委員)

地域的課題という点から、既に行っている館もあるが、MキッズやMチェンジといった活動を広げていければいいのではないかと思う。Mキッズは本学の学生と中央公民館で小学生を対象に、毎年テーマを変えてまちなかを学ぶということをしている。中央公民館だけでなく他の公民館も行うことで、その地域を子供たちが学ぶ機会になっていくのではないかと思う。Mチェンジについては、大学生が小中学生に勉強を教えることで公民館に居場所ができる。まずは公民館を知ってもらうことが大切なことだと思う。

(田口委員)

地域の方がどんなことを望んでいるのか、地域的な課題が何かを把握していないと良い事業はできないのではないか。企画する側の想い、受けて側の想いがマッチされてこそ良い事業になる。地域の人の話を良く聞き、世代ごとにニーズを把握することがとても重要な要素だと考える。キーワードとしては、交流活動が減少しているため増やす取組みやお年寄りも障害を持った方もいきいきと安心して生活できるようなそんな場をつくれるような活動。それから健康づくりもキーワードになると思う。地域で色々な活動をされている方が、公民館で講師になって話をする活動ができると良い。イメージとしては商工会議所が行っているまちなかキャンパスの地域の公民館バージョンのようなものができれば良いのではないかと思う。

(剱持委員)

地域の公民館は公的な事業もあるが、地域の問題を解決していくという役割を担って欲しい。公民館の一方的な事業対応ということではなく、それに関わる指導者のような地域の人材の発掘や育成が必要。どのように選定するかというのは非常に難しい問題だが、地域の中で積極的に関わりを持ちたい、色々なことを提案して地域を盛り上げたい、仲間と楽しく過ごしたいという気持ちがある人材でなければ、けして上手くいくことはないと思う。公民館が主体となって指導、勉強会をやれば地域を活性化する人材ができると思う。そして、その人材が地域の問題を抽出して意見を吸い上げながら解決していく。しかし、一人ではできないものであって、地域の仲間づくりが大切である。私は芳賀地区だが、高齢化で空き家ばかりが増え、若い人が移り住んで来なくて淋しい。ただし、高齢化であってもパワーを持つ人がいる。そういう人たちの力で、できれば若い人たちを取り込みながら地域づくりを進めていく。その中には公民館の関わりや役割が出てくるので地域と検討会を開ければ良いと思う。そして持続する仕組みづくりとフォローをしていかないといけない。それから高齢者の中には時間のある方もいるので、例えば、そうした方で公民館の中に簡単な地域食堂を作り、憩いの場になると良いと思う。

(梅津委員)

私の住む文京町には公民館はない。代わりに第5コミセンがある。第5コミセンは部屋の貸出が主で社会教育としての機能は薄いが、利用者は自立している人が多いと感じる。コーディネーターは、地域の中から発掘し、ボランティアで公民館と一緒に企画をしてくれると良い。公民館は連絡協議会の要望を聞きながら連携しているという部分は上手くいっていると思う。肝心なのはニーズや楽しさだけではなくて公民館が社会教育の拠点になるという意識を今まで以上に持つ必要がある。そうしなければこれからの時代に対応できなくなってくる。そういった中で、高校生の活用が必要だと思う。継続的な育成ということを考えると若い人を取り込むシステムが必要。働いている母親も増えているので夜の時間の活用もこれからは考えていかなければならない課題ではないかと思う。

(森谷委員長)

みなさんの意見を基に私なりに図にまとめてみた。説明いただく前に作成したため、意図とズレている部分もあるかもしれない。1枚目の「市民の学習ニーズや地域的課題に対応した公民館事業」についてご覧いただきたい。右側に意見として多かった「他との連携」。左側には、全ては書ききれていないがたくさんのアイディアがまとまっている。それから、学習ニーズがあるという話や公民館に足を運んでこなかった人に来てもらうという話。公民館の設置が必要だという意見もあった。この図が完成ということではない。次回の会議で整理をするための資料として使ってほしい。続いて「学んだ成果を地域に還元できる仕組みづくり」について同じ順番で説明いただきたい。

