令和7年度第2回前橋市公民館運営審議会
審議会名
公民館運営審議会
会議名
令和7年度第2回前橋市公民館運営審議会
日時
令和7年11月18日(火曜日) 午後1時30~3時
場所
中央公民館 505学習室
出席者
(審議会委員:9人)
持田副委員長、宮崎委員、須藤委員、林委員、小高委員、井上委員、生方委員、天宮委員、平形委員
(事務局 :6人)
宇次生涯学習課長、関口副参事、新保副参事、大渕補佐、船津中央公民館長、新井副主幹
議題
「地域学校協働活動と公民館」
(1)各公民館での現状報告
(2)答申に向けた意見交換
会議の内容
元総社公民館運営推進委員会の交代に伴い、林審議会委員に対し、委嘱状を交付した。任期は令和8年7月31日まで。
〇委員会
1 各公民館での現状報告
中央公民館については船津中央公民館長、それ以外の公民館は新井副主幹から説明を行った。
2 答申に向けた意見交換
令和6年度第1回目の審議会で承認された諮問事項「地域学校協働活動と公民館」をテーマに意見交換を行った。
今年度の審議会は、この後1回開催予定であり、答申書は今年度末に市へ提出される予定。
(持田副委員長)
委員の皆様とこれから答申に向けて詰めていければと思う。
(新井副主幹)
「地域学校協働活動と公民館」について
1 各公民館での現状報告
大多数の公民館がコミュニティ・スクール事業及び地域学校協働活動事業に関わっていると回答している。具体的な活動内容は、主に小中学生を対象とした「のびゆくこどものつどい」や「絵画や親子料理教室、書き初め教室」、その他「地区内の児童生徒の作品展示」などを行う公民館が殆どだった。
その他として上川淵公民館では、地域づくり協議会食育部会が栽培している古代米の田植えと稲刈りにわかば小学校の生徒が体験活動に参加している。
桂萱公民館では、総合的な学習時間のための資料提供として、今年度は桂萱中学校の1年生を対象として、桂萱公民館が独自で作成した桂萱地区の様子を動画にしたものを桂萱中学校で視聴していただき、郷土愛を育む学習を行った。また、桃の瀬小学校の2年生を対象とした「町たんけん活動」も受け入れた。どちらも公民館運営推進会議などで、校長先生と情報交換しながら、総合学習の資料を提供している。
次に清里公民館では、地域で生産している枝豆や玉ねぎなどを用いた「きよさと焼き」を作る教室を清里まちづくり協議会食育部会が主催して清里小5年生の授業の一環として取り入れ、小学校と地域団体が連携して、地元の良い点を学ぶ取り組みを実施している。
最後に城南公民館では、北関東自動車道カルバートボックス児童絵画制作を自治会連合会主催の事業で、公民館が参加者募集を行っている。コロナ以前は、対象小学校の6年生が卒業記念として、全員参加で絵を描いていたが、先生方の働き方改革などもあり現在は地域主催で事業を継続している。
次に地区公民館が地域学校協働活動に関わる際の問題点や不明点などの回答として、課題や問題点を集約すると大きく3つに分けられる。
1.「業務量の増加に伴う公民館職員の負担への懸念」ということで、窓口業務の増加と 公民館職員数の減少により、業務の負担が増加している中で地区内の学校運営協議会に職員を分散して配置しているが、参加が難しいことがある。
2.学校と公民館が連携し、学校側が公民館にどのような事業を求めているのかを把握していく必要がある。
3.家庭の状況として、保護者は共働きが多く、子供も土日を含めて忙しいため講座などの応募者が減少している。また、子ども会の縮小が急速に進んでいる。
以上が地区公民館の現状報告となる。
(船津中央公民館長)
次に中央公民館だが、今年度から城東小学校を担当している。
今後は、城東小学校の地域活動や社会教育活動に参加していく予定である。また、毎年本庁管内の小学校を中心に子ども能楽教室を開催している。昨年は、若宮小学校学校の5・6年生を対象に開催し、能の文化に触れる良い機会ができたと思う。
また、先程の各公民館からの回答の中に地域学校協働活動の捉え方として各公民館で判断に迷う部分が見られるところから、なしという答えになかったのではないかと事務局の方は判断している。
(持田副委員長)
質問はあるか。
(持田副委員長)
学校の授業の中に地域を学ぶとはどのように行われているか。
(宮崎委員)
主に生活科で地域を知る授業があり、低学年が自分たちの地域を学習し、中学年で前橋市を、高学年で群馬県というふうに地域を学ぶ範囲が広がっていく。
