定例記者会見概要版(令和3年4月16日開催)
令和3年4月16日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和3年4月16日(金曜日)午後2時~3時
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
1 案件説明
(1) 職員不祥事の再発防止の取り組み
市長
官製談合防止法違反等の疑いで職員が逮捕されましたが、本市としては、今後2度とこのようなことがないように原因の徹底究明、そして、入札改革を行っていきたいと考えています。再発防止策は3項目あります。
(1)全ての談合そして情報漏洩の可能性を再調査いたします。戸塚副市長をリーダーとする入札・契約制度検討委員会においてこの調査を進めます。その後、様々な調査事実を積み重ね、(2)原因究明調査委員会に報告し広範な協議を行いたいと思っています。そして、(3)入札監視委員会に対し制度の改善について要請させていただきました。本委員会については、弁護士、社会労務士、税理士、大学教授等5名の委員により構成されています。以上が今回の職員逮捕に対する我々の対応です。
(2)本市で発生した豚熱(CSF)の防疫措置について
市長
本市で発生した豚熱の防疫措置では、群馬県や自衛隊、家畜防疫に関する諸団体、獣医師会、あるいは生産者団体、JA、そして近隣の自治体からも県の要請に基づきご支援をいただき、この場をかりてお礼を申し上げます。今後、市民の不安解消のため、飲料水や臭気等の検査につきましても、前橋市として取り組んでいきたいと考えています。
前橋市の今後の豚熱発生防止対策の概要についてお話いたします。
まず、野生イノシシ対策として狩猟期の捕獲奨励金について、市単独事業として昨年5千円だったのを1万円に増額させていただきます。また、箱罠、くくり罠等による有害捕獲奨励金について、昨年度1万4千円だったのを、国の補助金が8千円、県の補助金が8千円の合計1万6千円となっているのですが、これに前橋市として4千円を上乗せして合計2万円とさせていただきます。次に防護柵等の修繕や防鳥ネットの設置については補助率3分の2で1事業所あたり100万円としました。また、消毒資材等の配布や購入支援等についても市の単独事業として実施していきます。
(3)前橋市高校生学習室を開設します
市長
JR前橋駅前に新しく高校生の自習スペースを提供していくものです。本日はネクストジェネレーションから説明いたします。
ネクストジェネレーション理事長
本施設の運営管理をさせていただきます特定非営利活動法人ネクストジェネレーション理事長の小高広大と申します。
本施設では、学びの場を提供し利用する高校生の学力向上を図ることや利用した高校生と卒業後も関わりを持ち続けることで地元定着やUターンの促進を図ること、交流を通じ多様性を育み次世代を担う人材を育成することを目的に設置します。高校生が安心かつ快適に学習できる事はもちろんですが、高校生をはじめとした若者に対しての情報発信、ボランティアや高校生同士の交流イベント、社会人講師による将来設計支援イベントなども行っていく予定です。また私共のネクストジェネレーションは大学生を中心に活動を行っておりますので、高校生に近い目線で運営をしていきたいと考えています。将来的には、ここを利用する高校生が大学生になった時に高校生を支援していく新たな支援の形が芽吹いていくように努めていきたいと考えています。
(4)スーパーシティ構想を申請します
デジタル政策担当部長
本当であれば、この場で少し詳細に説明させていただきたかったのですが、来週の月曜日午後2時から説明の時間を取らせていただきましたので、そこで細かい説明と質問をお受けしたいと考えています。スケジュールだけ申し上げますと本日金曜日に内閣府へ提出した後、4月下旬からゴールデンウィーク明けに内閣府や各省、外部有識者のヒアリングを受け、6月に国家戦略特区諮問会議で採択されるといったスケジュールになっています。仮に採択されますと申請書に沿って区域構想といわれる詳細計画を1年程度かけて作成していくことになります。
(5)その他
市長
シェアサイクルcogbe(コグベ)が大変順調です。記者各位も乗ってみてください。利用する際は、ヘルメットの使用をお願いいたします。
2 質疑応答
職員不祥事の再発防止の取り組み
記者
それぞれの委員会による調査のスケジュール感、いつごろまでに結果を出すというようなスケジュール感について教えてください。
市長
