定例記者会見概要版(令和7年5月28日開催)

令和7年5月28日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和7年5月28日( 月曜日)午後2時~2時40分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1) ラジアスと食品ロスを学ぼう! 市内保育施設にて環境教育を推進する取組を行います

(市長)

地球温暖化対策や資源循環の取り組みを推進するためには、次代を担うこどもたちに対し、環境に関する学習機会の充実を図ることが重要であると考えます。
これまでも本市では、小学生の清掃工場の見学にあわせ、環境に関する学習を実施してきたところですが、保育園児などの幼少期において、ごみ減量に関するきっかけや関心を高めていくことも重要であることから、この度、市内保育施設で環境教育を実施することとしました。

保育施設では、お便りや保育日誌のやり取りなど、その保護者との関わりも強いことから、園児に対する取り組みが家族全体へと広がり、環境に配慮した生活スタイルの実践につながっていくことが期待されます。

今回の市内保育施設での環境教育を推進する取り組みは、食品ロスの削減をテーマに、動画の放映や塗り絵、賞味期限の近い駄菓子の配布など、園児が楽しく学ぶことができる内容となっています。

なお、駄菓子の提供については、今回はNPO法人三松会様から提供を受けております。後期に実施する環境講座からは、本市と包括連携協定を締結している株式会社ベイシア様から、パッケージ破損などの理由によりまだ食べられるのに廃棄されるものを提供していただくことで調整しており、この関係でも食品ロスの減量につながるものと考えております。

この取り組みの詳細につきましては、ごみ政策課職員から事業の目的と概要の説明の後、赤城育心こども園の塩月副園長から、環境講座の事前・事後学習の取り組みについて、ご説明をお願いします。

(ごみ政策課)

はじめに前橋市の食品ロスについて現状をお話します。令和5年度に実施した家庭ごみ調査の結果では、家庭ごみ全体の13.6パーセントが食品ロスに該当していることがわかりました。これは市全体のごみの総出量から換算した場合、市民1人あたり年間26キロ相当の食品ロスが発生していることとなります。

これまで小学生を対象とした食品ロスの学習機会がありましたが、今回「ラジアスと食品ロスを学ぼう」と題し、園児にもわかりやすく身近に食品ロスを感じてもらう機会を提供し、学んだことを園児から保護者にも広げ、家族全体で環境に優しい環境スタイルへの実践を繋げてもらうことを目的に市内保育施設において環境講座が行われることとなりました。

市では食品ロス削減に向けた意識向上を図るため、環境教育を推進する保育施設に対し、ごみ政策マスコットキャラクター「ラジアス」をモチーフに職員が作成した食品ロス啓発動画の放映や塗り絵、またラジアスの模擬紙幣、各種ノベルティなどを提供し、環境講座の支援を行います。参加園児には、模擬紙幣と引き換えに、お菓子やペットボトルから作成したブレスレットなどと交換してもらい、楽しみながら食品ロスを学んでいただくような内容となっています。

上半期は5月30日と6月4日に保育施設での実施を予定しています。5月30日は「ごみゼロの日」ということで、本取り組みを始動するにあたり、関係深い日に実施する運びとなりました。

また、下半期においても同様に市内の2〜3施設での実施を予定しており、翌年度以降も継続して実施する予定となります。以上です。

(赤城育心こども園 塩月副園長)

環境教育のモデル園として選定されたこと、大変光栄に思っています。本日はこれまでの取り組みと今後の展望についてご報告します。

まず、赤城育心こども園では幼児期からSDGsの理解を深めるため、昨年度前橋市と、SDGsパートナーとして登録し、年長児を中心に環境教育に取り組んできました。こどもたちはSDGsに関心を持ち、園で学んだことを家庭でも積極的に話す姿が見られました。特に年長クラスになると、日々の生活体験と結びつける力が付いているので、家庭でもSDGsに関連した取り組みを行っているという声も保護者から伺いました。こうした様子からSDGsの学びがこどもたちの中にしっかりと根付き、家庭との連携にもつながることを実感し、その有効性を強く感じました。

