定例記者会見概要版(平成30年12月25日開催)

平成30年12月25日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

平成30年12月25日(火曜日)午後2時00分~2時50分

会場

市役所 11階北会議室

1 案件説明

冒頭

市長

今年最後の定例記者会見となります。一昨日の天皇陛下の誕生日における記者会見でのお言葉にもあったとおり、多くの災害があった年でした。幸いにも本市においては大きな被害はありませんでしたが、私たちが直面する課題を感じた一年でした。その一年の締めくくりの会見を始めさせていただきます。

(1)前橋初市まつりを開催します

市長

前橋三大まつりの一つで江戸時代の市を起源とする毎年恒例の前橋初市まつりを、1月9日(水曜日)に、国道50号の本町通りを中心とした中心商店街で開催します。開催時間は午前10時から午後9時30分までです。恒例行事の古だるまの浄化「お焚きあげ」を午前10時から八幡宮境内で、市神様を祭典本部のある仮宮まで運ぶ「渡御の儀」の行列を午前10時30分から行います。約330店の露店が出店し、だるまを始めとした縁起物が販売されます。

交通規制は午前9時から午後11時まで、立川町通りを除いた中心商店街全域で行います。路線バスも一部運行経路が変更し、臨時停留所を設置します。ヤマダグリーンドーム前橋第6駐車場から、前橋テルサ前停留所の区間で、「無料おまつりバス(パークアンドライド)」を運行します。運行時間は午前9時30分から午後9時までで、約10分間隔で運行します。当日は前橋市商店街総連合会主催による第7回新春うまいもの市を、前橋プラザ元気21で開催します。また、前橋プラザ元気21にて、群馬県からっ風「体験の風をおこそう」運動実行委員会による、無料の缶バッジづくり体験が初めて行われます。

前橋初市まつり実行委員会 会長

前橋初市まつりは、1月9日(水曜日)に本町二丁目を中心とした国道50号を午前9時から午後11時まで交通規制をして行います。露店商は午前10時頃からの開始となるでしょう。告知はB1サイズの大きいポスター120枚を、JR高崎駅やJR前橋駅、市有施設を中心に掲示しています。その他、B2サイズのポスターを800枚作成したほか、広報まえばしや町内会報の来年1月1日号に告知記事を掲載します。また、JR前橋駅、JR新前橋駅、上毛電鉄中央前橋駅に横断幕を張る予定にもなっています。

真冬の行事でありますので、天候が非常に心配です。このところずっと好天に恵まれていますが、大雪になれば中止の可能性もあります。平成最後の前橋初市まつりを、皆さんの記憶に残るものにしたいです。

市長

この日は、JR前橋駅と上毛電鉄中央前橋駅間の自動運転バスの運行日にもなっています。ぜひ、ご乗車いただければと思います。会長も天気を心配されていましたが、このところ前橋初市まつりの開催日は、ずっと好天が続いています。お焚きあげをしないと、だるまの供養になりません。先日、警視庁捜査第一課から返納されただるまを本市で預かっています。群馬県警など、群馬で頑張ってきただるまと一緒に供養したいと思いますので、よい天気になることを願っています。

(2)映画「カランコエの花」の舞台挨拶を開催します

市長

前橋市在住の俳優・手島実優さんが出演する、中川駿監督の映画「カランコエの花」が、来年1月4日(金曜日)から前橋シネマハウスで上映開始となります。手島さんは、第11回田辺・弁慶映画祭グランプリ映画「赤色彗星倶楽部」で主演を務めたほか、県内各地で活躍されています。

上映初日である1月4日(金曜日)と1月5日(土曜日)・6日(日曜日)、さらに上映最終日である1月18日(金曜日)の4日間、手島さんの舞台挨拶を行います。現在、監督や他の出演者の登壇についても日程を調整しています。本作品は、一般1,000円、高校生以下800円でご覧いただけます。本日は手島実優さんに出席いただいていますので、紹介します。

