定例記者会見概要版(令和5年3月28日開催)
令和5年3月28日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和5年3月28日(火曜日)午後2時~3時30分
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
1 案件説明
(1) 株式会社群馬銀行・株式会社東和銀行と「前橋の教育への遺贈寄附・相続寄附に関する協定」を締結しました
案件1の資料のとおり
(2) パキスタン大規模洪水に伴う緊急物資支援を行います
(市長)
昨年8月にパキスタンで発生したモンスーンによる豪雨と先進国の環境破壊による氷河の融解により大規模洪水に見舞われたパキスタンへの災害復興支援についてです。実は前橋市とパキスタンは人材交流について、多くの連携を行っております。プログラミングなどの技術者の多くがインドやパキスタンの大学から輩出されており、その関係で日本通信やクライム等、前橋市と関わりのある企業がパキスタンとの友好の懸け橋となっています。
今回、株式会社クスリのマルエの協力により、取引企業等に呼びかけて多くの支援物資が集まりました。集まった支援物資は日本トーターグリーンドーム前橋で保管しているところであり、いよいよ日本パキスタン経済文化協会共同会長のアセフ氏の尽力により、パキスタンに届けられることとなりました。
(スマートシティ推進監)
パキスタンの洪水について、モンスーンによるものもありますが、先進国による環境破壊で氷河が融解していることも原因だろうといわれています。
前橋市は、人材の活用と、デジタル推進の中でパキスタンの皆さんと連携しています。特に、前橋市が今回、令和5年度のデジタル田園都市国家構想推進交付金の対象となっている、ウェブを使った「共助」社会づくりが一番の特徴になっています。そういった意味でも、今回のパキスタン支援に手を挙げた形になります。
先日リリースした、前橋市のデジタル田園都市国家構想推進交付金を受けた事業が、助け合い掲示板となっています。助けたい人と助けてもらいたい人がマッチングすると「共助」ポイントがもらえるものです。こういったものがあり、前橋市が今進めようとしている「共助」に重点を置いて今回の支援するものです。
(日本パキスタン経済文化協会共同会長 アセフ氏)
パキスタンに対して気遣う心に、感謝を申し上げます。日本通信の福田氏、プライムの金井氏、クスリのマルエの江黒氏より、たくさんの支援をいただき本当にありがとうございます。
パキスタンの大規模洪水の発災から半年以上が経ちました。まだまだ現地では3,300万人以上が困っています。このような中、支援物資が日本からパキスタンの皆さんに届けられることとなり、本当に素晴らしいことだと思います。
私の考えでは、今回は物だけではなく、日本人や日本という国の考えること、気持ちの面も、パキスタンの人々に伝わると思います。今後、こうしたサポートがパキスタンと日本の間のひとつの架け橋にもなり、新しい関係が始まるものと私は思います。
(クスリのマルエ・会長 江黒氏)
支援物資となる商品は、市長の呼び掛けに急遽対応して、メーカーの協力よって揃えられたものです。私たちドラッグストアは協会を持っています。東日本大震災の時に交通網が寸断され、商品はあるが運べない状態になりました。それを協会が、横浜港からの船便で協力して薬を運びました。こうしたこともあり、緊急的な対応もとれる体制ができていて、メーカーにも快く引き受けてもらい、商品が集まりました。当社は地元企業なので、これからも協力していきたいと思います。
(クライム・代表取締役社長 金井氏)
株式会社クスリのマルエの呼びかけにより多くの支援物資を提供していただきました。その支援物資を、前橋市出身の福田氏と当社で、パキスタンに輸送します。
このような経緯になった前段をお話しします。新型コロナの流行前に、パキスタン大使が前橋市長を訪問したことがありました。パキスタンの人口は約2憶5千人となっており、驚くのは平均年齢が23・24歳と非常に若くなっています。そして、インドと同様に理数系の人たちが多く、3桁の掛け算を暗算できるようなエンジニアにとって非常に有力な国となっています。