私とすると迅速にそして事実が明らかになった段階で速やかに公表していきたいと考えており、それが市民に対する信頼の回復につながるものと思っています。その都度その都度、記者会見のタイミングによらず議会や市民へ報告していきたいと考えています。ご質問の具体的な時期については総務部長からお答えいたします。
総務部長
現在指名競争入札等の事務を少し止めているという部分もあるため、まずは入札・契約制度検討委員会を4月の早いうち、具体的には来週開催し、そこで作成した改善案を入札監視委員会に今月下旬に示し、そこで答申を受けて改善策を決めていきたいと考えています。また、入札・契約制度検討委員会で入札状況などの資料を作り始めています。作成した資料等は原因究明調査委員会に示すわけですが、そちらについては5月に入ってからの開催になると考えています。
記者
原因究明調査委員会は新しく作られるのだと思うのですが、外部委員の名前や肩書等は公表されますか。
総務部長
現在選定中ですので、決まり次第公表いたします。
記者
職員で組織される入札・契約制度検討委員会で調査し、その結果を第三者の外部委員の入った原因究明調査委員会へ報告し、さらに原因等を分析・検討する流れかと思いますが、外部委員の方が直接調査に当たるという事はないということでしょうか。
総務部長
まずは入札・契約制度検討委員会で再発防止の考え方を整理し、原因究明調査委員会にフィードバックしながら相互に検討できればと考えています。
市長
私たちは、新たに設置する(2)原因究明調査委員会の指示に基づき、(1)入札・契約制度検討委員会が徹底的に調査を行い、また(2)に報告して様々な議論をしていただくという事を考えています。そういう意味で(1)における調査だけで(2)が判断をする事ではないと考えています。
記者
談合で逮捕という事なのですが、起訴と裁判がまだなので、まだ推定無罪ということになるかと思います。もちろん不祥事に対して再発防止を考えるべきだと思いますが、不正があったと断言できない状況でこの体制をとるということは、市役所としては談合が行われていたと考えているということでしょうか。
市長
我々はご指摘のとおり推定無罪の立場に立っています。推定の中だからこそ急いで全てを調査し明らかにできるという可能性もあると思いますので、この間に事実として何があったのか確認を進めていきたいと考えています。
本市で発生した豚熱(CSF)の防疫措置について
記者
これまでに市民から、市からの情報発信が足りない、あるいはこういうところが不安だというような声が寄せられているのでしょうか。
市長
埋却地付近の市民の皆さまには、ほぼ24時間体制で多くの重機や車両の出入りがあり、騒音などで大変ご迷惑やご不安を与えたことだろうと思っています。また、1万頭以上が埋却されたことから、臭気の問題だけでなく、飲料水が大丈夫なのか不安な方もいるのではないかと考えています。こうした不安に対しては、本市としても水道行政の中で飲料水の検査体制、常時検査や定点検査といった取り組みについて自治会へ説明させていただきたいと考えています。
記者
野生イノシシ対策の強化の中で、狩猟期の捕獲に対する捕獲奨励金は市単独であるとの説明がありましたが、狩猟期はいつ頃ですか。
農政課長
狩猟期は11月から2月となります。
記者
前橋のハンターは何人くらいいるのでしょうか。
農政課有害鳥獣対策係長
市内の5つの猟友会で合計100名以上いるものと認識しています。
記者
この奨励金額については、もっと上乗せしてもいいのではないかと思うのですがいかがですか。
農政課有害鳥獣対策係長
前橋市と他の市町村等とのバランスもありますので、その点も考慮しながら金額については設定いたしました。
記者
確か発表の翌日が土曜日だったと思いますが、桜を見に来る県外の人への情報発信が遅れたと思います。その点についてはどのように考えていますか。
農政課長
今回、ホームページ等で通行止めについて周知をいたしました。ただ、県外の方にうまく説明ができなかった事は課題と捉えています。今後、群馬県と調整して、このような事が起きないことは当然ですが、起きた際には、しっかりと県と連携していきたいと思っています。
記者
1番目の対策が新規という事は分かったのですが、2番目と3番目の対策も今回の豚熱の発生を受けての新しい対策なのか教えてください。
農政課長
2番の防護柵等の設置については、昨年は県や国の事業で実施していたものですが、今年については、県も国も行わないようですので市として新規に行いたいと思っています。また3番の消石灰ロンテクト等の配布については、これまで市としても配布をさせていただいております。動力噴霧器の増設等、購入資材の支援については今まで行っておりませんので新規の取り組みになると考えています。
