定例記者会見概要版(令和7年7月11日開催)
令和7年7月11日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和7年7月11日( 金曜日)午後2時~2時30分
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
案件説明
(1)水難事故防止に向けた取り組みを実施しています
(市長)
間もなく夏休みが始まることに伴い、こどもの水遊びが増えると思います。7月19日(土曜日)から市民プールが利用開始となり、そこでカヌーや SUPの体験も可能です。
8月2日(土曜日)には、赤城大沼湖畔で赤城山らんたん祭りが開催され、標高1,300mの赤城大沼では、10月31日(金曜日)までガイド付きのカヌー体験が出来ます。
事故に注意をしたうえで、存分に楽しんでいただければと思います。
水に触れる機会が増える一方で、近年、夏場の水難事故が全国的に深刻な問題となっています。7月に入ってからも痛ましい事故が複数報道されており、身近な自然に潜む危険性が改めて浮き彫りになっています。
前橋市内においても、利根川や広瀬川など水辺の環境が豊かな一方で、急な増水や川の流れの変化による事故のリスクが常に存在します。過去5年間の水難事故発生件数を見ると、令和2年10件、令和3年7件、令和4年10件、令和5年4件、令和6年5件と推移しており、その多くは川での水難事故です。
このような状況を受け、前橋市では毎年夏を迎える前に、水辺での事故防止に向けた取り組みを強化しています。その一つとして、7月1日からは市内の小学校での水泳の授業において「命を守る着衣泳教室」を実施しています。この教室は、前橋市の職員による自主研究グループが、小学校からの依頼を受けて、水辺の事故をゼロにするための普及活動として行っているものです。実際に水難救助に携わっている消防隊員が中心となり、水辺で遊ぶ際の危険性や注意点、水に近づく際の準備の大切さ、事故に巻き込まれた際の対処法などを指導しています。
本日は、この着衣泳教室を主に実施している担当者から、さらに詳しい説明をさせていただきます。
(前橋市消防局)
現在、前橋市自主研究グループで水難事故ゼロを目指した研究を行っています。その研究の一環として、市内の小学校からの依頼を受け、今年度は12校約1,300人の児童を対象に着衣泳教室を実施しています。教室では、服を着たまま泳ぐ体験や、溺れた時・溺れている人を見つけた時の対応方法、ライフジャケットの有効性などを学んでいただいています。モニターに映っているように、児童たちは楽しくライフジャケットの体験をしています。
また、前橋市のYouTubeチャンネルでは、浮いて救助を待つ方法やライフジャケットの使い方についてまとめたオリジナル動画を公開しています。この動画は、実習前の予習や実習後の復習として活用されています。さらに、私たちの活動は児童だけでなく、市内の公民館や施設にも出向いて講習会を開き、市民の皆さんにも水辺の安全について広く知っていただいています。昨年度は道の駅前橋赤城で水辺のイベントを行い、大型プールで実際に浮く体験をしてもらいました。
市内では水辺のイベントが増え、水と触れ合う機会が多くなっています。水辺は楽しい場所ですが、その一方で危険も潜んでいます。その危険から目を背けず、しっかり理解し備えることで事故は防げます。今後も積極的に水辺の安全教育を行っていきたいと思います。
(2) 高齢者フレイル予防モデル事業を実施しています
(市長)
本市では、要介護状態になるリスクが高い「フレイル」に早めに気づき、予防に取り組んでいただくことを目的に、令和5年度から高齢者フレイル予防モデル事業を実施しています。具体的には、歩行測定会などを実施しています。
この事業は、「DX(デジタルトランスフォーメーション)への先行投資枠事業」という名目で、デジタルを活用した様々な取り組みの一環として開始されました。センサーの前を歩くだけで歩行速度や歩行姿勢が測定できる「歩行姿勢測定システム」や、タブレットでフレイルに関する質問に回答すると判定結果が表示される「フレイル早期発見システム」など、デジタル機器を導入しています。これらの機器を活用した測定会を実施することで、参加された市民の皆様にはその場で測定結果をフィードバックすることができ、また、データの手入力が不要になったことで職員の事務負担軽減にも繋がっています。
測定データはクラウド上に集積され、個人の状態を継続的に追っていくことが可能です。さらに、集積されたデータを個人が特定されない形で分析することで、より効果的な介護予防プログラムの検証や、重点的にアプローチすべき層についての検証などを今後行っていきたいと考えています。現在、本事業の委託事業者と群馬大学の協力を得て、分析についての検討を進めています。
