『令和元年度 第40回前橋市教職員自作教材・教具展』入賞作品

『令和元年度 第40回 前橋市教職員自作教材・教具展』入賞作品の紹介です。

前橋市総合教育プラザでは、本市教職員が、教育実践の場において自作した教材・教具等を募集し、展示会を通して広く紹介しています。優秀作品を表彰することにより教材開発に対する意欲の向上と学習指導への効果的な活用を図っていきます。

「令和元年度 第40回 前橋市教職員自作教材・教具展」は、令和2年1月10日(金曜日)~2月6日(木曜日)まで前橋市総合教育プラザ1階アメニティーラウンジ及び3階展示室で開催されました。たくさんのご来館をいただきました。

最優秀賞

券売機・改札機(校外学習事前指導用教材)

前橋市立前橋特別支援学校

下田和史   田鍋絵美

【解説】
中学部の渋川スカイランドパークへの校外学習に向け、5回に渡って事前指導を行いました。その一環として、電車の切符の買い方や改札の通り方、乗車中のマナーなどを学習する回で使用しました。
券売機は、実物の硬貨の投入や切符の受け取り方を学習できるように工作しました。また、個別学習時にタブレット上で支払い練習ができるように設定しました。
改札機は、切符の投入口や受け取り口、通過の方法などを学習できるように作成しました。将来、交通系カードなどを使った鉄道利用ができるよう、タッチ&ゴーの体験もできるようになっています。

kaisatuki

優秀賞

英語教材「What do you want?」オリジナルピザパネル 「I want to go to Italy.」Let's go ボード

前橋市立中川小学校

職員一同

【解説】

教科別研究会において英語の授業公開を行うため、2年間にわたって校内研修で研究を行ってきました。その中で、職員一同で作り上げた授業で使用するパネル教材やカード、掲示物を展示させて頂きました。4年生のLet’s Try! 2 「What do you want?」の学習で、「お世話になっている先生にオリジナルピザをプレゼントしよう。」の場面で使用したボードやカード、掲示物と、5年生のWe Can! 1Unit 6「I want to go to Italy.」の学習で「行きたい国ややりたいことについて尋ねたり答えたりすることができるようにLet's go ボードを作成する。」場面で使用したボードやカード、掲示物です。

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優秀賞

まとあてゲーム~投運動の指導の工夫~

前橋市立桂萱東小学校

齋藤 茜

【解説】

1年生の児童の課題である投運動の強化のため、指導の工夫を行いました。

〈教材の工夫〉

・低学年児童の発達段階に合わせ、視覚(輪ゴムの色)と聴覚(鈴)を使って投げ方のポイントを身につけられるようにしました。また、身近な材料を使用することで、誰でもすぐに指導に取り入れることができると考えました。

・手のゴムの色と鈴の音を使った手や上半身の使い方、足のゴムの色と鈴の音を使った体重移動・捻転動作等を意識させ、投げ方を身につけられるようにしました。

・色や音を活用したことで、児童は体の使い方を上手に意識することができました。また、友達にアドバイスするときも、的確なアドバイスをわかりやすくすることができました。

〈場の工夫〉

「『かいひがしどうぶつえん』始まって以来の大ピンチ!仲間と協力し、逃げ出した動物を捕まえておりに戻そう。」という場面を設定し、ゲームを行いました。ボールを的に当てることで動物を捕まえることができるということにし、以下の3種類の場を用意しました。

1.壁に貼った的(大きさ・高さの違う的が6種類)

2.台の上に置いた的(投げる距離の違う的が6種類)

3.吊した的(投げる距離の違う的が4種類)

matoategame

優秀賞

みんなでつくる わくわく図書室コミュニティ

前橋市立月田小学校

持木 豊 飯塚満枝 佐藤永梨  橋本昌世

【解説】

月田小学校では、全校児童80名と小さな学校ですが、児童・教職員・地域の方々が一つの家族のように支え合って学んでいます。その中でも、図書室の活動は、保護者・地域の方々による月に一度の読み聞かせや、図書委員が主体となってビブリオバトル、大型絵本の読み聞かせ、パネルシアターなどで活躍する年2回の図書まつり、秋の読書週間の取組、図書館業務従事職員が年間を通じて行う図書室掲示の工夫をしています。図書室入り口には、りんごの個包装紙を活用して、音楽の授業と季節に関連させて音楽でも使える「かえるのうた」を掲示、また、かえるのジャンプを音の長さで表す教材を活用した授業「音の長さのくらべ」では、子供たちがかえる君を追いながら動かし、音符の長さを理解することができました。月田小学校では、児童がいつでも図書室をコミュニティ広場として身近に感じて、わくわくと楽しみながら、本と親しんでいます。
  秋の読書週間では、イベントとして「読書タワー」を制作しました。読んだ本の題名・学年を記した色紙を1冊1枚ずつ貼り付け積み上げていきます。読書週間が始まる前に、クラスでめあてを決め、目標を持って取り組みます。学年ごとに色を分けているので、どの学年がどんな本を読んでいるのかすぐにわかります。積み上がっていくタワーを見ながら、楽しみながら読書をします。この期間にあわせて教職員のお勧めの本もおすすめのカードと共に図書室にコーナーを設け展示します。掲示物一つ一つから教科や様々な分野を超えて、教師から子供たちへ、子供たちから教師へ全校全員で取り組む活動を大切にしています。

