定例記者会見概要版(令和5年11月10日開催)
令和5年11月10日に開催された定例記者会見の要旨です。
日時
令和5年11月10日(金曜日)午後2時~2時30分
会場
市役所 4階 庁議室
動画配信(前橋市公式ユーチューブ)
1 案件説明
(1) 歴史まちづくりカードを配布します
(市長)
初めに、歴史まちづくりカードについてです。今回、臨江閣を歴史まちづくりカードに登録することになりました。以前にも会見で報告した通り、国土交通省、文部科学省、農林水産省の3省が合同して実施している歴史的風致維持向上計画に本市は認定を受けました。前橋城や絹遺産などの中心市街地のほか、赤城大沼から二之宮の赤城神社の文化圏にはさまざまな伝統文化も残っております。総社地区では絹遺産としての歴史を認めていただきました。農家の方々が北風を防ぐ防風林である樫ぐねなどの歴史景観を保全・復活・再現する運動でございます。この認定に基づき、いよいよ前橋がスタートすることとなりました。それを記念して、この歴史まちづくりカードをお届けしたいと思います。
(2) ふるさと納税 「思いやり型返礼品」と「移住者支援」について
(市長)
本市では、思いやり型返礼品のふるさと納税事業を行っております。最近では、返礼品が豪華すぎたり、地域の産業振興にならなかったりと、いろいろな意味で総務省において議論されているようです。しかしながら、本市のふるさと納税は、我々のふるさとの人たちが手塩にかけて、大切に育てていただいたものばかりです。本日は、そうした返礼品を提供する障害福祉サービス事業者の麦わら屋さんにお越しいただいております。
また、赤城山にはさまざまな移住者が自ら何かを作るために来ています。こうした移住者によるふるさと納税の返礼品をご紹介したいと思います。本市では、こうした本当の意味でのふるさと納税事業を行っているということを皆さんにお伝えしたいと思います。
(特定非営利活動法人麦わら屋 原 菜月さん)
NPO法人麦わら屋は、前橋市内で主に知的・精神障害のある方の就労支援や生活介護など、1日を一緒に過ごす場を運営しています。作業の内容はさまざまで、内職作業や畑作業、メダカの繁殖・販売、アート制作などをしています。豚肉の加工はそうした作業の1つです。それぞれの方が自分の得意だったり好きだったりすることを伸ばせるように、多くの選択肢を設けて、その日の体調や気分によっても自分たちで選べるようにしています。
こちらの動画は豚肉加工の作業風景です。前橋市産や群馬県産の材料を使って味噌漬けの豚肉を作っています。塩こうじや味噌の影響で豚肉がとても柔らかくなり甘みもあって人気商品となっております。こちらの白衣を来て作業しているのは障害のある方々で、自分の得意な作業を任されています。中には、普段はなかなかじっとしていられなくて、飛び跳ねたり走り回ったりしてしまう方もこうした袋詰めなど、好きな作業の時は集中できるという効果が出ています。
道の駅などでも販売をし、実際に商品が並んでいる様子を見て、利用者さんがすごく嬉しそうに報告してきてくれたり、ふるさと納税の返礼品で頼まれた伝票を見て嬉しそうにしたりしています。
麦わら屋は障害のある人の居場所を作るだけではなく、障害のない人や地域の人なども一緒に過ごし交流する機会を増やしたいと考えています。どうすれば存在を知り、一緒に過ごしてもらえるのかという試行錯誤をしています。その一環として、展示会やイベント、こども食堂などのほか、最近はヤギの飼育を始め、少しでも地域の人に知ってもらうための活動をしています。ふるさと納税の返礼品は一般の方に知ってもらうとても貴重な機会なので、私たちにとっても大切な活動となっています。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
ふるさと納税の返礼品を提供する移住者3名をご紹介します。一人目は栃木県佐野市の出身の日向野さんです。赤城山が好きで赤城山の麓で暮らし、やりたいことをやっていきたいと移住してきました。繊維植物が大好きで、まずは今までやったことのある綿花から始めようと、綿花を栽培して収穫しています。まだ畑も少ないですが、これからどんどん増やして行く予定です。座繰り機械も中古で買ってそれを直しています。古い道具を直しながら糸にしてシャツにしています。そうした自分の好きなことを赤城の麓でずっと続けていきたいというのが彼女の夢です。
二人目の望月さんは長野県山ノ内町出身の管理栄養師です。奥さんは調理師で食に関係することを二人でずっとやってきました。発酵食品が大好きで、生醤油麹に辿り着きました。とてもおいしいのでぜひ実際に食べてもらえればと思います。