プログラマやエンジニアが豊富にいるパキスタンに対して、日本は、日本全体でエンジニアが不足しています。前橋市でも、これからデジタル田園都市国家構想を実現する中でエンジニア不足になると予想されます。当社は現在、日本のエンジニアを採用していますが、日本人だけではなく、前橋市とパキスタンの特にイスラマバードと友好関係を結び、優秀なエンジニアに日本のシステムの開発を手伝ってもらいたいという思いがあります。
現在もパキスタンは国土の3分の1が水没していて、まだなお復興が進んでいない状況にあります。日本ではウクライナの話が話題になっていて埋もれてしまっているのですが、パキスタンも非常に大変な状況なので支援したいということで、今回の話になりました。これを契機に、今後エンジニアの協力も得られるような関係が作れればという思いで協力した次第です。
(日本通信取締役社長・前橋工科大理事長 福田氏)
アシフ氏とは長い友人付き合いをしていて、2019年2月、新型コロナウイルス感染症が流行する直前にパキスタンに伺いました。そこで7人の大臣とデジタル化について協議し、その時のプロジェクトの一端が、実はその後に「まえばしID」、「めぶくID」となりました。元々はパキスタンでIDを作ろうとしていたのがきっかけとなっていたのです。
前橋市のまちづくりにおいて「共助」ということを真剣に考え続けています。英語で「Dare to care」という表現があります。この意味は、あなたを助けることを、手を差し伸べることを許してくださいというものです。英語の表現の中ではこの「Dare to care」は非常に重要視されているのですが、残念なことに、ある統計では「Dare to care」について日本が非常に低い状態になっているといわれています。昔の日本はそうではなかったはずだと思います。現在は、例えば困っている人がいたら、声を掛けることが失礼になるのではと思う人もいます。「共助」とは、そうではないと思います。手を差し伸べる側が重要なのだと議論してきました。それが自然にできるよう、デジタル技術も使って実現したいと動いています。
パキスタンは昨年の夏に大洪水で被災し、今も3,000万人の人が避難しています。前橋市の人口の100倍です。そんな人々が今も困っている状態なのです。これに対して、日本ではウクライナの戦争など、別のところに注目が集まっていて、パキスタンの件は忘れ去られています。そんな時に、前橋市長と話した際「ウクライナも大事だけど、パキスタンに対しても何かできないかな」と前橋市長がつぶやいていたのです。それを受けて、みんなと動き、アシフ氏に相談してパキスタン政府と関わってもらい衛生関係の支援物資を搬送することになりました。
前橋市からも、たくさんの備蓄品用意してもらい、現在は日本トーターグリーンドーム前橋で保管しています。前橋市がパキスタン支援のために立ち上がったことで、県や国などが、何かできることはないかと思ってもらい、「共助」を地域に浸透させたいと思います。
共助のまちを作っている前橋市だからこそ、共助は前橋市民だけでなく、世界に向けても必要なことだろうと思います。パキスタンは温暖化の犠牲者でもあるため、自分も含めて課題の一端は担っているのだと思います。
(3) 山下セレクション事業を支援します
(市長)
山下農園の山下氏は、フランスのシェフなら知らない人はいない農家です。その山下さんが、日本で「これはうまい」という野菜をフランスの中央市場、日本でいう築地のようなランジスマーケットで、シェフの皆さんに対して山下氏が保証する「山下セレクション」として販売します。これから日本中で募集する事務局が前橋市ということです。
山下氏は、アカデミアヤマシタという日本料理学校をフランスで開校しています。また、元々フランスの日本語学校のサポーターだったのですが、日本の教育をフランスまでオンラインで届けられないかと、日本通信の福田氏に依頼があり、そこから私とのご縁も始まりました。
(スマートシティ推進監)
