定例記者会見概要版(令和4年8月10日開催)
令和4年8月10日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和4年8月10日(水曜日)午後2時~3時
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
1 案件説明
(1) 前橋市サッカー場(仮称)基本計画を策定しました
(市長)
ザスパクサツ群馬の新しい練習場の計画がスタートします。
(政策推進課長)
ザスパクサツ群馬の練習場と市有サッカー場の計画について発表します。この計画はカインズおよびザスパクサツ群馬が作成し、市が受け取り、事業化するものです。冒頭に、ザスパクサツ群馬・カインズ側から計画書を市長へ渡していただきます。
(市長)
カインズとザスパクサツ群馬より、説明をさせていただきます。この事業は企業版ふるさと納税のスキームの中で行うものです。最終的には前橋市が所管する市のサッカー場になりますが、それをどう使うか。また、運営のコストをどうまかなうのか、皆さんに色々知ってもらいたいことがあります。カインズやザスパクサツ群馬の努力によって、この運動場がザスパクサツ群馬の練習場として、空いている時間は子どもたちや地域住民に活用してもらえるということを報告いたします。
(スポーツ課)
事業概要について説明します。株式会社カインズから企業版ふるさと納税を活用したザスパクサツ群馬の専用利用に配慮したサッカー場整備の提案があり、市有地を提供することで、官民連携事業として新たなサッカー場の整備をすることになりました。サッカー場およびクラブハウスについては、カインズが設計・建設し、完成後に本市に寄付いただきます。供用開始後はザスパが指定管理者となり、次世代の選手の育成や地域住民の交流拠点として、施設の一部を開放するなど連携して地域貢献を行っていきたいと考えています。
(カインズ)
サッカー場について説明いたします。クラブハウスと天然芝のグラウンド2面、人工芝のグラウンド1面、フットサル場3面、多目的広場という構成です。レイアウトの詳細は、南側にフルサイズの人工芝のグラウンドが一面あり、ナイター設備があります。天然芝のグラウンドは南北に1面、東西に1面の計2面です。天然芝はメンテナンスが常に必要となるため、ザスパクサツ群馬選手のトップチーム専用となりますが、オープン後の利用状況を見て、イベントや地域の行事といったものにも使えるよう、運用を柔軟にしていくつもりです。また、フットサルコートは3面あり、脇に更衣室やトイレ、洗面などを設けます。外部から来られる利用者にも使っていただける想定です。多目的スぺ―スもあります。
クラブハウス棟の脇には、キッチンカーやスタジアムグルメなどの事業者が飲食物を提供できます。建物の中は後程詳細を説明いたします。
ザスパクサツ群馬のチーム力を上げていくことが目的ですが、市民の皆さんに施設を有効活用してもらうこともコンセプトに込められています。地元ユースの育成はホームグロウンと言い、Jリーグではトップ選手の比率を一定数、地元のクラブや組織で育った人を入れるという運用が始まっていて、これを踏まえて、地元の子どもたちをこの場所でしっかり育成する、トップチームと一緒にプレーする、同じ環境で練習することを通じてトップチームに憧れを持ってもらい、一流の選手になってもらいたいという思いを込めています。
また、健康増進やサッカー人口の拡大を目的に、フットサル場を3面作ることになりました。地域の健康増進では、手軽にサッカーに触れていただく機会を作りたいと思っています。
また、ザスパクサツ群馬とアスリートフードのコラボレーションのレストランを作る計画もあります。事業者と組み、テナントとして出展していただく形になると想定しています。アスリートの体を作る栄養バランスと美味しい食事を組み合わせて、地域の皆さんにも味わっていただくというコンセプトです。最先端のスポーツ栄養学に基づいた、健康かつおいしい、選手が食べているものと同じメニューを一般の方も楽しめます。
子どもたちやペット、地域交流、コミュニティの拡大というコンセプトで、多目的広場があります。道具などは配置せず、グラウンドと同じ天然芝で、子どもたちが自由に遊べます。ペットと一緒に過ごせるオープンカフェも計画しています。