例えば地域の商店街の見学などは、社会的分野の学習として行われている。そういった地域の学習の中で、地域の人との関わりができたりする。実際、地域にある会社を見学し、お互い調べたことを発表する。その中で、知り合いの子のおじいちゃんおばあちゃんが関わっているなどの存在を発見して、繋がりができたりする。そして、その繋がりを今後どう生かしていくかが大事なのではないかと思う。
(持田副委員長)
他に質問がなければ、議事を進めたい。
これまでの審議会や事業視察を踏まえて各委員の皆さんからも率直なご意見を聞きたいので、順番で意見をお願いしたいと思う。
(宮崎委員)
現在どこも人手不足と言われており、学校だけでなく、現状報告を聞くと公民館でも同じ状況だと認識した。その中で前橋の公民館は、社会教育事業もしっかり行われていると思う。
また、地域学校協働活動で言うと、学校は学校が主体となって学校づくりをしているが、地域づくりはどこが主体で行うのかとなるとやっぱり公民館だと思う。公民館はサービスセンターの窓口もあり、大変忙しいと思うが、社会教育施設なので、公民館が行っている活動で学校と地域を結び付けていただければありがたい。例えば賞状の筆耕を公民館サークルの方で書道が得意な方に書いていただけると学校としてはありがたいし、書いた方もやり甲斐があるのではないか。手作り感があり、学校としてはすごく嬉しく感じる。
(須藤委員)
学校は学校と地域がどのように連携していくかを常に意識していると思う。その地域の力を使うためにも、地域の代表となるのはやはり公民館だと思う。公民館が学校と接点をもっていかないと、地域の中の学校にはなっていかない。そこを改善していければ良いと思う。
それから、逆にもっと地域を利用していくことができれば一番良い。地域は地域で、色々な技術や知識がある人たちが居るにもかかわらず、公民館にその情報が集まらない問題がある。そこに公民館が従来の事業に追われていて、新しいことに取り組みができていないというのも事実だと思う。その原因は、マンパワーだと思う。そのマンパワーに対しては、残念ながら市民サービスセンター業務と公民館業務が兼務になることにより人員不足が懸念される。もちろん専門の担当者はいるが、実際に社会教育だとか地域の中を見ている人たちは、非常に少ない人数だと思う。ここにある程度人員を増やしていかないと学校との連携や子供との連携、地域の中の団体との連携が図れなくなるし、地域にある団体の力が落ちてきて、人が集まるコミュニティそのもののレベルが下がってくると思うので、これを回復させるには、公民館の力がある程度必要かなと思う。
(林委員)
元総社地区は、公民館文化祭において中学校の吹奏楽や小学校の3学校の合唱を取り入れている。やはり、地域の子どもは地域で育てることが基本であると思う。
そして、公民館の職員は、窓口業務や地域の行事関係を行う上で、非常に人手不足だと思う。その中でも地域行事など良くやっていただいているが、やはり人手不足を痛感している。
(小高委員)
学生からの視点になるが、10年以上前の小学生の時に、学校の授業で町探検として、地元の商店で少し買い物して、それを親にプレゼントしたことを覚えている。やはり、経験するということが非常に大切だし今でも印象に残っている。しかし、その授業に関して、公民館についてあまり触れられていなかったので、学校側から「公民館はこういう活動をしているところ」などの情報提供があれば、公民館がより身近なものになると感じた。やはり、より身近な学校の先生から教わることによって、警戒心がなくなるし公民館がより身近な存在になると思う。
(井上委員)
地域にとって子どもは本当に宝だと思う。だからこそ、その地域と学校教育とか社会教育の共同連携がとても必要だと思う。この地域学校協働活動の中心的役割を公民館や公民館職員がするっていうことはとても良いことだと思うが、公民館も忙しいと思う。
また、各コミュニティセンターは地区公民館と違って地域と連携しているイメージがあまりないと感じる。以前視察した大胡東小学校は地域と公民館が本気になって取り組んでいる良い事例だと思う。
現在、我々は地域学校協働活動と公民館の諮問について答申を検討しているわけだが、このまま進んでいくと、形を作ることばっかりになってしまうのではないかなと少し懸念される。
(生方委員)