山下氏は、情熱大陸やカンブリア宮殿といった番組など、色々なメディアに出ています。世界で一番高い野菜、世界で一番美味しい野菜を、フランスの三ツ星レストランに卸しているフランスで有名な日本人です。
山下氏が2021年に前橋市を訪問した時から、世界中の日本語学校を「めぶくID」でなんとかしたいという話や、アカデミアヤマシタを作りたいという話、日本で作った美味しい野菜を世界で一番有名なランジスマーケットに出荷したい、日本の農業の活性化を図りたいという話がありました。
その話を聞いて、山下氏とどういう仕組みでアクションするのかを考えた時に、日本の各地域の有名なレストランのシェフが選んだ野菜を、山下セレクションとして出そうという形を取りました。その第一弾が、白井屋ザ・レストランのシェフである片山氏が選んだ、良農園の伊能氏が作る野菜です。
(山下農園 山下朝史氏(Zoomで出席))
日本とフランスの文化の交流を図りたい、それを色んな形でやってきました。おそらく、唯一成功した文化交流は、日本料理とフランス料理の巡り合いだと思います。日本料理がフランス料理に紹介されたことで、従来のフランス料理が大きく変わって、現在の形になりました。それが世界のスタンダードになっています。きっかけになったのは日本料理なのです。野菜にもそのようなポテンシャルがあるのではないかと考えていて、日本の農家が一生懸命作った野菜を、フランス料理界に紹介することで、フランス料理がさらに進歩していくのではと考え、このような話になりました。
(白井屋・ザ・レストラン 片山氏)
この事業に参加でき、非常に光栄に思います。実は10数年前、パリで修行していた時に修行先のレストランを紹介し、導いてくれた人が山下氏でした。10数年が経ち、まさかこのような形で巡り合い、一緒に新しいことを始められるのを、シェフとして光栄に思います。
フランスのランジスは憧れの市場です。フランスにいた頃、休みの度に行っていた思い入れのあるランジスに、地元で付き合いのある良農園の野菜を提供できる。また、これが知人のシェフを通して日本に広まったり、日本全国のシェフが推薦する生産者の野菜がフランス・パリに届いたりすることは、すごくワクワクするので、喜んで参加させていただきました。
(良農園 伊能氏)
片山氏とは白井屋ホテルがオープンする前から付き合いがあり、今回このような形で参加できることはすごく光栄に思っています。
どんな野菜を作っているのかを少しお話しします。先日オープンした道の駅まえばし赤城の周辺を拠点に作業しています。年間耕作面積は20ヘクタール、80から100種類の多品目で一般野菜からイタリアン野菜等を栽培しています。
当社ではおいしいものを栽培することをモットーにして、それを飲食店やスーパーなどで販売して、皆さんに食してもらいたいと思って、顔が見える販売を行っています。
(日本通信取締役社長・工科大理事長 福田氏)
私は山下氏とも大変長い友人付き合いがあり、パリに行った時に山下氏が卸している三ツ星シェフの店に行くと、確かに山下氏の野菜なしにはこのメニューは完成しないというような食事を何度も味わってきました。
山下氏は昔からずっと農業やっているわけではありません。盆栽の事業をやっていたものの盗まれてしまいました。その後に、野菜を作ろうということで農業を始めました。山下氏の一番尊敬している部分は、下から上がっていくのではなく、頂点を最初から狙わないと駄目だといって、作った野菜を最初から三ツ星のシェフのところでしか売ろうとしなかったことです。それをずっと繰り返して売れるようになって、今があります。山下氏の精神は、我々みんなが受け継いでいかないといけないと思います。
現在、国としても日本の素晴らしい農産物畜産物の輸出に力を入れていますが、アジアの国々に一生懸命売りに行っているのです。そうではなくて、マーケティング的なセンスからすれば、世界で一番厳しい、一番要求水準の高い、一番舌が肥えている場所がランジスマーケットなので、そこに出していこうじゃないかという話です。そこで売れ始めたら、世界の色々な国から買われるようになり、その動きを作らなければ、日本の農畜産物の本当の良さは伝わらないと思います。それを、山下氏というブランドの、ある意味サブブランドとして「山下セレクション」を作ってもらい、そこに片山氏のようなシェフが選ぶ農家の良い野菜を集めて出品し、世界で一番のマーケットを目指すことが、最終的には農畜産業の底上げになるのではないかという試みです。それをぜひ前橋市からスタートしていこうというのが、今回のプロジェクトです。山下氏の考えを前橋市長と話す中で意気投合して、ぜひやろうということで今日を迎えています。ぜひ皆さんにこの活動に支援をいただきたいと思います。