今年度も新たな年長クラスの園児とSDGsについて話し合いを行う活動からスタートしています。幼児なので、なかなか飢餓や貧困などは難しいのですが、「地球がお風邪を引いているから、みんなで協力してお熱を下げていこうね」という話から、こどもたちに17の目標を伝える取り組みをしています。

毎年行っている職員研修の年間テーマを「食を通じて考える保育のつながり」とし、その中でも食品ロスを課題として位置づけて園全体として意識を高めているところです。そうした中、前橋市ごみ政策課より環境講座のご提案をいただきました。園の取り組みと非常に親和性が高い内容であったため、連携をさせていただき、こどもたちにもわかりやすく環境問題を伝える機会とすることといたしました。

環境講座の前に園では事前学習として、再度SDGsについて振り返りを行い、特に食品ロスについて、重点的に取り組みを始めました。当園では、毎日バイキング形式で給食を提供しています。こどもたちが自分で食べられる量がわかることが議題ねらいであり、結果的に食べ残しを減らし食の大切さを学んで欲しいため、バイキング形式で給食を提供しています。事前学習後のその日から、こどもたち自身が給食の取り方を気を付ける姿が見えました。また、3才児が多く取ろうとしていると年長児が「そんなに多く食べられる?」と優しく声をかけたり、「SDGsじゃないよ」と伝えたりする姿が見えました。こうした自然なやり取りの中に学びが確実に根付いていると感じています。環境教育の効果を実感した瞬間でした。

今後の展望ですが、幼児期からSDGsを学ぶことで、こどもたちの環境への関心が芽生えることが望まれます。こどもを介して、家庭内でのエコ活動や食材を減らす工夫など、家庭全体での環境意識が向上していくと考えられます。親子での取り組みがこどもたちにとって、身近な模範となり持続可能な生活様式の定着にも促進します。また、地域全体の持続可能性を向上させて、次世代への教育効果も期待されます。教育的取り組みが積み重なることで、持続可能な社会の基盤を形成していくことにつながると思います。これからのこどもたちの気付きや行動を大切にしなが保護者、地域、行政と連携し、持続可能な社会の実現に向けて教育活動を進めていきたいと考えています。

以上です。ありがとうございました。

(2) 上毛電気鉄道のゆるキャラが決定しました

(市長)

上毛電気鉄道株式会社が令和8年5月に会社設立100周年を迎えることを記念し、地域の足を支える鉄道としての親しみや本市内外への地域PRに寄与することを目的として、昨年度より募集をしてきたゆるキャラがついに決定しました。

昨年11月下旬より募集を開始し、北は北海道、南は沖縄県から応募いただきました。イラストとネーミングはともに同数で554件と多くの方から応募をいただきました。

厳正なる審査の結果、hana様が作成した作品が最優秀イラスト賞と最優秀ネーム賞のダブル受賞となりました。

今後は、令和8年5月の会社設立100周年に向けて上毛電気鉄道のゆるキャラとして活用予定で、グッズ化も検討中です。

本事業をきっかけに、誕生した「ジョモネコ」を上毛電気鉄道にゆるキャラとしてお迎えして、地域鉄道を盛り上げていきたいと思います。

それでは、本日は、上毛電気鉄道株式会社の橋本社長にお越しいただきましたので、「ジョモネコ」への期待や展望などをご紹介いただきたいと思います。

(上毛電気鉄道株式会社 橋本取締役社長)

弊社ゆるキャラ「ジョモネコ」を発表していただき、誠にありがとうございます。また、前橋市をはじめ、当社の沿線市連絡協議会の多大なるご協力をいただき、今回「ジョモネコ」が誕生し、公表できることに大変感謝申し上げます。