tosyositu

優良賞

運動会上げ上げ作戦! Let’s enjoy団扇 & PTA巻き込み応援賞

前橋市立広瀬小学校

浅見 一秋 藤井 蓉子 PTA本部役員

【解説】

児童が気持ちを盛り上げ主体的に取り組む運動会にするための取組です。

1 児童会から盛り上げる「Let’s enjoy(レッツエンジョイ)団扇」

運動会スローガン

「令和初!全力チャレンジ!深める絆!!Let’s enjoy!」

を全校に周知するために、「Let’s enjoy!団扇」を児童会担当から提案しました。これを受けて、1年生から6年生まで自由参加で、思い思いの「Let’s enjoy!団扇」を作成しました。

「Let’s enjoy!」の合い言葉と、玄関に次々と飾られる団扇に、一気に運動会ムードが高まりました。

2 PTAを巻き込んだ「PTA応援賞」

毎年行われている「赤城」「榛名」「妙義」各団の応援合戦はこれまでは発表のみでしたが、審査員としてPTA本部役員さんを学校長より依頼しました。児童にも、「今年はPTA応援賞が出るぞ!」と伝えました。これは児童に相手意識、目的意識を芽生えさせ、練習にも準備にも、例年にない熱が入りました。PTAの役員さんには、この賞は、順位を付けるものではなく、それぞれの団のよさや特徴や頑張りを讃えるためのものだという趣旨をお伝えしたところ、朝活動での応援練習風景から見学に来てくださいました。役員さんたちも楽しそうに各団の練習の様子を見て、校長先生に感想を熱く語られていました。この感想をもとに各団の応援賞のタイトルが作られ、校長先生のお手製の掛け軸が完成しました。運動会当日、たくさんの観客の前で堂々と魅せた各団に、心のこもった「PTA応援賞」がPTAの役員さんたちの手から贈られ、会場は温かな拍手に包まれました。

unndoukai

優良賞

廃棄予定の児童机でプロジェクター用ワゴン

前橋市立笂井小学校

萩原 敦司

【解説】

体育館や視聴覚室でプロジェクターを使うときに、今までは児童用の机を持ち上げて運んでから、その上にプロジェクターを置いて、コンセントにつないでという作業をしていました。もっと簡単に使えるようにしたいと思い、廃棄用の児童机の天板を活用してそれに車輪を付け、コロコロと移動できるプロジェクター用ワゴンを作成しました。このことによりプロジェクターの設置が容易になりました。また、プロジェクター以外のものを移動したい時などにも活用できるので、現在本校では3つ作って使用しています。

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優良賞

プールサイド冷却用散水パイプ

前橋市立大胡東小学校

体育部(佐竹智裕・今泉寛・遠藤尚良・須田祐介・内田正美子)

【解説】

昨今の夏場の気温上昇により、プールサイドの温度上昇による火傷や、長時間立っていたり座ったりすることが難しく、水を撒くことで対応しています。来年度の熱さ対策として床材や人工芝などの敷物による対応も検討しましたが、コストや耐用年数を考えると現実的ではないことから、水をまき続けられる設備を考えてみました。材料は塩ビパイプを主としており、加工しやすく、設備に合わせて長さや形状を変えやすい物です。水道からホースで連結し、必要な箇所に角度を決めて設置します。扇状に水が出るため広範囲を濡らすことができ、栓の開閉のみですむことから、ホースで撒くことによる手間を省くことができます。連結式なので、使用しないときは短くして保管できるほか、違う場所での水まきなどで使用することもできます。

paipu

優良賞

壁面教材の工夫(算数)

前橋市立滝窪小学校金丸分校

作成 大崎 和久

アドバイザー 黒岩 美恵

【解説】

階段のステップを利用した教材

1「かけ算九九」は階段を上りながら、縦に2,4,6,8(2とび)や3,6,9 (3とび)と数える。横に見ると、下から1の段、2の段・・・となっています。
2「分数」階段の1段、1段を2等分、3等分、4等分、・・・してあり、同じ大きさになる分数がわかります。
3「単位」ミリ、キロなど、1/1000、1000倍を階段数で表し、重さ、長さなどでの単位の共通性に気づくことができます。