(4) 「まえばしまちなかるた」を作成しました
(市長)
まえばしまちなかるたを若者たちが作成しました。街の中にある色々なお店を発掘し、その印象をかるたにしたというものです。絵札はまだ20枚です。これからもっと広がってくるのではと期待しています。
(NEXT Generation 高橋氏)
事業趣旨と事業内容について説明します。まちなか紹介パンフレット制作プロジェクトは、制作に携わった高校生が本事業を通してまちなかの魅力を発見すること、またそれらを同世代の若者に向けて発信することで、多くの若者がまちなかを知り、訪れることを狙って実施しています。
高校生が同世代に向けてまちなかの魅力を発信することをコンセプトとしたため、私たち事務局は進捗状況の管理などのサポートに徹し、取材やパンフレットの制作については高校生が主体となって取り組みました。
今回の事業を行うにあたり、当法人が運営している前橋市高校生学習室で参加者を募集したところ、8人の高校生が参加しました。まちなかの飲食店など20か所を訪問・取材し、A6サイズで48ページのパンフレットにまとめました。制作したパンフレットは、協力店や前橋市高校生学習室など、高校生が訪れる場所に設置予定です。また、前橋市まちづくり公社にはパンフレット制作にかかる費用を負担してもらい、まちなかに関する情報提供や店舗を取材するのにあたり情報提供も受けました。
(高崎健康福祉大学高崎高校2年 岩木さん)
私がこの活動に参加しようと思ったきっかけは、将来企画に関わる仕事をしたいと考えているので、このプロジェクトでその体験ができると思ったからです。また、前橋市のまちなかにどんなお店があるのかを知って、周りの高校生に同じ高校生の目線で伝えられるいい機会だと思ったので参加しました。
パンフレットを作る上で、上毛かるたをモチーフに和の要素を持ちつつ、今の高校生が好むモダンさも持ち合わせた、目を引くデザインになるように工夫しました。
活動を通してメンバーとの会話や店舗取材などから、コミュニケーション力が付いたことを実感しています。また、学校では扱わない内容についてボランティア活動を通して学ぶことができることを知りました。
(県立前橋女子高校3年 井上さん)
私がこのプロジェクトに関わろうと思ったきっかけは、前橋市のまちなかの魅力を自分自身が発見したいと思ったからです。私は前橋市在住ではないので、このプロジェクトに携わる以前は、まちなかはシャッター街で何もない場所と思い込んでいました。しかし、活動を通してまちなかの魅力発見はもちろん、地域活性化の過渡期であるまちなかの今後の可能性を強く感じることができました。
まちなかを長年支えてきた老舗の店だけでなく、これからの前橋市を担う若い人たちが出店する新しいお店もたくさんあることに気がつきました。この、レトロとモダンが混在するまちなかの雰囲気は唯一無二だと思います。私たちはそんなまちなかの雰囲気をパンフレットという形に落とし込むために、レトロだけどどこかポップで手に取りやすいデザインというのを意識して、制作活動に取り組みました。
このパンフレットがあまりまちなかに興味を持たない人の手に渡って、まちなかを訪れる一つのきっかけになってくれたら班員一同嬉しく思います。そして、この活動を通して得ることができた人との繋がりを大切にして、今後のまちなかの活性化を担う若者の一員になれるように、これからも努力していきたいです。
その他
・ソーラーエコ大胡ぐりーんふらわー牧場でトライアルサウンディング事業を開始
(市長)
前橋市が所管している公園である、ソーラーエコ大胡ぐりーんふらわー牧場について、民間活力により桜のライトアップやティーパーティーを行います。