クラブハウス棟の2階にはコミュニティスペースを作る計画です。クラブと地域住民、ファンがつながり、持続可能なコミュニティ作りをサポートしたいと考えています。また、ここでは各種イベントや記者会見、写真や動画撮影にも活用し、地域の皆さんとクラブとの交流の場にもしたいと考えています。
トップチームとスタッフが利用するエリアは東側クラブハウス棟の1階で約700平米あります。選手のロッカーを中心に、トレーニングルームやトレーナールーム、浴室、スタッフルーム、ミーティングルームがあります。トップチームが使うことを想定して、Jリーグでも最高峰の設備にしたいと考えています。
(ザスパクサツ群馬)
サッカークラブは世界的に進歩していて、人を育てられるクラブになることが、クラブ経営で大事なことになっています。このような中、カインズによって施設が作られることで、群馬の拠点から優れたサッカー選手がどんどん生み出されていく、これによってクラブがより多くの人に誇りを持ってもらえる存在になればと思います。
(2) 南スーダン共和国とのレガシー事業の経過報告
(市長)
今年の春、南スーダンの選手のレガシー事業として「若手サッカー選手の養成をザスパクサツ群馬で」ということを皆さんに報告しましたが、南スーダンが派遣を決めた選手が、予定していた18歳以下の人ではなかったため、選手の派遣要請を再度南スーダンオリンピック委員会に対して行っているところです。
ナショナルユニティデイという南スーダンの国体のサッカー競技で頭角のある若者をということで進んでいると思っていましたが、残念ながらそうではなかったようです。少し時間がかかることとなりました。あらかじめ記者各位に報告いたします。調整が付き次第、またご報告いたします。
(3) ソウワ・ディライトとの包括連携協定を締結しました
(市長)
ソウワ・ディライトは、数年前行った催しの45DAYSで実行委員長を引き受けるなど、さまざまな形で本市と連携しています。担当より説明いたします。
(政策推進課)
本市では、本市と事業者の双方の資源を有効に活用した協働による取り組みを推進することで、地域の課題解決を図り、地域社会の発展や市民サービスの向上に資することを目的に、包括連携協定を締結しています。
本日、ソウワ・ディライトとの包括連携協定を締結しました。ソウワ・ディライトの代表である渡邉氏より挨拶いただきます。
(ソウワ・ディライト 代表・渡邉氏)
この度の包括連携協定締結に感謝しています。地域活性的な取り組みを数年前からしており、CSRやSDGsを意識して活動してきました。今年2月、横浜で開催された国際カンファレンス「サステナブル・ブランド国際会議2022」に登壇し、再生をテーマに、企業が地域における生態系を乱す仕組みを話したことをきっかけに、大手の企業が当社に見学に来る中で、企業単体でなく行政と連携して、官民共創で行うほうが良いのではということになり、包括連携協定を締結しました。
今後の取り組みは、プロジェクションマッピングなど、光を通じた価値を提供することで、子どもたちにただ単に明るいだけではない、光の概念的なものを感じ取ってもらうことを考えています。
来月、9月にカナダのホワイトホースに向かい、現地の観光局とコミュニケーションを取り、前橋市とも新たな取り組みができないか模索しています。ホワイトホースの自然環境は赤城山と似ているので、例えばアクティビティなどをお互いに共有するなど、新たな可能性を探りたいと思います。小さい会社なのでできることは限られていますが、今後大きな流れを作れるよう取り組みたいと思います。
(4) その他
・道の駅まえばし赤城が登録されました
(市長)
本市の道の駅が国土交通省の登録を終えました。都市と農村がどのように融和するのかというメッセージを発信できると思います。私たちはスローシティとテクノロジーの融和を皆さんに訴えています。そこも象徴できる施設になると思います。道の駅が最終目的地ではありません。赤城のストーリーは国定忠治から始まり、無限にあります。赤城のストーリーは全部詰め切れられません。だからこそ、本物の赤城山に皆さんをいざなう入り口、ポータルになると思います。
・旧統一教会の関連団体について
(市長)
たくさんの新聞社から、旧統一教会の関連団体との関係について問い合わせを受けますが、私自身はそういう団体の方だと認識して会ったことは一度もありません。
・前橋BOOK FESの概要
