令和7年度第3回前橋市社会教育委員会議

審議会名

前橋市社会教育委員会議

会議名

令和7年度第3回前橋市社会教育委員会議

日時

令和7年12月1日(月曜日) 午後2時から午後5時

場所

前橋市総合福祉会館多目的ホール他

出席者

(委員側)

佐藤議長、土田委員、栗木委員、狩野委員、生方委員

(市教委側)

吉川教育長、宇次生涯学習課長、事務局員(生涯学習課)

注:今回の会議は、図書館職員の全体研修会に参加させていただいた後に、座談会を開催

欠席者

茂木副議長、間々田委員、湯浅委員、張委員、坂部委員、宮内委員、簑輪委員

配付資料

会議内容

(1) 講演会 

「まちを「学び」のフィールドに -図書館の新しい役割を考える-」 

講師:大正大学地域創生学部教授/東京大学名誉教授牧野篤氏 

(2)座談会「社会教育のこれから」 

1)教育長あいさつ 

牧野先生、ご講演ありがとうございました。とても新しい視点をいただきました。 今回の社会教育委員に会議では、牧野先生との意見交換の場を設けさせていただきました。 

前回の会議では、「人生100年時代の学びを考える」というテーマで講演会を開催し、社会教育の意義や価値について深く考える機会となりました。皆様にも深く考えていただけたことと思います。これからの社会において、生涯にわたる学びの重要性はますます高まっており、社会教育が果たす役割は非常に大きいものです。 本日は「まちを『学び』のフィールドに ― 図書館の新しい役割を考える ―」と題した講演をお聞きいただきました。図書館は単なる情報提供の場に留まらず、地域の人々が集い、学び合う拠点としての可能性を秘めています。社会教育施設と社会教育の関係、そしてこれからの方向性について、皆さまといろいろ話ができればと思っております。 

現在、前橋市では社会教育ビジョンの策定に向けて取り組んでおります。これは社会教育委員会の皆さまからのご意見の中で、今後ビジョン的なものを考えていく必要があるのではないかという声をいただき、策定に着手しているところです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。 

2)意見交換(発言趣旨) 

【牧野教授】 

今日このような機会をつくっていただき、ありがとうございます。国の動向についてですが、一つは先ほど申し上げた第四期の教育振興基本計画で、社会教育概念の組み替えが始まったということです。私もその策定に関わっていましたので、少し話をしますと、最初は学校教育中心で、従来型の議論で始まったんです。その時の座長は経団連の副会長の方で、経済的な面から見ると「人材育成だ」という話がずっと入ってきたんですが、途中から議論が変わってきました。最初はなかった視点が、議論を重ねる中で見えてきたということです。で、何かというと、やっぱり社会そのものが痛んできているんじゃないかという意識があったんですね。それは企業としても理解できるという話になってきました。「社会が痛んでいるのに企業だけが生き残ることは難しいんじゃないか」と、そのためには学校教育だけではどうにもならないだろうという話が出てきたんです。 そこで、社会教育、生涯学習の話になりました。今の規定でもそうですが、生涯学習というのは、個人が自分のニーズに合わせて、どこでもずっと学び続けることができる仕組みづくりだという議論になっています。ただ、これは個人ベースの話になってしまうので、社会そのものが痛んでいる時に個人ベースの話をすると、余計に社会が痛むんじゃないかという話になってきたんですね。そこで「個人がずっと学び続けるための条件って一体何だ」という議論が始まりました。やっぱりいろんなものを使うわけですから、一人一人が「自分はウェルビーイングだ、幸せだ」と思っていても、自分だけの力で幸せになれるのかというと、そうじゃないだろうと。知らず知らずのうちにいろんな条件があって、もっと言えば「幸せになりたいと思えない人」もいるわけです。でも、なりたいと思えるのは、なりたいと思える環境があるからでしょうという話になってきた時に、「その環境をどうするんですか」となったら、もう社会教育しかないよねという話になってきたんです。それで「社会教育を学校教育以外のものとして言い続けていいのか」という話になっていく中で、法律は変えられませんけど、教育基本法も社会教育法もずっと「学校教育以外の」という表現になっているので、本当は変えなきゃいけないんですが、変えられないので、せめて新しい表現をということで、「つながりの土壌を耕す」というような表現になったということなんです。そういう形で作られてきて、今の規定になっているということですね。やっぱり社会全体の大きな危機意識としては、人々が孤立を深めてしまっていて、底が抜けてしまうんじゃないかという懸念がありました。「底が抜けた後じゃ遅いでしょ」という話が出てきた中で、教育をどうするんだという議論になったということなんです。 経団連の副会長の話で印象深かったのは、「これは第四期の教育振興基本計画なんだけど、全く新しいものだと言っていいんじゃないか」という発言でした。やっぱりそういうことが出てきたという意味では、今後の一つの指標になるものではないかと思っています。 改めて、ここまで社会教育について書いたものは過去にないので、やっぱり重視せざるを得なくなってきているということだと思います。それを受けて、今の中教審の議論があるわけです。