・令和5年度版チャレンジまえばしを発行しました
(市長)
令和5年度の補助に関するメニューの冊子・チャレンジまえばしが完成し配布を行っています。機械が壊れてしまった、あるいはこんなチャレンジがしたいと思っている人などに、ぜひこの冊子を活用してもらいたいと思います。
2 質疑応答
(1) 株式会社群馬銀行・株式会社東和銀行と「前橋の教育への遺贈寄附・相続寄附に関する協定」を締結しました
(記者)
対象者の範囲について、前橋市民以外でも、前橋市への寄附の希望があれば相談が受けられるのでしょうか。
(教委総務課)
そのとおりです。過去の事例でも、県外在住の人で昔縁があったということで寄附をいただいたことがあります。今後も広く全国から寄附をいただければと思います。
(記者)
対象年齢や寄附金額等の制限は特段設けないのでしょうか。
(教委総務課)
成人していれば対象年齢となります。その他の制限は特段ありません。
(記者)
寄附希望者が、今回協定を結んだ2つの銀行の口座を開設していない、つながりがない場合でも相談に応じてもらえるということでよろしいのでしょうか。
(教委総務課)
そのとおりです。
(記者)
協定を結んだ2つの銀行については、今現在、遺言作成の相談件数は増加傾向にあるなど、そういった傾向や数値が何かあれば教えてください。
(群馬銀行)
正確な数字でなく恐縮ですが、当行では3年程前から大体年間で遺言契約は140件程度、これが昨年と今年でおおむね200件を超えるぐらいのペースでの契約がされています。遺言契約は、契約後に実際に亡くなって遺言の執行をするまでが契約となるので、その分が重なり、現状では600件以上の契約をいただいているものと考えています。
(東和銀行)
遺言に関する手続き、信託についてですが、当行では約3年前から開始していますが、あまり使い勝手が良くなかったため、昨年改善しました。そのため、取り扱い件数についてはまだ10数件となっております。
(記者)
今回の協定により、希望者が今より寄付がしやすくなると期待されているのでしょうか。
(群馬銀行)
教育に熱心な人などは、この協定を契機としながら、全てを教育の方にということではなく、親族・家族の皆様にどのような相続が望ましいかも含めた相談になると思います。また、税金の関係の話も出てくると思いますので、そういうものに関しても、当行を利用しているかどうかに関わらず、広がってくるのではないかと考えています。
(記者)
県内で他の自治体が既にされているのかと、例えば全国で何番目というところがあれば教えてください。
(教委総務課)
県内の自治体では行われていないと承知しています。県外の自治体で取り組んでいるところはあると思いますが、教育についてのみということでは、全国的にも珍しいのではないかと考えています。
(記者)
資料に記載している教育振興基金の現在の運用状況を教えてください。
(教委総務課)
教育振興基金について、平成24年に設置しました。きっかけとしては遺贈寄附だったと聞いています。亡くなられた方が前橋市の教育のために使ってもらいたいという遺言により寄附を受け基金を設立したものです。当時5億円の規模から基金を設置しました。
なお、色々な教育事業に活用し、現在の基金残高は約1,000万円になっています。
(記者)
前橋市教育委員会だけでなく、前橋市役所への寄贈の申し出の可能性もあると思うのですが、今回、前橋市教育委員会に限定した理由を教えてください。前橋市役所への遺贈寄附・相続寄附の申し出はあまりないのでしょうか。
(教委総務課)
前橋市全体に関しては、部署が違うため把握していません。今回の提案内容については、前橋市教育委員会に対する寄附に関するものです。相談する中で、教育以外にもという話になれば前橋市役所にもつなぎます。
ただ、遺贈寄附について最も多いのが教育のためにということとなっているので、まずはそこを取り組むということで、前橋市教育委員会として臨んでいます。
(記者)
基金を設置したきっかけが遺贈寄附だったとのことですが、企業による寄附など、遺贈によるもの以外はなかったのでしょうか。