映画「カランコエの花」出演者

群馬県前橋市出身、在住の21歳です。本日はお忙しい中、お時間をいただきありがとうございます。監督に代わりまして、私から映画の説明をいたします。

まず、映画のあらすじですが「とある高校2年生のクラス。ある日唐突に『LGBTについて』の授業が行われた。しかし他のクラスではその授業は行われておらず、生徒たちに疑念が生じる。『うちのクラスにLGBTの人がいるんじゃないか?』生徒らの日常に波紋が広がっていき・・・。思春期ならではの心の葛藤が起こした行動とは…?」といった内容になっています。

次に作品の趣旨です。近年社会問題としてメディアでも取り上げられているLGBTのことを、当事者を主人公にした恋愛や状況を描いた映画は国内外で多く発表されています。そのような中、本作はLGBTを取り巻く周囲の人々にフォーカスして、周囲の人たちの過剰な配慮によって翻弄されている当事者を描いた、今までにない視点の作品になっています。それが観客に対するリアルなメッセージとして感動を与え、国内外のインディーズ映画祭で、グランプリ6冠を含む計13冠を受賞。等身大の女子高生の心の動きを新鮮な演技で描いた点も見どころとなっています。

公開までの流れですが、2年前の8月に撮影を行いました。その後、国内外の映画祭をまわりまして、たくさんの評価をお客様からいただきました。そして、今年7月に新宿のK’s cinemaにて1週間の限定上映をしたのですが、連日満席の記録を更新しまして、入れないお客様が続出するほどのアクセスになりました。その後、渋谷のアップリンクという劇場で今年8月から上映が始まったのですが、上映の延長を繰り返し、130日のロングラン上映されるまでになりました。この映画は39分の短編ですが、この尺の映画が映画館で上映されることが、まず、すごいことです。本当にたくさんのお客さまに愛されている作品です。

私は現在も、前橋から東京に通って、こういった活動をさせていただいています。自分の出演作品が地元の前橋で上映されること、地元のお客様にこの作品を観てもらえることがすごく嬉しいです。言葉にすると普通ですが、自分が地元から東京に通っているので、大きな意味を持つ機会になりました。映画好きの目にとまったらいいなという作品ではなく、本当に色々な人に、老若男女問わず、広く深く心に届いてほしい作品です。特に私は地方の人に観ていただきたいです。LGBTの問題に限らず多様性という面においては、地方では東京より浸透が遅れているという印象を受けています。なので、本当に人のことを思いやるとか理解するとか、そういったことがどういうことなのかを映画を観て感じていただけたらと思います。

前橋シネマハウスにて、1月4日(金曜日)から18日(金曜日)まで上映されます。上映時間は、1月4日から11日(金曜日)までは午後2時からと午後5時30分からの2回、12日(土曜日)から18日までは午後2時10分からと午後7時40分からの2回になります。地元前橋の人に届くよう、私も精いっぱい告知をしていきますので、どうぞよろしくお願いします。ありがとうございました。

市長

このように地域の出演者が出ている映画や地域ロケの映画が、地域で上映できる。それも前橋に、インディペンデントの映画を上映する映画館があるからこそ、できることです。いわゆるシネマコンプレックスでは、このようなことはできないなと思っています。この映画の上映を、私も楽しみにしています。

(3) 新たな道の駅の事業契約を締結しました

市長

前橋の魅力を発信するという意味で、私たちが皆さんに、ずっとずっとお話を続けてきた上武道路沿線の関根町、田口町に整備を計画している新たな道の駅についてです。この事業契約を締結しました。契約期間は開業から15年間です。この契約は新たな道の駅整備・運営事業のうち、民間資金導入部分の事業契約です。本市では初の試みとなる「民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進等に関する法律」に基づく、PFI特定事業契約となります。市民のニーズを把握しながら質の高い公共サービスを提供するため、新たな道の駅は民間の資金や技術力、経営感覚などを取り入れます。

官民協働によって、市民の皆さんに、また全国から訪れる皆さんに愛される道の駅を目指します。新たな道の駅は、「モノ×コト×ヒト」が行き交う交流拠点として、多面的な切り口で前橋の魅力を発信します。赤城南麓の自然を背景に、チッタスローの理念を具現化し、前橋の観光、前橋の農業のイノベーションを実現します。

