定例記者会見概要版(令和3年10月15日開催)

令和3年10月15日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和3年10月15日(金曜日)午後2時~3時10分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1) 全国初!まちづくり分野にソーシャル・インパクト・ボンド導入

(市長)

まちづくり分野において、あらかじめ定めた成果指標の達成具合に応じて支払いを行う成果連動型民間委託契約を9月に締結しました。
この事業実施にあたり、民間資金の活用による信託方式でのソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)のスキームを構築したので担当者より説明します。
全国で健康・福祉関連事業でSIBを導入している自治体はありますが、まちづくり分野におけるSIBの導入は全国初となります。

(MDC理事)

MDCは、中心市街地の広瀬川河畔において前橋アーバンデザインのモデルプロジェクトとして、前橋らしさを象徴するレンガを用いた河畔緑地整備の官民連携の取り組みとして「まえばしレンガプロジェクト」や前橋市のデザインに合致している店舗に助成をするといった事業等を行っていますが、今回まちづくり事業の一環としてのSIB導入事業を前橋市より受託しました。

(MDC担当者)

通常、市役所からの委託業務というのは、請負った業者等が仕様書に基づき業務を忠実に実行するものですが、にぎわいの創出というような抽象的な業務内容に対して、成果の幅に応じて評価をしていただくという成果連動型の委託業務を、ソーシャル・インパクト・ボンドにより実施するものですが、通常の市と受託者だけの関係だけではなく、信託会社に間に入ってもらうことで、投資家からの資金を管理、運用してもらうことになります。
具体的には、MDCが行うまちづくりに対して第一生命株式会社、すみれ地域信託株式会社との合意を得て信託方式でのSIBの事業実施スキームを構築しました。
MDCでは前橋市アーバンデザインの推進ということで、馬場川通りの河川歩道整備やまちづくりのITツールづくり、レンガプロジェクトのような事業、まちづくりセミナー等を開催していますが、新しいまちづくり手法としてのSIBを国内で初めてまちづくり分野で実施するものです。スケジュールとしては既に契約期間に入っており、令和3年9月から令和5年度までの2年半の事業となります。
現在の馬場川通りの歩行者通行量を指標として設定し、事業を行う前後で人の通行量の増加を評価してもらうことになります。
1回目の社会実験としては、馬場川通りの車道を10月29日から31日までの間、ビジネス車両以外を原則車両通行止めにして、歩行者がゆっくりくつろげる街並みを創り出すという取り組みを行います。
なお、馬場川通りはK’BIX元気21まえばしから中央通りまでの動線となりますが、中央通りでは、遊具を設置して中央通りアーケードを公園にする出張るなぱあくという企画を行います。このような取り組みを、契約期間である2年半の間積み重ねて馬場川通りのにぎわいを創出するということが今回のSIB事業の詳細となります。

(第一生命保険株式会社群馬支社長)

MDCが地域の声を聞きながら民間主導で進めている前橋市中心市街地の活性化について非常に感銘を受けたので参画することとなりました。
また、SIB事業投資後においては、資金提供者という立場でモニタリング等を通じて本事業の着実な遂行を支援していきたいと考えています。

(すみれ地域信託株式会社代表取締役会長)

今回のSIB事業に信託という分野で参画いたします。
投資家である第一生命株式会社からの大切な資金を安全安心にお預かりして、この事業が完了するまで責任をもって財産管理や運用を行います。

(2) チェアリングinMAESOU(総合運動公園)を開催します

(市長)

前橋総合運動公園で初めてのイベントとなる「チェアリングinMAESOU」を開催します。
詳細については、担当者より説明します。

(前橋市まちづくり公社担当)