特にその中では、社会教育主事という方々をどう活躍させるかということなんですね。これは2017年に「社会教育主事をどうするか」という議論になった時に、主事というのは普通、資格だと思われがちですが、資格ではなくて「期間」なんです。例えば指導主事と同じで、ポストの名前なんです。そこに着いた時に社会教育主事としての役割を果たすということになっていて、やめたらもう主事でもなんでもないんです。その期間に着くために社会教育主事講習があり、社会教育士の養成講座があるという仕組みになっていて、専門的に学ぶことになっているんです。ただ、そうなると社会教育主事は今必置なのに、法的には市町村での設置率が3割ぐらいになってしまっていて、都道府県でも100%ではなく、今96%になっているんですね。それはまずいだろうということで、ちゃんと育成しているのに見えなくなっているので、見える化する必要があるということで、社会教育士という称号を出すことになったというのが今の制度なんです。もっと言えば、2012年か2013年だったと思いますが、全国市長会から「主事の必置規制を外してくれ」という要望が出たんですね。地方分権の流れの中で。それで慌てたんです。そんな要望が出ると思っていなかったので。「主事はほとんど役に立っていない」という言い方をされてしまったんです。なんでこんなものが必置なのかという言い方が出てきて、「金がかかるだけだ」という話になったんです。本来これは地方交付税の中に入っていますが、1997年までは主事の費用としてついていたんです。それが地方分権の流れの中で一般財源化されてしまい、見えなくなってしまいました。ただ、お金自体はまだ出ています。しかし問題は、実際に配分される時に上限規制がかかるので、欲しいものが全部もらえるわけではないということです。そうすると、社会教育費の中に主事の人件費が入っているけれども見えないので、流用が可能になってしまうんですね。主事を置かないことで、その分の人件費を別のところに回せるわけです。そういうことがある中で、「もういらないんじゃないか」という声が出てきたんです。実はそれで慌てたのは、主事がなくなるだけではなく、教育委員会の選択制に繋がる議論が裏で出てきたからなんです。「教育委員会の必置規制を外せ」という議論が付いていたんですね。なくすと何が起こるかということも考えなきゃいけないという話が出ました。いろんなことがある中で、「やっぱり主事はちゃんと置いてもらって、活用できる、使っているんだと思ってもらわなきゃいけないよね」という議論が出てきたんです。その中で文科省も、私たちも組織されて「屁理屈をこねる」と言われながら、いろいろ理由をこねたんです。結局何が起こるかというと、さっきの振興計画に繋がる話ですが、社会が底抜けになり始めている中で、社会教育の役割を外してしまっていいのかということです。もっと抜けちゃうよという話が出てくるわけです。財政の論理では「お金がかかる、かからない」だけで「いらないんじゃないか」という話になってしまうんですが、なぜかそういう視点は書かれていないんです。例えば、長野県飯田市なんかは人口が少ない町ですが、市民病院の医療費がすごく抑えられているんです。なぜかというと、健康状態がみんな良いからなんです。それは社会教育がしっかりやっているからなんです。つながりの因果関係は完全には分からないけれども、社会教育が活発なところの方が健康状態が良いということが分かってきています。そういうことも含めて、社会教育活動を活発化する中で、住民自治を草の根から作っていくと、財政的にもいろんな経費が浮いてくるということはどこにも書いていないんです。でも、それは分かってきているわけで、そういうことも含めて「社会教育は大事だ」ということを言っていかなきゃいけないんです。そうなると、社会教育主事の養成や教育を受けて主事になれる人をもっと見える化して、社会で活躍できる仕組みを作らないと、遅れるとまずいよねという話になりました。それで、2017年に出した答申で「社会教育士」という称号を出すことにしたんです。これは資格ではありません。資格にするには法改正が必要ですが、社会教育法の改正は時間がかかりますし、法案を出しても審議未了で廃案になると次から出せないという決まりになっています。だから、やるなら一気にやれる状態を整えなきゃできないということで、法改正は難しいと判断しました。そこで、省令改正で文科省令を変えることで、公的な称号に切り替えたんです。それが「社会教育士」という称号です。それを活用してもらおうということになり、その方々が社会で活躍できる仕組みづくりを進めていこうということになりました。その後の議論では、社会教育主事とは何かというと、今は法的には社会教育に対する指導助言をすること、専門的意見を求められたら答えること、社会教育計画を作ることになっています。