「ここにしかないモノ」「ここでしかできないコト」をテーマに、赤城ブランドをPRするとともに、市内観光名所を案内し、前橋を訪問してもらう玄関口としての機能を発揮します。また、新たな道の駅は、完成後、防災物流拠点として地域防災計画に位置づけ、地域の防災性を高めます。2021年6月の全面開業を予定しています。

株式会社ロードステーション前橋上武 代表取締役

さきほど市長から紹介いただきましたとおり、私たち株式会社ロードステーション前橋上武で、道の駅の建設運営を担当します。この会社は、株式会社ヤマト、株式会社オリエンタルコンサルタンツ、株式会社オリエンタル群馬が共同出資する特別目的会社(SPC)です。この度、新たな道の駅のために設立した新会社です。この事業を地方創生事業の1つとして捉え、市民と一体となって本事業に取り組んでまいります。事業推進にあたり、多くの方々のご協力ご理解をいただき、前橋赤城を存分に体験できる、これまでにない新しい道の駅を官民連携で作っていきます。

株式会社ロードステーション前橋上武 取締役

官民が連携して、これまでにない道の駅を作っていくということですので、私たちは日本一市民に愛される道の駅を目指します。

「ここから前橋の新たなにぎわいが生まれる」、「前橋・赤城の最高の食・最高の体験」、「市民や来訪者にはいつでも優しく安心」というテーマを掲げています。

本事業は、計画付き事業者公募という日本初の公募手法により事業者公募が実施されました。通常のPFIは、基本計画を策定後、実施設計案を公募し、実施・施工・運営を行います。今回は基本計画案を公募し、基本計画策定・実施設計・施工・運営を行いますので、事業規模や費用負担などを事業者が計画可能になります。また、独立採算型PFIと公設民営の複合型で、事業契約では独立採算型PFI部分を対象としています。純利益の半分に相当する額を、前橋市への寄付金として納付する予定としています。

道の駅は道路の休憩施設になりますので、十分に車の駐車ができる駐車場を備えています。緑がたくさんあります。中には芝生広場を作りまして、マルシェやBBQ、コンサートなどのイベントができるような工夫もしていきます。この施設は前橋赤城がコンセプトになりますので、ちょうど赤城山が正面に見えるように建物の軸を持ってくるレイアウトにしました。全天候型で、通年で多くのお客様に楽しんでいただくため大屋根で施設を囲い、中にボックス型のテナントを配置します。イメージとすると、鉄道駅のプラットフォームです。夏は暑く、冬は寒くて風が強いという地域特性がありますので、ガラスで覆いしっかり空調を整えます。これには、これからの時代にふさわしいエネルギーシステムを提案していきたいとも考えています。

農産物直売所を中心に、ある程度商品のストックを整え、前橋赤城の新鮮なものを皆さまに楽しんでもらう空間にしていきます。近隣2キロに既存温泉施設がありまして、残念ながら新たに温泉を掘ることはできません。しかし、炭酸泉などの温浴施設を作り、長距離移動やトラックのドライバーの疲れを癒していきます。前橋赤城銭湯というイメージです。

芝生広場は子どもが安心して遊べる空間にして、平日も子育て世代がゆっくりとくつろげるように考えています。休日には朝から新鮮な野菜が並ぶマルシェや地域芸能、コンサートもできたらよいと考えています。グランピング施設も考えています。単なるキャンプ施設ではもったいないので、前橋の食などがふんだんに楽しめるサービスを提供していくことで使命を果たしていきます。外周歩道は広くとっていまして、1周2キロほどのコースになります。ランや前橋が進めている自転車などのアクティビティも楽しめます。

農園もあります。自立型の発電機を入れますので、その排熱やCO2をうまく温室に入れて最適な環境で、自動制御されたスマートアグリについても実験的に行っていきます。井戸水を使って子どもが遊べる施設や、屋根付きのフットサルコートやバスケットコートも設けます。8月に開催される前橋花火大会も、キャンプをしながら楽しめる空間にできたら素敵だと思います。

今後の予定として、平成33年(2021年)夏ごろの全面開業を目指します。年明け1月からは本格的な設計に入ります。2019年12月に設計を完成し、2020年4月から造成着手をしていきます。今後、用地買収や文化財の調査が順調に進めば、スケジュールを早めることができる可能性もあります。