前橋総合運動公園では、11月13日(土曜日)に「チェアリングinMAESOU」を開催します。チェアリングとは、アウトドア用椅子や折りたたみ椅子を持ち歩き、野外で自分のお気に入りの場所に座りくつろぐ行為の造語です。チェアリングinMAESOUでは参加者に自前の椅子を持ってきていただき、ソーシャルディスタンスを保ちつつ、思い思いの場所でのんびりと豊かな自然を楽しんでいただくイベントです。
会場は総合運動公園内の南西に位置する自由広場と芝生広場でステージイベントやワークショップ、フードトラック等を行い、日野備巧コミュニティプール南の芝生広場で10人から14人くらいが一度に入れるテントサウナと、どこでも簡単に設置ができる4人から6人くらいが一度に入れるサウナを設置し、イベント参加者に実際に体験してもらいます。

(3) スーパーシティ構想の再提案を申請します

(市長)

スーパーシティ構想について、本日、内閣府地方創生推進事務局に、本市のスーパーシティ構想について再提出をします。
詳細については、担当より説明します。

(未来政策課長)

今回の再提案については、4月16日に提出した後に、国のスーパーシティ型国家戦略特別区域の区域指定に関する専門調査会が開催され、大胆な規制改革が乏しいことやサービス中心でなくプラットフォーム志向が重要といった指摘があり、申請した31の全ての提案団体に対し、規制改革等について再提案を求められたことによるものです。
本市の再提案については、4月16日に提出した提案書をベースに大胆な規制改革項目を盛り込んだ提案内容となっています。

(4)その他

県都まえばし泊まって応援1,000円クーポン・マエテクまるっと回遊キャンペーン第二弾

(市長)

県都まえばし泊まって応援1,000円クーポンは、新型コロナウイルス感染拡大のため、4月29日から中止していましたが、第3弾「愛郷ぐんまプロジェクト」の再開に合わせて、今日から、クーポンの交付を再開します。
また、「マエテクまるっと回遊キャンペーン第二弾」を開催中です。
12月31日までに、マエテク参加飲食店を巡り、店舗名と税込み2,500円以上の利用がわかるレシートをスマホで撮影してメールで応募すると500円分の電子クーポン券をプレゼントしています。

新型コロナワクチン接種の進捗状況等について

(市長)

最新の予約状況を踏まえた接種見込率は市民全体で87.2パーセントとなっています。この割合からみても、ワクチン接種を希望する方の接種は11月末までで完了できると考えています。

2 質疑応答

全国初!まちづくり分野にソーシャル・インパクト・ボンド導入

(記者)

先ほどの、社会実験の説明の中で車の通行量を極力減らして歩行者通行量の増加を測定するとのことでしたが、成果測定のタイミングと社会実験を行う意義について教えてください。

(市街地整備課担当)

成果測定のタイミングについてですが、日常的に馬場川通りにおける歩行者通行量がどのようになっているのか中間報告ということで進捗状況の確認を行い、最終的な委託料の支払いに直結する成果測定については、事業期間が終了する令和6年2月の1か月間の歩行者通行量の合計が成果連動の指標となっていますので、ひとつの社会実験で一時的に歩行者通行量が増えたとしても対象としません。
なお、社会実験を開催する意義としては、実験的に車両の通行を極力制限することで歩行者通行量等の変化に基づき、まちのにぎわい創出や自動車交通のあり方等の議論のきっかけになればと考えています。

(記者)

基準となる成果連動の指標となる歩行者通行量はいつの時点となるのでしょうか。
また、目標となる歩行者交通量について教えてください。

(市街地整備課担当)

過去のデータにより新型コロナウイルス感染症の影響を考慮した標準的な歩行者通行量をベースラインと設定します。

(記者)

指標については、歩行者通行量の設定があるということでよろしいのでしょうか。

(市街地整備課担当者)

4段階評価となっており、A評価については45,915人以上、B評価については43,663人以上、C評価については41,411人以上、D評価については41,410人以上となっています。

(記者)

本事業に係る予算の財源について教えてください。

(市街地整備課担当者)

全体事業費の約半分については、内閣府及び国土交通省からの国費を活用します。

(記者)