もう一つは、先ほど申し上げた振興計画で、社会教育は「人々の関わり、つながりの基盤を作るものだ」と規定されました。その前の段落には「社会教育は住民が学ぶものであり、まちづくりなんだ」と書いてあるんです。しかもそれは、いわゆる一般行政の分野である防災、福祉、産業振興、文化交流などの基盤を作ることになるという表現が入っているので、一般行政との関わりを持たなければならないんです。そうすると、「じゃあ教育行政から外してしまえばいいのか」というと、そうではなく、あくまで教育なので、教育的な営みをベースにして、一般行政と連携を取りながら、住民がさまざまな分野で、一般行政の分野も含めて、自分たちで街を作っていけるようにコーディネートする役割を主事が担、という規定にしたんですね。さらに、社会教育士とは何かというと、実は資格ではありません。資格と称号の違いですが、資格にはそれに伴う職業があります。例えば教員免許を持っていれば教員になれる、電気工事士の資格を持っていれば電気工事士として働けるというように、資格と職業が結びついています。しかし、社会教育士にはそういう仕事がありません。「この仕事をするために資格が必要」という関係にはならないんです。だから、社会教育士は称号であり、専門職ではないし、資格でもないということです。ではどうするかというと、例えばNPOで活動している方が「私は教育NPO×社会教育士です」と名乗れるようにする。自分の専門性の上に社会教育を重ねて使ってください、という考え方です。それぞれの現場で自分の専門性を生かしながら、社会教育的な活動をして、住民の学びを組織し、草の根の自治を支える役割を担う。それが「社会教育士ですよ」という規定にしたんです。それを受けて、振興計画にも反映されていますし、今は分科会で「社会教育のあり方」について議論しています。さらにワーキンググループができて、社会教育士の育成方法について議論しているところです。大きな流れとしては、今申し上げたような形で、例えば社会教育士でエントリーして講習を受ける。その後、主事になる方々は、教育委員会などで任用されるために、さらに上の段階で教育を受けるという二段階の仕組みになるかもしれません。ただ、これはまだ議論の途中です。大学の教員の中には「自分たちで育成したらすぐ主事になれる」と思っている方もいますが、実際にはそうではありません。主事は任用資格であり、何十年も経験を積んだ上で、行政の上に立つ人として抜擢されてなるものです。ですから、二段階にしたとしても、その後20年、30年の経験を積まなければならないという現実があります。ただし、私たちにとって救いかなと思うのは、2020年からこの制度が始まって今年で6年目になりますが、今年も約3,000名の方が受講されています。受講者が多いため、講習のあり方も変わってきています。講習は「委託講習」と「委嘱講習」に分かれていて、委嘱講習は国が費用を負担し、無料で実施されています。一方、委託講習は有料で、宿泊や外食を伴う形で実施されており、受講料を徴収しています。もう一つの問題は、国立大学が講習実施に難色を示すことです。費用負担が大きく、やめたいという声が多く出ています。無理して実施している大学もありますが、事務的な負担が大きいため、継続が難しい状況もあります。さらに、受講資格の条件が複雑で、大学2年以上の履修や単位取得の証明が必要です。履歴書だけでなく、証明書を取り寄せて照合する必要があり、事務的な負担が非常に大きいのです。多くの受講者のすべて確認するのは現場では無理だという声もあります。そこで、現在話題になっているのは「高卒から全員受講可能にすればいい」という方向性です。専門性を高めながら、社会の基盤を厚くするための仕組みづくりを進めています。 

【佐藤議長】 

恥ずかしい話ですが、私は20年以上社会教育に関わってきて、今日初めて「社会教育はこういうふうに必要なんだ」と実感しました。生涯学習や活動の重要性は理解していましたが、人生100年時代という視点で、一人ひとりの生き方や最期の意味を考えることが、社会教育の本質だという話は初めて聞きました。ウェルビーイングを含め、人間が社会的存在としてどう生きるかという視点は、これまでの自分にはありませんでした。今日の話で非常にすっきりしました。 

【吉川教育長】 

教育長になって6年、コロナ禍を経て「めぶく」というキーワードをもとに施策を進めてきました。一人ひとりの芽を育てるためには、土壌が必要です。しかし、その土壌は教育委員会だけでは作れません。社会全体で「学び」というもので土壌を柔らかくし、人生100年時代において、誰もが成長し続けられる環境を整えたいと思います。 

