小中学校の適正規模・適正配置に係る第1回諮問委員会 報告

会議名

小中学校の適正規模・適正配置に係る第1回諮問委員会

日時

令和6年5月29日(水曜日)11時~12時

場所

前橋市議会棟 3階 301・302会議室

出席者

適正規模・適正配置に係る諮問委員会委員(11名)、教育長、教育次長、指導担当次長、学務管理課(課長、課長補佐、担当)

会議の内容

1 開会

2 委嘱状交付

3 あいさつ

吉川教育長

・委員の皆様におかれましては、委員をお引き受けいただき、ありがとうございます。
・前橋市教育委員会では、児童生徒のよりよい教育環境の整備と、教育の質のさらなる充実を目的とした学校の適正規模及び適正配置を推進するため、平成20年8月に「前橋市立小中学校の適正規模・適正配置基本方針」を策定した。
・この方針をもとに取り組みを進めてきたが、方針策定から10年以上が経過し、ご承知のとおり少子化の進展などを背景に児童生徒を取り巻く環境が大きく変化している。また、平成27年には文部科学省が「適正規模・適正配置等に関する手引」を作成し、小規模校の統合だけでなく、小規模校のメリットを生かした存続についても内容に盛り込まれた。
・現状や児童生徒数の推移、今後の予測値等を踏まえ、委員の皆様より、多様な視点からご意見をいただき適正規模・適正配置の基本方針を改訂したい。
・本委員会では、学校の適正規模や通学区域、また、適正配置についてご協議いただき、教育委員会に答申をいただきたい。
・今年度4回程度の諮問委員会を開催し、9月に中間答申、2月に最終答申をいただき、それを踏まえて方針を改訂したいと考えている。
・皆様には、それぞれのお立場から、本市のより望ましい教育環境の実現に向けて忌憚のないご意見をいただきたい。

〇会議の公開について説明

4 委員長・副委員長決定

委員長 音山 若穂 様
副委員長 小畑 真紀 様 に決定した。

5 諮問

〇教育長から音山委員長に諮問文を手交

6 協議

(1) 前橋市立小中学校の適正規模・適正配置基本方針の見直しについて

【事務局より説明】

【主な意見】

〇1クラスの人数はどうなっているか。
→小学校1年生及び2年生は30人学級、小学校3年生から中学校3年生までは35人学級となっている。
〇学年の人数が35人を超えていても、特別支援学級の児童生徒がいる場合は別カウントとなるのはなぜか。
→群馬県の基準では通常学級は35人学級となっているが、特別支援学級に在籍する児童生徒は、お子さんの様子によっては、協力学級として通常学級の児童生徒と一緒に授業を受けるという形になっている。このため、35人の学級の基準があっても、授業によっては、35人を超えた状況になり得る。
〇統合した学校では、通学距離が長くなる学生がいるが、通学はどうしているのか。
→芳賀小学校と嶺小学校が統合したが、必要な児童は路線バスを使って通学しており、市がバス代の補助をしている。他の学校はそこまで距離が離れていないので、通学における特別な対応はとっていない。
〇令和6年度の予定では第2回諮問委員会で基本方針改訂(案)の説明があり、その後実質1回の時間で方針を協議するスケジュールとなっている。前回はかなり時間をかけて協議を行っていたが、この限られた時間で十分な協議ができるのか。
→前回は、早い段階で諮問し、諮問委員さんにはゼロベースに近い形でご意見をいただいた。今回は、庁内である程度整理したものを示して協議をいただく予定であり、基本的に前回の基本方針の見直しである。短期間になるが、このスケジュールで考えている。
〇第2回諮問委員会の当日に意見を出さなくても持ち帰って検討する形で良いのか。
→改訂案に対する意見は、委員会終了後に意見をいただき、第3回ではその意見をもとに議論したいと考えている。
〇本日の資料に検討が必要な情報がない。2回、3回でできるものではない。
〇これまでの統合に関してきちんと評価するべきである。統合の目的があって、それが達成されたかどうか検討しないといけない。評価されるものであれば良いし、弊害があれば、改善する考え方を織り込まないと弊害は広がるばかりとなる。
〇適正配置を考えるのであれば、図面がなければ検討しようがない。学校の位置、学区、通学路が分からなければ考えられない。
〇将来人口が出てきているが、設定方法を教えてほしい。市としては、立地適正化計画を策定中であり、コンパクトシティを進めようとしている。その整合性を図らないといけない。
〇廃校になったところも含めて、避難所になっている。適正規模・適正配置を進めるうえで、避難所を十分に確保できるのか確認が必要である。災害の想定との関係も重要である。
〇市の政策との整合性、関係部局との調整が必要である。
〇統合や学校を増やした時の通学手段は重要なテーマとなる。スクールバスは公共交通ではないが、太田市は、市のバスとスクールバスを使った形で運行している。交通手段はどうなっているのか。
〇一覧表に学区の人口を入れてほしい。後でコミュニティの話が出てくる。
〇小規模校の弊害について明示してほしい。
〇特別支援学校がどこにあるのか。その辺りの視点が必要である。
〇本日の資料は「本市の現状と分析」となっているが、分析が書いていない。ただの表になっている。これでは、意図が伝わらない。
〇パブリックコメントをやる場合、反対意見が出ることが予想されるが、これに対して説明しきらない限り再編は難しい。
〇地区社協、まちづくり協議会との関連はどうなっているのか。
〇改訂作業に並行して、関係部局との調整、情報収集が必要である。
(委員長)大きく分けると、情報不足、関係資料の用意や関連部局との調整が必要という趣旨の発言だったと思うが、事務局はいかがか。
→ご意見のとおり。必要な準備をしたい。諮問委員会を進める中で期間が短いようであれば、再調整を検討する。
〇令和5年~令和11年にかけて検討していくということか。
→令和6年度中に基本方針を改訂予定であるが、すぐに学校を統廃合するというものではなく、検討が必要な学校については、地区委員会を設置して協議するという前提で考えている。
〇平成20年策定の基本方針の中で、必要性や通学距離の範囲について詳しく記載されていたので、そこを共通理解にしておく必要があるかと思う。それをもとにどういう改訂が必要かを議論すべきである。
→次回、平成20年策定の基本方針も用意し、それを踏まえてどのような改正が必要か議論いただけるよう準備したい。

