下川淵カルタ た行(「た」から「と」)

読み札(解説付き)

た 「だれの化身か 滝の主」 緋(ひ)の滝伝説

現在の端気川は農業用水路として利用され、前橋市城東町・三河町の境を流れる広瀬川から十六本堰(じゅうろっぽんぜき)で分水し、下阿内町で利根川に合流します。河川改修によりなくなりましたが、合流点から少し上流に「樋(ひ)の滝」と呼ばれた滝がありました。「緋の滝」「火の滝」とも呼ばれ、利根川の渡船場で殺された女が、滝に投げ込まれて緋鯉になり、滝の主になったという伝説もあります。

端気川は舟運にも利用されました。江戸時代末期に前橋の商人三川民平らが引き舟による舟運再興を願い出て許されました。舟運はたくさんの荷物を安く運ぶことができます。馬や荷車に依らず利根川から舟だけで直接前橋に荷を運べば、人も物も集まり前橋が繁栄します。しかし、「樋の滝」をはじめ運航には様々な支障があり長続きしませんでした。
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誰の化身か滝の主

ち 「地域うるおす 端気川用水」    端気川

端気川は前橋市城東町・三河町の境を流れる広瀬川から十六本堰(じゅうろっぽんぜき)で分水し、下川淵地区のほぼ全域を灌漑する重要な農業用水路です。流域には8カ所の堰が築かれ各地区に分水されていましたが、昭和40年代から50年代にかけて行われた土地改良事業・河川改修事業により現在は5カ所に統合されています。主要な堰の一つ八ツ穴大堰用水は、上川淵小学校西から分水し亀里、横手、鶴光路、新堀、下阿内の各町の耕地に用水を供給しています。

十六本堰の名は、かつて16本の杭で造られたことに由来します。平成12年(2000)に改修され、レンガ倉庫風の外観で街並みに調和しています。端気川には地区内に11本の橋が架かり、下阿内町で利根川に合流します。
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地域うるおす端気川用水

つ 「集うよろこび 公民館」         公民館

地区公民館は地域住民が生活するための重要な役割を持っています。住民票や戸籍謄本、各種証明書などを発行する、サービス業務や、「子育て・親子支援」「青少年体験・チャレンジ活動」「学び合い、人権、地域ふれあい」「読書普及活動」などの公民館主催事業や生涯学習活動支援のお手伝いなどを行っています。

公民館を拠点に学習活動を行っている自主グループも38あり、総会員数は約800人を数え、学習成果を地域に還元するなど地域づくりの担い手にもなっています。公民館は人と人の出会いの場を作ると同時に地域文化の向上を図っています。
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集うよろこび公民館

て 「田園地帯に のっぽビル」      農協ビル

JAビルは昭和56年(1981)に竣工しました。ビルの規模は地下1階、地上10階、塔屋2階、高さ約52m、延床面積約21,216平方メートル、下川淵地区でひときわ目を引く大きなビルです。

JAビルは群馬県JAグループの事業活動の拠点であり、各連合会や各種団体の事務所として活用され、大小会議、研修会等の実施や市内小学生の社会科見学等の受け入れも行われています。また、電算センター、花木流通センターほか関連事業所などが隣接しています。

電算センタービルの南側には、群馬県の農業の指導者・功労者5人(清水及衛(ともえ)、金子與重郎(よじゅうろう)、竹腰徳蔵、小笠原米一、斎藤順衛(じゅんえい))の頌徳碑や胸像が並び、顕彰されています。
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田園地帯にのっぽビル

と 「利根にいだかれ 下川淵」      下川淵地区

坂東一の利根川は流域面積で日本一、長さでは信濃川に次いで第2位です。この大河は上越国境の大水上山(おおみなかみやま)に端を発し千葉県で太平洋に注ぎます。下川淵地区は中流域にあり流れもやや早いといえます。この大河が下川淵地区で南東方向に流れを変え、あたかも地域を抱え込むように見えることからこの読み札は誕生しました。平時の穏やかな清流を眺め心和まされるとともに夏の涼風など多くの恩恵を与えています。一方、増水時、勢いを増した濁流は恐怖心を抱かせ、過去には昭和22年のカスリン台風による記録的な洪水や氾濫が示すように常に危険をはらんでおり、警戒を怠ることはできません。
◇詳しくは「下川淵カルタ」ブックレットをお読みください。
利根に抱かれ下川淵

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更新日:2021年01月07日