(市長)
イベントTシャツをご覧ください。ロゴはROCKフェスかと思うようなデザインになっています。何をやるのか明確に答えらえないイベントになりそうです。私の本棚に入っている本を持ってきました。ブックフェスに出展する作品は後ろに並んでいます。こちらは中古で買った本です。誰かのメモが入っていました。筆者のコメントに線が引かれて「そんなことできるはずがない。」と書かれていました。ここに私の解釈を載せることで、この作品はまた別の物に変わっていきます。前橋市民は、自分で書いた本があれば、参加して自身で語っていただきたいと思います。本を書いた人は本の思いを伝える義務があると思っています。
また、本を書いている全国の市町村長も、ぜひブックフェスで語ってください。みんなが自分の本を語り、それを誰かが解釈して、また誰かに伝える。本の新しい価値をここで作ります。それを、新たなデジタルのシステムによってサポートする。全く何言っているか分からないような話ですが、新しい価値へのチャレンジだと解釈しています。
・2022マニフェスト大賞に挑戦します
(市長)
私個人が何度か挑戦してきましたが、限界です。私のマインドは職員と共有しているため、前橋市役所としてこんなチャレンジをするということを世間に知らしめるべきです。市役所という組織としてのメッセージ、前橋市民のメッセージとして発表して、評価を得るべきだろうと思います。
2 質疑応答
(1) 前橋市サッカー場(仮称)基本計画を策定しました
(記者)
サッカー場の総工費は寄付額とイコールではないのですよね。
(カインズ)
18億円がトータルの寄付額になり、15億円をサッカー場整備計画に充てます。残りの3億は市と協議して活用先を検討しています。
(記者)
2月の発表の段階でフットサル場という話は出ていたのでしょうか。今回新たに計画の中で出てきたものなのでしょうか。
(カインズ)
2月時点では出ていませんでした。計画の検討段階でフットサル場が良いのではということになりました。
(記者)
クラブハウスを一般用と選手用で2棟建てるとのことですが、東棟がクラブ専用になるのでしょうか。
(カインズ)
1階部分がトップチームの選手が使うスペース、2階部分は地域の皆さんに開放した施設、それと、指定管理業者であるザスパクサツ群馬の執務スペースとなります。
(記者)
2023年内に利用開始予定と2月の会見で伺いましたが、着工の状況はいかがでしょうか。
(カインズ)
着工は2022年12月を予定しています。年内に着工できれば、2023年12月、23年中の竣工を見込んで計画を進めています。
(記者)
フットサルコートは地域の方に使ってもらうためのものなのでしょうか。
(カインズ)
基本的には地域の方に使っていただく、あるいはアカデミーやザスパクサツ群馬の運営するスクールなどにも活用していきたいと思います。
(記者)
新しい情報がありましたら教えてください。
(カインズ)
多目的広場やテナントスぺース、また、西側の建物になりますが、1階にオープンカフェ、ザスパクサツ群馬のオフィシャルショップも運営しようと考えています。地域の子どもたちの教育に資するテナントや施設も検討しています。
(記者)
ミーティングルームでの最先端の設備について、具体例があれば教えてください。また、建物の特徴で、例えば地域の意匠を使っている、気象条件に合わせた取り組みをしているなどはありますか。
(カインズ)
コミュニティスぺ―スはフレキシブルに作る予定で、普段はザスパクサツ群馬の関係者やスタッフが執務やミーティングをし、地域に貸出し、イベントやセミナーを企業の方が行うことも考えています。また、対メディア向けの記者発表などでも使うことを想定しています。グラウンドが一望できる場所になるため、ビジュアル的にもよいものと思います。
屋根の意匠は上毛3山となっていて、南側から見ると山のような形になっています。また、特徴的なのはグラウンドのレイアウトで、天然芝の1つが南北になっています。敷島グラウンドと同じレイアウトなので、空っ風に対応した練習ができるように配慮しています。
(2) 南スーダン共和国とのレガシー事業の経過報告
質問なし
(3) 株式会社ソウワ・ディライトとの包括連携協定を締結しました
(記者)
具体的には何を行うのでしょうか。
(ソウワ・ディライト)