(萩原副委員長)

中央公民館の明寿大学の同窓会の力を地区公民館へということで書かせていただいた。明寿大学同窓会はMサポの登録団体で様々な活動をしている。色々な地域の方々が集まって活動をしているが、地区公民館でも活動できれば良いと感じていた。それから、住民主体による企画、運営、実施を自主的にできる組織体制の構築ということで、使う側が自主的に企画できるような形になると良いと思う。地域には得意な分野を持った方がいると思うので情報の収集も必要。また、生涯学習奨励員の役割をもう一度確認ができると良いと思う。

(川上委員)

人材バンクについて、団体の活動そのものを外に出すのは難しいと思うが、専門的な知識や技能は活かせると思う。公民館単位で地域の人材バンクを作り、ニーズによって個人や団体にボランティアとして派遣するという仕組みができればよいと思う。学校には「学校支援センター」というのがあり、外部講師を呼んでいるが、そのコーディネートは教員がしているため、公民館で作っている人材バンクが学校でも使えると地域との繋がりができていいと思う。

(森谷委員長)

渡邉委員の意見は、「市民の学習ニーズや地域的課題に対応した公民館事業」と同様。

(大井委員)

「学んだ成果を地域に還元する」とは地域活性化の大きなキーワードだと思う。粘り強くアピールして、一人一人が少しでも気持ちを持って誰かに伝えていく取組みになれば素晴らしいと思う。毎年12月に自治会長と生涯学習奨励員の生涯学習実践研究会を実施している。各町の様々な活動と課題を発表し合い、実践活動に役立てたいと願っている。簡潔に3つを挙げると、1つ目は地域コミュニティを促進するための手立て、三世代交流事業の取り組み。2つ目は地域の伝統を見直して今に生かす。3つ目は地域の活性化を目指して行っている。各事業では地域の伝統を後継者育成などの取組みを通じて残していく。地域の活性化については、興味が沸くようなテーマで実施している。

(福島委員)

地域全体で組織をつくらないとなかなか進まないと思う。東地区は地域づくり協議会がある。福祉部会、文化部会、安全安心対策部会、公園愛護部会の4つの部会があり、部会ごとにさまざまな事業を行っている。そこで学んだことが結果として地域に還元されていると感じている。

(中山委員)

働く世代は夜。時間のある高齢者は昼間。3世代一緒に話し合いをするといってもなかなか難しい。ただし、月に1回でも、年に1回でも、お互いに意見交換をする場を設けたほうが良いと思う。生涯学習奨励員は地区から1名ずつ選ばれているため、中心となって公民館と連携し、地域の良いところを発掘していければ良いと思う。サロンも各町にあるため、まずは生涯学習奨励員が核になって活動した方が現実的だと思う。

(田中委員)

親子で防災の勉強が必要だと思う。まず地元、地区、公民館という順番でやっていければ良いと思う。群馬県は今までは災害があまりなかったが、これからは防災について学んでいかなければならない。

(小高委員)

実際にスマートフォンなどを使えるようになると、オンライン上でコミュニティサークルができたり、災害時などにも活用できる。学んでいることを地域に還元できる仕組みづくりができれば良いと思う。例えば高校生が学校で学んだことを地域の小中学生へ教えることで還元になると同時に高校生の経験になる。また、学生を集めて地域課題について考えてもらい実際に解決するのも面白いと思う。

(東園委員)

実際に行っている活動について2点書かせていただいた。1つは食改推として多くの人達に食について話をしたり、試食を配布などをして公民館の手伝いをしている。特に、桂萱中学校の2年生に伝統の「おきりこみ」の調理実習を7年前から続けていて、学生にとっては私達と関わることで多種な人達・異世代の人達との関わりが持てる機会となっている。2つ目はサポーターとして公民館や地域で体操クラブなどの活動を行っている。市の講座の講習生が地元に返って手伝いをすることで、自分が学んだ成果を還元できている。これらは養成をしているという点で成功していると思う。