(教委総務課)
これまで、さまざまな企業や慈善団体などから、多数の寄附を受けています。
(記者)
5億円は一度に遺贈で寄附を受けたのでしょうか。
(教委総務課)
そのとおりです。
(記者)
前橋市に遺贈寄付をしたいが、教育でなく福祉に使ってほしいと話があった場合も両行の無料相談は受けられるのでしょうか。
(教委総務課)
協定以外については相談になるかと思います。
(記者)
前橋市に寄せられた遺贈寄付・相続寄附の過去の実績について教えてください。
(教委総務課)
実際に寄付を受けたのは、3、4件程度です。
(記者)
教育振興基金の使い道は、寄付者の希望に沿ってという話ですが、例えばこの就学支援というのは、例えば大学に行きたいけど行けない子どもへの奨学金のような、個人への給付に使われる可能性はあるのでしょうか。
(教委総務課)
現在、給付型奨学金はないのですが、検討事項であると考えています。
(記者)
前橋市が管轄している教育施設は小学校から大学まであると思いますが、例えば工科大などにも使われる可能性があるのでしょうか。
(教委総務課)
前橋市教育委員会が所管しているのは高等学校までですが、基本的には義務教育から高校までの範囲を考えています。具体的な範囲は、今後寄附を受ける金額なども含めて考えていきたいと思います。
(記者)
個人への給付というのも、大学への進学というよりは、高校への進学に対するものが想定され、大学は対象外ということになるのでしょうか。
(教委総務課)
今後の想定は、まだ具体的なものがありません。
(市長)
それについては、寄附者の意思を尊重します。
(記者)
実際の需要として、年間どれくらいの問い合わせがあるのでしょうか。
(教委総務課)
年間で1件、2件になります。
(記者)
寄附をする際の流れについて、前橋市教育委員会に申し出があったときに両行につないで、無料相談を受けて、寄附者は直接前橋市教育委員会に寄附をする流れになるのでしょうか。
(教委総務課)
相談する中で手続きが進んでいきますので、その中で協定を結んだ両行と、入金のタイミングなどは調整していきたいと思います。
(記者)
実際に寄附をするのにあたって、最終的に手数料など、なんらかの費用が発生するものなのでしょうか。
(教委総務課)
相談については無料となっていますが、具体的な証書の作成などには費用が発生します。また、金融機関で様々なサービスを利用する場合には別途費用が発生します。
(2) パキスタン大規模洪水に伴う緊急物資支援を行います
(記者)
今回の支援物資の経緯について、何月頃から支援の動きが始まったのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
1月頃、本日集まっている企業の皆さんが他の案件で集まった時にパキスタンの話になり、市長の呼びかけもあり動き始めました。
(記者)
あくまでも、前橋市からの呼びかけなのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
そのとおりです。
前橋市からの呼びかけに対し、民間の皆さんが動き民間で集めた物資を民間が配送するという形になります。
なお、前橋市としても物資は提供していますが資金は出していません。
(記者)
参加企業への呼びかけについては、株式会社クスリのマルエが中心になっているのでしょうか。
(文化国際課)
そのとおりです。
(記者)
支援物資の搬送日程は調整中とのことですが、どのような主体に対して支援物資が届く想定なのでしょうか。
(日本パキスタン経済文化協会共同会長 アセフ氏)
物品については、これからパキスタン大使館を通じ、パキスタンに届くように準備をしています。政府関係のルートを経由すると関税などの税金がかからないため、そのような手段をとっています。
(記者)
大使館を経由して、被災された皆さんの手元に届くような形になることですか。
(日本パキスタン経済文化協会共同会長 アセフ氏)
そのとおりです。現地の皆さんに支援物資が日本から来たことを知ってもらいつつ、前橋市の皆さんからの支援であることなど、しっかりと伝えたいと思います。