三人目は千葉県出身の大沢さんと愛知県出身の松岡さんです。二人は犬が好きで前橋に来ました。どうして前橋を選んだかというと、前橋が犬の聖地だからです。赤城山雪まつりで犬ぞりなどのドッグスポーツをしている人のところに相談に行き、犬に関わる人たちが多く集まる赤城山で一緒に活動したいと移住しました。ドッグダンスをしているドイツ人のトレーナーの方が赤城の南面に住んでおり、その方に指導を受けて活動したいと前橋市を選んでいます。家庭犬のトレーナーとして2人で活動しています。
3組とも既にエンジンかかっている人たちなので後押しが必要です。後押しをしたい人たちもいます。そうした人たちをマッチングさせ、将来的にハッピーになって気持ち的に豊かになり、ゆっくり暮らしながら自己実現をしていくところを見せていければと思います。そうしたことが、ふるさと納税にあると思っています。他にも次は自分がやりたいという話が何件も来ていますが、良いタイミングを見極めながら次の展開を考えていきたいと思っています。
(3) 防災フェアを開催します
(市長)
11月12日(日曜日)に道の駅まえばし赤城で防災フェアを開催します。道の駅のドッグランにたくさんのお客さんが来ている様子を見て、災害時にはペットと一緒に避難というケースもあるのではないかと考えております。
2 質疑応答
(1) 歴史まちづくりカードを配布します
(記者)
県内では何か所目の配布になるのでしょうか。
(都市計画課)
桐生市と甘楽町に続き、県内では3か所目の配布です。
(記者)
歴史まちづくり計画は、いろいろと計画されている事業があり、今年度、総社地区で実施されていると思いますが、その後、決定したスケジュールなどはあるのでしょうか。
(都市計画課)
歴史的風致形成建造物指定制度に基づき、間もなく2棟の建物が指定される予定です。合わせて、改修における補助制度を創設しましたので、養蚕農家の改修工事も今年度中に始まる予定です。
(記者)
その指定は総社地区の建物でしょうか。
(都市計画課)
重点区域が総社とまちなかの2地区あり、総社地区にある養蚕農家が指定される見込みです。
(記者)
10年間の計画の中で、決まっているのは群馬総社だけだと思いますが、来年度以降の計画で、再築前橋城や前橋駅、前橋製糸場などについて具体的なスケジュールなどで決定したことはあるのでしょうか。
(都市計画課)
計画上は全部で20事業の位置付けがあります。具体的に決まっているのが、今年度は先ほど申し上げました、歴史的建造物の指定と改修補助です。来年度以降は、まちなかについてはヒストリックランドマーク整備事業という旧町名などを表示する取り組みを開始する予定です。ご質問いただいた大型の事業は決定事項ではなく、今後、協議会において協議しながら決定していく予定です。
(2) ふるさと納税 「思いやり型返礼品」と「移住者支援」について
(記者)
現在の思いやり型返礼品の登録品数を教えてください。
(政策推進課)
23品です。
(記者)
今回追加されるのは、そのうちの何品でしょうか。
(政策推進課)
随時、受け付けを行い、総務省の審査を受けているところです。23品のうち今回追加されるものはありません。
(記者)
移住者支援についてですが、3組の方を選出したポイントを教えてください。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
実際に形になっていて世に出せる状況となっていることです。暮らしぶりもしっかりしていて、ぶれないだろうということも考慮しました。あとは、応援してくれる人がいれば、伸びていくだろうというタイミングの方を選びました。
(記者)
その他の方からも返礼品として扱ってほしいとの声があったとのことですが、製品としてしっかり準備がされている3組を選ばれたということでよろしいでしょうか。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
そのとおりです。
(記者)
障害者の方が手作りした品物を返礼品として追加し始めたのが2017年からで、豚ロース肉の味噌漬けで23品目ということでよろしいでしょうか。
(政策推進課)
異なります。2017年の7月から思いやり型返礼品を始め、豚ロース肉の味噌漬けを含めて23品目となります。
(記者)
豚ロース肉の味噌漬けが追加されたのはいつでしょうか。
(政策推進課)
2017年7月の思いやり型返礼品の開始時点からです。
(記者)
移住者への支援は今回が初めてということでよろしいでしょうか。