ご説明があったとおり、554件の応募作品の中から、数多くの優秀作品を押しのけて大変素晴らしい作品が決定しました。

それでは作成者のhana様からいただいているこの作品の名前の由来と、特徴について話していきます。

まず、名前の由来は「上電周辺に住んでいる猫」ということで、縞模様が「上毛」の字に見えることから近所の人からはジョウモウネコ、略して「ジョモネコ」と呼ばれているという設定です。

次に特徴として、上毛電鉄が大好きで、自作のデハ101のエプロンを着用しています。デハ101という車両は、昭和3年の開業当初から使用していた車両です。現在は1両のみ車席があり、貸し切り専用車両として今でも鉄道マニア様から人気のある車両です。また、駅員が「猫の手も借りたい」と思うと、フラリと現れて手伝ってくれるという、とても優しくてみんなに愛される猫ということです。

そして、このジョモネコの夢はジャコウネコのコーヒーに憧れ、いつか自作の上毛雑貨やジョモネココーヒーのお店をオープンすることです。

この素晴らしい作品を作成していただいたhana様にも心から感謝しています。

さて、当社の設立は大正15年(1926年)5月27日です。1年後には設立100周年を迎えます。ジョモネコとともに100周年を祝い、その先を共に歩み、一緒に上電を盛り上げていきたいと思っています。

これから大胡車庫内のイベントなど、様々な機会に登場することとなると思いますが、ジョモネコ共々、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。

(3) 「第32回萩原朔太郎賞受賞者最果タヒ展 愛を囁くのは世界の方で、私たちはそれを二人で聞いている。ここで、二人で真珠になろう。」を開催します

(市長)

第12詩集『恋と誤解された夕焼け』で第32回萩原朔太郎賞を受賞した詩人・最果タヒ氏の展覧会の開催です。

素顔も経歴も出身地も明かさずスマホで詩を書く最果タヒは詩人という枠を超え、小説やエッセイ、翻訳など多彩な才能を発揮しています。映画や音楽、広告、美術など他ジャンルとのコラボレーションを積極的に展開しています。本展は受賞作や書き下ろしの新作を含む詩のインスタレーションで空間を埋め尽くします。 会期初日にはオープニングイベントとして高校生による朗読会「好きだと思う瞬間、流れ星になる。」を行います。

受賞者展としては初の試みとして「前橋中央通り商店街」と連携します。最果タヒさんの詩篇を商店街に飾ることで、街なかの周遊性や魅力向上、にぎわい創出にも取り組みます。市民への広い周知とともに、新たな興味・発見を促すことを目的とした企画展を開催します。

(前橋文学館 萩原朔美 特別館長)

最果タヒさんは今までの受賞者の中で1番人気があると思います。展覧会を開催すると、高校生がどっと来ますし、PARCOなどでも展覧会が開催されています。また、若者に人気で詩集はもちろんのほか、グッズがとても売れます。美術館でも展覧会を開催されていますが、私はおじさんなので何でこんなに人気があるのかわかりません。しかし、何編か読んでいると「君は」と話しかけるので、おじさんからすると何なんだという感じです。

「寝たら忘れると言われて忘れないよと泣きながら眠りたい。」

「君が僕のことを遠くの星のように思うなら、僕だって君を遠くの星のように思う。」

誰が読んでもわかる内容です。しかし「君は」と言われると、たぶん高校生や寂しい人、何か心に問題を抱えている人の心に通じるものがあるのだと思います。今回は朔太郎賞の受賞者ということで前橋文学館で展覧会を開催しますが、そういった理由から、おそらく入場者はいつもの展覧会と全然違う客層になるかと思います。

そして、全く作家が姿を現さないのですが、その戦略は現実にこの人が書いているんだと思われたくないからだと思います。「君は君は」と言われると、自分の中で呼びかけた人の像が浮かんでくると思います。それぞれの人がそれぞれの作家像を思い浮かべているので、それを壊したくないという戦略かと思います。小説を読んで主人公をイメージする、ところが映画化するとイメージと違うことがあるようなギャップを与えないように隠しているのかと思います。万人が100人が100通りの最果タヒという人物を思い描いている、そういった詩人だと思います。非常に珍しい詩人だと思います。永遠に青春であり続けるのが最果タヒだと思います。グッズ売りたいです。