(記者)
関税については政府ルートにより発生しないとのことでしたが、輸送費はかかるのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
かかります。輸送費は民間で負担します。
(記者)
パキスタンの大規模洪水に対しての緊急物資支援を民間が中心になって行うのは、今回が初めてになるのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
そのとおりです。
(記者)
支援物資の段ボール箱は全体で何箱になるのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
現在全部で1,053箱です。大きさはさまざまあります。
(記者)
パキスタン国内のどの地域に届けられる予定なのでしょうか。
(日本パキスタン経済文化協会共同会長 アセフ氏)
パキスタンの北側のエリアで被害が大きいため、そのエリアで配布予定です。
(記者)
配る際にメッセージも一緒に伝えたいとのことでしたが、どんなメッセージなのかは決まっているのでしょうか。
(日本パキスタン経済文化協会共同会長 アセフ氏)
まず前橋市長に本当に心から感謝申し上げたいと思います。その感謝を、今度はパキスタンの皆さんにも感じてもらいたいと思います。
(記者)
アセフ氏の姓名について教えてください。
(日本パキスタン経済文化協会共同会長 アセフ氏)
私の名前はアセフですミルザとベイグは家族の名前になります。
(記者)
協力を受けた15の企業について、前橋市と何か縁がある企業はあるのでしょうか。
(クスリのマルエ 江黒氏)
支援物資は当社と取引のある企業に声を掛けて、それに応えて送っていただいた物になります。必ずしも、前橋市に拠点があることや本社があるといった縁はあるとは限りません。
(記者)
支援物資の中身は、衛生関連用品が多いと思いますが、薬についてはいかがでしょうか。
(クスリのマルエ 江黒氏)
薬を含む、衛生関係の物資をということで指定があったものと思います。また、薬の扱いが様々な制約があり大変難しく、各方面と相談して搬送できればと思います。
(3) 山下セレクション事業を支援します
(記者)
シェフとして10人程度選出されるとのことですが、白井屋ザ・レストランの片山氏が最初の参加者になったのは、山下氏が選んだのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
基本的には10地域で10人のシェフを選んで、その10人のシェフが選んだ、その地域の野菜を、山下セレクションとすることを考えています。最終的に山下氏が味わって認定するものとなります。
(記者)
全国各地の著名なレストランのシェフというのは、前橋市のシェフが選ばれるのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
前橋市からは片山氏だけで、全国の、例えば江別市や大村市のお店など、全国各地のシェフが、その地域にある地元の野菜を選ぶイメージです。
(市長)
山下氏が選ぶのは前橋市だけでなく、日本全国の野菜です。片山氏は群馬県を担当、例えば北海道札幌市のシェフは北海道産をと、各地の野菜を見付けて、それを山下氏が本当に良いものであると再認定していただき、パリの市場に日本の本物の野菜が並ぶということです。
(記者)
良農園の野菜が山下セレクション第1号として決定しているということでしょうか。
(スマートシティ推進監)
そのとおりです。
(記者)
今後の予定として、夏を目途に事業を実施するとのことですが、それまでに10人のシェフと良農園以外の野菜も決定し同時にスタートするという意味での実施ということでしょうか。
(スマートシティ推進監)
そのとおりです。
現在、大手の商社と打ち合わせをしています。どのように野菜を運ぶのかが一番大事なところですので、そのことも含めて、夏までに詳細を詰めていければと思っています。
(記者)
良農園だと80から100品目を栽培しているという話がありましたが、野菜を選ぶというよりは、農家を指定していくようなイメージなのでしょうか。
