令和8年度第1回前橋市社会教育委員会議

審議会名

前橋市社会教育委員会議

会議名

令和8年度第1回前橋市社会教育委員会議

日時

令和8年度5月22日(金曜日)午前9時30分から午前11時30分

場所

中央公民館506学習室

出席者

(委員)

佐藤議長、茂木副議長、廣瀬委員、代田委員、間々田委員、栗木委員、宮内委員、張委員、蓑輪委員

(市教委)

山中教育長、高橋教育次長、酒井指導担当次長、宇次生涯学習課長、生涯学習課事務局員

欠席者

湯浅委員、狩野委員、生方委員

議題

1,「学び」という言葉の再定義

2,アウトリーチ(空白層へのアプローチ)の方法

会議の内容

(1)委員委嘱式 

(2)社会教育委員会議開会 

(3)教育長あいさつ 

みなさん、おはようございます。この4月より前橋市教育委員会の教育長を務めさせていただいております、山中と申します。皆さん、よろしくお願いいたします。すでに以前からお世話になっている方々もたくさんいらっしゃる中ですが、令和元年、2年と指導担当次長を務め、その折にも吉川教育長のもとでこの会議に出席させていただきました。しばらく間が空きましたので、またゼロから勉強させていただくつもりでおります。ぜひよろしくお願いいたします。 

今年度、新たに2人の社会教育委員をお迎えし、別の視点・観点からご意見をいただけるのではないかと期待しております。それによって議論がより深まっていくことを願っております。この社会教育委員会議には、さまざまな分野でご経験をお持ちの方がいらっしゃいますので、広い視野から活発なご協議をお願いできればと思っております。 

私事でございますが、昨年1年間、学校現場の校長を退職した後、総合プラザで教員研修のお手伝いをさせていただきました。長期研修員という、現場を離れて1年間研修だけをする、その研修指導を担当いたしました。改めて、学校経営という、仕事の延長ではあるのですが、私自身も学び直すことが多く、この年になって分かっていたことがより分かるようになり、知っているようで曖昧だったことは人に聞いて学ぶということ、自分の新しい側面が広がっていくことは楽しいことなのだと、今さらながらに感じました。一緒に勉強していた中堅の教員たちも、しっかり時間を取って学ぶことは楽しいと、1年間の感想を述べていました。これも社会教育に通じることだと思っております。 

社会教育は地域のコミュニティをつくることにつながっていくものです。この後、社会教育ビジョンの取りまとめの話があるかと思いますが、そのあたり、中間ビジョンの取りまとめも拝見できればと思います。社会教育は、これからの一人一人の幸せと実社会の両面につながっていくものだと改めて感じております。引き続き、議論を深めていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。 

(4)委員自己紹介・職員自己紹介 

(5)報告 

(佐藤議長) 

新規の方もおりますので、社会教育委員会の担っている役割について、こんなことをやっているということを知っておいていただければと思います。社会教育委員は、社会教育法に基づき設置され、社会教育に関する様々な事項を協議します。ただし、単なる義務としてではなく、現代社会のあり方や社会の中での人間の生き方、人と人との関係性、ウェルビーイング、そして人が生きていくうえでの社会との関わりの必要性を踏まえ、丁寧に検討しながら市民にとってより良い社会教育の実現を目指した協議ができればと思っております。  

前橋の社会教育委員会議は、群馬県下においてもすばらしい位置づけをしてもらっていると思います。社会教育委員会議では、以前より4年ごとに「提言」を行うのが慣習で、教育委員会および市全体に対して、社会教育が抱える課題や前橋市の今後の社会教育のあり方について分析したり委員の皆さんの意見を聴いたりしながら、前橋市の社会教育を進めてまいりました。その中には、公民館の役割(具体的に実施可能な取組)や、図書館・博物館・美術館・児童文化センター等の社会教育機関のように社会で生きていく上で重要な場所がどうあるべきかについても議論を重ね、最終的には、市民の皆さんが社会教育の恩恵を受けながら、より良い人生を歩み、より良い地域をつくれるような姿を目指して議論しています。こうした委員の議論は行政に助言として受け入れていただいております。このように具体的・実践的な位置づけがなされている事例は、前橋市以外では多くないと思っています。この社会教育委員会議の場に教育長、市長にもご出席いただき、一緒に議論し、皆さんの意見に耳を傾けていただいていることは大変ありがたいと思っております。実践的に議論が進むという意味で、前橋市の社会教育委員会議は、欠かすことのできない大切な機関であると言えます。  