質疑

(1) ラジアスと食品ロスを学ぼう! 市内保育施設にて環境教育を推進する取組を行います

(記者)

どのような保育施設が選定されていますか。

(ごみ政策課)

保育所の所長会や園長会を通じて取り組みに関心を持ち、実施する希望施設を優先的に選定させていただきました。

(記者)

2箇所とも希望する施設が選定されたということですか。

(ごみ政策課)

はい。

(記者)

今度も希望施設で行っていくということですか。

(ごみ政策課)

はい。

(記者)

ラジアスの紙幣についてです。ラジアス紙幣何枚でノベルティと変換できますか。

(ごみ政策課)

ラジアス通貨については、基本的には環境に良いこと、環境に優しいことをしたこと1回につき、"1ラジアス"ということで配布を考えています。今回であると、動画を見てくれたこどもたちに1枚、塗り絵をしてくれたこどもに1枚といった形で、最終的にノベルティと交換になります。交換の内容について、各施設の判断にお任せしたいと思っています。

また、実施期間について、保育施設の都合もあるので1ヶ月程度を見込んで、こどもたちに環境について考えてもらう時間、機会を取っていただけたらと思います。

(記者)

市が保育施設にラジアス紙幣を配布して保育施設の判断で配布ということでよろしいでしょうか。

(ごみ政策課)

はい。

(2) 上毛電気鉄道のゆるキャラが決定しました

(記者)

hanaさんはどこの地域の方ですか。

(上毛電気鉄道株式会社 橋本取締役社長)

東京都の方です。

(記者)

今後の展開を教えてください。

(上毛電気鉄道株式会社 橋本取締役社長)

引き続き関係者各位で検討していきたいと思います。100周年に合わせて「ジョモネコ」を活かした取り組みができたらと思っています。

(記者)

100周年に向けてその他、決まっている行事などはありますか。

(上毛電気鉄道株式会社 橋本取締役社長)

現在、頭の中で構想を練っている段階です。今決まっているものはありません。

(記者)

ジョモネコの着ぐるみ化の予定はありますか。

(上毛電気鉄道株式会社 橋本取締役社長)

着ぐるみはぜひ欲しいですが、費用が高額になってしまうので検討中です。

(3) 「第32回萩原朔太郎賞受賞者最果タヒ展 愛を囁くのは世界の方で、私たちはそれを二人で聞いている。ここで、二人で真珠になろう。」を開催します

(記者)

商店街との連携について教えてください。

(前橋文学館 萩原朔美 特別館長)

あらゆるお店に展示してほしいです。お店にちょっと入ったときに、いきなり詩が書いてあるとインパクトがあり新しい発見になると思います。最終的にはあらゆるお店に言葉を飾りたいです。

(記者)

具体的な店舗はまだ検討中ですか。

(前橋文学館 萩原朔美 特別館長)

3店舗は決まっています。

(記者)

街中まちなかの展示も6月7日からですか。

(前橋文学館 萩原朔美 特別館長)

はい。同じです。

(記者)

グッズはどのようなものを予定していますか。

(前橋文学館 萩原朔美 特別館長)

缶バッチとアクリルスタンドです。

(記者)

数量限定の販売ですか。

(前橋文学館 萩原朔美 特別館長)

まだわかりません。

最後に

(市長)

6月2日(月曜日)から市役所の窓口の受付時間が変更になります。今まで8時半から17時15分まででしたが、9時から17時までに窓口の開庁時間が変更となります。他県ではこのような取り組みを既に実施している自治体もありますが、群馬県内では初の試みとなっています。今は市役所に直接来庁しなくてもできる手続きやコンビニで住民票等も取得できるようになっていますので、今年度は9時から17時まで試行的に取り組んで行こうと思っています。

以上です。ありがとうございました。

(以上で終了)

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更新日:2023年05月01日