【佐藤議長】 

私は学校教育をずっとやってきたので、学校教育の意味や、子どもにとって教育が持つ価値についてはたくさん考えてきました。しかし、社会教育が社会の中でどんな役割を果たし、なぜ必要なのかということは、学校教育を基準にして考えているうちは出てこなかったんだと、今日改めて強く感じました。そうすると、一人ひとりが生きることの価値を見出し、みんなで一緒に社会をつくっていくために何が必要なのか、もう一度考え直したいと思います。 

【栗木委員】 

私も行政にいた時は「社会教育って何だろう」と根本を考えていました。当時は「生涯学習と社会教育の違い」をひたすら議論していた時代でしたが、今日の先生のお話を聞いて、社会の基盤が抜けてしまっているからこそ、きちんとその基盤を作る必要があると感じました。すでにいろんなコミュニティで実践されていることを理論づけているのが社会教育なんだということも分かりました。つまり、行政が理屈で仕掛けるのではなく、すでに現場で形ができてきているんだなと強く感じました。昔の公民館の役割が基本になっていて、そこに戻っていくような流れです。理屈ではなく、必要だからみんなで作り上げていくもの、それが社会教育だと改めて感じました。今はNPOで活動していますが、NPOには大きな可能性があると感じて、とても嬉しかったです。社会教育の経済的な効果もあるので、そういう視点も提言に盛り込めたらいいなと思いました。 

土田委員】 

毎回この会議に出ると「じゃあ学校に戻って私は何をしようかな」と考えます。今日午前中、地域のボランティアさんが学校に来ました。まさに今日の話と重なります。仕事を終えて地域に戻り、元気なうちに地域のために役立ちたいと活動している方々がいます。しかし自治会は危機的状況で、学校を核にしないと子どもたちのために活動できないという状況で、見守り活動に感謝の声をいただきますが、「子どものために」という掛け声をかけると集まる方もいます。学校のおかげで自治会が成り立っている面もあります。人生の後半をどうやって子どもたちや地域のために尽くし、人生を閉じるかという話をして帰られた方もいました。学校運営協議会が始まり、公民館の方もメンバーに入っています。今日のお話を踏まえると、学校と社会教育は対立する軸ではなく、「幸せに生きるために学ぶ場」という意味で社会教育の役割は非常に大きくなります。ぜひ、公民館の方が学校運営協議会に参加して、社会教育の立場から「どう学校を巻き込み、子どもも地域の人も幸せに生きるために学びの魅力を発信し、学ぶ場を作るか」という視点で発言していただけるとありがたいです。例えば、ある小学校が休校になり、隣の建物を自治会が子どもを含めた祭りや放課後学習の場として活用している事例もあります。そういった場がなくても、校舎とは独立して図書館がある学校もいくつかあります。前橋でもそういう事例がありますし、子どもが減って空き教室が増えてきています。ぜひ、学校の立場から言うと、子どもたちが幸せに生きるためには、地域の人も幸せになり、子どもと関わっていただく場を作りたいと思っています。その提案として、学校運営協議会に参加している公民館の立場の方には、社会教育の視点から積極的に発言していただきたいです。例えば、地域の幸せや学びの創造のために、プランやビジョンを示し、「地域を活性化するために学校でこういうことをやりませんか」「一緒にやりましょう」「公民館がコーディネートします」といった提案をしていただけると非常にありがたいと思います。地域の人材活用は、誰がコーディネートするのかが課題です。一般の学校職員では難しく、地域でコーディネーターを見つけてお願いするのはとても大変です。だからこそ、社会教育主事や公民館の立場から、地域の学びを豊かにする視点で運営協議会に関わっていただけると、学校はたくさんありますので、そこから新しい居場所ややりがい、生きがいを見つける力になると思います。特に図書館については、体が不自由になっても生涯にわたって楽しめる本の提供が重要です。前橋では電子書籍の導入も進んでいます。今後は場所づくりという観点から、本を読むことをキーワードに、子どもや地域の人たちが楽しく学べる場をどう作るか、牧野先生が紹介してくださった事例も参考にしながら進めていただけるとありがたいと思います。 