(政策推進課)
そのとおりです。
(記者)
移住者への支援の、生醤油糀、綿花、犬のしつけ体験が追加されたのはいつからでしょうか。
(政策推進課)
生醤油麹につきましては総務省の認可待ちです。綿花と犬のしつけ体験は、これから総務省に審査を依頼します。
(記者)
いつ頃に登録される見通しでしょうか。
(政策推進課)
総務省の審査待ちのため具体的には分かりませんが、年内には登録の見通しです。
(記者)
生醤油麹の食べ方ですが、ご飯にかけたりするのでしょうか。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
チューブに入っていて半固形状になっています。ご飯にかけるなどしていただきます。
(記者)
綿花・ドライ フラワーというのは、花そのものや綿花のドライフラワーということでよろしいでしょうか。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
実際には花ではなく、咲いた後に種を包んでいるところが綿花です。それを乾かしたものがドライフラワーです。
(記者)
ドライフラワーの用途を教えてください。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
装飾やオーナメントに使用したり、リースとして飾ったりする人もいます。
(記者)
それぞれいくらに対する返礼品でしょうか。
(前橋移住コンシェルジュ 鈴木 正知さん)
まだ決まっておりません。
(3) 防災フェアを開催します
(記者)
資料にマイナンバーカードを活用した防災サービスの実証実験とありますが、具体的にどういった実証実験か教えてください。
(防災危機管理課)
実証実験については、デロイトトーマツコンサルティング合同会社がデジタル庁の委託を受けて行う事業です。マイタイムラインを作成する際に、マイナンバーカードを使って住所等を読み取ることができると聞いております。マイタイムラインとは、台風などが近づいてきた時に、どのような準備をし、どこに避難をするかといったことを記載して作っておくものです。
(記者)
マイタイムラインとマイナンバーカードの連携について詳しく伺いたいのですが、作成したマイタイムラインはどこかのポータルサイト等で見られるようになるのでしょうか。
(防災危機管理課)
ご自身のスマホなどで作ってご覧いただきます。
(記者)
マイナンバーカードの役割はどのような点なのでしょうか。
(防災危機管理課)
マイナンバーカードには個人の氏名や生年月日などの情報が登録されていますが、その情報とアプリを連携させ、マイタイムラインの作成の基礎ができるというものです。
(記者)
そのアプリは既にリリースされているのでしょうか。
(防災危機管理課)
まだ開発段階です。今回は実証実験でアプリの機能の確認を行います。
(記者)
自分で住所を入力すれば済むような気がしますが、マイナンバーとの連携の効果を改めて教えてください。
(防災危機管理課)
例えば、高齢の方はデジタルに不慣れな中で、個人情報を入力するのが大変だったりします。このため、ご自身の情報は、マイナンバーカードと連携させて取り込むことができ、その後、イエス・ノーなどの簡単な質問で、常用の服用薬があるとか、ご家族はどういう状況かとかなどを回答し、簡単にマイタイムラインとして完成させることができることを目指していると聞いています。
(記者)
実証実験の結果を踏まえて、今後どういった展開を考えているのでしょうか。そのアプリをリリースするための実証実験ということでよろしいでしょうか。
(防災危機管理課)
将来的にはリリースを目指していると思います。
(記者)
そのアプリは前橋市の防災アプリということではないのでしょうか。
(防災危機管理課)
デジタル庁の委託事業なので、全国的に展開していくものを、本市で実証実験するということです。
(記者)
全国では前橋市が初めてこのアプリの実証実験をやられるということでしょうか。
(防災危機管理課)
今回は平時の災害への備えであり、フェーズごとにいろいろな事業者が実証実験をされていると聞いています。実際に災害が起きた時にどうするかのアプリは他の事業者が検証されています。今回の平時の際のアプリは本市で場を提供し協力します。
(以上で終了)
この記事に関する
お問い合わせ先
総務部 秘書広報課 広報係
電話:027-898-6642 ファクス:027-224-1288
〒371-8601 群馬県前橋市大手町二丁目12番1号
お問い合わせはこちらから
更新日:2023年12月19日