県内で、まちづくり分野以外でSIBを導入している自治体はあるのでしょうか。

(市街地整備課)

県内自治体でSIBを導入しているという話は聞いたことはありません。

(記者)

指標となる歩行者通行量については、社会実験を行う馬場川通りだけでよろしいのでしょうか。

(市街地整備課担当者)

そのとおりです。

(記者)

まちづくり分野以外でのSIBの導入事業というのは、どのようなものがあるのでしょうか。

(第一生命保険株式会社担当者)

ヘルスケア分野での導入が全国的にも多いと認識しています。

(記者)

まちづくり分野でSIBを導入するメリットを教えてください。

(市長)

沢山の方々に当事者として関わってもらえるということがメリットとして大きいと思います。

(記者)

具体的な実施内容等を詳しく教えてください。

(MDC担当者)

従来型の委託事業だと仕様書にある実施内容や回数等を受託者が忠実に実行することになりますが、今回の事業においては、契約期間の2年半においてMDCがあらゆる手段を用いて令和6年2月の馬場川通りの歩行者通行量を増加させることになります。
なお、前橋市と最低限の約束としては、まちづくりの勉強会を3年間に渡り継続することと今年の10月と来年に社会実験を開催するこにとなっています。

(記者)

太陽の会が3億円寄付して、馬場川通りの河川歩道公園整備をこれから行うと思いますが、このことによるにぎわいの創出や歩行者通行量の増加もカウントするのでしょうか。

(MDC担当者)

馬場川通りには、既に色々なプレーヤーが新しい事業のチャレンジを行っていますし、太陽の会の寄付による馬場川通りの河川歩道公園整備も含めて、にぎわいの創出という成果を出す一連のアクションだと思っています。

チェアリングinMAESOU(総合運動公園)を開催します

(記者)

イベントを開催するきっかけを教えてください。

(前橋市まちづくり公社担当者)

前橋総合運動公園の認知度の向上と、コロナ禍で外出を控えていた人達に広い空間を有効に使ってもらえるということでイベントを企画しました。

スーパーシティ構想の再提案を申請します

(記者)

再提出後に、提案した31全ての提案団体が採択されるのでしょうか。
また、今後の国のスケジュールや選定時期はいつ頃になるのでしょうか。

(未来政策課長)

もともと採択されるのは5団体程度といわれています。
なお、国に確認したところ、今後のスケジュール及び選定時期については未定です。

(記者)

4月16日に提出した提案書から新しく追加した提案内容で力を入れている部分について教えてください。

(未来政策課長)

4月16日に提出した提案書においても、前橋市はサービス中心ではなくプラットフォーム志向で提案していると認識していたのですが、国の専門調査会委員にはそのプラットフォーム志向の部分が十分伝わっていなかったということが分かりました。
そこで、今回提出する提案書については、前回提出した提案書を再校正して、まえばしID・デジタル市民権・株式会社めぶくグラウンドの3つの構成要素からなる、まえばしデジタル自治プラットフォームを構築することが伝わるように「まえばしデジタル自治圏」という新しい言葉を追加しました。

(記者)

提案内容として大きな変更はないということでいいのでしょうか。

(未来政策課長)

提案書の見せ方として、規制改革を大きく前面に出して提案書を再校正したということになります。

(記者)

スーパーシティ構想の3つの構成要素である、まえばしID・デジタル市民権・株式会社前橋めぶくグラウンドのうち、デジタル市民権について教えてください。

(未来政策課長)

簡単にいえば、まえばしIDを使いデジタル住民投票を行うことが可能になると考えていただければと思います。

(記者)

規制改革のうち、交通分野のレベル4自動車運転、ライドシェアの自動運転とは具体的にどのような車両をイメージしているのでしょうか。

(未来政策課長)

全ての車両をイメージしています。

 

その他

質疑応答なし

 

 

(以上で終了。)

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更新日:2021年11月02日