定例記者会見概要版(令和4年4月26日開催)

令和4年4月26日に開催された定例記者会見の要旨です。

日時

令和4年4月26日(水曜日)午後2時~2時40分

会場

市役所 4階 庁議室

動画配信(前橋市公式ユーチューブ)

1 案件説明

(1) 「前橋の刀工と刀剣‐前橋藩ゆかりの刀-」を開催します

(市長)

「歴史都市まえばし」として、刀剣の展示会を開催します。前橋は四大名家が基を築きました。その一つ、酒井雅楽頭家に関係する刀剣を展示します。また、本市には高橋恒巌さんという刀工が鍛錬場を営んでいます。高橋恒巌さんが行う銘切りも皆さんに見ていただきたいと思います。希望者には、金属プレートに文字を刻んだ物をプレゼントする企画もあります。

企画展の詳細について、担当者から説明いたします。

(文化財保護課長)

粕川歴史民俗資料館で令和4年度春期企画展として「前橋の刀工と刀剣‐前橋藩ゆかりの刀‐」を開催します。市が所蔵する近年寄付を受けた刀を中心に、県立歴史博物館等が所蔵する刀も借用し、前橋藩にゆかりのある刀工の作品や、旧藩主が所蔵していた刀等を展示します。

先ほど市長が話したとおり、酒井家に関わる刀や松平家に関わる甲冑等の展示も行います。開催期間は4月28日(木曜日)から9月4日(日曜日)までで、月曜日と火曜日は休館、ゴールデンウイーク期間中は連日開館予定です。また、6月19日(日曜日)は本市で唯一の刀鍛冶である、高橋恒巌さんの作品展示や銘切りの実演を行います。

銘切りとは、刀の根本に(たがね)を使って名前や住まいを刻むものです。今回は、金属製のプレートに希望者が希望する文字を、高橋さんが打ち込みます。

(2) 前橋テルサ活用事業に関する事業者公募を実施します

(市長)

行財政改革の一環で、市が所有する前橋テルサの民間移譲について、要綱が整いましたので、報告をさせていただきます。要綱の内容について担当者から説明いたします。

(産業政策課担当者)

前橋テルサは勤労者福祉施設として、平成4年に設置してから今年で30年が経過します。これまでの間、中心市街地の状況や市民ニーズをはじめ、施設を取り巻く環境も大きく変化してきました。このような状況により、施設運営のさらなる効率化を図るために前橋市行財政推進計画に基づき民間活力導入の可能性を検討してきました。

これまでに市民ニーズの把握や民間事業者による活用の実現性を探った結果、民間活力導入の可能性を確認できたことから、市の財政負担の縮減と中心市街地のさらなる活性化に資することを目的に、民間活力の導入に向けた事業者公募を実施します。

事業手法は定期建物賃貸借契約による建物の1棟一括の賃貸か、土地建物の売却のいずれかを選択し提案をいただきます。

また、今回の公募はテルサの土地建物全体を対象としていて、一部のみの活用の提案はできません。

主な公募条件を説明します。詳細は27日に公表する事業者公募要項で確認ください。共通の条件について、提案事業は、賃貸で定める貸付開始または売買に伴う引き渡しから原則2年以内に開始することとし、事業開始日から10年以上継続していただきます。また、令和元年度に実施した市民アンケ―トの結果で充実要望の高かった「人が集まるイベント・仕掛け」や「フィットネス・プールの機能維持」に配慮した提案をしていただきます。貸付の条件について、貸付期間は10年以上20年以内で、賃貸借料の基準額は土地建物合計で税抜き月額546万円です。譲渡および賃貸に関する制限として、賃借権全部または一部を、第三者に譲渡することはできません。転売しようとする場合は、事前に書面により市の承諾を受けることになります。売却の条件について、売却基準額は土地建物合計で税抜き2億8424万3,000円になります。建物の解体に関する制限について、提案事業の開始から10年を経過するまでは、建物の解体を認めません。転売についても、10年を経過するまでの間は土地建物の全部または一部を転売することはできません。