(2) 本市の現状と分析について

【事務局より説明】

【主な意見】

〇小規模校のどことどこが統合する予定なのか。
→今回の諮問委員会では、具体的にどこの学校が統合するかではなく、基本方針の改訂をご審議いただくことになる。次回は、平成20年度策定の基本方針を用意し、それをもとに改訂案をご審議いただければと考えている。
〇小規模校が統合して、どういうメリットがあったのか、アンケートでも良いので聞かせてもらえればありがたい。大規模校は、大規模校ならではのデメリットなどが分かると良い。
→検討させていただく。
〇今回はデータが示されたが、問題意識をどう共有したら良いのか。望ましくないものとして出されていて、改善しないといけないものとして出されているのか。それを含めた見解が次回示されるので、これを見ながら咀嚼していければ良いのか。
→現状、適正規模の基準が12~18学級であり、この方針のままだと、令和11年度は、多くの学校が小規模校となり、現実的とはいえないという問題意識があった。基準を下回ったとしても、それを許容していくような考え方を認めていくかどうかについて、主にご審議いただきたいところである。小学校の場合、12学級未満となると、単学級の学年を許容することとなるので、その辺りもご意見をいただきたい。
また、小規模校ならば一律で統廃合を考えるのか、条件に合致すれば小規模校でも存続させる基準とするかどうかもご審議いただきたい。
〇再編の計画はどういうものを目標としているのか、少し頭出ししてもらえるとありがたい。小規模校はクラス替えの問題なり課題なりがあると思うので、教諭から話を聞き、規模についての課題を確認するなど必要だと思う。
〇目標、目的をはっきりさせて、災害、コミュニティづくり、地区の誇り、交通手段等のテーマや課題があると思うので、そういうところを1枚で整理できると良い。
〇アンケートという話があったが、統合して時間が経っているので、これは難しい。一方で、課題を抱えながら指導してきた教諭は、統合によってどういう良さが出てきたか肌で感じていると思うので、そこの捉え方は重要だと思う。国のアンケートでは、学校教育で望むことは、小中学生は規範意識の醸成が第1位になっており、次いで人間関係づくりが来る。今問題になっている大きなことは、単学級になってしまうと、人間関係が固定されてしまう、いろいろな個性と接する機会がないということである。長年児童生徒を指導してきた教諭は、そのようなことに気付いていると思うので、聞いてもらうと良いと思う。
〇桃井小学校は、平成28年に中央小学校と統合したが、当時の教諭はほぼいない。時間的な経過もあってなかなか難しいところもあると思う。例えば、少人数の学校から規模の大きな学校に異動してきた教諭の実感は捉えられると思う。
〇新しい市長に早めに話をしたほうが良い。

【事務局より】

〇協議を進行いただき、ありがとうございました。また委員の皆様におかれましても審議をいただき、ありがとうございました。いただいた多数の意見を踏まえて、次回の会議に向けて、資料を準備したい。

7 連絡事項

〇謝礼金の振込等について
〇次回以降の諮問委員会の日程について

吉川教育長

・委員会の目的のベクトルを合わせきれず、申し訳なかった。本諮問委員会では、基本方針の改訂案についてご協議いただくこととなる。
・定性的な、または、定量的な情報が不足しており申し訳なかった。次回は、しっかりとした情報が出せるよう準備するが、こんな情報が欲しいということがあれば、遠慮なく教えてほしい。
・他の自治体では、急激な児童生徒の減少に対応するため、委員会を立ち上げ、急ぎ今後の方針を固めているところもあるが、本市は先を見据えて、しっかりと考えていけると良い。
・本日、貴重なご指摘を多数いただいたので、今後今までになかった視点も含めて、共有させていただければと思う。本日は、ありがとうございました。

8 閉会

関連書類

この記事に関する
お問い合わせ先

教育委員会事務局 学務管理課 教育企画係

電話:027-898-5865 ファクス:027-243-7190
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
お問い合わせはこちらから

更新日:2024年08月02日