令和6年度3月タウンミーティング【みんなで考えよう!まえばしの農業】実施結果
農薬の健康に対する影響というのを心配しております。小川市長がどのようにして有機農業を進めていくかお聞きしたいです。
【市長のコメント】
地産地消が出来るような循環型の農業をこれから取り組んでいく上で、有機栽培も増えていくので、前橋でも有機農業の後押しをしていこうと考えます。
生産性を重視する農業と有機農業の両方をしっかり連携しながら進めていけたらと思います。
前橋市の農地転用に関する条例は、例えば太陽光発電の開発を規制するものではなくて実施時の条件を示すものなので、結果的に開発を促進する側面もあります。同じ法律でも運用方針により、農地の減少や保護に大きく影響するため、前橋市の方針について知りたいです。
【市長のコメント】
前橋市の全体的な土地利用について、農地の保護や工業地帯の開発など、地域ごとの適切な利用を考える必要があります。郊外に住宅が広がると農業や工業、どちらもやりにくくなり、将来的なインフラ整備も困難になるため、市全体で土地利用の方向性を考えていくことが必要だと思っています。
「オーガニックは健康に良いという事実は発見されていない」という内容を論文で読んだ。学校給食にオーガニックを導入した際、「オーガニックは学校で取り入れているから健康に良い」という誤った情報が広まることを懸念しています。オーガニック食品の推進には科学的な根拠が重要であり、その点についての考えを伺いたいです。
【市長のコメント】
前橋市では学校給食で初めて「有機野菜の日」というものを実施し、こどもたちに有機栽培の農業とその取り組みを紹介しました。
これはこどもたちの健康効果を高めるというものではなく、前橋市には科学的な物を使わない環境に良い方法に取り組む農家さんがいるなど、あくまで前橋の農業の紹介という観点で実施しています。今後は有機野菜の健康効果に関する研究が進むかを見守りながら、現状では前橋市内の農業の多様性を紹介することに重点を置いています。
前橋市で今後、スマート農業の実証実験や新しい技術を学ぶ上でのモデルとなるような農場の設置は検討されていますか?
【市長のコメント】
前橋市で土地を用意して、そこでいろいろな研究をしているというような取り組みは今ありませんが、市としてはスマート農業に取り組みたい・チャレンジしたいという農家の皆さんに対して機器の購入費の補助などを行っています。
市民農園の取り組みについて、市長の考えをお聞かせください。
【市長のコメント】
農業は主に農家任せの部分が多いですが、市民がもっと農業に関わる機会を増やしたいと考えています。例えば、農業ボランティアという市民が農業体験や農家の手伝いをできる仕組みを研究したいです。
他の自治体では、自宅の庭で野菜を育てる取り組みや、学校と農家が連携してこどもたちに農業体験を提供する活動があります。このような、地域と市民と農家がつながる仕組みを増やしていきたいと思います。
耕作放棄地の農業再生について、できる限り行政でも支援をしていただけるとありがたいです。
【市長のコメント】
耕作放棄地は様々な場所で増えていて、時間が経てば経つほど畑に戻すのも大変になってくるので、スムーズに誰か借りてくれる人がいるとありがたいなと思います。
農道の雑木について、ご連絡頂いたときには、早めの対応が出来るように、今後もしっかり取り組んでいきたいと思います。
牛の自然分娩について、監視カメラで観察しているということでしたが、分娩の際は実際に職員の方が見にいくことは無いのですか?
【須藤氏のコメント】
見ております。一次破水か二次破水の時にスタッフが現場で付いて状況を確認し、正常分娩だということを確認するということを、昼夜を問わず行います。確認したうえで、特に問題がなければそこからは見守るだけで介助しない、という形の自然分娩です。
今のこどもたちは小学生や中学生の間に田植えや稲刈りを体験する機会が無いと感じていて、そういった体験をもっとやって欲しいと思います。また、都会の方と連携した体験農業や、めぶくpayを使った農業お手伝いクーポン、家庭科の授業でレシピコンクールなど学校を繋いだ事業ができるといいなと思います。
【市長のコメント】
学校の中で農業体験する機会はあまり作れてないと感じます。ただ、民間での体験イベントには多くのこどもたちが集まったりしてニーズが高いので、それが広がっていくといいなと思います。
首都圏から人を呼んだり、お手伝いクーポンというのは良い仕組みかなと思うので研究してみたいと思います。
乳製品の食品表示のところに外国産脱脂粉乳と書いてあるものが増えてきているなと思っています。地元の酪農家を応援するためには、どういったものを手に取るようにしたら良いのか教えてください。
【須藤氏のコメント】
脱脂粉乳が入っているものは加工乳という扱いになるので、そうすると酪農家の手取りが減ってしまう形になりますが、何にせよ乳製品を手に取っていただくことが酪農家を応援する、守るということになります。
また、牛乳パックの上に切欠きと言って、視覚障害者が触ると分かるへこみがあるので、それがついた本当の牛乳というのを、1日200ミリ、毎日飲んでいただけると酪農家は非常に助かります。
地域おこし協力隊の活動のなかで、私のような一般市民が協力できることで何かお願いしたいことはありませんか?