これらの条件で提案されたものを、外部委員や市職員で構成される審査委員会で審査し、優先交渉権者を選考します。審査項目は、活用内容や地域貢献等の内容評価、事業スケジュール、事業運営の確実性・継続性等の確実性評価、賃貸料提案価格または土地建物購入提案価格を基にした価格評価に基づいて審査します。

最後にスケジュールについてです。

4月27日(水曜日)にホームページで公募要項を公開します。その後、応募登録申請期間を経て、7月8日(金曜日)まで企画提案書を受け付けます。一次の書類審査、二次のプレゼン審査を経て、9月下旬頃には優先交渉権者が決定する見込みです。

その後、協議調整・基本協定仮契約等の締結を経て、12月の議会で議決された後、令和5年4月に定期建物賃貸借契約による貸付期間の開始または土地手物売買契約による引き渡しとなります。

2 質疑応答

「前橋の刀工と刀剣‐前橋藩ゆかりの刀‐」を開催します

(記者)

今回の刀剣展示は何年ぶりになるのでしょうか。開催の周期は決まっているのでしょうか。

(文化財保護課長)

前回は平成30年の春に開催しました。周期は特にありません。今回は新たな刀剣の寄付等で所蔵品も増えたため、開催することとなりました。

(記者)

今回の見どころは脇差の一振りになるのでしょうか。

(文化財保護課長)

そのとおりです。酒井阿波守家の脇差で、肥前忠吉の作品と言われています。また、寄付を受けた、山口武曹家所蔵の刀で、藤原忠廣の作品も展示します。

(記者)

山口武曹家というのは、前橋藩の藩士でしょうか。

(文化財保護課長)

そのとおりです。

(記者)

展示品の伝承やエピソード等の史料はありますか。

(文化財保護課長)

後日、配布します。

(記者)

刀工の高橋恒巌さんの正確な名前の読み方を教えてください。

(文化財保護課長)

たかはしつねよしさんです。

(記者)

銘切りについて詳しく教えてください。

(文化財保護課長)

事前申込制で、希望する言葉を高橋さんが金属製のプレートに打ち込みます。高橋さんが作成したものをお配りします。実演の見学は無料です。銘切りは有料で、参加費は1,500円です。抽選で30人が対象ですが、余裕があれば若干当日受け付けも行う予定です。申し込みは5月23日(月曜日)までに往復ハガキで、文化財保護課に申し込んでください。

前橋テルサ活用事業に関する事業者公募を実施します

(記者)

民間活力の導入を検討したきっかけは、施設の維持管理費の赤字が重なったことを受けてということでよろしいのでしょうか。

(産業政策課担当者)

そのとおりです。前橋テルサは公共施設として運営してきましたが、多額の修繕費等もあり、年間2億円を超える財政負担が生じています。また、今後、中心市街地も再開発が進むため、色々な面で民間活力を導入して、財政負担の縮減と中心市街地の活性化を図る必要があることから、前橋テルサにも民間活力を導入することが最適な手段と考え、前橋テルサ活用事業に関する事業者公募を行うものです。

(記者)

市民へのアンケートは、どのくらいの回答があったのでしょうか。

(産業政策課担当者)

約1,200件の回答がありました。

(記者)

市民アンケートの回答を踏まえて、民間活力の導入による活用がふさわしいであろうと判断された理由を教えてください。

(産業政策課担当者)

市民アンケートの回答で「人が集まるイベント・仕掛け」「フィットネス・プールの機能維持」の要望が高いことが分かりました。イベントや仕掛けは、民間事業者の力を使うことでより魅力的なものができると思います。また、プール・フィットネスについては、民間の施設が現在たくさんあるため、民間事業者の力を使って今の形を残すのか、機能を充実させたものにするのか等のアイデアをもらい、よりよい運営の手法を選択したいと考えています。

(記者)

審査委員会を構成する委員について教えてください。

(産業政策課担当者)

中小企業診断士や、まちなかの活性化につながる提案を判断いただける商工会議所をはじめとしたまちなかについて知見のある方を選定したいと考えております。この他に、地元自治会の方々や市の職員が担う予定です。

(記者)