最後になりますが、日本一市民に愛される道の駅の実現に向け、多くの市民に道の駅への興味や愛着を持って関わっていただくことを目的に「前橋道の駅未来プロジェクト」を始動します。最初のプロジェクトは、郷土の森プロジェクトとして、開業に向けて道の駅を取り囲む郷土の森を市民の手で作り育てます。地域固有の植生を生かした種拾い、苗木育成、植樹を行い、苗や種を市民(育成サポーター)へ配布し育成して、開業前に道の駅へ植樹します。事業契約後に種拾いを実施し、来年度の前橋公園まつりにて、苗木配布・育成サポーター登録会を開催する予定です。

市長

いよいよ概要が見えてきました。民間の良い知恵を使い、前橋の隠された宝を磨き、発信していく。このようなお付き合いが、株式会社ロードステーション前橋上武とできることに期待しています。市民が新しいチャレンジを行う、そのための場所になってほしいと思います。

(4)前橋市職員採用試験における特別枠の試験結果

市長

今年度新設した「事務1(特別枠)」では、スポーツや海外での国際貢献活動などの経験を通じて培われた精神力や行動力を市政に発揮できる人を募集していました。対象年齢は35歳までです。受験状況は、若干名募集のところ、受験者数は28人、最終合格者数は2人でした。第三次試験まで実施し、総合的に判断した結果、JICA(ジャイカ)が実施している青年海外協力隊として派遣経験のある2人を最終合格者としました。両名とも平成31年度の採用を予定しています。できれば次回は、こんなことをしてきたのかと私たちが驚く経験を積んだ人に、前橋市政のためにチャレンジしてほしいと思います。

その他

国際交流スポーツコミュニティ「ワンワールド」

市長

JICA(ジャイカ)で国際経験を積んだ若者が、先週スポーツを通じて外国人とつながるワンワールドというフットサル大会を開催していました。留学生や前橋在住の外国人の横のつながりやコミュニティ、彼らの居所をつくっていきたいという思いの中で、個人で主催された大会です。私自身も、見学させていただきました。バングラデシュやネパール、モンゴルなど、たくさんの国の人が参加していました。主催者の方から、このイベントをもっと大きくしたい。そして、できれば新年から月数回開催したいという申し出を受けまして、本市も共催や後援で協力していきたいと考えています。前橋にある外国人の日本語学校や群馬大学に留学してくる学生などが、なにか一つの輪でつながればいいなと思います。その先には、この中で自転車の乗り方やごみの捨て方、地域とのコミュニティづくりなどの話ができるようになればいいなと考えています。

ワンワールド主催者

今回、ワンワールドという国際交流スポーツ大会を開催しました。今後も定期的に開催していきます。私はJICA(ジャイカ)ボランティア、青年海外協力隊の経験者です。昨年10月までの2年間、発展途上国でサッカー指導者として活動していました。その中で学んだことは、スポーツの力というものの大きさです。スポーツを通じて、人と人とのつながりができます。そこで新しい価値を見出し、協力を得ながら滞在した地域のことを知っていきました。その中で、どんどん地域のことを好きになりながら、現地で活動してきました。

帰国をして、日本に住む、前橋に住む外国人のために、今まで自分が経験したことを生かせないかという思いで、このイベントを開催しています。前橋に住む外国人は、現在約6,700人いると聞いています。そのような方たちが前橋市を好きになって、さらに群馬県や日本を好きになって、その後、世界中で活躍してもらえたらと思います。次は来月1月に、またフットサル大会の開催を予定しています。

前橋シネマハウス

年末年始も魅力的な映画を上映しています。ここでしか出会えない映画ばかりです。上映作品を選ぶ支配人のセンスが問われる部分です。ぜひ、前橋シネマハウスで、映画をご覧いただきたいと思います。

2 質疑応答

映画「カランコエの花」の舞台挨拶を開催します

記者

今回の作品の題材がLGBTという現在話題になっているものですが、実際に演じてみてLGBTについて伝えたいと思うことはどんなことですか。

映画「カランコエの花」出演者

私も、この作品に関わるまでLGBTという単語を知らなかったです。中川監督が、映画の中のように、作品を撮るにあたってLGBTの授業をしてくれました。実際に私のまわりには当事者があまりいなかったので、知識としての蓄積はありましたが、実感がわかない部分もありました。自分の役を演じてみて、周りの人と関わっていく中で、LGBTというくくりだけでなくて、あらゆる変わった人や特別だと思われている人を、拒否するのではなく受け入れる。LGBTに関わらず、そのようにしていかなければ良くないと思いました。