生方委員】 

以前、国立市に住んでいて、公民館の中の喫茶店で妻と知り合い結婚しました。職場以外でのつながりは広がりませんでしたが、今は学校の体育館を借りて、小学生と一緒にバウンドテニスという競技をしています。おとといも大会があり、たくさんの方に来ていただきました。 二つお願いがあります。まず、体育館の開放についてです。敷島小学校では三つの団体が体育館を有効に使っていますが、例えば土曜日、校庭は全く使われていません。地域の人たちが学校施設をもっと使えるような仕組みができればいいと思います。もう一つは図書館についてです。新しい図書館づくりに向けて、市民を巻き込んだソフト・ハードの整備をお願いしたいです。具体的には、ボランティアによる読み聞かせスペースの整備や、団体などの活動拠点づくりです。新しい図書館を見据えた取り組みをぜひ進めていただきたいと思います。お願いばかりで恐縮ですが、以上です。 

井熊アドバイザー】 

牧野先生のお話を初めて伺いましたが、大変感銘を受けました。「まさにこれだ」と思いました。「社会教育」という言葉自体、一般市民や私たちにとってなかなか理解しづらいものだと思います。しかし、今日のお話を伺っていると、社会教育は人生そのものだと感じました。幼い頃から高齢者まで、すべての人がこの世の中で誰かと関わりながら生きていく中で、喜びを見つけたり、期待を持ったり、共に歩んでいくものなんだなと、改めて強く思いました。私たちのNPOは「社会の課題を解決する」という大きな旗を掲げていますが、身近な課題を見つけて、自分たちにできることを積み重ねてきました。もう18年続けてきましたが、ますますその重要性を感じています。図書館については不勉強でしたが、新しい図書館づくりに向けて、いろんなサイトを見ると素晴らしい施設があり、お金の問題もあるでしょうけれども、集える場所として図書館はとても良い場所だと思います。学びたい人、語りたい人、友達を探したい人が発見できる場所であってほしいと思います。以前、文化庁の助成金をいただいて、衰退している図書館の活用方法を依頼され、子どもたちが図書館で学ぶ授業をしました。その時、図書館の裏側を見せて、本の扱い方や選び方を学び、ビブリオバトルの真似事もしました。私は40代から50歳までの10年間、全国で読み聞かせをしてきました。子どもたちの生き生きとした目や変化を間近で感じることができ、その感動を高校生や中学生、小学生、幼稚園児へと広げていくことで、コミュニケーションが育ちます。「楽しかった」「ありがとう」「人の役に立った」という経験の積み重ねが、やがて大きな変化を生むのだと思います。生きている間にそういうことを励みたいと思いました。今日はありがとうございました。 

【佐藤議長】 

前橋市は、公民館と図書館が併設されております。図書館と公民館が有機的に動き始めていて、今日の牧野先生のお話を聞いて、これからが楽しみだと思いました。 

【吉川教育長】 

図書館の価値を一緒に考え、影響を受けた司書さんたちが「公民館とどう連携するか」「私たちに何ができるか」を考えてくださることを期待しています。さらに、図書館には分館もありますので、それをうまく活用しながら、社会全体の基盤整備を進めていくことが重要だと思います。 

【牧野教授】 

学校の話になりますが、コミュニティスクールが本来の目的を果たせていない現状があります。本来は、学校運営協議会と地域学校協働本部を作り、子どもたちを地域で育てる仕組みを整えることが目的でしたが、十分に進んでいません。だからこそ、学校施設の使い方も含めて、議論を深める必要があると思います。例えば、他市の事例では、先生方が責任を取らないという強制的な措置が取られ、先生方は早く帰宅し、地域に出て行くようになりました。その結果、地域の受け皿ができ、子どもたちがそこで活動するようになっています。私も実現できませんでしたが、杉並区で協議した際には、学校は区が設置し、教員は都から派遣されているという状況でした。そこで「学校は朝6時から夕方5時まで貸し出し、5時以降は地域が自由に使えるようにしてはどうか」という提案をしたところ、「やりたい」という声がありました。ただ、実現はしていません。それが可能かどうかも含めて、施設管理のあり方や学校の開放について考える必要があると思います。例えば、5時以降にプレーパークを開いたり、地域の方々が理科の実験室を使って企業経験を生かした実験教室を開いたり、いろいろな可能性があります。そういう仕掛けづくりをして、子どもたちが学校に残って活動できるようにする。ただし、5時以降は「学校」ではなく、地域の場として扱うという考え方もあると思います。こうした取り組みと、図書館の話が融合すれば、面白い地域社会づくりになるのではないかと感じています。 

【吉川教育長】 

部活動の地域展開を考えると、今のような話を本当に真剣に考えていけば、前橋でも実現できるのではないかと思います。先生方の負担をかけずに、地域の人にもっと教育に関わってもらうにはどうすればよいか、社会教育委員会議でもいろいろ話ができればと思います。 

(3)閉会 

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更新日:2026年01月08日