(スマートシティ推進監)
どの時期の、どの野菜を出すかということによって、変わっていくと思います。また、ランジスマーケットでどのように出荷できるのかということも、行政では知識がないので、商社と連携して詳細を詰めます。
また、ランジスという世界最高峰の市場にどういう野菜が受け入れられるのか、日本の安い物で受け入れられるのか、もしくは野菜を限定するべきなのかなど、山下氏とも連携しながら決定していきたいと思います。
(記者)
山下氏は、良農園の野菜のどのような点を評価したのでしょうか。
(山下農園 山下氏)
片山氏のレストランに伺った時、多分いただいていると思いますが、どういう風に野菜を作っているかは今のところ完全に把握できていません。
山下セレクションについて、私のイメージは、日本は北海道から南は九州、沖縄までの非常に長い距離があるため、桜前線が上がっていくように、フランスで売る野菜をバトンリレーのような形で展開できたらいいのではないかと考えています。
(4) 「まえばしまちなかるた」を作成しました
(記者)
制作にあたって、高校生8人は基本的に希望して参加したのでしょうか。
(NEXT Generation 高橋氏)
そのとおりです。
(記者)
8人の生徒はそれぞれ学校や学年は別なのでしょうか。
(NEXT Generation 高橋氏)
学校も学年も異なり、1年生から3年生まで幅広い高校生が参加しました。
(記者)
掲載店については高校生の皆さんがまち中を歩きながら決定して、この店舗数になったということでしょうか。
(NEXT Generation 高橋氏)
まず、パンフレットを制作する前に「まちなか探索」として8人で街を回って、自分たちが紹介したい店や数など全部高校生たちで決めて、この店舗数となりました。
(記者)
パンフレットの配布場所について、協力店の店頭もありますが、街歩きなどで活用してほしいという狙いがあるのでしょうか。
(高校生)
そのとおりです。
若者がまちなかを回るきっかけになったらいいなと思います。
(記者)
SNSでの発信や、第2弾を発行するのかなどを含めて、今後について教えてください。
(NEXT Generation 高橋氏)
運営団体としましては、今年度はパンフレットを作ることをまずゴールとしてきました。来年度以降も、さらに高校生が行う事業として、高校生自らが中心市街地の活性化に協力できるような事業にしていきたいと考えています。
その他
・アーツ前橋の和解について
(記者)
アーツ前橋と出展作家および作家遺族との和解の2件に関して、改めて市長として和解という一つの結論に対しての受け止めを教えてください。
(市長)
作品の紛失と、作家に対する記録集を発行する契約の履行について、2件とも賠償が実行できました。そういう意味で、アーツ前橋としての新たな一歩です。汚名を払拭し、前橋市の文化の殿堂として、新しい文化芸術顧問である南條氏のもとでリスタートをするものと思います。
・副市長の起用について
(記者)
副市長の起用について提案をされていますが、市長として、現時点での気持ちを聞かせてください。
(市長)
議会には既に議会運営委員会で上程議案の説明をしています。中島氏は、以前我々と共に働いていた副市長でもあり、前橋市役所OBでもあります。
実は病気が見つかり、副市長職を退き治療に専念されていました。幸いにして快癒されましたので、1人体制になっている副市長職を中島氏に埋めてほしいとお願いしたところ、快諾をいただき、今回の議案提出に至りました。
(記者)
中島氏の議案が通った場合、どのように職務を遂行してほしいかなど、期待している点はありますか。
(市長)
今の副市長である大野氏は、得意分野である通信やDX、行政改革以外に加えて、全ての分野を担っています。中島氏の就任後は所掌をきちんと分けて、それぞれの所掌に選任してもらうことにより、職員にとっても頼りがいのあるアドバイザーとなると思います。
(以上で終了。)
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更新日:2023年04月04日