LGBTという単語が、一種の流行みたいな感じで色々なところで語られています。LGBTというくくりや言葉自体が古いとなるくらい、LGBTという存在が浸透してほしいと思います。LGBTという概念がなくなるぐらい、それは普通のこととなるぐらいの波紋が広がる一つのきっかけに、この映画がなるといいなと思います。

記者

東京都内ではすでに上映されているとのことでしたが、群馬県内では前橋が初めての上映でしょうか。

映画「カランコエの花」出演者

そうです。群馬県内では前橋が初上映です。

新たな道の駅の事業契約を締結しました

記者

特に力をいれている部分はどこでしょうか。

株式会社ロードステーション前橋上武 取締役

上武国道と国道17号の結節する場所で、全面交通量も期待ができます。駒寄スマートインターチェンジも新しくなりますので、休日の利用はかなり見込めると思います。首都圏に帰る人がここに寄っていくと考えると、物販は新鮮なものの提供ができればある程度良い道の駅になると思います。このような従来型の考えであればそれでよいのですが、今回はそれだけでは意味がありません。前橋赤城の体験、体感というところで、イベントに力を入れていきます。例えばスポーツと食、子育てと食のように、掛け算する考えのようなものができないかと考えています。

前橋市職員採用試験における特別枠の試験結果

記者

今回の最終合格者が2人とのことですが、この2人は前橋市出身者でしょうか。

職員課 課長補佐

現在は内定させていただいたという段階です。そのため、個人情報に関することはお答えするのが難しいところです。

記者

受験者数が28人とのことですが、JICA(ジャイカ)の経験者が多かったのでしょうか。

職員課 課長補佐

市長からも話があったとおり、スポーツや文化など多様な面で活躍された方からの応募がありました。

記者

今回の特別枠の募集にあたり、情報の周知はどのような形で行いましたか。

職員課 課長補佐

紙ベースの資料配布のほか、本市ホームページなどで周知を行いました。

案件以外の質問

○ 外国人人材の拡大

記者

本日午前中の閣議の中で、外国人人材の確保について新制度方針が決まりました。全国100カ所に外国人の相談窓口設けることですとか、介護や建設など14業種で来年4月からの5年間で最大34万5,150人の外国人労働者を受け入れることなどが決まりました。これについて、山本市長はどのような意見を持っていますか。

市長

経済界が人材不足への対策を最優先にした結果、政府として、このような早急な外国からの人材移入という判断に至ったものだと思います。私の考えとしては、シニアの世代の活躍や子育て中で仕事を諦めざるをえなかった方の職場復帰、あるいはAI(人工知能)やIOT、ICTによる新しい人材力の創出、ルーティーンワークからの解放による人材力の創出など、やるべきチャレンジはまだまだあると思っています。しかしながら、速やかに人材難へ対応をしていこうという政府の思いの必要性は、私も同様に感じています。だからこそ、これらを平行して行っていく必要があるのだろうと思います。前橋に来ている6,700人あまりの外国人は主にワーカーではなく、留学生ですが、彼らが日本に定着できるような太い政策も必要なのだろうと思います。

記者

太い政策とは、具体的にどのような意味ですか。

市長

長期的な視野を持った政策ということです。今日的な課題にすぐに対処することも必要ですが、それ以上に色々なやり方によって人材を作り上げていく、育てていくという取り組みが同時に必要だと思っています。外国人人材に頼ることもそうですが、家事や介護から解放されることによって、職業人として復帰できる人もいるでしょう。あるいはアシストシステムがあれば、まだまだ頑張れるシニア人材の知恵もあるでしょう。ないものねだりで外国からもってくるばかりではなくて、今ここにある人材をブラッシュアップして、育てていくというチャレンジも一方では必要だろうと思っています。

(以上で終了)

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更新日:2019年02月07日