自分のいる下川淵地区はとても地域活動が盛んな地域で、1つの地域に小学校が1つ、公民館が1つという環境にあり、地域住民を中心に本当に様々な活動が行われているが、この公民館の状況報告を見ると下川淵公民館の回答が「なし」になっていた。これは、このアンケート自体公民館によって捉え方がちょっと違うのかな?と思う。例えば町探検や職場体験の受け入れは、もちろん行っているし、その他の事業もたくさん行っている。
以前は、土曜日が休日になり、その子ども達の居場所づくりとして、公民館を使ってPTAを中心に活動していたが、今はその活動もなくなって、子ども達が公民館を利用する回数が減っていると感じる。
一方で、地域から学校へという意味であれば、地域のお年寄りや子供が小学校を卒業したお母さんが継続し小学校でボランティアとして参加していて、地域学校協働活動はできていると感じる。
(天宮委員)
公民館が地域と学校の調整をすることが重要だと思う。今後のコミュニティ・スクールや地域学校協働活動を考えたら、学校も公民館も組織をしっかり整えていく必要があり、具体的に進んでいくのであれば、担当者同士で地域課題解決に向けた研修を実施し、中身をもっと話し合ってお互い共通認識を持つ必要がある。
例えば大学の教員にも地域の中に入った研究をやっている者もいるので、声をかけてもらえれば入りたい教員もたくさんいるので、今後はそこの連携もできたらいいと思う。また、最初に出ていた小学校1年生の生活科の話があったと思うが、実は私が大学で生活科教育の免許を取る学生の授業をしている。そうした時に、やはり生活科の内容には学校と生活、家庭の生活、地域と生活という項目があって、例えば昔遊びは、地域の人に入って来てもらったり、町探検で地域に出たりすることがあるので、授業を通して地域と関わることがある。その中で、セキュリティの問題を考えると、学校としても地域に入るために、地域の人を知っている公民館が間に入ると安心して活動できるので、公民館にパイプ役になってもらいたい。
(平形委員)
群馬医療福祉大学にはボランティア活動をしないと大学卒業できないという専門カリキュラムがあるが、ボランティア教育を受けないまま大人になった親が、子どもに対して地域ボランティアはどんなものかというのを勘違いして子どもに教えているので、やっぱりボランティア活動について見直すべき時期だというふうに思う。また、社会教育委員はどういう形で学校現場に入り込んでいくのか、また文化協会の方々も含めて、どのような形を取れば子ども達が運営に参加してもらえるか検討していけると良い。今後は、地域の人と学生のコミュニケーションが深まるように地域全体で考えていけたらと思う。
それから、公民館活動に対しては、小学校や中学校に入るタイミングで行うことが大事だと感じた。
(持田副委員長)
ありがとうございました。何か質問はあるか。
(須藤委員)
コミュニティ・スクールは年間に何回か会議をやっているが、その会議の内容について知るすべがない。その会議は、地域の各代表と公民館の館長が参加しているのか。
(新井副主幹)
「学校運営協議会と公民館職員に関する資料」にもあるように、地区によっては公民館の館長だけでは対応できないので、他の職員にも担当してもらい会議に出席している公民館もある。
(須藤委員)
要するに地域、学校、公民館で精査しながら会議をしていると思うが、私たちの見えないところで動いていることになる。学校が言われているのは、地域とともにある学校づくりであり、地域は学校を核とした地域づくりと言われているが、目標をイメージしていかないと多分難しいだろうという気がする。
(宮崎委員)
コミュニティ・スクールは、学校運営協議会ができて、その後コミュニティ・スクールにすることによって「外の人が学校の中に入ることによって、いい副作用がある。」と言われていたが、そのいい副作用が地域との連携であると思う。今後はそれぞれの学校でこの連携がいいところに着地できればと思う。
(持田副委員長)
今の話を伺うと、改めてこのコミュニティ・スクールを導入したことで、学校と子どもたちが地域といい形ができていければ良いと思う。そのためには公民館が、学校と地域と結びつける仕掛人になれたらいいと思う。例えば地域に色々な人材がいるけれど、公民館がいまいち把握できていないという話もあるので、公民館が情報を把握した中で、うまく学校に取り込めるといいのではないかと個人的に思った。
他になければ、今後の答申に向けて改めて協議していきたい。
以上。
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更新日:2025年12月24日