売却や解体は認めないということですが、例えばプール設備の充実といった、改築・改修は可能なのでしょうか。

(産業政策課担当者)

施設の改築等は特段制限を設けていません。

賃貸については、建物の構造的に問題のあるような改修等はできませんが、影響のない範囲なら改修は可能です。

(記者)

フィットネスやプールの機能維持は条件なのでしょうか。それとも、市の要望なのでしょうか。

(産業政策課担当者)

フィットネスやプールの機能維持は市民アンケートの結果によるもので、できる限り反映したいと考えています。しかし、絶対条件としてしまうと、事業者にとってのハードルが高くなることが考えられるため、市民ニーズに配慮した提案をいただければと思います。フィットネスやプールの機能維持への配慮がされた提案については、採点時に少し点数を評価する等、審査方法を検討したいと思います。

(記者)

現在入っているテナントの扱いはどうなるのでしょうか。

(産業政策課担当者)

この検討を進めるに当たって、説明をさせていただきました。現在のテナントは別の場所に移っていただくということで協議を進めています。

(記者)

優先交渉権者は1社のみでしょうか。

(産業政策課担当者)

優先交渉権者は1社となります。まとまらない場合には、次順位者の事業者と協議を行います。

(記者)

企画提案書は産業政策課に提出するということでよろしいのでしょうか。

(産業政策課担当者)

そのとおりです。

(記者)

前橋テルサへ年間2億円以上の財政負担を行っているとのことですが、全額市費で負担しているのでしょうか。また、何年度に2億円となったのでしょうか。

(産業政策課担当者)

全額市費で前橋テルサへ財政負担を行っています。

令和3年度については、まだ決算前ですが、まちづくり公社への指定管理料だけで2億2,000万円~2億3,000万円、駐車場の使用料の減免分として3,000万円~4,000万円となっており、合計で約2億6,000万円の財政負担額になると思われます。

(記者)

駐車場の使用料の減免について詳細を教えてください。

(産業政策課担当者)

前橋テルサ利用者の駐車場使用料については、減免処理を行い市が負担しています。

(記者)

これまで累計でどの程度市の税金が投入されたことになるのでしょうか。

(産業政策課担当者)

赤字は平均して約2億円程度、毎年発生するので、30年間として約60億円となります。

(記者)

あすの公募要項で追加する大きな情報があれば教えてください。

(産業政策課担当者)

賃貸の場合は市がオーナーになるので、オーナーと事業者で改修を行う部分のすみ分け等を細かく記載しています。売却の場合は、条件に違反した場合の違約金や買戻し等の条項について記載しています。

(記者)

売却時の違約金はいくらなのでしょうか。

(産業政策課担当者)

売却の基準額の100分の30で、約1億円程度になります。

(記者)

貸付・売却に関わらず、改築や改修が許容されるとのことですが、どの程度まで許容されるのでしょうか。基準があれば教えてください。

(産業政策課担当者)

基準等はありませんが、要項では、建物の構造に重大な影響を与えない改修であれば認めることとなっています。

(記者)

事業者からの提案内容として、想定されるものはありますか。

(産業政策課担当者)

これまでの事業者への調査だと、ホテル機能の充実や、より健康増進的な部分を強調した施設等の提案が来る可能性はあると思います。

(記者)

条件に合う応募がない場合は、市による維持が続くということでしょうか。

(産業政策課担当者)

事業者公募による提案がなく、次の運営者が決まらない場合は、一時閉館する可能性も考えております。

(記者)

新たな事業者に期待すること等はありますか。

(市長)

新たな事業者に期待していることは2つあります。

1つは財政的な経営健全となること。もう1つは、公とは違う民間の視点によって、まちのにぎわいの創出につなげてもらうことです。

(記者)

スズラン百貨店の再開発計画との整合性等、全体のビジョンはあるのでしょうか。

(市長)

全体のビジョンはありませんが、スズラン百貨店の再開発という8年後の完成形が見えてくるもの等を前提に、公募の審査点数にも加点していきます。審査を行う中で色々な整合性を担保しながら最適な事業提案を選びたいと思います。

(以上で終了。)

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更新日:2022年05月24日