今後、様々な議題を決めていきたいと考えておりますが、当面の論点については事務局から説明していただきます。社会教育委員会議の事務局は精鋭揃いで、提言文のとりまとめにも尽力いただいており、大変お世話になっております。今年度も引き続きお願いできればと思っております。 

最後に一言申し上げます。昨年以来、社会教育の本来あるべき姿について議論が進んでいます。一昨年、第4期教育振興基本計画2.が実施され、その中で社会教育の概念の組み換えが進んだと受け止めています。従来、社会教育は、社会教育法等において学校教育・家庭以外の意図的な教育活動と定義されてきました。しかし、近年の議論では、学校教育の定義に付随する従来型の捉え方を見直し、社会の変化の中で従来の枠だけでは捉え切れない実態に即した社会教育の概念の組み換えが起こっています。一人ひとりの生涯や人生に深く関わる重要なものであるという視点が基底に流れ始めた気がしています。「学校教育以外のすべて」という抽象的な捉え方から一歩進み、社会における一人ひとりの人間の生き方、生涯に関わる生き方の問題、そうした人間を支える地域のあり方、あるいは地域のみなさんの活動の仕方、それを支える教育行政のあり方、社会の受け皿等について、様々な議論が新たに起こり直している状況です。  

このような状況を踏まえ、ビジョンは市民の皆さんに対し、社会教育はこのように皆さんをサポートし、応援し、地域でこのような活動をしているのでぜひ一緒に取り組みましょうという姿勢を示すものとしてまとめていこうというのが今までの流れだったと思っています。もっとも、これは私見に過ぎません。以上、これまでの社会教育委員会の議論と動向についてお話しさせていただきました。ぜひ自由闊達に自分の意見を言っていただければと思っています。 

(新保副参事) 

前橋市社会教育ビジョン中間とりまとめ及び今後のスケジュールについて説明 

(佐藤議長) 

事務局から本日の課題(テーマ)をいただきましたので、それに従って議論していただければと思います。何かご質問等はございますか。あまりテーマだけにこだわらず今後の社会教育のあり方等についても議論いただければと思います。 

(6)グループ協議

(事務局) 

グループ協議の進め方について説明 

(茂木副議長) 

少し話が戻ってしまうのですが、スケジュールの件で共有したほうが良いと思いまして。具体的な検討事項は4つあると言いましたが、今日の会議では1と2を協議し、3と4は8月上旬に行うという認識でよろしいでしょうか。 

(事務局) 

そのような計画で考えていますが、今日の話し合いの中でも関連する部分が出てくると思われるため、臨機応変に対応することになると思います。 

(茂木副議長) 

この協議を行うことによって得られた成果をどのような形で反映していこうと考えているのでしょうか。それをお示しいただけると、皆さんのやる気も高まるかと思います。 

(事務局) 

今年度は教育ビジョンを完成させ、市民に公表する流れになっています。そこで、昨年度の中間とりまとめに肉付けを行い、具体的な内容を取り込む形で、ビジョンを完成させたいと考えております。 

(佐藤議長) 

社会教育委員会議で全体の議論を行うとなると、一人ひとりの発言時間がなかなか確保できません。そのため、それぞれのところで自由に発言いただき、そこからまた皆さんで協議していく形になっています。積極的に、分からないところは分からないとおっしゃっていただきながら、必要に応じて事務局が入ります。他になければスタートします。 

グループ協議開始

(佐藤議長) 

それでは、順番に発表をお願いします。 

(Aグループ:宮内委員・蓑輪委員・代田委員) 

テーマ1でございますが、社会教育(学び)には、公的なものとしては公民館活動、私的なものとしてはダンス教室やこども食堂、YouTubeも広い意味での学びであるというご意見がありました。また、公と民間の中間に位置する児童文化センターとNPOが協働する活動や、高校生学習室など、さまざまな取り組みがあるとのお話が出ました。社会教育(学び)には、資格取得を目指すもの、自分の関心を深める活動、教養を豊かにするものなど、多岐にわたるとの指摘がありました。 