 

廊下壁面を利用した教材

1「かけ算九九」に関する小ネタを掲示。
2「分数」をピザの分数(1を分ける)やレゴブロックの分数(8を1と見ると4は1/2のような)を掲示。また、操作できる具体物を設置。
3「単位」・・校庭の写真に1アールを描いた写真など視覚的に広さがわかるものや重さ比べができる具体物を設置。

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優良賞

「和式トイレ、へっちゃらだよ」

前橋市立おおご幼稚園

 

本川 聖子 長野 麻衣 岩上 晴美

 

【解説】

今年度、園外保育で行く公園のトイレが和式だったので、抵抗感なく用が足せるように本物と同じサイズ、雰囲気のトイレを作成しました。保育室等に置いておき、遊びながらまたいでみたり、用をたすマネ等をして楽しんだりしながら和式トイレに親しむことができました。当日も全員スムーズにトイレを済ませることができました。さらに、小学校入学が近い年長児として、様々な環境に適応するためにも役立つ教材と考えます。

 

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奨励賞

南スーダン選手との交流会資料

前橋市立敷島小学校

福田 隆一

【解説】

令和元年12月12日に実施した南スーダン選手との交流会に向けた理解啓発のための掲示物と、交流会当日に、全校児童に対し南スーダンの国や選手についての説明を行ったときのスライド資料です。

掲示物は、交流会の10日前に南スーダンについての理解や平和についての啓発のため、児童の目につきやすい校長室前と保健室前に2学期いっぱい掲示しました。休み時間や体育館への移動の際などに、立ち止まり資料に目を通す児童が何人もいました。

スライド資料は、掲示した資料をもとに、1年生の児童にも理解できるように作り替えたものです。全校での南スーダン選手との交流会の時にITC機器を使いクイズや説明を加えながら提示しました。南スーダンの選手からも日本に来る前の生活や選手としての思いなどについて説明していただいたので、児童の理解が深まったと考えています。

sudann

奨励賞

ラップと歌で覚える歴史 ~明治時代~

前橋市立桂萱小学校

田部井 政規

【解説】

明治維新における政府の改革や、人物と出来事の関係をリズム良く楽しみながら覚えられるように語呂を整えて歌詞を作成しました。主に、授業内容の復習に活用した。子どもたちは、競うようにラップを覚えていました。

rekishi

奨励賞

社会科教材『芳賀小消防施設マップ‐82カ所の悉皆調査‐』

前橋市立芳賀小学校

今井 貴秀

【解説】

本教材は、芳賀小学校から半径1km圏内に存在する消火栓や避難場所、防火水槽、消防団車庫などの消防施設を網羅的に記載した地図と電子地図で構成され、第4学年社会科「安全なくらし」の「1火事をふせぐ」の単元において、出品者が調査・作成・活用したものです。児童が暮らす学校周辺には、消火栓や防火水槽などの消防施設が数多く点在していますが、その分布を示す資料はほとんどありません。そこで、児童が実際に住む地域を対象に、それらの分布を示す資料を授業で用いることは、児童の学習意欲と地域への認識を高める上で有効であると考えました。作成にあたっては,5月1日~3日の3日間、出品者が芳賀小学校から半径1km圏内の道路をすべて歩いて調べ、消防施設の位置を確認しました。

授業では、全児童にノートにはることができる消防施設マップを配付し、消防施設の分布の特徴について考えさせました。その結果、「消火栓は住宅地にはほぼ均等に分布するが、田畑などの人が住まない場所にはない。」、「避難場所は公民館や学校など人がたくさん集まる場所にある。」など、位置や場所の特徴に着目した考察につながりました。また、対象が児童が実際に住む地域である芳賀小学校周辺であったことなどによって、児童は消防施設の存在を身近に感じ、意欲的に学習に取り組むことができました。

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奨励賞

リフレーミングカード

前橋市立石井小学校

関口 有紗

【解説】

自分や友達の短所も、少し見方を変えれば(リフレーミングすれば)長所になり得るという掲示物です。11月下旬から設定されていた人権旬間に合わせて作成し、保健室前に掲示しました。児童が手にとって楽しめるよう、カードの片側に短所を記入しておき、それを裏返すと見方が変わり長所としてとらえられるようになるという工夫をしました。自分が普段気にしている短所や、友達の気になるところなど、「こういう考えもあったのか」という声が聞こえ、「見方を変えると違ったことが見えてくる」という練習になったと思います。12月に行った3年生対象の授業でもリフレーミングを取り扱い、授業にもつながりました。