都市の在り方や文化で、まだ実装されていない未来的な在り方を、つながりや取り組みを少しずつ増やして探りたいと思います。大きなプロジェクトとしてどうかということではなく、つながりの中で、今後の未来の可能性につながるものを引き続きやっていきたいと思います。
(記者)
市と連携して何をするのでしょうか。
(ソウワ・ディライト)
行政ではなく民間企業が街を作る時代になってきた中で、「なんで企業がやるんだ」という意見を持つ方も未だ多くいると思います。前橋市と連携することで、そのような先入観を脱却できるようになるのではと思います。
(記者)
街づくりを支援するということでしょうか。
(ソウワ・ディライト)
町の在り方を追及していくというものです。私が、こういう町があったらいいなとか、こういう町になってほしいなというものを追及していきます。
(記者)
資料に書かれた「今後の連携事業」の中に、前橋BOOKフェスがありますが、どんなことを行うのですか。
(ソウワ・ディライト)
本を通じて人々との交流が生まれるイベントの中で私がやろうとしていることは、子ども向けの絵本の世界をプロジェクションマッピングなどのテクノロジーで具現化できればと思っています。子どもたちには、絵本の世界と現実の世界がつながっていない感覚があると思うので、そういった空間を作れればと思います。
(記者)
太陽の前橋プロジェクトでは、どのようなことを行うのでしょうか。
(ソウワ・ディライト)
私は太陽の会に所属しており、太陽の鐘を市に寄贈し、太陽の鐘を使ってアート的な表現ができないかということで、今までさまざまな取り組みをしてきました。今年度は130周年ということもあり、太陽の鐘を中心に、広瀬川沿いを新たな光で包めたらということを考えたイベントになっています。具体的ではないですが、太陽の象徴ですので、オーロラのプロジェクションマッピングや、火を使ったアトラクションも考えています。
(記者)
アーティストの藤井風さんのミュージックビデオで臨江閣が使われていました。その際のライティングは、ソウワ・ディライトが担当したのでしょうか。
(ソウワ・ディライト)
私たちは担当していませんが、聞いた話によると、4~5年ほど前にやった臨江閣のプロジェクションマッピングがヒントになったそうです。当時は臨江閣の建物内でプロジェクションマッピングをすることはなかったので、その時の演出がしばらく経って、何かにつながったということだと思います。
(記者)
こうあったらいいなという町の在り方を追求していきたいとのことですが、今の前橋を具体的にこうしたいというプランがあれば教えてください。
(ソウワ・ディライト)
私はこれからは「体感」が重要だと思っています。今はDXが進む中で、未来的なデジタルに向かう可能性も大切ですが、我々が元々持っていたプリミティブ(原始的)なライフスタイルを追求することも大切なのではと思います。テクノロジーと自然の融合を図りたいです。
(記者)
市長に質問します。今回、包括連携協定を締結したことによって、ソウワ・ディライトに期待する役割があれば聞かせてください。
(市長)
彼に期待することは、彼の見ている世界の中で彼の世界観を作っていってほしいということです。34万人の市民それぞれが、その権利を持っています。その具象を、モデルを作ってもらいたいと思います。
その他
・旧統一教会の関連団体について
(記者)
旧統一教会について、市長自身は認識して会ったことは一度もないとのことでしたが、先日、宮崎県宮崎市が旧統一教会関連団体が関係する行事に、名義後援をしていたと明らかにしました。前橋市としては名義の後援をしていたというケースはないのでしょうか。
(市長)
ありません。この事案を受け、秘書広報課長が調査を行いました。調査結果については秘書広報課長より報告いたします。
(秘書広報課長)
我々にコンタクトがあったのは、「ピースロード」という関連団体です。2015年、初めて市長にアポイントを取りに来ました。2015年から2018年まで、4カ年に渡ってアポイントを取りに来ましたが、特別職が他の業務と重なるなどしていたため面会はしておらず、いずれも秘書課職員で対応しています。なお、市の後援は、依頼がなければこちらからすることはありません。
(以上で終了。)
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更新日:2022年10月05日