一方で、こうした活動が実践される中での課題として、まず、どこで何が行われているのかが非常に分かりにくいのではないかという意見がありました。次に、活動の実施・参加には費用がかかるため、その負担が参加の障壁となり、途中で断念してしまうケースがあるのではないかという指摘がありました。さらに、時間の面の課題として、各人の生活のルーティンやリズムの中に新たな活動を組み入れることの難しさが挙げられました。また、参加する際の環境面においても、例えば身体が不自由な方が参加しづらい、駐車場が分かりにくいなど、環境整備が不十分なため参加したくても参加しにくい現状があるとのご意見を頂きました。 

加えて、現在はSNS等が非常に大きな影響力を持つ時代であり、そういったものの方が公の活動よりも周知されやすく、効果・影響も大きい一方、社会教育の中ではそうした学びが想定されていないのではないかという指摘がありました。SNS等で多くの学びが得られているにもかかわらず、十分に意識されていないこと、また負の影響を受ける可能性も含めて課題であるとのご意見が出ました。 

 

テーマ2でございますが、アウトリーチの方法についてです。アウトリーチの対象となる人は多様で、例えば不登校、貧困家庭、高齢者、引きこもり、精神疾患のある方など、さまざまな方がいらっしゃいます。そうした中で、オープンドアサポート(ODS)のような活動がありました。また、精神的な悩みから外出が難しい方に対して訪問支援を行うカウンセリングルーム等の取り組みも一部で見られますが、依然として大きな課題が多いとの指摘がありました。 

最大の課題は、社会がそうした方々に対して寛容ではなく、優しくないのではないかという点です。例えば、貧困家庭や不登校の状況において、保護者がその事情を会社に伝えても休暇が取りにくいなど雇用上の課題があり、解雇への不安から社会参加をためらってしまうケースがあること、生活保護に対する社会の見方など、社会全体の考え方がまだまだ優しくないために、取り組みの足かせになっているのではないかというご意見が出ました。社会の見方が必ずしも否定的ではないという前提に立ちつつ、より寛容な社会を目指す必要があるのではないか、また、LGBTQのようなマイノリティ(少数派)の方々に対する理解が不足していると差別につながってしまうおそれがあるため、当事者意識を高め、アプローチの在り方を含めて一層の検討が必要であるとの指摘がありました。 

いわゆる空白層は、いきなり生まれるのではなく、段階を経てそうなっていく面があるため、その過程での課題を着実に解決していく必要があるというご意見も出ました。例えば、多層的セーフティネットを構築し、ある支援が機能しなくても別の支援で救える体制を整えること、また、講座での座学のみでは理解が深まっても即座の解決にはつながりにくいため、対象の方々との直接的な関わりを一層強化していく必要があるという指摘がありました。そのためには、人材、資金、そして機会をさらに拡充していくことが求められるとのご意見でした。以上です。 

(Bグループ:茂木副議長・間々田委員・栗木委員・張委員・廣瀬委員) 

テーマ1についてです。キーワードとして多かったのは、「時間」を上手に使うということです。例えば、子育てより子育ちと言われるように、保護者に余裕がなく教育の成果を待てない人が増えている状況が見受けられます。そこで、未就学、あるいは学校教育の対象となる子どもを念頭に、社会教育の出番があるのではないか、学びの中に「時間をうまく使う」という観点を取り込めないかという意見がありました。「キープ」(守りたいところ)では、外部との連携が挙げられました。前橋市では施設が充足しており、各施設には一定数の利用者が存在しています。もう一つは、現在、比較的地方分権が進み、国では制度体系の整備を進める一方で、実情に即した細部は地方に委ねるという方針がある中で、「地域の学び」をテーマ・キーワードに据えた取り組みを進めることにより、お金、資源、人などを呼び込めるのではないかという意見がありました。 

具体的な事業の例としてはデジタルサポーターの養成事業が挙げられました。これは「学び合い」を重視するもので、学び合いというテーマはこれまでのアドバイザー会議でも繰り返し論点となっています。学びは個人だけに完結するものではなく、相互に働きかけるインタラクティブな営みです。社会教育は学びや人間関係の中で機能していくものという観点からも、デジタルサポーターによる様々なアプローチからの事業を活用し、その役割をより一層強化する余地があるとの意見が示されました。 

