下川淵カルタ ま行(「ま」から「も」)

読み札(解説付き)

ま 「町の守りは 消防団」     矢島・鶴光路・力丸に詰所

下川淵地区の消防団は旧勢多郡において、明治27年(1894)勅令により消防組が発足、翌28年(1895)の勅令により消防団令が制定公布され、自主的かつ民主的な消防団として下川淵村に組織されました。昭和29(1954)年4月1日に前橋市に合併、前橋市消防組織においては担当地区が全部で6方面団あります。このうち第4方面団の12分団に属し、消防車を備える詰所は1部から3部の3か所です。第1部の所轄は公田町・横手町・亀里町(竜門・阿内宿・矢島・寺家)、第2部は鶴光路町・新堀町・下川町、第3部は下阿内町・力丸町・徳丸町・房丸(ぼうまる)町です。
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町の守りは消防団

み 「弥陀の絵板碑 乗明院」      乗明院

公田山乗明院魚遊寺は天台宗の寺。一般に乗明院と呼ばれている。開基は平安時代初めの天安年間(857~859)で慈覚大師(じかくだいし)円仁(えんにん)の創建と伝える。本尊は釈迦牟尼仏。

絵板碑は本堂南東の保存堂内にある。板状の緑色片岩に阿弥陀三尊像(阿弥陀如来、観音菩薩、勢至(せいし)菩薩)を線刻した早来迎(はやらいごう)図であり、鎌倉時代の弘安年間(1278~1288)に造立された。板碑は普通種子(しゅじ)と呼ばれる三尊の梵字が刻まれているが、弥陀の画像を線刻した「画像板碑」は希少。

境内の門のそばに「廃覚動寺宝塔」がある。覚動寺は乗明院の末寺であったが明治時代に廃寺となり、後に跡地は昭和大橋の建設地となった。廃寺にともない覚動寺にあった宝塔は乗明院に移設された。南北朝時代の永和4年(1378)の銘がある。

乗明院絵板碑、廃覚動寺宝塔はともに前橋市の指定重要文化財。
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弥陀の絵板碑乗明院

む 「昔は舟戸 今ヘリポート」     群馬ヘリポート

群馬ヘリポートは昭和63年(1988)下阿内町の利根川べりに開港しました。当時群馬県では関越自動車道・上越新幹線など陸上交通網の整備は進んでいたものの、航空交通の整備は遅れていたので、県民待望の開港でした。

群馬ヘリポートは警察・消防・救難などを主な業務とし、運営は一時民間委託されましたが、平成18年(2006)からは県直営になりました。なおドクターヘリは平成30年(2018)前橋赤十字新病院へ移動しました。

毎年9月に「空の日」フェスタとしてデモフライトや遊覧飛行が、10月に施設見学会「ヘリポート親子教室」が開かれます。「ヘリコプター学習館」を併設し、構造や飛行の仕組み、活動の紹介を行っています。

ヘリポートの場所は、むかし小字舟戸と呼ばれ利根川の渡船場のひとつでした。小字名を残した「舟戸公園」が隣接し、グランドゴルフや少年野球などに活用されています。
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昔は舟戸今ヘリポート

め 「メーンは物流 トラック団地」 力丸工業団地

本工業団地の東半分の面積を占める通称トラック団地(前橋力丸流通センター)は、中小運輸業者が集団化し騒音や交通公害の解消とあわせ物流拠点として機能を集約、首都圏を結ぶ総合物流の全国ネットによる輸送体制を備えています。西半分は食品・機器・箱などの製造、物流、機材卸、中間処理施設などが立地しています。

通称トラック団地公園は昭和49年(1974)に整備され、通常の維持管理は団地組合と力丸町自治会が協同して行っています。グラウンドは下川淵地区内の青少年野球大会やグラウンドゴルフ大会が行われ、スポーツ振興を通じた交流や健康づくりなど広範囲に活用されています。
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メーンは物流トラック団地

も 「持田十段 郷土の誇り」      持田盛二

持田盛二(もりじ)は明治18年(1885)現在の鶴光路町に生まれた。父善作は法神流*の免許皆伝。農業のかたわら屋敷の一角に道場を構え、多くの門弟を育てた。盛二は6歳から竹刀を握り剣道の修行に励んだ。

明治40年(1907)京都にある大日本武徳会武術教員養成所に進み、昭和2年(1927)剣道最高位の範士号を授かる。

昭和4年(1929)昭和天皇の御大礼(ごたいれい)記念天覧武道大会(昭和天覧試合)に出場し優勝。以後後進の指導に精励し、昭和32年(1957)に十段位、昭和36年(1961)に紫綬褒章を受章。昭和37年には前橋市東照宮境内に頌徳碑が建立されたが、平成29年(2017)下川淵公民館敷地内に移設された。

抜きんでた実力と高潔な人格により「昭和の剣聖」と謳(うた)われた。
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*法神流 江戸時代末期に赤城山麓に興った剣道の流派。流祖楳本(うめもと)法神。新徴(しんちょう)組の女流剣士中澤琴は有名。
持田十段郷土の誇り

 

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更新日:2021年01月07日