記者
予算の1億円については予備費での対応でしょうか。それとも補正予算を組むのでしょうか。
農政課長
補正予算を組ませていただきます。緊急で補正となりますと6月議会という形になりますので、もしその前に緊急ということになれば財政当局と連絡を密にしながら予算流用等で対応できるところは対応していきたいと考えています。
前橋市高校生学習室を開設します
記者
前橋との関わりや年齢などを教えてください。
ネクストジェネレーション理事長
出身は高崎ですが、高校生の時からボランティア団体に所属し前橋で活動しており、高校3年生の時にこの法人を立ち上げました。それから2年間の社会人生活を経て、大学に入学しました。現在大学3年生の22歳です。
記者
具体的に決まっているイベントがあればご紹介ください。
ネクストジェネレーション理事長
コロナ禍なのでイベント等はないのですが、市内の情報を中心に掲載した高校生向けの広報誌を作成して各学校に配布していきたいと考えています。
記者
運営についてはメンバーが常駐をされるという形になるのでしょうか。
ネクストジェネレーション理事長
常駐して運営する形になります。
記者
コロナの感染対策はどういったことを行われるのでしょうか。
ネクストジェネレーション理事長
入館時に体温チェックをさせていただきます。アルコール消毒をして席を利用していただき、席を利用し終わった後は、各自で机椅子等をアルコール消毒してから退館という形になります。会員証を作って入退室の管理をしますので、そういう形でログを残していこうと考えています。
記者
席に仕切り板、パーテーションはあるのでしょうか。
ネクストジェネレーション理事長
個別机に対しては無いのですが長机についてはパーテーションがあります。
記者
年間の経費はどのくらいと見込んでいて賃料がその内どのくらいでしょうか。
生涯学習課社会教育係長
年間約2千万円です。そのうち賃料が1千万円程度となっています。
スーパーシティ構想を申請します
記者
詳細は月曜日の記者レクチャーで伺いますが、市長からもお話がありましたが、前橋市の計画のここが目玉だという部分をご紹介ください。
デジタル政策担当部長
今回4つのアプローチを整理しました。他の自治体は技術や分野に分けて提出してくるのではないかと考えていますが、他の自治体と差別化を図るために我々は4つのアプローチの全てを人に関連付けて整理しています。今後デジタル化が進むにあたり誰ひとり取り残さない事が重要と考えていますが、「人が学び育つ」「人がつながる」「人の体が軽やかに」「人の心が豊かに」の4つの大きなコンセプトとアプローチを掲げ、それを支える12の先端的サービスを策定したところが目玉のひとつです。
もう一つは、スーパーシティ構想を支えるインフラ環境の整備ということで市長からも話がありました「まえばしID」をマイナンバーカードや携帯電話、顔認証と組み合わせて作成すること、前橋モバイルの構築や、不慣れな高齢者向けのサポート。こういったシステムを整えていきたいと考えています。スーパーシティになることでスローシティを実現していくことは、他の自治体と差別化を図るうえでの大きな要素になると考えております。
記者
全国でいくつの自治体が手を挙げているのかお伺いします。
デジタル政策担当部長
内閣府の大臣記者会見によると20~30ほどの自治体が手を挙げるのではないかということです。そのうち5つの自治体が採択される予定です。
記者
市の手ごたえや自信、ストロングポイント等、一言いただきたいのですが。
市長
僕たちは誰も残さないで一緒に便利さを味わってもらいたいと考えているので、お節介をさせてくださいというメッセージを伝えたいと思います。ただ、採択されても、私はいやだという人もいるでしょうから、一緒になって進んでいくという考えを共有するには時間もかかると思います。ただ、そこをやりきる気力があるところが、一番の僕たちの売りなのではないでしょうか。思いつきで始めた話ではありません。以前から前橋をスローシティの街、みんなが生きがいをもって暮らせる街にしたいと言ってきました。そのためにはデジタルが必要だということから始まったストーリーですので、僕たちの目標に向かって着実に進んでいきたいと考えています。
(以上で終了。)
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更新日:2021年04月30日