(牧委員)

住民が○○をしたいと思うことが大切。公民館事業を進めていくためにはコーディネーターというものを設置して色々な世代、学校、自治会と話をすることが必要だと思う。事業とか行事に追われてしまっている会議が多いと感じる。私の住む地域もいきいきサロンや子育てサロンのような活動があるが、民生委員の方にどんなことをしているのか見せていただいたことがあるが、遊んでいる子供達をただ見守るだけだった。そこで15分でもミニミニおはなし会をやらせてもらえないかと始めて4、5年が経つ。文化祭も文化的なことができないかと思い10年ぐらい朗読劇をやらせていただいている。仲介するコーディネーターがいることによって地域に還元されていくと思う。

(野口委員)

この諮問について考えたときに、大室古墳の語り部や大胡歴史研究会のボランティアの方々を思い浮かべた。地元の人が教えることに教育的な効果や意義があると思う。例えば地域の歴史を教える学芸員の養成講座など。城南で実際にやっているが、学生が来た方にパソコンを教えるという講座がある。教える人も学ぶ人も双方が学習になると良い。参考までに本学教員が文部科学省の補助事業を用いてまとめた「前橋市地域づくり辞典」などの冊子を紹介させていただいた。

(田口委員)

地域の中では社会貢献をしたいと思っている方がたくさんいて、そうした方を有効活用していくことが大切。例えば、退職するまで英語の教員をやっていた方であれば英語講座ができる。金融機関に勤めていた方であれば、消費税が10パーセントになることをテーマに講座を開くなど、そのような活用ができたら面白いのではないかと思う。本学でも高齢者教室を行っており、講座を受けた方が受けたままになっている。地域のリーダーになって教えることができると良いと思う。

(剱持委員)

育成するための教育対象者を主にして、自治会の役員と仲間作りができれば良いと思う。萩原副委員長から明寿大学の同窓会という話があったが、当然ながら学習の意欲がなければ明寿大学に入る人は少なく、結束力が強い。それぞれの地域の中でそのような人達がサロンのようなものをつくり全体に広げていければ良いと思う。中山委員からも話があったが生涯学習奨励員といった組織が地域の中にはある。非常に活発な委員もいるので、そうした方と協力しながら活性化を図っていけると良い。地域の高齢化については、見守り隊や健康寿命を延ばす取り組みなど、地域全体の活性化というのはなかなか難しい。高齢者、現役世代、子供世代に分けて考え、最終的に全体で活性化できるのが良い。楽しくないと継続できないので楽しいということをキーワードに取り組んでいけると良いと思う。

(梅津委員)

明寿大学の卒業生の中には、すでに活躍している方もいるが、さらにそのような方の活用ができると良いと思う。また、Mサポに登録している団体も講師になれると思う。公民館が地域の中で講師として活躍できる方を把握して人材バンクをつくっていくことが必要。地域に明るい方や行動力のある方が地域コーディネーターとして公民館と連携して企画推進する組織ができると良い。中央公民館と地区公民館も館報を活用して連携し、地域もっと発信してほしい。

(森谷委員長)

私のまとめた図をご覧いただきたい。大きな話が2つくらいあった。左側に書いてあるが、1つ目は事業を工夫するということ。2つ目は右側に書いてあるが、新たな会や組織の必要性。それから公民館の人材バンク。明寿大学の卒業生の話。そもそも公民館がないという話もあった。皆さんに見ていただいて修正があれば事務局へ連絡してほしい。本日はあくまで全体像を掴むということで、この場では協議は行わず、次回から協議いただくということで終わりにしたい。

(各委員)

了承

以上

配布資料

(注意)一部PDFから引用しているため見えにくい箇所があります。

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更新日:2019年11月21日