今年度は、公民館や老人福祉センターなど市内13箇所で測定会を開催しているほか、月2回開催している「シニア元気アップ教室」でも測定を行っています。特に、歩行状態はフレイルと関連が高いと言われています。ご自身の歩く速さや姿勢を客観的に確認する機会として、多くの市民の皆様、特に高齢者の皆様にご参加いただけると幸いです。測定すると「何歳くらいの歩き方か」も表示されるため、記者の皆様も興味があればぜひ一度体験してみてください。
また、フレイル早期発見システムは現在タブレットで入力・回答していただいていますが、より多くの市民の皆様にチェックしていただけるよう、今後は市の公式LINEで気軽に利用できるよう準備を進めています。準備が整い次第、改めて記者会見の場でお伝えいたします。
(3)前橋クリエイティブシティ 県庁〜前橋駅都市空間デザイン 国際コンペシンポジウムを開催します
(市長)
群馬県主催の事業ですが、前橋市も後援しておりますので、改めてご案内させていただきます。
8月23日(土曜日)14時から、前橋プラザ元気21の3階ホールにて、国際コンペ・シンポジウムを開催します。現在、本市では群馬県と連携し、県庁から前橋駅までの1.5kmのケヤキ並木通りを、公共交通と人中心のウォーカブルな道路空間へ再編し、多様な人々の出会いの場と賑わいを創出する「クリエイティブシティ構想」を進めています。今回のシンポジウムでは、クリエイティブシティ構想の取り組みや今後のまちづくりの展開について多くの皆様と共有するとともに、未来に繋がるまちづくりを考える契機となるものと考えています。
「クリエイティブシティ構想」という言葉は聞くけれど、具体的にどのようなことが予定されているのかまだ知らない市民も多いと思います。今回は国際コンペの結果も発表されますので、その詳細を知りたいという市民の声も多く、ぜひ多くの方にご参加いただきたいと考えています。
シンポジウムの内容としては、国際コンペの最優秀作品である「マウントフジアーキテクツスタジオ」の方から、最優秀作品のプレゼンテーションが行われます。また、パネルディスカッションでは、コーディネーターに筑波大学名誉教授の石田様をお迎えし、早稲田大学の佐々木教授、ジンズホールディングスの田中様、そしてアメリカから鶴田景子様をお招きして、これからのエリアの価値向上についてお話いただく予定です。報道機関の皆様におかれましても、ぜひご参加いただき、これからのクリエイティブシティにご注目いただければと思います。
その他案件
(1) まえばしこどもアイデアまちづくりプロジェクト公開プレゼンを行います
(市長)
令和5年度から始まったこの事業は今年で3年目となります。子どもたちから「前橋をもっと楽しくて暮らしやすい場所にするためのアイデア」を募集し、採用されたアイデアを子どもたち自身に実践してもらう「まえばしこどもアイデアまちづくりプロジェクト」。その公開プレゼンテーションを、7月12日午前10時から元気プラザ21の3階で開催します。
今回は、応募があった5団体の子供たちが、自分たちの考えた事業を提案し、審査員からの質問に答えます。審査は大人3人と公募による子ども3人の計6人の審査員が行います。この事業を通じて、普段生活しているまちや地域について子どもたちに考えてもらうことで、自ら提案し実行する力を育むとともに、子どもならではのユニークな発想で従来の枠にとらわれないまちづくり活動が行われることを目指しています。
プレゼンテーション後には事業の採択が行われ、採択された団体には市から活動費として上限10万円が交付されます。それを元に、来年1月31日までの間に事業に取り組んでもらい、来年2月または3月には各団体が活動成果を発表する公開報告会も開催する予定です。昨年も素晴らしいアイデアがたくさん提案されました。今年もどんなアイデアが出てくるのか非常に楽しみです。報道機関の皆様には、ぜひご都合がつくようでしたら、明日のプレゼンテーション、そしてその後の子どもたちのプロジェクト取材をお願いできればと思います。
(2)第75回前橋七夕まつりを開催します
(市長)
本日より3日間、前橋の夏の風物詩である七夕まつりが開催されます。前橋中心商店街の七夕飾り、イベント広場、広瀬川河畔、馬川通りなどで、地域の企業や団体の皆様のご協力のもと、今年も盛大に実施される予定です。ワークショップやマルシェ、その他様々な企画が、特に明日予定されています。また、昨年まで前橋駅で行われていた小中高大学生を対象としたカラオケ大会も、今年は中央イベント広場で開催されることになりました。