課題としては、LGBTQに関する発信について、学校や行政の支援がなければ難しいのではないかという意見がありました。外国人の方も多くいらっしゃいますが、交流は依然として少ないのではないかと考えられ、こうした点の強化も必要というものです。また、日常生活の中で「学ぶ」ことの価値と「学びたい」意欲づけをすること、それを進めるためには、学びの機会の創出は継続的に取り組む必要があります。他方で、学校教育では補うことのできない様々な課題が存在し発生しており、学びの価値や学びへの意欲づけについて、まず何から着手するかという点も課題として残っているとの指摘が出ました。 

課題についての対応策では、コミュニティづくりも社会教育の範疇に含まれると考えられます。絶え間ないコミュニティづくりを見据え、人生100年時代であることを踏まえれば、学びは学校だけのものではありません。学校の課程を終えた後も、組織づくり等において「学び」をキーとして位置付けていくことが重要です。また、「教えられる学び」から「自ら学びに向かう」姿勢へ転換するためのエージェンシーも重要な視点であるとの意見も出ています。 

十分にまとまってはいませんが、言語化の観点では「時間」を一つの材料として有効に活用できるのではないかと考えます。 

空白層へのアプローチについては、アニメ「前橋ウィッチーズ」にはマイノリティへの関心を喚起するコンテンツが多く含まれており、視聴を通じて無意識のうちに関心が高まる可能性があるという意見がありました。前橋市では「子ども基本計画」を策定しており、子どもが参加できる企画は実は多いという現状認識です。さらに、サポート体制(きっかけなどの入口)は一定程度整備されていると考えており、これらは基盤となります。 

逆に課題とすると、時間がないことが挙げられます。社会で働く人は特に時間に余裕がありません。また、対面や現場での接点がどうしても少ないことも課題です。さらに、実体験が乏しく、課題への対応力が育たないことも挙げられました。こうした中で、昨今流行の生成AIが注目されています。生成AIはバーチャルなものであり、その中で質問や回答を行いますが、速やかに返ってくる回答内容は画一的(いわゆる「金太郎飴」的)なものも多く、一見して分かる程度のものにとどまることがあります。AIに関しては、今後いっそう、使い方を含め議論を深める必要があるとの指摘がありました。特に教育分野においては、使い方等をきちんと理解させる体制を整えないと、基礎が乏しく厚みのない人材を生むおそれがあります。その部分は、社会教育が関与し補強し得る領域でもあるのではないかと考えます。 

関心を喚起する方法については、教育分野では既存の取組があることから、そのような中で話し合い、関わりの必要性を感じてもらうことが大切と考えます。前橋国際大学では専門性の追究のみならず、地域で役立つ人材像や将来像を示すことが重視されているという指摘がありました。 

十分に整理し切れていない点もありますが、AIとつきあう時代の学びのあり方について、ビジョンのさらなる補強が必要であると感じました。以上です。 

(佐藤議長) 

2つの発表をしていただきました。お伝えしたいことは多々あったかと存じますが、時間の都合もございますので、一言ご発言があればお願いいたします。 

今後につきましては、例えばKJ法的なアプローチをとるのでしょうか。いったん皆様に内容をお戻しする方法が適切かと考えております。このままでは整理が不十分と思われますので、元の文章に加え、KJ法による概念整理を添えていただけますと、次回の議論の際に大変助かります。 

(新保副参事) 

議事録を作成するにあたり、内容をご確認いただければと存じます。その際、補足事項等がございましたら、メール等でご連絡ください。 

(佐藤議長) 

可能であれば、資料をあらかじめ送付していただけるとありがたいのですが、可能でしょうか。 

(宇次課長) 

次年度に向けた具体的検討事項4件のうち、本日は2件ということで、さきほど副議長の茂木さんからもありましたが、時間的制約があるため、本日の内容の取りまとめに加え、残る2件のテーマについては、メール等により委員の皆様の現時点のご意見を収集し、その結果を適宜フィードバックする形で意見交換を進めさせていただければと思います。本日ご欠席の方からのご意見も同様に収集したく、以上の方法で進めさせていただきます。 

(佐藤議長) 

それでは、そのような内容でよろしいでしょうか。結果につきましては共有させていただき、補足意見があればお寄せください。最後の肝は、皆さんの考えが実際に地域へ反映されていくので、その点を適切に取りまとめられないと絵に描いた餅になってしまいます。ぜひお願いします。本日の議論は以上で終了します。お忙しい中、ありがとうございました。 

7)連絡 

8)閉会 

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更新日:2026年08月15日