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奨励賞

学校の地層 ~ボーリング試料の活用~

第五中学校 富田尚道

第七中学校 山田素子

【解説】
分野:中1理科/地層
各学校に保管されている校舎等,新改築時の地質調査資料の活用
・ボーリング試料現物
・ボーリング調査による柱状図
・柱状図から作成した学校敷地の想定地層断面図など

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奨励賞

木製ゴム鉄砲

前橋市立元総社中学校

加藤 秀富志

【解説】

特別支援学級で行う作業学習(教科・領域を合わせた指導)の題材で、「作品展」や「のびゆく子どもの集い」等での販売活動の製品として自作しました。 板材を利用し、本体と的(まと)を製作。製品販売用に袋詰めをして完成。木工が苦手な生徒でも容易に取り組めるように補助具や実物見本を準備したり、見通しを持てるように作業手順カードを準備したりして安定した気持ちで作業学習に取り組めるように配慮しました。

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奨励賞

筋肉の模型

前橋市立南橘中学校

中村 夏海

【解説】

中学2年生理科「行動のしくみ」の中の運動器官の学習で使用しました。腕の筋肉が動く様子を、骨に見立てたプラスチック板に筋肉に見立てた綿の入ったストッキングを使用して、カラーテープで留めて制作しました。実際に自分の腕に当てながら、関節の仕組みも踏まえ、筋肉が骨の周りにどのようについているのか考えられる教材になっています。初めは画びょうでストッキングを固定していたところを、カラーテープでの固定に変えるなど安全面も配慮しました。1度自分の予想通りにストッキングを固定して、違うと思ったら別の留め方をしてみるなど、生徒自身が試行錯誤しながら学べる教材になっています。

kinniku

奨励賞

「あそびのくに」で遊ぼう(遊びの指導 全体図)

前橋市立前橋特別支援学校

小学部職員 用務技士

【解説】

〇単元のねらい

・いろいろな遊びを通して遊びの体験を広げたり、遊びを発展させたりします。

・たくさんの友だちや教師とかかわりを持ちながら楽しく遊ぶことができます。

   ・実態に合わせて、身体をたくさん動かすことができます。

〇教材の工夫

・既製の遊具と教職員の自作教材を組み合わせて、壮大なスケールで「遊びのくに」を展開

しました。

・手作り教材の例… 滑り台、キャスタースライダーコーナー、トンネル迷路

シャボン玉の枠、段ボール積み木、子供向けの掲示物

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奨励賞

かむおくん と かまないくん

前橋市立まえばし幼稚園

藤井 美和子

【解説】

給食の時によく噛まずに食べる幼児がいます。
なぜよく噛まなくてはいけないのか、よく噛むためにはどうしたらよいかを伝えたいと思い、見て理解しやすいパネルシアターを作成しました。
口を開け、食べ物を入れられるようにしたことで、幼児は食べるイメージがもてました。また、かむお君とかまない君の洋服を着た状態で並べて幼児に見せ、「よく噛んでいる人と噛んでいない人のお腹の中を見てみよう」となげかけることで、比較することができました。
虫歯があってもよく噛めないことも伝えました。

kamuokunn

奨励賞

ガソリンスタンド

前橋市立宮城幼稚園

大崎 正 加藤 綾子

【解説】

幼児が三輪車に乗って遊び始めた時に、「ガソリンが終わったね」「ガソリンスタンドはないかな?」というつぶやきから、簡易のガソリンスタンドを子どもと作りました。それを見た用務技士さんが、より本物らしくホースやシャワーヘッドをつけてくれました。このガソリンスタンドをきっかけに、年長、年中、年少児が同じ遊びを楽しむことができました。

gas

新人賞

身近にある小数を見つけよう

前橋市立大胡小学校

横堀 由樹

【解説】

小学校3年生の算数「はしたの大きさの表し方を考えよう(小数)」の教材です。

  1. 教科書に載っている小数表記だけでなく、児童の周りにあるより身近な小数表記の写真を集め、興味・関心を高める工夫をしました。
  2. テープの長さや水のかさの部分を引っ張ると自由に動かして変えることができ、小数で表すとどうなるのかを楽しみながら確かめることができます。
  3. 自分の50m走のタイムや上履きのサイズを数直線・式・言葉(合わせた数・~より小さい数・0.1の何個分)を使っていろいろな表し方をすることで、小数も整数と同じようにいろいろな見方や表し方ができることを実感できるようにしました。
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令和元年度教材・教具展入賞者一覧(PDF:105.4KB)

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更新日:2020年03月30日