天候が暑くなったり、突然の雨が降ったりするかもしれませんが、熱中症対策を十分に行った上で、ぜひ会場にお越しいただければと思います。多くの皆様のご来場を心よりお待ちしております。
質疑
(1)水難事故防止に向けた取り組みを実施しています
(記者)
過去5年間の水難事故件数について、具体的な犠牲者数(亡くなった方)は分かりますか。
(前橋市消防局)
川は流れが急なため、お子さんが流されてしまう事故も含まれますが、溺れなかったケースも含まれます。具体的な死亡事故の件数や人数は、現在手元に資料がないため、後ほど消防局にお問い合わせいただければ、回答可能な範囲でお答えいたします。死亡事故も発生しています。
(記者)
着衣泳教室はいつから実施していますか。
(前橋市消防局)
自主研究グループが前橋市の人材育成係で立ち上げられた際に、消防局職員が水難事故防止の活動として浮くことを始めたのが、今年で13年目になります。
(記者)
近年、学校での水泳授業が減少傾向にあると聞きます。着衣泳教室を実施してみて、泳ぎが苦手な子どもが増えていると感じますか。
(前橋市消防局)
やはり泳ぎが苦手な子どもや水が怖いと感じる子どもは多くなっていると思います。そうした安全管理の面でも、ライフジャケットの着用は非常に大切です。実際に現場で着衣泳教室を行っていますが、泳ぎが苦手な子どもほど、ライフジャケットを着ると「自分でも浮けるんだ」「こんなに水って楽しいんだ」と素敵な笑顔を見せてくれます。学校側の安全管理としても非常に有効的であり、泳ぎが苦手でも安全に水を楽しむことができると思います。
(記者)
ライフジャケットの貸し出しなど、今後の着衣泳教室の活用について市長のお考えはありますか。
(市長)
教育委員会で現在検討していますが、多くの皆さんにライフジャケットの重要性を感じてもらうことが重要だと考えています。そのため、おっしゃるような貸し出しについても含め、現在検討を進めているところです。動きがあれば改めてお知らせいたします。
その他案件(1) まえばしこどもアイデアまちづくりプロジェクト公開プレゼンを行います
(記者)
まえばしこどもまちづくりプロジェクトの採択はいつになりますか。
(市民協働課)
公開プレゼンテーションの後、審査員が集まって審査会を行い、そこで決定します。
(記者)
決定されたら発表されますか。
(市民協働課)
もしどのような団体が決定したか情報が必要であれば提供いたします。チラシの後ろにも記載されていますが、7月26日には採択団体の事前説明会が予定されていますので、その時には採択団体も分かります。その前に当然ご連絡はしますが、皆さんに集まっていただき、説明会を行うことになっています。
案件外
(記者)
先月末、県外の名古屋市長が記者会見中に倒れられたという報道がありました。小川市長も大変精力的に働かれている姿をお見受けしますが、ワークライフバランスについてどのように考え、実践されていますか。
( 市長)
あまり実践できていないかもしれませんが、自分が倒れると様々な業務が滞ってしまうと常に思っていますので、なるべく毎日元気に健康で働けるよう気をつけています。具体的には、睡眠と食事をしっかり取ることを心がけています。少し食べすぎなところもありますが、何とかそれで乗り切っています。土日もイベントや公務が入ることが多いため、毎週たくさん休みを取るのは難しいですが、それでも今年は月に1日か2日は休めているので、昨年度に比べれば休めていると思います。もう少し自分でペースを作れればと思いますが、他の仕事との兼ね合いも見ながら、健康には一番注意したいと思っています。
最後に
(市長)
この後、私も七夕まつりの現地に行って状況を確認したいと思います。先日、上毛電鉄の「前橋ウィッチーズ」ラッピング車両がお披露目されましたが、非常に人気のようです。そして今日からは「前橋ウィッチーズは永遠不滅キャンペーン」も始まり、市内の飲食店など多くのお店が協力してくださっていますので、ウィッチーズファンの皆さんも、七夕まつりとともに前橋のまちをたくさん楽しんでいただければと思います。
また、現在、参議院選挙が実施されていますが、期日前投票について、前橋市役所本庁舎1階に加え、来週月曜日からは各市民サービスセンターや支所など17箇所で期日前投票が可能になります。さらに、7月16日から19日まではけやきウォーク前橋でも投票が可能ですので、ぜひ多くの皆様にご利用いただければと思います。
本日の記者会見は以上とさせていただきます。ありがとうございました。
(以上で終了)
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更新日:2023年05月01日