【村上氏のコメント】
前橋市に協力隊は6名います。市民の方から、「こういうところを周りに発信してほしい、伝えてほしい」ということを教えてほしい。また、私は前橋産の食材を使った料理開発等をしているので、私にだったら、「こういう美味しい食材がありますよ」などを教えてくださったりとか、そこに住んでいる生の声というのを聞ける機会があると嬉しいかなと思います。
赤城の南面で子ども達の体験活動を支援しています。体験活動の中ではカレー作りなどを行っていて、その度に県外から来るこどもたちにも前橋の美味しい野菜を伝えたいと考えています。野菜のPRや農業体験などは何かされていますか?
【市長のコメント】
体験活動やモニターツアーなどに対して協力的な農家は多いと思います。富士見地区は目黒区のこどもたちを呼んで体験活動などをしているので富士見地区でも繋いでいけると思いますので、ぜひ、地元の農家さんと連携していただけるとありがたいと思います。
私も今農業をやっていますがあまり稼げません。農業の課題はいかに稼げるかどうかということかと思います。そんな中で実績を上げているゆずりは会の小淵さんにどういう風に収益を増やせているのかをお聞きしたいです。
【小淵氏のコメント】
以前は賃金を上げるために努力しましたが、成果が出ませんでした。現在の成果は、障がいのある方々の個々の能力を引き上げ、それぞれに合った仕事の場を作り出したことによるものです。農業を通じて地域での役割を果たし、活躍の場を広げることに注力しています。
【市長のコメント】
農業は、今後障害者支援に取り組む事業所さんにとっても、工賃を上げていく切り札になるのではないか、と注目されてきていますので、今後農福はさらに盛り上がるのではないか、と感じています。
タウンミーティング開催概要
市長が市民と直接意見交換を行い、市民の意向やニーズを把握することにより、市民参加を促進するとともに、市民目線での市政運営を実現するため、タウンミーティングを開催しています。
第5回まえばしタウンミーティング【みんなで考えよう!まえばしの農業】開催報告
5回目となるまえばしタウンミーティングは、本市のより良い未来に向けて、これからの前橋の農業をテーマに、市民のみなさんと市長が意見交換を行いました。
今回は、市長による農業政策説明の後に、酪農家の須藤晃氏から取り組みの発表をいただきました。
その後、市長と下記の4名の農業生産者・消費者、及び参加者による意見交換を行いました。
詳しい内容は動画を掲載していますので、動画をご覧ください。
当日の概要は以下のとおりです。
1農業政策の説明(市長)
2農業者の取り組み発表
【発表者】
須藤 晃氏
(酪農家、令和6年日本農業賞大賞、農林水産祭にて内閣総理大臣賞を受賞)
3市長との意見交換(登壇者含む)など
【登壇者】
・須藤 晃氏
・小淵 久徳氏
(社会福祉法人ゆずりは会 理事)
・矢端 幹男氏
(JA前橋市 代表理事 組合長)
・村上 史氏
(地域おこし協力隊)
当日の様子
第5回タウンミーティング市長説明資料 (PDFファイル: 4.7MB)
小川市長による農業政策の説明
小川市長による農業政策の説明
須藤氏による取り組み発表
矢端氏による取り組み発表
小淵氏による取り組み発表
村上氏による取り組み発表
市長と参加者による意見交換
第5回まえばしタウンミーティング会議録(発言全文) (PDFファイル: 688.5KB)
令和6年度開催予定
この記事に関する
お問い合わせ先
市民部 市民協働課 地域づくり係
電話:027-210-2196 ファクス:027-221-6200
〒371-0023 群馬県前橋市本町二丁目12番1号 前橋プラザ元気21 3階
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更新日:2025年03月13日